オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

2013年7月、知床の親子熊を近接撮影

2013-07-31 20:12:47 | ヒグマの被害など
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2013年7月、知床の親子熊を近接撮影
今年の知床は予期せぬ春のドカ雪で、エゾシカたちはやっと冬を越せる寸前で野山は再び雪に覆われ、食べる植物が深い雪の下になってしまいました。

食べ物がなく弱り切ったエゾシカたちは体力のないものから順にいわゆるへたり鹿となり、斃死したりよろよろ歩きがやっとの状態になります。

深雪のため遅い越冬から覚めたヒグマたちにとってこれらは最高のごちそうです。

2013年7月。きっと春先のへたり鹿を腹一杯たべたのでしょうか、お母さん熊はぶんぶんに肥えて栄養満点、体力満点の状態です。

親子熊たちは、さかんに海岸の石をひっくりかえしては小型の海辺の生き物を食べていました。




初夏のオホーツク海へザンブ。楽しい海岸での水遊び。





風の音、雨の音、川の音、草木のそよぐ音、虫の声、その他自然の音には無関心ですが、自然界には無い音、たとえば人間のひそひそ声、200m向こうで車のドアがそっと閉められる音、かすかな鈴の音などにはものすごく敏感に反応します。

何かの音を感知してヒグマの親子が一斉にそちらを向いて警戒しているのでしょうか。

臭いにはもっと敏感です。この時期、クジラやトド、アザラシ、イルカなど海産ほ乳類の死体が知床の海岸に漂着することがあります。これらからの臭いはヒグマたちにとって最もうれしい臭い、最高のごちそうです。






2013年7月に撮影された知床の親子熊の写真を 知床の動物写真家 F.M さんからいただきましたので、前回に引き続きアップしました。

一年たって小熊たちは成長し、やや精悍な感じもでてきています。

もうしばらくすると子別れでしょうか。

解説文は F.M さんのお話などを参考に私が創作したものです。

写真をながめるたびに、これらの素晴らしい写真を撮るのがいかに大変であったかがうかがえて頭が下がります。



PS. これらの写真をみて、一般の人たちが不用意にヒグマにちかづくような誤解がないように厳に申し述べておきたいと思います。

これらの写真が撮れる状況は知床のごく一部の地域でヒグマたちとあうんの呼吸で撮影を行う F.M さんに限った特殊な場合であり、ヒグマが恐ろしい猛獣であることにかわりはありません。




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知床の初夏、ヒグマの親子を至近距離で撮影

2013-07-30 18:55:28 | ヒグマの被害など
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知床の初夏、ヒグマの親子を至近距離で撮影

私が懇意にしていただいている F.M さんからヒグマの親子の写真をいただきました。彼は趣味で 長年、知床で野生動物の写真撮影を続けています。ヒグマの撮影には特に熱心で、多くの写真は相当の至近距離から撮影されています。ヒグマたちと心が通じ合っていなければ撮れない写真がほとんどです。彼の撮る写真を見れば子連れのクマは人をみると凶暴になるので云々といった表現はこの場合、妥当でないことがよくわかります。


2012年7月  知床の初夏、巣穴から出て日々母親の教育を受けながら遊び回る小熊たち。小熊は元気良く駆け回るので、実は小熊2匹と母熊をまとめて一画面にとらえるシャッターチャンスはなかなか得難く大変とのことです。そういえばヒグマの親子3頭をすばらしい構図でとらえた写真は、めったに見ることがありません。


2頭の小熊にじゃれつかれて、かわいくてかわいくて たまらないといったやさしい母親の目をしています。私の子供たち、なんて可愛いんでしょう といった表情もよい。こんな写真はみたことがありません。




撮影しようと小熊と母親に近づきすぎたのか、母親はちょっときつい目をしているようにも見えます。撮影者とヒグマ親子のあうんの距離感というものがありそうです。クマたちも決して人間をまったく恐れていないわけではないようです。




この写真の続き、つまり1年後の写真も先日いただきましたので そのうちアップさせていただきます。






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晩夏の美麗オショロコマ その参

2013-07-29 20:03:22 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-8-23 (土)  晴れ 午後気温低下
晩夏の美麗オショロコマ その参

