ギャルたちの居場所だった集会所。
その最後の居場所を奪おうとするオトナたち。
シンノスケ(藤木直人)はそんなオトナたちと闘うと思いきや……。
逆にオトナたちに加担。
こちらの予想を見事に裏切ってくれた見事な展開だった。
今までのドラマ展開だったら、どこにも居場所のないギャルたちの気持ちを描くのが普通。
それを見事に裏切ってくれた。
オトナたちに加担したシンノスケのメッセージはこう。
「本当にお前達には、ここしかないのか。お前達は『話が通じない。どうせ分かってもらえない。』と、すぐにここに逃げ込む。自分の気持ちを伝える。相手の気持ちを知る。どっちもしない、だるいからしない」
「簡単に分かり合える仲間としか一緒にいない。『ここにいるときだけ自由だ』とお前たちは言った。しかし、ここにしがみついている限り、お前たちは不自由だ」
「ドアを開けろ」
これだけだと挑発だが、シンノスケはさらに続ける。
「お前はここを出たら役に立たないと言ったが、お前のおかげでジェロニモは絶望から救われた。モモの命、救われた」
サキ(戸田恵梨香)が瓶に入れたメッセージと種が人を救ったのだ。(実際は違っていたようだけど)
自分も人の役に立っていた。
自分を求めて捜してくれる人がいた。
それはここ以外にも居場所があったということだ。
それはサキにとって嬉しいこと。
心のドアを閉ざした人間に「努力をして外に出ろ」ということは簡単だ。
だが、それだけでは説得にならない。
「ギャルサー」の作家はさらに一歩進めて、サキが人に役立っていたこと、存在意義があったことを描いた。
メッセージをさらに深化させたところが見事。
そして、この作品の作家はさらに次のような問いも投げかける。
「恩人に恩返しをしたい。お前の望みは何だ?夢は何だ?」と問うジェロ~ニモ~(古田新太)。
それにサキは答えることができない。
そんなこと考えたことがないと言う。
居場所がないと感じているサキたちギャルは、自分や世の中に絶望している。
自分や世の中を信じられずにいる。
信じようとしたが、世の中は自分たちを裏切ってきたし、傷つけてきた。
信じようとしたが、ハンパな自分は何をやってもダメだった。
その結果、サキたちは自分の居心地のいい場所に留まり、ドアを閉ざした。
夢を持つことを諦めた。
居場所がないギャルたち。
この作品はそんなギャルたちの悩みや苦しみを共感をもって描くのかと思っていた。
ギャルたちの若さ・未熟なところ。
それをシンノスケが糺す物語だと思っていた。
居場所のないギャルたちの部分は否定せずに。
ところが今回は突き放した。
居場所がないなどと甘えるな!と。
比較して思い出されるのが、金八先生・シーズン2だ。
腐ったみかん。
同じく居場所がない生徒たち。
そう言えば、彼らにもたまり場の喫茶店があった。
そんな生徒たちを作家は共感をもって描いていた。
放送室に立てこもった生徒たちを警官隊が捕まえた時は彼らを悲劇のヒーローとして描いた。
だが、この作品は今回腐ったみかんたちを挑発し突き放した。
踏み込まれて商店街の店主たちにギャルたちが捕まえられるシーンもあっさりしていたし。
この作品、おバカなようでいてなかなか奥が深い。
★研究ポイント
ドラマの作り方
1.既存のドラマのアレンジ。「金八2を今やったらどうなるか?」
2.テーマをあらゆる角度から見て、描いてみる。
例えばギャルというテーマ
居場所がない。
世の中が悪い。
でも彼女たちも未熟で中途半端。
自分で勝手に扉を閉ざしている。
夢を持たずに刹那的に生きている。
★面白ポイント
芋子~サ・キ・子。
※それにしてもサキの字は下手だ。
サキは匂いだけで「中落ちカルビ焼いてる」とわかる。
※サキ、食べ物には異常な執着。
サキの作ったバリケード。だが、簡単にシンノスケに突破される。
※サキはアバウト。
ジェロ~ニモ~の病気は花粉症だった。
※あんなにヨモギをバサバサさせてたらねぇ。
家賃収入からジェロ~ニモ~が連想したのは、中国系ヤクザのヤー・チン、スー・ヌー。ジェロ~ニモ~いわく。
「ごめん、なんかイメージだけでやみくもに喋っちゃった」
※言葉遊び。妄想遊び。
レミ(鈴木えみ)いわく。
「いつまでもここにしがみついてたら、あ~、やっぱりギャルは人と向き合わないで、都合が悪くなると自分たちの場所に逃げ込んでるひきこもりなんだなって思われちゃうじゃん?」
★追記
文房具屋の土屋(高田純次)は学生運動をやっていた。
その頃は「オトナなんて大嫌い」だったらしい。
今回の行動もそれが懐かしくてやったとか。
