ワシタカが翔び去った後、エナガはすぐ近くの繁みに入ってしばらく出てきませんでした。繁みの中にいれば襲われることは少ないでしょうが、ワシタカと遭遇したときに必ずしも繁みに隠れるというわけではないので、避難のためとは言い切れません。しかし、繁みの中のエナガはほっとした表情のように見えます。
エナガを撮っていると突然警戒の鳴き声を発しました。おそらく近くにいたヒガラなども同じように警戒の声を出したと思いますが、聞き慣れたエナガの声しか耳に入ってきませんでした。ファインダーから目を放して周囲を見ると、案の条ワシタカが30メートルほど先のところを翔び去って行くのが見えました。一瞬で視界から消えてしまったので、はっきりわかりませんが、オオタカの可能性が高いように思いました。それでなくてもスマートなエナガが一層身を細くして、いつでも飛び立てるように身構えており、緊張感が伝わってきます。
キクイタダキとヒガラの群れにシジュウカラ、メジロの群れも加わったところにさらにエナガのペアもやってきて、まるでお祭りのようになりました。このエナガも尾羽が湾曲していて、営巣中であることがうかがえます。