支流の下流域でやや入渓しやすいところには、珍しく釣り人の痕跡があった。


この付近のオショロコマは真っ白い腹の♀が美しい。正に渓流の宝石と呼ぶにふさわしい。



















やや細身の個体が多いのは、もしかするとはや産卵が始まっているのかも知れない。ここでは20匹ほど撮影した。



ここでも撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。

今日はちょっと体調すぐれず、4時に帰路につく。

今日は疲れて夕食を作るのはパス。夕食はスーパーで刺身を買って刺身定食となった。

シャワーを浴びて、そのあと急に気温が下がってきたせいか 寒気がしてついに風邪のひき始めみたいな感じになった。 

まずい。 早めに布団に入った。


終わり



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晩夏の美麗オショロコマ その弐

2013-07-28 12:00:32 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-8-23 (土)  晴れ 午後気温低下
晩夏の美麗オショロコマ その弐

イタドリの群落をかき分けてところどころで渓流にはいる。


どこもダラダラ川でいわゆる渓相は良くないが時々現れるたまりにオショロコマは群れている。

















オショロコマたちは婚姻色の時期に入りつつあり、春と較べると魚体の色調・斑紋が派手で、どぎつい感じになっているのがわかる。









オショロコマたちは水中で手早く撮影し、全て丁寧にもとの場所にリリースした。

この林道は植物が豊かで蝶はヒョウモン類が多かった。最近、北見方面で激増しているメスグロヒョウモン♀もいた。

ミドリヒョウモンを撮影。キハダの良木があったのでミヤマカラスも多そうな林道だ。

一度蝶の撮影にも入ってみたい。

ヤマアジサイの花がやや盛りを過ぎているがきれいだ。



イタドリはとても大きくなりびっしりと白い花をつけている。




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晩夏の美麗オショロコマ その壱

2013-07-27 10:05:33 | 渓流魚、蝶、自然
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2008-8-23 (土)  晴れ 午後気温低下

晩夏の美麗オショロコマ その壱

朝9時、北見を出発。この時期、婚姻色で美しく変身しつつあるオショロコマを撮影に出かけた。

1時間ほどで釣り場へ着いた。

M川上流にいくつかある支流のひとつの源流域にオショロコマたちは産卵体制にはいるため集結しつつある。

うっそうたる原生林、オショロコマの森は見ていてほれぼれする。




森の中を流れる小さな支流に入って行く途中、川を渡る橋の上から渓流をのぞくと小型のオショロコマがあちこちに群れているのが見える。

だらだら川なので、ちょっとしたよどみにはオショロコマがたまりやすい。

条件の良いところをさがして釣りはじめ、撮影を開始した。 








M川本流域に棲息するやや大型の個体群と比較すると外見的にはかなり異なって♂は体色の色調が濃く、赤点紋理は鮮明な赤色、やや小型の個体が多い。



























この時期は、ミドリヒョウモンが多い。この蝶の♀裏面後翅が緑色をしているのがミドリヒョウモンの名称の所以でしょうか。



この項続く。




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初冬のオショロコマさがし その弐

2013-07-26 09:26:55 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-11-28 金 曇り
北見市近隣の未調査渓流にオショロコマを求めて 
初冬のオショロコマさがし その弐

もどって橋の下流から湖までをさぐったがやはり小型のアメマスのみであった。












湖まで入念に釣り下ったが河口付近でヤマベ2年魚が少し釣れた。








知床の海みたいに、湖に立ちこんで釣ってみたが当然ながら魚信なし。


湖畔の木々にオジロワシとオオワシが合計10数羽止まっていた。見事、立派な鳥たちだ。撮影しようとすると次々と飛び立ってしまった。


今日は、ちょっと気になっていたがこれまで未調査であった北見市近隣の小渓流をさぐってみたが、オショロコマは発見できなかった。

今回も撮影させていただいた渓流魚たちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。

これらの渓流が未調査であった理由は、経験上きっとオショロコマはいないだろうと思ってきたからだ。

実際に調べてみたが、やはりオショロコマはいなかった。

北見へ着くと丁度午後5時30分で今日は、腹ぺこでお寿司モードになっていた。

北見のおいしい回転寿司トリトンに入ったがまだ夕食タイムに間があるせいかすぐ座れた。 

かなり歩いたので今日は相当疲れてしまった。

帰宅するとバタンキュー、早めに寝てしまった。

終わり。



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初冬のオショロコマさがし その壱

2013-07-24 20:04:01 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-11-28 金 曇り
初冬のオショロコマさがし その壱
北見市近隣の未調査渓流にオショロコマを求めて 

