昨日に続き「恋愛は少女マンガで教わった」(横森理香・著)より。
「ベルサイユのばら」のマリー・アントワネットの生き方には、主婦の憧れが込められている様だ。
著者はマリー・アントワネットの生涯はこう描いている。
「自分の美貌が権力を持つことを知ると、超いい気んなちゃって、やりたい放題、贅沢三昧しはじめる。お洒落や夜遊びはもちろん、それにも飽きてきて、恋や博打にまで手を出すように」
そして
「既婚者であるにもかかわらず、フェルゼンとの初恋に身を焦がし、醜聞に傷つけられる。しかし、恋を知って女としても熟れてくるから、なんだか旦那とのセックスもよくなっちゃって、お世継ぎが次々と誕生」
しかし、革命でルイ16世は断頭台に立つことになると
「はげしい恋愛感情がなかったにせよ、わたしはあの人を愛していたのだ。これもまた愛であったのだ」
と語る。
「子育てをしながら、数十年をともに生きた男性の深い愛情と誠実な優しさは真実のものであったと感涙するのだ」
著者はこれを松田聖子や「マディソン郡の橋」の主人公とオーバーラップさせる。
「安心」と結婚し、「刺激」も得るのが、主婦として最高の人生なのだとまとめている。
また、同じくオスカルには「キャリアウーマン」の憧れが投影されている。
著者のキャリアウーマン・オスカルの描写はこうだ。
「女が立派に仕事をするためには、いろんな意味でオトコ性を生き抜かねばならない。そしてそのために、愛を失うことも多々ある。初めて好きになったフェルゼンは、オスカルを人間として尊敬し、男同士のような友情は感じてくれたとしても、女として愛するのは、マリー・アントワネット。ひたすら美しく、優雅で、か弱く、蝶や花のような存在の、つまり「女であることが仕事の女」。
ここまでがキャリアウーマン・オスカルの描写だが、次からが「少女マンガ」になる。
「しかし、マンガの世界では、そんなオスカルだって、いっぱい好いてくれる人がいるから、へっちゃらなのだ。(フェルゼンとのことで)ズタボロになっても、アンドレが光となり影となりついて来てくれて、慰めてくれる」
「アンドレは『命に代えてもおまえを守り抜く』というすごい愛情を持っていて献身に継ぐ献身。しかし、肝心な時には奪ってくれる。まず、キスから奪われるのだが、そのキスは、『私の知ってる唇は、熱っぽくて弾力があって、吸うようにしっとりと、私の唇を押し包み、忍び込み……生まれてきてよかった』とオスカルに言わせてしまうキスなのだ」
父の決めた婚約者のジェローデルも、オスカルがアンドレを好きだとわかって「身を引くことがただひとつの愛」と言って、都合よく去ってくれる。
また、オスカルは部下のアランや王子ルイ・ジョセフからも好かれている。
著者はこうまとめる。
「現実のキャリアウーマンは愛の不毛で苦しんでいるのに、『ベルばら』のキャリアウーマン・オスカルは、どんなに女としての幸せを捨て、仕事に生きる決意をしても、モテ続ける。いい男が待っていてくれるのだ」
★研究ポイント
ヒットの条件……人の中の秘めた願望を的確に表現すること。
物語とは………… 〃 。
「ベルサイユのばら」のマリー・アントワネットの生き方には、主婦の憧れが込められている様だ。
著者はマリー・アントワネットの生涯はこう描いている。
「自分の美貌が権力を持つことを知ると、超いい気んなちゃって、やりたい放題、贅沢三昧しはじめる。お洒落や夜遊びはもちろん、それにも飽きてきて、恋や博打にまで手を出すように」
そして
「既婚者であるにもかかわらず、フェルゼンとの初恋に身を焦がし、醜聞に傷つけられる。しかし、恋を知って女としても熟れてくるから、なんだか旦那とのセックスもよくなっちゃって、お世継ぎが次々と誕生」
しかし、革命でルイ16世は断頭台に立つことになると
「はげしい恋愛感情がなかったにせよ、わたしはあの人を愛していたのだ。これもまた愛であったのだ」
と語る。
「子育てをしながら、数十年をともに生きた男性の深い愛情と誠実な優しさは真実のものであったと感涙するのだ」
著者はこれを松田聖子や「マディソン郡の橋」の主人公とオーバーラップさせる。
「安心」と結婚し、「刺激」も得るのが、主婦として最高の人生なのだとまとめている。
また、同じくオスカルには「キャリアウーマン」の憧れが投影されている。
著者のキャリアウーマン・オスカルの描写はこうだ。
「女が立派に仕事をするためには、いろんな意味でオトコ性を生き抜かねばならない。そしてそのために、愛を失うことも多々ある。初めて好きになったフェルゼンは、オスカルを人間として尊敬し、男同士のような友情は感じてくれたとしても、女として愛するのは、マリー・アントワネット。ひたすら美しく、優雅で、か弱く、蝶や花のような存在の、つまり「女であることが仕事の女」。
ここまでがキャリアウーマン・オスカルの描写だが、次からが「少女マンガ」になる。
「しかし、マンガの世界では、そんなオスカルだって、いっぱい好いてくれる人がいるから、へっちゃらなのだ。(フェルゼンとのことで)ズタボロになっても、アンドレが光となり影となりついて来てくれて、慰めてくれる」
「アンドレは『命に代えてもおまえを守り抜く』というすごい愛情を持っていて献身に継ぐ献身。しかし、肝心な時には奪ってくれる。まず、キスから奪われるのだが、そのキスは、『私の知ってる唇は、熱っぽくて弾力があって、吸うようにしっとりと、私の唇を押し包み、忍び込み……生まれてきてよかった』とオスカルに言わせてしまうキスなのだ」
父の決めた婚約者のジェローデルも、オスカルがアンドレを好きだとわかって「身を引くことがただひとつの愛」と言って、都合よく去ってくれる。
また、オスカルは部下のアランや王子ルイ・ジョセフからも好かれている。
著者はこうまとめる。
「現実のキャリアウーマンは愛の不毛で苦しんでいるのに、『ベルばら』のキャリアウーマン・オスカルは、どんなに女としての幸せを捨て、仕事に生きる決意をしても、モテ続ける。いい男が待っていてくれるのだ」
★研究ポイント
ヒットの条件……人の中の秘めた願望を的確に表現すること。
物語とは………… 〃 。