平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

奈良放火殺人事件

2006年06月23日 | 事件・出来事
「やり直したかった」、逮捕の長男供述 (読売新聞) - goo ニュース

 この少年は後妻で連れ子で家庭では孤立していたようですね。
 唯一の拠り所の父親が求めていたのは、成績・医者になることだったようですし。
 この父親の要求に応えられなくては父親にも見放されてしまうようなプレッシャーがあったのでしょうか?
 また、不得意で父親にも教えてもらっていたという英語の試験がよく出来ず、嘘を言ってしまったことが、犯行の引き金になってしまったようですが、「お前は嘘つきだ」というようなことも父親に言われていたのでしょうか?
 まさにどこにも居場所がないという感じ。
 捕まる前に公園の滑り台で寝ていたという少年。
 ワールドカップを見たくて人の家に上がりこんでいた少年。(本来なら家族とワクワクして見たかった……)
 すごく孤独な姿です。

 最近の家族を殺害する犯罪は、必ず火をつけるようです。
 それは証拠隠滅?
 家族の死んでいる姿を見たくないという想い?
 あるいはこの少年が「やり直したい」と語っているようにリセット願望でしょうか?
 すべてを灰にしてしまえば、リセットできるというような。

 また、人を殺すということは想像してみるとわかるのですが、すごくエネルギーのいること。怒りのエネルギーなどが持続していないと出来ないこと。
 この少年の場合、鬱屈したエネルギーが爆発したのでしょうか?
 あるいは強烈な自己破壊願望。
 こんな大事件を起こせば、少年はその後の人生を捨ててしまったようなもの。
 いままで作り上げて来た自分を一気に破壊する行為。

 こう考えてみると、現代人には「逃げ道」と「居場所」が必要であるような気がします。

★関連記事
 奈良県田原本町(たわらもとちょう)の医師(47)方が全焼し、母子3人が死亡した火事で、奈良県警に殺人と現住建造物等放火容疑で逮捕された私立高校1年の長男(16)が、県警捜査本部の調べに「常々家族4人を殺そうと思っていた」と供述していることがわかった。捜査本部は、両親らへの不満や、事件があった20日午後に高校で予定されていた保護者会へのストレスから突発的に事件を起こした疑いがあるとみて調べている。

 調べでは、長男は20日午前5時15分ごろ、1階台所付近に火をつけ、2階で寝ていた母(38)、次男(7)、長女(5)を死亡させたとされる。父親は当直勤務で不在だった。長男は「火をつけたら、(3人が)逃げ遅れて死ぬと思った」と供述している。父親は約10年前に再婚し、長男は前の妻の子どもだった。

 保護者会では中間試験の結果が保護者に渡される。これまでは主に母親が出席しており、20日も学校側に参加を申し込んでいたという。調べに対して、長男はこの保護者会を強く意識していたと述べている。

 また長男は、放火した方法について「ガスコンロでタオルに火をつけて台所の床に置き、その上に近くにあった封筒や紙を落とした」と供述。いずれも火元の台所周辺にあるもので、事前に周到に準備した形跡は見受けられないという。

 一方、京都市左京区で22日に見つかった長男が入り込んでいた住宅の電話線が切断されていたことが判明。京都府警は長男が切断したとみている。住宅に入った理由について、長男は「日本対ブラジル戦を見たいと思って入ったが、1日間違えた。放送していなかったので寝てしまった」と話したという。

 捜査本部は23日午後、長男を奈良地検に送検した。

★追記
 24日の「サタズバッ」ではこんなコメントも。
「黒か白かの二進法世代。中間がない」
「すぐにリセット。少しずつ改善して行こうとする地道さがない」
「悩み方が足りない。あるいは相談する人がいない」
「殺害して放火という少年事件が続発。犯罪は真似られ連鎖する」
「いい家族、いい子供を演じている」
「親が子に期待するのは当然だが、期待に応えられなくても認めてあげられる親子関係が必要」
 ※失敗するとすぐ責めるワールドカップの状況にも言及
「冷たい親子関係でなく、ジタバタする親子関係を」
コメント (4)
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ワールドカップ 日本×ブラジル