比較的暖かく、今日は雪も降りそうにないのでFRダム上流のUGS川へ我々夫婦とF氏と三人でオショロコマ探しがてら渓流魚調査に出かけた。

林道は作業道があちこち出来たりしてわかりにくかったが なんとか目的の場所に到達できた。

山道にはかなり雪があった。川はほとんど凍っておらず、あまり良いたまりはない。

入念に入渓地点の上下流300mほどさぐったが まったく魚信なし。夏場にFRダム下流域を調べたが、そこと同様に今や大規模ダム工事などに伴い、このあたりも渓流魚のいない死の川になっているようだ。


そこで 今度は峠を越え、湖に流入するとても小さな渓流S川を林道沿いに上流へ向かい源流付近から川に入ってみた。








すぐにまあまあの たまり があり、そこでアメマス小型を15匹ほど釣って撮影した。














そのたまり一箇所以外には魚は見られなかった。目的のオショロコマは見つからない。

魚は小さく、とても一般の釣り人が渓流釣りに入るような川ではないようだ。 



                 この項 続く。




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斜里川水系の黄金色のオショロコマ

2013-07-23 19:45:08 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年6月9日。
斜里川水系の黄金色のオショロコマの渓流。

この渓流には20年ほど前に斜里のある病院の事務長さんに案内されて入渓したことがある。

つまり、20年ぶりにこの渓流に入ってみたということです。

うろおぼえの記憶をたどり林道をすすんでゆくと盛期を過ぎたエゾヒメギフチョウが数匹、林道沿いに舞っていました。

このチョウが発生するところは一応立派な自然が残っていると見て間違いありません。

おまけにオショロコマがいれば最高。

もえるような新緑の美しいオショロコマの森。森に入るだけで疲れ切った心が洗われます。

よく捜すとオショロコマは20年前よりも沢山いて、ウソみたいにいくらでも釣れるワンポイントがあった。


しかし、それは全水系のほんの一点、恐るべきワンポイントに過ぎません。 

長年、オショロコマをやっていると本能的にそのようなオショロコマポイントがわかってきます。

一日中がんばっても、そこに到達しない限りはこの川にはオショロコマはいないということになってしまうのでしょうか。

ここのオショロコマの特徴は黄色いことです。特に黄色味の強い個体は黄金色にさえ見えます。


この個体は、何故かエラ切り標識を施されていました。


















20年前、このオショロコマを釣ったときはそんなことはまったく認識しませんでした。

オショロコマは川に沢山いる単なる渓流魚に過ぎませんでした。どれも皆同じに見えました。

死後硬直で反り返って、死んで醜く変色したおびただしい数のオショロコマの死体を前に誇らしげな顔つきの私が写った写真があります。

そんな写真でもうれしくて何度も何度も眺めて喜んでいたのも私の歴史の一こまです。

今は激減したオショロコマの保護を訴え、水中で撮影したオショロコマは全て丁寧にリリースしています。

この日は3人で40匹ほどを釣って水中で手早く撮影し、すべて丁寧にリリースしました。

釣り場からの帰り道、ウナベツ岳がきれいにみえていました。




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ウチダザリガニとニホンザリガニの取り扱いに関する 1 私見   

2013-07-22 19:59:24 | ニホンザリガニ
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ウチダザリガニとニホンザリガニの取り扱いに関する1私見   
北海道北見市内に生き残ったニホンザリガニを撮影。 

ウチダザリガニ( Pacifastacus leniusculus trowbridgii )は米国オレゴン州コロンビア川より輸入された。


北海道では1930年に初めて摩周湖に食用や放流ニジマスのエサとして増やすことを目的に476匹が移植された。

これが増殖し、さらに主に人為的な放流で現在、道内各地の河川湖沼に大繁殖中である。


私が小学生のころ、北見市を訪問された昭和天皇が摩周湖のウチダザリガニを賞味され、おいしいと誉められたとの北海道新聞記事を子供心にはっきり記憶している。私も将来ウチダザリガニを食べてみたいと強く思ったことを思い出す。

