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2010-8-29(日) 曇り 暑い
ヤマベを呑む獰猛オショロコマ その壱
朝8時、北見市を出発。F氏と二人で道東のS川支流P川源流域のオショロコマの状況を見にいった。
この川は近年珍しく河口から源流域までダムが一つもないので、太古の昔からの渓流魚たちの営みがそっくりそのまま残っている極めて貴重な渓流である。
ヒグマの多いところで、かって子供が一人行方不明になりヒグマにさらわれたのではないかと考えられている。
そんなわけで奥深く入って行くのはちょっとした覚悟と度胸がいる渓流である。林道を走り、松の林をぬけて、この川の源流域に侵入するルートは唯一か所しかない。
川に沿った林道がないので入渓地点から釣り下り、また同じ渓流を釣り登ってもとに戻る。
最初に川の上流へ150mほど釣り登り、だらだら川にいくつかある大きなたまりで釣った。
ほどよい粒のきれいな砂礫が敷きつめられた美しいよどみには当年もののチビヤマベ、産卵行動後の2-3年魚のヤマベ、産卵行動中のサクラマス、そして数少ないたまりにはオショロコマが群れている。
一見、なんのへんてつもない渓流に見えるが、ダムのある渓流とは天と地ほど違って、生命に満ちあふれている。
すなわち、これまで随所で述べてきたとおり、ダムのある渓流とはまったく異なって、川底・川岸が完璧に美しいのだ。
オショロコマを中心に、せっせと釣っては手早く水中で撮影してリリースを繰りかえした。
ここのオショロコマはS川水系独特の、やや暗色調で赤点紋理が鮮やかな個体群だ。
オショロコマは幼魚、稚魚も多く、ここでは健康的な構成でよく繁栄している。
以上の文章を読めば、なんだオショロコマが少なくなったというけれど、実は案外いるんじゃあないかと誤解をまねくかも知れない。
くりかえすが、ここのように太古の昔からの渓流魚たちの営みがそっくりそのまま残っている渓流は今現在、極めてまれである。
そこにはオショロコマが群泳する環境が、ピンポイントで残っている場合があると理解していただければ幸いです。
実際、今回の調査でオショロコマが多かったたまりはほんの4カ所に過ぎなかった。
数人の釣り師がオショロコマを本気で釣ってはビクに放り込むと、たちまち絶滅させることも可能な危うい小規模個体群なのです。
PS : 4年後、2014年、この渓流のオショロコマが激減していました。
激減の理由ははっきりしませんが、私はヤマベ狙いの釣り人による混獲の影響が大きいのではないかと推察しています。
この項 続く。
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2010-8-29(日) 曇り 暑い
ヤマベを呑む獰猛オショロコマ その壱
朝8時、北見市を出発。F氏と二人で道東のS川支流P川源流域のオショロコマの状況を見にいった。
この川は近年珍しく河口から源流域までダムが一つもないので、太古の昔からの渓流魚たちの営みがそっくりそのまま残っている極めて貴重な渓流である。
ヒグマの多いところで、かって子供が一人行方不明になりヒグマにさらわれたのではないかと考えられている。
そんなわけで奥深く入って行くのはちょっとした覚悟と度胸がいる渓流である。林道を走り、松の林をぬけて、この川の源流域に侵入するルートは唯一か所しかない。
川に沿った林道がないので入渓地点から釣り下り、また同じ渓流を釣り登ってもとに戻る。
最初に川の上流へ150mほど釣り登り、だらだら川にいくつかある大きなたまりで釣った。
ほどよい粒のきれいな砂礫が敷きつめられた美しいよどみには当年もののチビヤマベ、産卵行動後の2-3年魚のヤマベ、産卵行動中のサクラマス、そして数少ないたまりにはオショロコマが群れている。
一見、なんのへんてつもない渓流に見えるが、ダムのある渓流とは天と地ほど違って、生命に満ちあふれている。
すなわち、これまで随所で述べてきたとおり、ダムのある渓流とはまったく異なって、川底・川岸が完璧に美しいのだ。
オショロコマを中心に、せっせと釣っては手早く水中で撮影してリリースを繰りかえした。
ここのオショロコマはS川水系独特の、やや暗色調で赤点紋理が鮮やかな個体群だ。
オショロコマは幼魚、稚魚も多く、ここでは健康的な構成でよく繁栄している。
以上の文章を読めば、なんだオショロコマが少なくなったというけれど、実は案外いるんじゃあないかと誤解をまねくかも知れない。
くりかえすが、ここのように太古の昔からの渓流魚たちの営みがそっくりそのまま残っている渓流は今現在、極めてまれである。
そこにはオショロコマが群泳する環境が、ピンポイントで残っている場合があると理解していただければ幸いです。
実際、今回の調査でオショロコマが多かったたまりはほんの4カ所に過ぎなかった。
数人の釣り師がオショロコマを本気で釣ってはビクに放り込むと、たちまち絶滅させることも可能な危うい小規模個体群なのです。
PS : 4年後、2014年、この渓流のオショロコマが激減していました。
激減の理由ははっきりしませんが、私はヤマベ狙いの釣り人による混獲の影響が大きいのではないかと推察しています。
この項 続く。
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