オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

ヤマベを呑む獰猛オショロコマ   その壱

2014-06-30 20:34:32 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

2010-8-29(日) 曇り 暑い

ヤマベを呑む獰猛オショロコマ   その壱

朝8時、北見市を出発。F氏と二人で道東のS川支流P川源流域のオショロコマの状況を見にいった。



この川は近年珍しく河口から源流域までダムが一つもないので、太古の昔からの渓流魚たちの営みがそっくりそのまま残っている極めて貴重な渓流である。

ヒグマの多いところで、かって子供が一人行方不明になりヒグマにさらわれたのではないかと考えられている。

そんなわけで奥深く入って行くのはちょっとした覚悟と度胸がいる渓流である。林道を走り、松の林をぬけて、この川の源流域に侵入するルートは唯一か所しかない。

川に沿った林道がないので入渓地点から釣り下り、また同じ渓流を釣り登ってもとに戻る。

最初に川の上流へ150mほど釣り登り、だらだら川にいくつかある大きなたまりで釣った。

ほどよい粒のきれいな砂礫が敷きつめられた美しいよどみには当年もののチビヤマベ、産卵行動後の2-3年魚のヤマベ、産卵行動中のサクラマス、そして数少ないたまりにはオショロコマが群れている。























一見、なんのへんてつもない渓流に見えるが、ダムのある渓流とは天と地ほど違って、生命に満ちあふれている。

すなわち、これまで随所で述べてきたとおり、ダムのある渓流とはまったく異なって、川底・川岸が完璧に美しいのだ。

オショロコマを中心に、せっせと釣っては手早く水中で撮影してリリースを繰りかえした。

























ここのオショロコマはS川水系独特の、やや暗色調で赤点紋理が鮮やかな個体群だ。

オショロコマは幼魚、稚魚も多く、ここでは健康的な構成でよく繁栄している。

以上の文章を読めば、なんだオショロコマが少なくなったというけれど、実は案外いるんじゃあないかと誤解をまねくかも知れない。

くりかえすが、ここのように太古の昔からの渓流魚たちの営みがそっくりそのまま残っている渓流は今現在、極めてまれである。

そこにはオショロコマが群泳する環境が、ピンポイントで残っている場合があると理解していただければ幸いです。

実際、今回の調査でオショロコマが多かったたまりはほんの4カ所に過ぎなかった。

数人の釣り師がオショロコマを本気で釣ってはビクに放り込むと、たちまち絶滅させることも可能な危うい小規模個体群なのです。

 
PS : 4年後、2014年、この渓流のオショロコマが激減していました。
激減の理由ははっきりしませんが、私はヤマベ狙いの釣り人による混獲の影響が大きいのではないかと推察しています。




                               この項 続く。





にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初夏のみずみずしいオショロコマとヤマベ その参

2014-06-30 00:53:28 | オショロコマの病気
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村20XX-7-19  曇ったり小雨が降ったり

初夏のみずみずしいオショロコマ その参

広々とした本流での釣りは気持いい。


狭い支流域ではヒグマとの接近遭遇の恐れがあるため、どうしても緊張しながらの釣りになる。

このT川は源流域までダムなどの川殺し装置の少ない近年稀な川の一つである。

( 下流域には大きなスリットの入ったダムもどきの河川横断構造物があるが魚類の遡上にはあまり問題なさそうだ )この原始河川にニジマスなどを放流する無神経な者はさすがにいないようで、いまだ外来魚による生態系汚染は見られない。

本流では立派なポイントが続きヤマベもみられるようになる。














川ヒルのついた個体。川ヒルが寄生していても特に魚が衰弱しているようなことはないようだ。






























































しかしオショロコマはとてもよく繁栄しているようで、ヤマベよりはオショロコマが圧倒的に優勢といえる。









にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初夏のみずみずしいオショロコマとヤマベ その弐

2014-06-26 20:42:00 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

20XX-7-19  曇ったり小雨が降ったり

初夏のみずみずしいオショロコマとヤマベ その弐

支流を釣り下ると、やがてT川本流へ出る。


流れはやや穏やかになり川幅は広くなり、まわりが明るくなる。

オショロコマの色調も明るいものが多くなり、いかにも成魚らしい立派な体躯のオショロコマが見られるようになる。

魚体もやや大きなものが目立つようになる。

本流ではオショロコマの体色も黄緑色調を帯び、虫食い紋理も赤色紋理もとても細かい個体が増えてくる。

一般的に腹部は黄色く知床半島部でみられるような赤いものは無い。

























































ウバユリの花があちこちに満開であった。





撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。


                     この項、 続く。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初夏のみずみずしいオショロコマとヤマベ その壱