ウチダザリガニは雑食性で生息水域の水産動植物ほとんどがエサになり攻撃的外来種として在来の生態系を破壊するとされる。

繁殖力も在来のニホンザリガニ( Cambaroides japonicus )より遙かに旺盛である。

ウチダザリガニ成体は15-20cmと大きいがニホンザリガニは成体で5-6cm程度である。ニホンザリガニの生息域にウチダザリガニが侵入した場合、ニホンザリガニにはまったく勝ち目はないだろう。


さらにウチダザリガニは水カビ菌に耐性がありこれを保有している。ヨーロッパでの例をみると、ウチダザリガニと一緒に入ってくる水カビ菌(ザリガニペスト)はニホンザリガニに感染すると致命的になる。

最近の釧路湿原でのニホンザリガニ大量死はこれが原因ではないかと囁かれているが真偽のほどはわからない。なぜなら摩周湖ではウチダザリガニでも大量死が観察されているからだ。

ところで環境省のレッドデータブックで絶滅危惧類の稀少種ニホンザリガニはあまりに激減したが故に、とうとう青森県では天然記念物になり、北海道各地でも激減の一途である。

ニホンザリガニが生息できる環境が道路工事、河川改修工事、農業地造成、宅地造成、伐採、ダム建設などの人間の営みそのものにより際限なく破壊されているのが最も大きな理由であろう。ウチダザリガニの分布拡大ばかりが声高に叫ばれる余り、開発行為がニホンザリガニ激減の最大の理由であるという事実の印象が相当に薄められているのは遺憾である。


北海道北見市とその近隣地域はいまでもニホンザリガニ生息地がかなり多いらしい。

私の住む北見市周辺の状況を見れば、ニホンザリガニの衰退は生息環境の破壊が唯一最大の原因であるが、さらにウチダザリガニが入ってくれば、ひとたまりもないだろう。

幸い北見市周辺のダム湖や池では大繁殖するウチダザリガニも一般的にはニホンザリガニの住む超特殊な環境( 流れる水がほとんど無いかごく僅かの流水,水がしみ出してくるような,しかし決して水が絶えることのない、石や砂礫の多い暗い沢など )にはなかなか入って行かないようだ。


琵琶湖に大繁殖し、すでに確固たる生態系を確立した攻撃的外来種ブルーギルの駆除はもはや不可能と判断し、発想を転換、これを食材として利用しようとする動きがあるという。

道内で大繁殖中のウチダザリガニはその生態系破壊の恐怖とは裏腹に食べてとてもおいしいため、実は立派に漁業権が設定され阿寒湖、塘路湖などで大量に捕獲され、高級食材として本州方面に販売されている。

従ってこの点ひとつをとってみても北海道からウチダザリガニを全て駆逐するなど不可能である。

ウチダザリガニの駆除のみを声高に叫ぶだけではニホンザリガニは守れない。

おそらく湖沼や河川などで、ウチダザリガニの侵淫をうけたニホンザリガニ生息地はもはや回復不可能であろう。

そんなことで時間を費やしているうちに肝心のニホンザリガニの棲息地そのものが開発行為などでどんどん潰されてゆく。

現在、ニホンザリガニが単独で生息している場所をできるだけ特定し、そこを断固保全することが現実的だ。

現実にニホンザリガニが棲息している環境は巨大なウチダザリガニの棲む環境とは全く異なると思う。

行政は、絶滅する前に北海道に生き残ったニホンザリガニ保全のための対策を急ぐべきだが、もはやこれは時間との戦いの段階に入っていると思う。 

最後に一言付け加えると、かってオホーツクでは、ニホンザリガニはオショロコマよりは遙かにポピュラーな生き物であった。

将来オショロコマがニホンザリガニみたいな悲惨な状況にならないよう祈りたい。

ただ祈っていてもどうにもならないので、まずはオショロコマ生息域にニジマスを放すのは断固止めるよう訴えてゆきたい。




北見市内某公園内に残存するニホンザリガニ











小さなハサミで手のひらをチクーッとはさまれた。泣くほど痛かったが我慢しているとすぐ放してくれる。








北見市K地区に奇跡的に生き残ったニホンザリガニ。前述の個体群よりやや大きい。






抱卵しているニホンザリガニ♀。  ♀の抱卵数はウチダザリガニの方が圧倒的に多い。


ニホンザリガニ♂腹部。























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恐怖の釣り、4頭のヒグマの足跡と美しいオショロコマたち

2013-07-21 09:28:58 | ヒグマの被害など
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秘境知床-地の果てのオショロコマ その2 MO川
恐怖の釣り、4頭のヒグマの足跡と美しいオショロコマたち

