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20XX-510 晴れ シマフクロウの棲む渓流の美麗オショロコマが減少傾向
この日は知床半島の春の渓流のオショロコマを見てまわったが、午後おそくシマフクロウの棲む渓流にちょっと寄ってみた。
シマフクロウが大きな魚をむんずと鷲掴みにして大きく羽根を開いた見事な写真が一時期よく見られた(しばしばニジマスをわしづかみにしている噴飯もの写真もあった )が、それらの写真の多くはこの川で撮影されたものだ。
川岸の石でかこった生け簀に養魚場から買ってきた沢山のヤマベやニジマスを放しておくと夜になるとシマフクロウのつがいが入れ替わり立ち替わり、魚を捕りにくる。
そこを待ちかまえた何人もの写真家たちが猛烈にフラッシュをたきまくって激写するといったことがしばらく行われていたが、最近はどうなのだろうか。
夜間超高感度のシマフクロウの目にとって強烈フラッシュ連写はかなりこたえると思う。
NHK 取材班がシマフクロウの巣に仕掛けたビデオカメラで幼鳥たちが何を食べているのかが明らかになった。
この時期の知床のシマフクロウ幼鳥は主にオショロコマをエサにしていた。
そんなわけでこの渓流のシマフクロウ繁殖にとって、オショロコマは極めて重要なエサであるといえる。
かって、この渓流では腹部やヒレがドッキリするほど真っ赤なオショロコマが多かったが、最近そのような個体は少なくて、この日も1♂のみしか撮影できなかった。
全体的なオショロコマの個体数もかなり減ってきている印象を受ける。
その理由は何だろう。
近年、この渓流は秋にはおびただしい数のカラフトマス(恐らく放流もの)が真っ黒になって遡上し、その時期は、とてもではないがオショロコマ撮影など全く不可能なほどだ。
孵化放流事業に由来する?多数のカラフトマスの激しい産卵行動で産卵時期が重なるオショロコマの産卵床が完膚無きまでに破壊されているといった印象を強くうけたことがある。
この日も撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にリリースした。
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