2014-06-24 19:00:02 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

20XX-7-19  曇ったり小雨が降ったり

初夏のみずみずしいオショロコマとヤマベ その壱

朝9時北見市を出発。小雨の降ったり止んだりの中を道東のT川へ渓流魚の撮影に向かった。

この川は下流域にスリットの入ったダム群があるがスリットのおかげでサクラマスは源流域まで到達できるようでヤマベがほどほどに見られるこの付近では数少ない川である。

峠から二本めの 林道から右へ入って 循環林道へと入っていった。

本流はやや離れた原生林の中を流れている。林道を進むと時々その支流を渡る橋があらわれる。そこから支流づたいに少し釣り下ると、やがて本流に至るといったパターンになる。

最初に入った支流は手がきれるほど冷たい水で水温が12度Cと低かった。


この支流には小型のオショロコマが棲んでいる。支流を釣り下って本流に出たところ。




















































初夏のオショロコマらしく、魚のお肌は実にみずみずしくて魚体はスマート、いまだ幅広オショロコマになるほど肥えた個体はいない。

一般的にこの水系では支流奥にはヤマベは見られずオショロコマ一色である。

撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。

ヤマベは本流で見られるようになる。オショロコマを撮影しながら緑濃い支流を釣り下り本流へ向かった。



                        この項 続く。




にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2010年、十勝、初秋のブラウンの川で良型ニジマスも多数

2014-06-18 23:22:23 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

2010-9-17  曇 のち雨 のち曇

2010年、初秋のブラウンの川で良型ニジマス多数 




この日は、最初に目的の川とは別の川に間違ってはいり ここぞというたまりで 30cm前後のニジマス7匹を立て続けに釣った。





ここはブラウンの川というよりニジマスの川といったほうが良いかも知れない。


















幅広の立派な個体ばかりだが、釣られてはリリースされているようで口傷の目立つ個体が多い。

不覚にも針をのませてしまい大出血した1匹を持ち帰って焼いて食べたが油がのっておいしかった。

他の良型ニジマスは水中で撮影後、すべてリリースした。

ブラウンだけでは飽きたらず、最近ニジマスがかなり放流されたものと思われる。

ブラウンとニジマスのせめぎ合いは今後どのような結果になるのか興味深い。

もう在来の自然が完全に破壊されきった十勝の大平原の用水路みたいなこの川に外来魚を放流して楽しい釣り場を造り上げている状況は北海道の渓流釣りの行く末を暗示しているのかも知れない。

そのうち、漁業権などが設定され、養殖魚が盛んに放流され、釣り券など買って魚を釣る本州と同じような形の渓流釣りのパターンが出来上がるのかも知れない。

それも良し。

ただ、いまだオショロコマなど在来の渓流魚が棲む川に外来魚を放すのは断固ひかえてほしい。

川の良ポイントへ向かう途中で F氏が草に覆われた3mほどの深い溝に落っこちて胸を強打して苦悶状顔貌でうめいている。かわいそう。

急に彼の姿が絶叫とともに視界から消えたが、まるでベトコンの落とし穴みたいなところに落下したのであった。肋骨が折れたかもしれない。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2010年、初秋のブラウン、在来種と外来種の線引きとは 

2014-06-18 02:56:01 | ブラウントラウト
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

2010-9-17  曇 のち雨 のち曇

2010年、初秋のブラウン 

朝9時、北見市を出発。 F 氏と十勝の大平原の川へ初秋のブラウンを見にでかけた。



この水域は十勝地方でも人気のブラウン釣り場となっており、春先からおびただしい数のフライマン、ルアーマンが絶え間なくブラウンを釣りに訪れるようになった。

ほとんどはキャッチアンドリリースされているようだが、近年大型個体は稀になり、当然ながらブラウンの数も少なくなっている。

人気のポイントは釣り人の痕跡が濃厚で、たいした釣り果は期待できない。そこで、一般の釣り人がまず入らないとおもわれる場所を苦心して探しながらの釣りになる。 

私たちが好んで入る200mほどの、とある区間は意外と渓流相がよく、この日は 20-30cmのブラウンを15匹釣って撮影した。









































滅多に人を見ないところだが、よく見るとこんなところにまで釣り人の踏み跡があったのには驚いた。

水温13℃。最初に40cm級の良型ブラウンが釣れたが撮影場所を探しているうちに針がはずれて逃げられた。今日のブラウンは人の気配にとても敏感で川を歩く物音などでスーツと逃げてゆき、喰いもあまい。