20XX年11月27日。PK 川に続いて知床半島羅臼側のMO川へ上陸した。ここはまさにヒグマの巣窟だ。

川の付近には10数頭の鹿の群がいた。夏場はうっそうとしていてヒグマとの接近遭遇の危険度が高い。

初冬の川は草木の葉が落ちて遠くまで見通せる。

ヒグマが寄ってきたらすぐ逃げ出す算段でおっかなびっくり、あたりに気を配りながらの釣りになった。

沖合にいた漁船が私たちを発見して、いぶかしげに岸よりしてきたので手を振った。


まず爆竹や熊よけラッパを鳴らしたがゴウゴウとした川の流れの音にかき消され、ほとんど効果はなさそうだ。



不思議なことに、こんな立派な渓流なのに魚信がなかった。


おまけに昨夜の新雪にどっきり、巨大なヒグマの足跡だらけで、少なく見積もっても4頭はいそうだ。


かなり上流まで遡行したが、はじめはまったく魚信がなく、とうとうあきらめて引き返そうとした頃やっと最初の一匹が釣れた。

そのあとは、せきを切ったように釣れ始めた。

この川の典型的なパターンを示す♀の個体。体色は明るく、赤点紋理は細かくオレンジ、朱色、ピンク色と個体によって色調が変化する。


個体によっては赤点の周囲が淡く青でくどられたりもする。♀の腹部は白っぽくうっすらと朱を帯びている。



とても元気がよくて急流で暴れるので、撮影するのはなかなか大変であった。














釣ったオショロコマたちは出来るだけ手早く撮影して丁寧にリリースした。

1時間ほどで恐怖心と好奇心がごちゃまぜになった釣りを終了し、沖合の船を呼んだ。





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秘境知床-地の果てのオショロコマ その1 PK川

2013-07-20 11:59:46 | 渓流魚、蝶、自然
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秘境知床-地の果てのオショロコマ  PK川
20XX年11月の終わり頃、かねてより気になっていた知床岬の近くのいくつかの川を調査した。

