平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「穢れある悪戯」

2006年01月02日 | 推理・サスペンスドラマ
 脇役がどれだけ魅力的かもドラマ作りの上で重要な要素だ。(以下、ネタバレ)

 相棒SPの城崎愛梨(葉月里緒奈)はこんな人物だ。
 青森の田舎から出てきて銀行で働いている。
 メガネをかけ地味な性格ゆえ、男性からも声をかけられることがない。
 「私の人生なんてこんなもの」と諦めている。
 そんな所に畑山財閥の御曹司・哲弥(甲本雅裕)が現れる。
 財閥の御曹司ゆえに金遣いが荒くわがまま、何をやっても許されると思っている。
 だが、そんな哲弥は愛梨にとって刺激的な別世界に連れていってくれる人間だった。
 豪華なレストラン、部屋に盗撮カメラを設置されて24時間見つめられる生活、街でオトコを誘惑、ホテルの前まで来ると、誘ったオトコではなく現れた哲弥とホテルに入ってしまう刺激的な遊び。
 そんな悪戯が発展して、愛梨は哲弥と狂言誘拐事件を起こしてしまう。

 この様に脇キャラがしっかり描かれていると、物語はしっかりしてくる。
 松本清張が「張り込み」で描いた女性にも似ている。
 彼女はこんなことも言う。
「真面目ってほめ言葉ですか?君は真面目だねっていわれるたび馬鹿にされているように思う」
 愛梨の心情描写はさらに続く。
 愛梨は自分を刺激的な世界に連れていってくれる男・哲弥を殺してしまうのだ。

 理由はこうである。
 哲弥は愛梨にとって「麻薬の様な人物」「毒だとわかっていてもほしくなってしまう」。
 だから思う。
「死んでくれれば別れられる」
「麻薬のような男を断ち切るためには死んでもらうしかない」

★研究ポイント
 脇役の魅力・推理ドラマの場合は犯人の魅力。

★追記
 3時間SPらしく、描かれる犯罪は2本立てになっている。

 ひとつは狂言誘拐。
 目的はお金ではなく世間をあっと言わせるものだから、ヘリコプターからお金をばらまかせる。
 警察に脅迫電話をかける電話は、携帯電話で誘拐された愛梨のものだから、逆探知されたも平気。
 インターネットの掲示板で「明日、千葉海浜公園でお金をばらまくから集まれ」と声をかける手口。

 だが、そんな偽装も右京に見破られる。
 誘拐監禁され手錠をかけられたという愛梨の手首に傷がないこと。
 壊れにくいフレームのあるメガネにかけ替えたこと。
 監禁から解放されたのにシャワーを浴びなかったことから右京に見破るのだ。

 いつもかけていなかったフレームのあるメガネをかけた事に関して、右京はこう指摘する。
「滅多にしないことをするのは、それなりの理由があるからなんですよ」

 ふたつめは暗示殺人。
 血液は1/3なくなると死んでしまうという暗示をかけると、人間は死んでしまうという。
 愛梨は哲弥を目隠しし、ロープで縛ると、首筋に軽い傷をつけスポイトで水を垂らしていく。
 哲弥は先程の暗示もあり、自分の首から血が流れていると錯覚してしまう。
 そして「半分以上、流れちゃったみたい」という愛梨の言葉に絶命するのだ。
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紅白歌合戦

2006年01月02日 | バラエティ・報道
 人気歌手・大物歌手が集まる紅白歌合戦。
 生半可な自己主張では埋もれてしまう。
 小林幸子の豪華な衣装がいい例。

 歌手であれば歌の力で観ている人を魅了したいのだろうけれど、今の時代、テレビで歌をじっくり聴くような視聴者はそんなにいない。
 モーニング娘が、卒業したメンバーも参加して再結成、WaTのマイクが倒れるといった事柄に面白さを感じてしまうのは、私だけだろうか?

 NHKに対してどれだけつっぱれるかという点では、「気志団」はがんばった。
 曙ら裏番組のキャラクターが総出演。
 ゴリエもお笑い芸人の意地を見せた。
 何とフジテレビのマーク。

 自分を曲げず、つっぱれる歌手・芸人は大好きだ。

★研究ポイント
 テレビは話題性優先。歌を聞かせるメディアではなくなってしまった。
 芸能人はどれだけ自分を見せられるかが勝負。戦略が問われる。
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