やっぱりここも相当釣り人が入っているようで、かなり魚がすれていることがわかった。

とはいっても、ここは水量豊富で金魚藻がおおく、深くほれてたまりになっているところに大抵魚がいた。




この日は、この水域はじめてのニジマス若魚1匹を釣った。従来、ブラウン一色であったこの川にもニジマスが見られるようになってきた。 今現在、十勝地方平野部の河川には棲息密度に差はあるがどこにでもニジマスとブラウンがいると言っても過言ではないかもしれない。




最近わが国に侵入した外来種オオモンシロチョウに負け、近年激減している在来種モンシロチョウがハンゴンソウなどに多数吸蜜中であった。

オオモンシロやエゾスジグロは見られず、モンシロチョウ一色であったのは心強かった。がんばれ、モンシロチョウ。ただ、この日本の在来種とされるモンシロチョウも実は弥生時代に稲作とともに日本に侵入してきたとする説もある。
外来種、在来種の線引きも考え方や定義で恣意的に変えられてゆく可能性もある。





ブラウンに匹敵する植物界の攻撃的外来種とされるセイタカアワダチソウ。 ブラウンの棲息する水域の岸辺に繁茂していて駆除など不可能。










にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水銀鉱山があったイトムカ川に、今オショロコマはいるか

2014-06-16 21:33:48 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

水銀鉱山があったイトムカ川に、今オショロコマはいるか。

イトムカとはアイヌ後で光輝く水(水銀?)という意味らしい。

北見でイトムカといえばかって世界一の産出を誇ったイトムカ水銀鉱山のあったあたりをさす。

イトムカ川上流に鉱山があり、最盛期には5000人もの人が住んでいたらしい。1941~1974年まで採掘が行われていた。

当然、イトムカ川には相当量の無機水銀が流れ込み、そのイトムカ川が流れ込む無加川は今でも魚類の体内に蓄積される無機水銀量はずばぬけている。

それで無加川の水は今も飲用されることはなく、無加川で獲れたニジマスなど魚介類は一切食べられないできた。

今は日本で唯一の水銀含有廃棄物(蛍光管、電池など)の処理、リサイクル工場がある。

イトムカで水銀が産出されていたころ、石北峠を下ってイトムカ界隈にさしかかると山肌の樹木が広範に真っ白い枯れ木となった異様な光景になる。

山中白骨化したような、初めて見る人なら絶句するほどの、もの凄い光景が眼前に広がったものだ。

水銀の精錬場からの水銀蒸気が一帯の山を枯らせていたのである。バスで帰省するときなど、この光景を見ると北見が近いことが実感されたのだった。

40年以上前、北見から旭川まで自転車旅行をしたおり、F氏はこのイトムカ川でオショロコマをすくって遊んだことがあるという。

恐らくイトムカ鉱山操業時には死の川であったはずだ。ほんまかいな。

私は長年、懐疑的であった。そこで 2010-8-20 イトムカ川源流域をさぐってみることになった。




結局、イトムカ川ではオショロコマは発見できなかった。


流れの勾配は比較的急峻で、また、かなりの暴れ川のようだ。川岸の岩などに苔類は一切生えていないことから川底や川岸の状態は相当に不安定な川とおもわれる。





生体反応がまったく感じられず、たまりらしいところが少なく、私がオショロコマなら断固住みたくない川だ。






ただ、川は林道から離れるところが多く、深い谷底を流れるところも多く、全域の調査は極めて困難かつ不十分でありオショロコマがいないとは断定はできない。




にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初めてM川最源流域のオショロコマを撮影

2014-06-13 12:01:46 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

20XX-8-20(金) 晴れ 暑い

初めてM川最源流域のオショロコマを撮影



この日の午後おそく、北見市最北部、M川の最源流域へ入ってみた。


この渓流は過去に何度も入ったことがあるが、その都度、大嵐後の林道崩壊や風倒木の林道倒れ込みなどのため本命のオショロコマ生息水域まで到達出来ず涙を呑んでいた。

このところ天候は安定していたので今日こそは大丈夫とみたのであった。

林道入り口付近は、あちこち、かなりの護岸工事が行われ、幸いにも今日の林道の状態は良い。

えんえんと走りに走って源流域へいたると、近年この林道はほとんど使用されていないようで最奥部分の林道の草刈りがまったく行われていなかった。

そのため灌木や草木が林道へ覆いかぶさってどこが道だかわからない。林道を踏み外したら大変。慎重に車を進めて車体で草木をかきわけながらすすむ。

灌木がひっかりキイィーッという車のひっかき傷の出来る音は、この際目をつぶってひたすら進む。

道はもうここまでというところまで進み、そこから川に降りた。今年、この林道をここまで侵入した人間はいないと思う。



思っていたとおり、素晴らしいポイントでは大小オショロコマが入れ食い状態で、約100匹ほどを釣った。この日はそのうち約30匹を撮影。


近年珍しい25~27cm の良型オショロコマも釣れてきれいな写真が沢山とれた。

時期的に、まだ顕著な婚姻色は出ていない。♂腹部は黄色く赤点紋理は細かくオレンジ系色調。背部虫食い紋理は細かい。

































































幼魚、若魚、成魚までほどよくいて健康的・理想的な個体群だ。

栄養状態もよく頭部に比較して体高が目立つ所謂、幅広オショロコマも見られた。

最近は、まさかと思われる源流域にまで、しばしば放流ニジマスがみられるが幸いにも、ここは、未だニジマス汚染はなかった。

撮影させていただいたオショロコマたちは全てもとの場所に丁寧にリリースした。

この渓流には、これまで何度も入ったものの、前述の理由で、まともに撮影ができたのはこの日が初めてであった。

帰りには、山の水族館前でカムリンのソフトクリームを買って食べた。

帰宅してから自家菜園のキュウリ、なすび、トマト、サヤインゲンをかなり収穫した。夕食は今日も新鮮な野菜ずくめになった。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美幌川水系にオショロコマはいるか?