そこは海岸沿いに歩いて行くのは困難で小型漁船をチャーターし海から浜辺に接岸し上陸するしかない。

この時期は草木の葉が落ちて見通しがよくなりヒグマとの危険な遭遇を避けることが可能と考えたからだ。

それほどヒグマの棲息密度が濃いのである。

あまり乗り気でない船頭さんを拝み倒して風がなければ出航してもらうことになった。

幸いにも昨日来の吹雪はおさまり強風もないでくれた。決行のチャンスだ。


大型船外機エンジンを二つ付けた小型高速船はゆるやかなうねりのある海面を猛烈なスピードで飛ぶようにふっとばす。

船がうねりを飛び越えて空中を飛びバーンッと着水するたびにすごい衝撃で呼吸がとまった。

カニ密漁の特攻船ではあるまいし、もっとゆっくりいってほしいのだが。


ヒグマがエゾシカを食べていた。その肩にカラスが止まっていた。

20XX年11月27日。知床半島羅臼側のPK川。 



この川は海から数百mで函になりオショロコマ釣りができるのは波打ち際からせいぜい100mほどの短い区間に過ぎない。



この川の河口は、いつもはヒグマが昼寝しているんだ。

今日はいないなあ。船頭さんはそんなことを言いながら岩礁をさけて慎重に接岸し浜辺にゆっくり船を乗り上げた。
釣り支度をととのえていた私たちは素早く上陸した。

 
とても小型だが暗色調で赤点紋理が鮮やかな美しいオショロコマが波打ち際からいた。





渓流の流れは凄烈そのもので水量も多く小規模だが自然度100%のほれぼれするようなすばらしい川だ。














かっては知床のすべての川がこんな風であったのだろう。

こんな小規模な水系に1万年も世代を繰り返してきた個体群と出会うことができて感慨無量であった。

一匹一匹丁寧に撮影してはそっとリリースした。

手早く一時間で20匹ほどを釣って撮影し、沖合で待っている船を呼んだ。


棲息環境の水系がとても小規模なのでここの個体群はみずからを小型化して適応している。

恐らく少し前に産卵を終えて体力を回復してきたところだろうか。

婚姻色の残る♂も♀も魚体はやや細くなっているが体型や顔つきは精悍そのもので野性味を感じる。

全体に暗色調で赤点紋理は鮮やかな朱色からオレンジ、ないしピンク色のものまであり多彩だ。背部の虫食い紋理は細かい。

魚体が見る角度により強い紫色の幻光を呈する珍しいムラサキオショロコマも見られた。


ここのオショロコマは一定の外観に収束することなく未だ遺伝子の多様性を保っている実に頼もしい個体群だ。

降海遡河型オショロコマによる遺伝子補給もあると思う。対岸の国後の個体群とも交流があるかも知れない。

しかしこの小規模な渓流に数人の釣り師が入って入念に釣ればあっというまに釣り切って絶滅させることも可能であろう。

ここは魚を殺して持ち帰ってはいけない川だと思う。






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北海道東部、純系カワマス健在

2013-07-19 09:54:55 | カワマス
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20XX-5-27  晴れ 暖かい

20XX年度、純系カワマス健在
20XX年度のN川水系の支流の源流域に生息する純系カワマスの画像をお示しします。

この日は同一水域に混生していたカワマス10匹 アメマス21匹、オショロコマ2匹を釣って水中で手早く撮影後、全て丁寧に元の場所にリリースしました。
この年もきれいな純系カワマスの写真がとれた。


この水域に特有なオショロコマだが個体数は多くない。カワマスとの雑交F1を思わせる個体はいなかった。








この水域にカワマスと同居するアメマスたち。かって空知川水系で見られたようなカワマスとアメマスとの雑交F1を思わせる個体はいなかった。



























カワマス純系の画像をお示しします。

































今回は同じ水域に生息するオショロコマ、アメマスも同時に撮影したが昨年までの継続的調査と同様に、この水域ではカワマスとこれら在来種との間に交雑はおきていないと考えられた。

この水域で産卵時期が一致するオショロコマとカワマスとの交雑が起きていない理由はオショロコマの個体数がきわめて少ないことによると思われた。またはオショロコマの産卵時期とカワマスの産卵時期が微妙にずれている可能性も考えられた。

または雑交F1が稚魚の段階で致死的となり、その後の発育ができず消えてゆくといった可能性もある。しかし全て推測の域を出ない。はっきりしていることは、ここでは他の水域でみられるような 雑交F1個体が見られないという事実である。

また、この水域でアメマスとカワマスの交雑が起きていない理由はアメマスの産卵時期がカワマスよりもかなり後になるためと思われたた。

道東の遅いサクラがきれいに咲いて新緑もきれいで天気もよく心地よい日であった。


 



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70Cm ウミアメマスのお値段はいくら?

2013-07-18 20:21:35 | 大型ウミアメマス
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北見市は常呂地区にゆけば海がある。オホーツク海だ。オホーツクの早春と種々の山菜、ヒメギフチョウ、ウミアメマス、常呂のおいしいレストラン ブレ、最後はダニに喰われてしまった春のとある一日のお話。

1. 春爛漫、咲き誇る青いじゅうたん、エゾエンゴサク。




2. 早春にだけ見られる白い花の大群落。

3. アップも美しい。



4. オホーツク海斜面のカラ松林はヒメギフチョウと山菜の宝庫



5. 春の女神エゾヒメギフチョウ Luehdorfia puziloi yessoensis の交尾



6. フキノトウの花で吸蜜するエゾスジグロチョウ Pieris napi nesis 春型の♂。



7. ニリンソウを摘む。

8. ニリンソウはおひたしにして食べる。よく似たトリカブトの若葉と間違うと大変です。



9. ここではギョウジャニンニク(ヒトビロ)が林床を埋め尽くしている。




10. コゴミがいっぱい。

11. コゴミのアップ。そのままゆでて醤油やマヨネーズで食べると最高。





12. 今日の目的は常呂沖でこの時期アミにかかるウミアメマス。常呂の鮮魚店にウミアメマスが並ぶが今年は少ない。ウミアメマス釣り大好きの人たちが見たらあっけにとられるほど安い価格。理由は食べてまずいから。
13.     50cm のウミアメマスは一匹280円。



