Enoの音楽日記

オペラ、コンサートを中心に、日々の感想を記します。

ハワイ旅行(2)

2017年10月03日 | 身辺雑記
 2日目の午前中はパール・ハーバーへ。1941年12月7日(日本時間では8日)、日本軍の攻撃で撃沈された戦艦アリゾナは、今も海底に沈んでいる。その上を両脇から挟むようにアリゾナ記念館U.S.S.Arizona Memorialが建っている。その見学に。

 ワイキキからバスで約40分。午前9時前に着いた。ビジターセンターで見学ツアー(無料)を申し込むと、10時スタートのツアーが予約できた。各国語のオーディオ・ガイド(有料)があるので、日本語のものを借りた。

 10時にスタート。参加者は30人ほど。まず当時の記録映画を見る。日本が経済封鎖で追い詰められ、パール・ハーバーへの奇襲に踏み切る過程を、簡略だが正確に、感情を交えずに説明している。戦艦アリゾナが黒煙に巻かれて沈没する映像(写真でお馴染みの場面)は、やはりショッキングだった。

 映画が終了するとシャトル・ボートに乗り込む。洋上に建てられたアリゾナ記念館へ。ボートを降りて記念館に足を一歩踏み入れたときは、犠牲者にたいする想いから、胸に迫るものがあった。

 記念館は明るく開放的な施設だった。海を見下ろすと、戦艦アリゾナの船体が見える。そこを熱帯魚が泳いでいる。記念館の突き当たりの壁に犠牲者の名前が刻まれている。1,100人以上の犠牲者たち。その白い壁の横に赤い花束が供えられている(上掲の写真↑)。花束に付けられた帯を見ると、日本遺族会からのものだった。和解のための歩みが今も重ねられている。

 再びシャトル・ボートに乗り込んでスタート地点に戻り、ツアー終了。敷地内にある2つの博物館を見学。この時点で12時を過ぎた。本当は戦艦ミズーリ(その甲板で1945年9月2日に日本の降伏文書への調印式が行われた)を見学するつもりだったが、午後は高校時代のブラスバンドの友人の家を訪問する予定だったので、それは諦めた。

 友人の家はタクシーで10分ほどの所にあった。海を見下ろす高台の閑静な住宅街にある白い家。涼しい風が吹いている。うっとりするようだ。2階の窓から声をかけられた。ご主人ともどもわたしと家人との到着を待ってくれていた。

 ベランダでビールをご馳走になった。さっと細かい水滴が舞った。天気雨。すぐに晴れると、空の一角に小さな虹が出て、それが見る間に大きくなり、くっきりとしたアーチを描いた。その上にも薄い虹がかかり、2重の虹になった。みんなで歓声を上げた。
(2017.9.26.)
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