2014-06-12 20:56:10 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


2008-11-28 金 曇り
ウチダザリガニ大繁殖中の美幌川上流の鶯沢川、オショロコマはいるか。

この日は比較的暖かく、雪も降りそうにないので北見市の隣町、美幌町の古梅ダム上流の鶯沢川へF氏と三人で 渓流魚調査に出かけた。

もしかして、きっといないとは思うけれど、万が一、オショロコマはいないだろうかという思いがあった。

美幌川水系は昔からずいぶん通ったが源流域はあまり熱心にさぐったことがなかったのだ。

林道は新しい作業道があちこち出来たりしてわかりにくかったがなんとか目的の場所に到達できた。


山道にはかなり雪があった。11月下旬、まだ川はほとんど凍っていない。あまり良いたまりはないのだが入念に入渓地点の上流300mほどをさぐった。

予想通り、まったく魚信なし。この鶯沢川はウチダザリガニが大繁殖していることでよくマスコミなどに登場する有名な川だが現在、渓流魚は極めて少ないと思われる。










かっては有名な古梅のヤマベ釣りといえば、このあたりを指し良型ヤマベがとても多かった。

私も高校生のころはここでヤマベを釣った。当時はオショロコマなぞまったく念頭になかった。

大型ダムが建設されてからは、海からの遡上親魚に頼っていたアメマス、ヤマベはダムのため激減、現在は招かれざる外来種のウチダザリガニが大繁殖している。

北海道では人為か、それ以外の原因か、とにかくダムができるとその界隈に決まってウチダザリガニが現れる。

何故だろう。

ウバユリが種をつけていた。



枯れた茎に手が触れるとその振動で紙吹雪みたいに無数の種が雪の上に舞い落ちた。








にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

若い男女の死とオショロコマの発見

2014-06-10 22:20:10 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


20XX-9-4    曇のち晴れのち曇

若い男女の交通事故死とオショロコマの発見。常呂川水系M川支流源流域の黄色い腹のオショロコマ。

今から20年以上前、真夜中の2時過ぎ、車を飛ばして旭川から石北峠を越え、北見市へ向かっていた。長い下り道が続き、かなりの猛烈スピードで走っていたと思う。

急に尿意をもよおして急遽、真っ暗闇の道路の曲がり角に急停車して立ちションをした。

私は特に霊感が強い人間ではないが、何となく異様な雰囲気を感じ、見るとそこには何か看板がある。

2週間前、ここで若い男女の乗用車が猛スピードでハンドルを切り損ない、この土崖に激突し二人とも死亡したと書いてある。

花束も置いてあった。私はそこで立ちションをしてしまったのであった。

思わず、すみませんと合掌したが、ここはとある林道起点への曲がり角であった。

その後、この出来事をきっかけに、この林道沿いに渓流があるのを知り、そこにオショロコマの多いピンポイントの狭い水域を発見した。

ここのオショロコマは産卵時期になると♂の腹部が異常に黄色くなる変わった個体群だ。

この日、念願の天塩岳のオショロコマを50匹ほど撮影することに成功し、意気揚々と北見へもどる途中に、ふと気になって黄色い腹のオショロコマを見にこの渓流に寄ったのであった。

産卵時期が近づき、オショロコマがかなり集結しつつある。

いつものとおり♂の腹部の黄色さはとてもよく目立つ。

もう暗くなったので5-6匹を撮影したのみで引き上げた。




産卵時期が近づくと♂の腹部はとりわけ黄色くなる個体群です。




これは♀です。

撮影させていただいたオショロコマたちはすべて丁寧に、もとの場所にリリースしました。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本北限のオショロコマを夏期に撮影  その弐

2014-06-09 21:00:09 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


20XX-8-25  晴れ
再び日本北限のオショロコマを夏期に撮影。

拾い釣りをしながら300mほど釣り下るとオショロコマは20匹ほど撮影できた。

オショロコマの個体数は前回と変わりない程度と思われた。

ここのオショロコは、前回同様、うすずみ色の背鰭にみられる横走配列する傾向の強い単純な紋様が極めて特徴的である。

この背ビレをみるだけで幌内川源流域のオショロコマと特定することが可能である。





















































この日も撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。

同行の F氏は、天ぷら用にシンコヤマベを30匹キープした。

ところで、この幌内川源流のオショロコマは本当に日本北限の個体群なのであろうか。

私たちは 2009年、利尻島にオショロコマが生息していることを確認し、多数の個体を撮影している。

一方、漁業生物図鑑 新 北の魚たち 水島敏博・鳥澤 雅監修(北海道新聞社 2005)という図鑑には、p. 123 オショロコマの解説に『 礼文島のものは明らかに移植されたもので利尻島のものも恐らく同一と思われる。』とはっきり明記されており利尻島のものは Native の個体群ではなさそうだ。

これら、さいはての島のオショロコマについては後ほど詳細に報告したいと思う。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本北限のオショロコマを再度撮影 その壱