2006年06月23日 | スポーツ
悔やむ豪州戦の3連続失点 ジーコ監督一問一答 (共同通信) - goo ニュース

 さて残念だったワールドカップ。
 素人なりに感じたこと。

1.個人のサッカー・組織のサッカー
 ジーコが目指した個人のサッカー。
 個人が自分の判断で自由に組み立てれば、バリエーションのあるサッカーができる。
 このサッカーについては惨敗したこともあり、否定的なようだ。
 日本チームはブラジルチームじゃない。
 1対1の勝負で負けるのであれば、組織力で勝るしかない。
 会社もそうだが、日本人は個人よりも組織だからね。
 型にはまったプレイ。ある意味マニュアル。
 現に一部の選手などは、自分の置かれた状況で攻めたらいいのか、守ったらいいのか迷った選手がいたそうだ。
 攻めたり守ったり自分の行動基準が曖昧だから、無駄に走りまわって疲れてしまう。
 ジーコが言うところはわかる。
 型にはまったプレイはその与えられた型以上の力を発揮できない。
 個人がそれぞれに力を発揮すれば、相乗効果で様々なバリエーションが生まれる。
 ただし、個人が力を発揮するのは、各個人の能力が優れている場合。
 優れた選手の要求に劣った選手がついて来られなければ威力を発揮しない。
 俺が俺がになったりする可能性もある。
 個人か組織か?
 サッカーだけでない。他のチームスポーツも。
 また、日本を考える時にも留意すべき視点だ。
 個人的はスーパープレイヤーが大活躍するような試合を見てみたいが。

2.精神力
 スポーツで選手の「心が折れてしまう」シーンは見たくない。
 選手の諦めずに闘う姿や楽しんで闘う姿。
 これを見たい。
 そして、この点、今回の日本代表はどうだったのだろう?
 ジーコは精神的弱さを「未熟」と表現したようだが、同様に精神力を感じなかった。
 一方、熱心なサポーターの方はすごい。
 この状況であっても「ありがとう、日本代表」と言え、「自分たちの応援が足りなかった」と言える。
 すばらしい。
 試合の内容に不満たらたらの僕などは見習いたい強さだ。

3.日本代表チームの今後
 ジーコは初戦のオーストラリア戦がすべての歯車を狂わせたと考えているようだ。
 では、初戦がうまく行っていれば歯車がかみ合って勝利できたのか?
 波に乗れて決勝トーナメントに進めたのか?
 そこは冷静に見極める必要がある。
 3試合で取れた得点は2点。取られた得点は8点。
 おまけに後半で崩れて逆転されて。
 3試合とも同じ試合展開。
 そこにはFWの決定力不足と言った個別の問題だけでない、全体に関わる根本的な問題があるような気がする。
 よく「自分たちのサッカーをしたか?」ということが言われるが、今回の日本代表チームに「自分たちのサッカー」というものがあったのか?
 売りの運動量やつなぎ(パス)もイマイチ。
 FWの決定力不足。
 期待の中盤はパスミス。まわして突破もできない。
 DFは格上には翻弄。後半はスタミナ切れ。体の大きさもほしい。
 日本は何だったのか?
 野球なら所属選手の特徴によって
 繋いで得点していくチーム/大砲の揃った打撃のチーム/走るチーム/守るチームと言った特徴を出せる。
 サッカーだって、攻撃型チーム、スピードのチーム、守るチーム特徴が出せるはず。大まかでわかりやす過ぎるとは思うが。

 自分たちがどんな戦い方をするのかがわかれば、相手チームの特色に応じた対応ができる。
 自分たちの試合ができれば、精神的には優位に立てる。
 自分たちの試合が出来て負けたのなら、それはそれで納得できる。
 圧倒的な力の差で負けたのなら相手の凄さを認めればいいし、ラッキーな得点、怪我やアクシデントで負けたのなら、スポーツにはこういうこともあると思うことができる。

