Enoの音楽日記

オペラ、コンサートを中心に、日々の感想を記します。

バイロイト音楽祭

2010年08月18日 | 身辺雑記
 明日からバイロイト音楽祭に行ってきます。帰国は27日(金)の予定です。

 昨年6月末で早期退職したときに、ある人から「これからはやりたいことを100くらい書き出して、それを一つひとつ実現するようにしたらよい」といわれました。なるほどと思って考えてみましたが、情けないことに二つしか思い浮かびませんでした。一つはベルリン・フィルの定期会員になること、もう一つはバイロイト音楽祭に行くことです。

 そうはいっても怠惰な私のこと、実現するための努力はしませんでした。その二つは漠然とした夢のままでした。ところが2か月ほど前のある日、知人から「バイロイト音楽祭に友人と一緒に行く予定だったけれど、友人が行けなくなった。よかったら行かないか」と誘われました。

 私の心は揺れました。もちろん「一生に一度はバイロイトの音を体験してみたい」と思っていたのは事実です。けれどもそれがなんの努力もせずに、降ってわいたように実現してしまうことには戸惑いがありました。なんだかご馳走を目の前に差し出されたような思いでした。手を伸ばしてよいのかどうか‥。いっそのこと断ろうかと思いました。2~3日返事をしないで、自分の気持ちの落ち着きどころを見ていました。そして結局はありがたくお受けすることにしました。

 皆さんご承知のとおり、バイロイトの祝祭劇場はワーグナーが自分の楽劇(オペラ)を上演するために建てた劇場です。オーケストラボックスが舞台の下にもぐりこんでいるのが特徴です。実況録音のCDをきくと、たしかに独特の音がします。その音を体験してみたいという夢がこれで叶います。

 演目は「ニーベルングの指輪」4部作の最終チクルスです。バイロイトの音を体験するにはもってこいの演目です。指揮者はティーレマン。今年で5年目になるプロダクションなので、これで終わるようです。その最終チクルスなのでティーレマンにも力が入るのではないかと期待しています。

 よく考えてみると、これは願ってもない幸運だったかもしれません。これを逃す手はなかったのでしょう。知人には感謝、感謝です。

 途中に空いている日が2日あります。近郊の街に出かけてみようと思っています。ザルツブルク音楽祭のチケットがまだ残っているようなので、一晩きいてくることも可能ですが、やめておきます。

 では、行ってきます。帰ったら報告します。
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