2014-06-07 12:39:15 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


日本北限のオショロコマを再度撮影 その壱

20XX-8-25  晴れ
再び北限のオショロコマを、今度は夏期に撮影した。

日本北限のオショロコマを6月中旬に撮影したことがある。今回、夏の状況を観察するために遠路北へむかった。

久しぶりに日本北限のオショロコマを見たくなり北見市を車で出発、オホーツク海に沿ってひたすら北上した。

雄武町から内陸の山間部にすすみ幌内川源流域に入った。


また林道をえんえんと走りに走ってようやく目的の幌内川源流域のオショロコマ生息水域に到達した。

川の水は前回撮影にきた春の時期よりやや少なくて、川底を覆っていたツルツル滑る黒コケは完全に消えていた。

清冽な渓流の水温は10℃と極めて冷たい。


背ビレの特徴から一瞥して幌内川水系のオショロコマと判定出来る特徴的な個体群である。















思いかけずヤマベ稚魚がとても多く、それこそなんぼでもいて、オショロコマ釣りのじゃまになることこの上ない。









このおびただしい数のヤマベ稚魚はサクラマスの自然産卵だろうか。

それとも孵化場の方々による発眼卵埋没放流によるものだろうか。

前回ヤマベの姿は皆無であったことから私は何となく後者のような気がするが本当のところはわからない。

一般的にオショロコマはヤマベの存在を嫌う傾向があるので、ちょっと気になる状況である。

この項、続く。


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

常呂川水系源流域IXN川のオショロコマとエゾイワナ

2014-06-05 19:49:40 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村


20XX-8-27  晴れ

常呂川水系源流域IXN川のオショロコマとエゾイワナ

天気予報では注目されていた台風は北海道をそれたのか晴れて雨も止んでいる。

天気が良いので午後から自宅から30分ほど走り、近くの未調査の小渓流でオショロコマさがしをやった。

この日、荒れた林道をつめてあちこちを釣ったが魚が見られず、最後に入ったのは常呂川源流域の細流であった。

ほんのちょっとした小規模な水域に奇跡的に渓流魚がみられるところがあった。




小型のアメマスが多く、オショロコマは非常に少ないながら生息していた。







小型だが幼魚も若魚も成魚もいて、危うげだが、それなりのちいさな生態系をなしているかに見えた。

この渓流はいくつかのダムで海との連絡が途絶えて久しい。

そのせいかアメマスは白点紋理は瞳孔と同じ程度の大きさで細かく、いわゆるエゾイワナ的な外観になっている。








ちょっと変わったイグチがあった。










小さなハナカジカもいた。


この日も撮影させていただいた渓流魚たちは全て丁寧にリリースした。


このとても小さな生態系が出来るだけ長く存続することを願わずにはいられない。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白い牡丹の花が咲く頃

2014-06-04 21:00:13 | 渓流魚、蝶、自然
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