 今度の代表監督が誰になるのかは確定していないようだが、チームのコンセプトをイメージできる監督にチーム作りをしてもらいたいと思う。

★追記
 2大会連続のグループリーグ通過が果たせなかった日本代表。敗退の原因は?
                        (gooアンケートより)
 ジーコ監督の選手起用    14.7%
 FWの決定力不足      27.5%
 中盤のコンビネーション    2.3%
 不安定なディフェンスライン  4.4%
 暑すぎたドイツの気候     0.7%
 今の日本代表の実力どおり  50.3%

★関連記事
はかなく散ったジーコ日本=問われる今後の強化策(時事通信) 
 「史上最強」の呼び声が高い日本代表に対する期待は大きく膨らんだが、それは見掛け倒しでしかなかった。豪州戦にしろブラジル戦にしろ、リードしてもそれを守り切るためのしたたかな戦術がジーコ日本には欠けていた。終盤、相手の反撃を受けてパニックに陥る選手たちの姿は、日本がまだ戦う集団として成熟していないことの証明ではなかったか。
 「日本は相手が注意を要するようなチームにはなったが、まだまだ欠点が多い。日本はまだ3度目のW杯であり、そこには限界がある」。ジーコ監督はすべての戦いを終え、日本の置かれた厳しい立場を説明した。

「最後の詰めが甘い」=W杯日本敗退で石原都知事(時事通信) 
 石原慎太郎東京都知事は23日の定例記者会見で、日本がサッカー・ワールドカップ(W杯)の1次リーグで敗退したことについて、「残念といえば残念だね」と感想を述べ、「日本人は何でも最後の詰めが甘い」と指摘した。
 同知事は敗因について、「『最後は自分が決めるんだ』という精神的にも肉体的にもタフなストライカーがいない」と語り、「ペナルティーエリアに入ってから左右にパスを出すのが日本の悪い特徴」と分析した。(了)

指揮官の意図見えず=甘くなかった世界の舞台-ジーコ日本敗退(時事通信) 
 ブラジル流の自由なサッカーを持ち込み、個々の力量を生かそうとしたジーコ監督。MF中村(セルティック)が「そのやり方が(選手は)やりやすかったわけだし、戦術とかシステムとか監督じゃない」と言ったこともある。
 指揮官の下で、確かに選手は精神的なたくましさを身に付け、局面を打開したこともあった。だが、アジアではなく世界の舞台は、勝ち抜けるほど甘くはなかった。(ボン時事)

ブラジル・パレイラ監督
「今日は勝利で大きな弾みをつけたかった。ロナウドが戻ってきた気がする。これまでフィットができずに苦しんできたが、我慢して使い続けたことはよかった、ということを示せた。ブラジルのチームには常に多くの選択肢がある。今日の先発を決めた基準は、テクニックを重視し、多くの選択肢のいくつか、たとえばロビーニョはそういったイメージを与えてくれた。これでベスト16に進出し、このままひとつずつラウンドを進めていくのにいい勝利だった。とてもいいブラジルのスタイルで試合に勝つこと、これが大事だった。今日はロナウドが出ないという噂が流れた。人が何を言おうが、私に決める権利はある。日本はとても早くカウンターに転じ、右サイドを使い、MFともみな上がってきた」

★追記
 こんな記事も。
「2試合で笛を吹いた上川徹主審(43)と広嶋禎数副審(44)。世界レベルの戦いを直接目にする2人は、日本代表について「(出場チームで)一番、戦っていなかった」と辛口に評価した。
 上川主審は「強いチームは汗をかいている」ときっぱり。日本は、地道にボールを追い掛ける泥臭い部分が欠けていると、映った。広嶋副審は「相手ボールにプレスをかけることをさぼったら、幾ら技術のある選手がいても勝てない」と指摘した。
 技術面では、ボールを奪い取ろうとする場面で、体格で劣る日本はどうしても反則が多くなる。上川主審は「Jリーグの試合でしっかり、反則を指摘していきたい」と改めて強く思ったといい、「そうすることで、選手には反則なしでボールを奪う技術をさらに磨いて欲しい」と話した」(読売新聞)

 地道さ・泥臭さという言葉が引っかかった。
 一番重要なことだと思う。
コメント (2)
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