  70cmのウミアメマスが釣れたら釣り雑誌や釣り新聞の紙面を大きく飾ることになるが、ここでは、なんと一匹480円。



14. 常呂方面に遊びに行ったら、おいしいレストラン ブレ(小麦)での食事をおすすめします。常呂の新鮮な素材で超一流の味、格安値段で大満足することうけあいです。



15. ブレ店内にあったジャズ人形。



16. 今日はカスベ料理がおいしかった。



17. 夕食はタラの芽の天ぷらとコゴミのゆでたのをまず食べる。



18. 楽しい春の一日の最後は首筋に食いついたダニの悲劇が待っていた。


19. 首筋に食いついたばかりのダニの♀。眼科用ピンセットで頭をつまみ摘出した。幸い、あまり深く入っておらず頭部も残らず取れた。年間10回はダニに喰われる。患部が腫れたり、紅斑が広がるような場合はライム病の恐れがあるため治療を受けたほうがよい。




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オショロコマの森のウド採り

2013-07-17 20:00:52 | 渓流魚、蝶、自然
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オショロコマの森のウド採り

北海道の春の山菜の代表選手の一つはウド。

最近は日光を当てないで白アスパラならぬ白ウドまで栽培されていてサラダ感覚で食べられている。

しかし、それも良いのだがやはり山で採った新鮮な野生のウドとは比較にならない。


かって、私たちはウド採りに燃えた時期もあったが、めったにウドを見つけることは出来なかった。


どんなところにどんな風にあるのかがわからず、山菜採りの本をまじめに読んで、いくらがんばって山中を捜してもほとんど戦果はあがらなかった。


今にして思えばウドのないところを一生懸命捜していたのでいくらがんばってもだめだったのだ。



結論からいうとオホーツクでは滅多に人が行かないところを捜せばウドはいくらでもある。



種々の理由で人が行かないところだ。


ウドと同じでオショロコマもそんなところにしかいない。




人間の営みが野生に与える悪影響がいかに大きいか、しみじみわかってくると野生と人間の共存の難しさの深刻さが実感される。


ウドをくれる人は沢山いたがウドのありかを親切に教えてくれる人は私のまわりには一人もいなかった。


かといってあつかましくウドのありかを訊ねる勇気もなく結局自分で捜さざるを得なかったが、ウドはいつまでたっても採れなかった。



しかし、オショロコマを求めてある一線を越えて山奥に入るようになったとたん、ウドはいくらでも採れるようになっていた。





ウドのきんぴら。おいしい。




ウドのスミソアエ。とてもおいしい。



ウドの天ぷら。めちゃおいしい。





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オショロコマの森、ワラビ採りと熊の糞の示威行動

2013-07-16 20:46:15 | 渓流魚、蝶、自然
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オホーツク、オショロコマの森のワラビ採りと熊の糞の示威行動。

コゴミが開ききって、その後の山菜、オホーツクのワラビは春の山菜時期の終わり頃に最盛期になる。


ウドと比較するとワラビは山奥にもあるが里にもある点が異なる。車の通りの多い国道沿いなどにもよく生える。

しかし、立派なワラビはある程度自然度の高い場所にいかないと採れない。




十勝川水系オショロコマの棲む源流域の森の一角にワラビの群生地を見つけた。


林道沿いの原生林の中にぽっかり開けた草地でまだ笹が入っていない場所だ。



ワラビはあまりとっても仕方がないので食べられる分だけいただいて、新鮮なワラビたたきとろろでもしようということになった。



20分ほどワラビを採って車に戻って林道をもときた方向に進むと、林道に点々と熊の糞が落ちていた。




ついさっき通った時には糞は無かった。

糞の大きさからしてまだ若いヒグマと思われる。人間とトラブルを起こすのは一般的に若いヒグマと決まっている。

きっと、この熊のテリトリーに、ずかずかと侵入した私たちを不快に感じて示威行動をとったものと思われる。

この時期はヒグマの主食はフキだ。フキを食べるとヒグマの糞は真っ黒になる。そういえばあちこちに熊がフキを食べた跡があった。

何となく、すぐそばにヒグマの視線を感じるがどこだかはよくわからない。

やばい、やばい、これはヤバイ。大急ぎで退散することにした。


早く逃げようよ、早く。 と叫ぶプリンちゃん。





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