北見の6月、白い大きな牡丹の花が咲く頃

我が家の庭には大きな牡丹の2株があって、毎年6月の上旬から中頃にかけて、大きな花が咲く。


まるで精巧なやわらかい紙細工みたいな花だ。




以前、有名な兼六園にいったおり、庭木などはすごいが牡丹の花は我が家の圧倒的勝利とほくそえんだことがある。


なにしろ、北見市には河西牡丹園という世界一の牡丹園があるのです。そのうちご紹介します。

チューリップが終わり、野菜類はまだ苗からちょっと大きくなった程度、百花繚乱のツツジ・シャクナゲが一段落しつつあり、若葉がきれい。北海道では最もすがすがしい季節だ。

この日は私の好きなウラジャノメという蝶を見に行った。

ちなみに利尻島には私が記載命名した超小型の特異なウラジャノメ Lopinga achine oniwakiensis が棲息しています。

午後1時、一人で出発。 北見市近郊のウラジャノメポイントへ車をすすめてみた。 

残念ながらウラジャノメは見つからず、カラフトタカネキマダラセセリ2♂♂  フタスジチョウ3♂♂ サカハチチョウ5匹 ヤマキマダラヒカゲ10匹  エゾスジグロ4匹 コツバメA-1♂。

そのあと、夕食用にニジマスを少し釣って帰った。 といった一日でした。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2014年春、源流域に遡上産卵するデカニジマスを駆除

2014-06-01 17:10:52 | ニジマスによる被害
にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村

2014年度、早春のある日。曇り~雨~曇り とても寒い。

2014年春、源流域に遡上産卵するデカニジマスを駆除。

朝9:00,F氏と二人で、K川水系のとある源流域へ出発。途中の峠は雨、前からくる車がまったく見えないほどの濃い霧。峠を下ると雨はやや落ち着いた。

今年も積雪多く、山陰などの残雪で林道が通れないため、源流域まで車で到達できる渓流は限られる。

すなわち、残雪や、林道に倒れ込む多数の倒木のため多くの林道はまったく通行不能で、そのほかのいくつかの理由もあって雪解け増水中の源流域に釣り人が入ることは、これまでなかった。

しかし、渓流釣りとしては完全空白の、この時期に巨大ニジマスが産卵行動のため群をなして源流域に遡上する

そのことを実見している釣り人は私たち以外にはごく稀であろうと思う。

雪が解け、林道が開通する頃には人知れず産卵を終えたデカニジマスたちは一斉に本流へ下って源流域からは姿を消し、雪解け大増水がおさまった頃には、渓流は何事もなかったかのように流れているのである。

初夏、そのような渓流源流域の浅いよどみを注意深くのぞき込むと、しばしばニジマス稚魚が真っ黒に群れているのを観察できる。

今年も、そのような渓流の一つにチャレンジした。源流域のポイント手前で残雪のため車はとうとう通行不能となりそこからはウェーダーに履き替えて徒歩でいった。






いつもの大型ニジマスポイントでは魚信なし。少し下流で私が45cmニジマス1♂をかけ撮影、やや腹ぺちゃで産卵行動後♂であった。 



さらにもう一匹かかったが、これは巨大すぎた。水中でギラリと反転する大型♀の魚体を見たとき、ああ、これは無理かなと直感した。5分ほどがんばったが、あまりに猛烈な引きで耐えられず、ついに竿をのされたとたん針がパーンとはずれ逃げられた。