オトナたちがギャルを理解した瞬間。
その最後の居場所を奪おうとするオトナたち。
シンノスケ(藤木直人)はそんなオトナたちと闘うと思いきや……。
逆にオトナたちに加担。
こちらの予想を見事に裏切ってくれた見事な展開だった。
今までのドラマ展開だったら、どこにも居場所のないギャルたちの気持ちを描くのが普通。
それを見事に裏切ってくれた。
オトナたちに加担したシンノスケのメッセージはこう。
「本当にお前達には、ここしかないのか。お前達は『話が通じない。どうせ分かってもらえない。』と、すぐにここに逃げ込む。自分の気持ちを伝える。相手の気持ちを知る。どっちもしない、だるいからしない」
「簡単に分かり合える仲間としか一緒にいない。『ここにいるときだけ自由だ』とお前たちは言った。しかし、ここにしがみついている限り、お前たちは不自由だ」
「ドアを開けろ」
これだけだと挑発だが、シンノスケはさらに続ける。
「お前はここを出たら役に立たないと言ったが、お前のおかげでジェロニモは絶望から救われた。モモの命、救われた」
サキ(戸田恵梨香)が瓶に入れたメッセージと種が人を救ったのだ。(実際は違っていたようだけど)
自分も人の役に立っていた。
自分を求めて捜してくれる人がいた。
それはここ以外にも居場所があったということだ。
それはサキにとって嬉しいこと。
心のドアを閉ざした人間に「努力をして外に出ろ」ということは簡単だ。
だが、それだけでは説得にならない。
「ギャルサー」の作家はさらに一歩進めて、サキが人に役立っていたこと、存在意義があったことを描いた。
メッセージをさらに深化させたところが見事。
そして、この作品の作家はさらに次のような問いも投げかける。
「恩人に恩返しをしたい。お前の望みは何だ?夢は何だ?」と問うジェロ~ニモ~(古田新太)。
それにサキは答えることができない。
そんなこと考えたことがないと言う。
居場所がないと感じているサキたちギャルは、自分や世の中に絶望している。
自分や世の中を信じられずにいる。
信じようとしたが、世の中は自分たちを裏切ってきたし、傷つけてきた。
信じようとしたが、ハンパな自分は何をやってもダメだった。
その結果、サキたちは自分の居心地のいい場所に留まり、ドアを閉ざした。
夢を持つことを諦めた。
居場所がないギャルたち。
この作品はそんなギャルたちの悩みや苦しみを共感をもって描くのかと思っていた。
ギャルたちの若さ・未熟なところ。
それをシンノスケが糺す物語だと思っていた。
居場所のないギャルたちの部分は否定せずに。
ところが今回は突き放した。
居場所がないなどと甘えるな!と。
比較して思い出されるのが、金八先生・シーズン2だ。
腐ったみかん。
同じく居場所がない生徒たち。
そう言えば、彼らにもたまり場の喫茶店があった。
そんな生徒たちを作家は共感をもって描いていた。
放送室に立てこもった生徒たちを警官隊が捕まえた時は彼らを悲劇のヒーローとして描いた。
だが、この作品は今回腐ったみかんたちを挑発し突き放した。
踏み込まれて商店街の店主たちにギャルたちが捕まえられるシーンもあっさりしていたし。
この作品、おバカなようでいてなかなか奥が深い。
★研究ポイント
ドラマの作り方
1.既存のドラマのアレンジ。「金八2を今やったらどうなるか?」
2.テーマをあらゆる角度から見て、描いてみる。
例えばギャルというテーマ
居場所がない。
世の中が悪い。
でも彼女たちも未熟で中途半端。
自分で勝手に扉を閉ざしている。
夢を持たずに刹那的に生きている。
★面白ポイント
芋子~サ・キ・子。
※それにしてもサキの字は下手だ。
サキは匂いだけで「中落ちカルビ焼いてる」とわかる。
※サキ、食べ物には異常な執着。
サキの作ったバリケード。だが、簡単にシンノスケに突破される。
※サキはアバウト。
ジェロ~ニモ~の病気は花粉症だった。
※あんなにヨモギをバサバサさせてたらねぇ。
家賃収入からジェロ~ニモ~が連想したのは、中国系ヤクザのヤー・チン、スー・ヌー。ジェロ~ニモ~いわく。
「ごめん、なんかイメージだけでやみくもに喋っちゃった」
※言葉遊び。妄想遊び。
レミ(鈴木えみ)いわく。
「いつまでもここにしがみついてたら、あ~、やっぱりギャルは人と向き合わないで、都合が悪くなると自分たちの場所に逃げ込んでるひきこもりなんだなって思われちゃうじゃん?」
★追記
文房具屋の土屋(高田純次)は学生運動をやっていた。
その頃は「オトナなんて大嫌い」だったらしい。
今回の行動もそれが懐かしくてやったとか。
オトナたちがギャルを理解した瞬間。