しばしば大型ニジマスの顎や口は硬くて釣り針が貫通できないため甘い刺さりの釣り針が最後にはずれてしまうのだ。

ここはオショロコマ棲息水域の心臓部だ。越冬後のオショロコマ成魚が見られるがデカニジマス用の大型針ではオショロコマは釣りにくく、やっと4匹を撮影した。 

どんどん下流に下っていったF氏もほどなく大型ニジマスをかけたが悪戦苦闘の末、ついに竿をへし折られ同時にハリス切れで逃げられた。

大声で私を呼んだそうだが、渓流の音にかき消され彼の呼び声はまったく聞こえなかった。この渓流ではデカニジマスを引きずり揚げられるような川岸がない。

相棒のランデングネットによる助け船がなければ大型ニジマスを確保するのはしばしば困難である。

オショロコマはこのあたりまでで5匹を撮影したが、下流に行くにつれ次第にアメマスが多くなり、さらに下流へゆくとニジマス若魚とアメマスが混生するようになる。









ニジマスはアメマス生息域を通り越し、さらに上流のオショロコマ生息域で産卵しているようだ。

畳一枚ほどの岩陰のよどみから48cmニジマス♀が飛び出しヒット。今度は私がランデングネットで確保した。


この銀ピカニジマス♀はまだ産卵途中の個体で、ニジマスイクラ丼を作る程度の卵が残っていたが、胃は空虚であった。 

その後もデカニジマスをさぐりながら釣り下った。 









今日はデカニジマスの他にニジマス若魚数匹、アメマス4匹、オショロコマ5匹を撮影。




今年もオショロコマ生息域の心臓部に産卵行動のため遡上するデカニジマスを駆除するために来たのだが今日の敵は例年より相当に手強かった。









この渓流のもともとの住人オショロコマ。侵入してきた恐るべきインベーダーニジマスのため駆逐されつつある。制圧されるのは時間の問題かとも思うが、できるだけそれは先送りしたいと思う。










この時期のデカニジマス釣りは楽しいというよりは、むしろ難行苦行と言って良いだろう。この時期特有の冷たい雨が降りしきり、すっかり濡れてしまい死ぬほど寒い。

今日の釣りでここのオショロコマがニジマスに制圧されるのを多少とも先送りできたのだろうか。

F氏は新品のウェーダーなのに水が入って両足ぐしょぬれでひどく寒そう。買ってすぐの新品ウェーダーに特に穴も見えないのに水が入るのはこれで二度目だと怒っている。某有名釣具店製だが、その実態はどこか海外で安く作らせた低品質のものかも知れない。

この日も撮影させていただいたオショロコマとアメマスは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。

まだ出たばかりの良質のコゴミが無尽蔵にあり、少しいただいてきた。

帰りの峠は、まだ濃い霧であったが峠を越え少し下るとウソみたいに霧が晴れ雨は止んだ。

この時期のみ開花する珍しい山草、サクラソウモドキ。


春に咲く豪華なシラネアオイ。







ニジマス釣り場としての実績はあるのだがニジマス放流を続けなければニジマス釣りを維持できないような水域(主にニジマス放流容認派の方々がイメージしている)がある一方で、放流ニジマスが野生化し自然繁殖の結果オショロコマや在来魚類をを全滅させたり、イトウの産卵床を破壊したり、北海道内に奇跡的に残存している貴重な生態系に多大な悪影響を与えている水域は現実に私が把握しているだけでも多々ある。

まず深呼吸、それから十分に気持ちを静めて、ごくごく冷静に考えてみればブラウントラウトやカワマスやブラックバスやブルーギルが全部ダメで、ひとりニジマスだけは勝手気まま、やりたい放題の放流が許される道理は、この後におよんでは何もない。

もう、勝手気まま、やりたい放題のニジマス放流が許された時代は去ったと思う。ニジマス放流可能水域の設定とニジマス放流ライセンス制、報告制の確立が望まれる所以である。

それが不可能であれば貴重な生態系保護のためニジマス放流は全面禁止となっても仕方がないとおもう。


夕食はおいしいニジマスのムニエルとニジマスイクラどんぶり。ニジマスの卵は小粒だが卵膜が遡上サケのイクラと違って柔らかいのでおいしい。





コゴミをゆでてマヨネーズをかけたものは最高の春の味覚で腹一杯食べた。



にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村


にほんブログ村 釣りブログ 渓流釣りへにほんブログ村
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする