オペラ座のプリマ、エリーズは「ラ・バヤデール」の舞台の最中に恋人の浮気を目撃、心を乱して転倒、足を負傷してしまう。
一晩で恋も仕事も失い、傷心のままに、ブルターニュのペンションで調理アシスタントとして働くことになる。
そこにはコンテンポラリー・ダンスの一団が宿泊していた…
子供の頃からクラシックバレエ一筋だった女性が怪我で挫折し、コンテンポラリーダンスに出会って再起するというシンプルなストーリーです。
が、そのダンスのシーンが素晴らしい。
オペラ座でのバレエのシーン、街角やペンションでのコンテンポラリーダンスのシーン。
それもその筈、オペラ座の最高位エトワールに次ぐプルミエール・ダンス―ズのマリオン・バルボーがヒロインを演じ、テンポラリーダンス界の奇才ホフェッシュ・シェクターが本人役で出演、振り付けを担当しているのです。
登場人物に言わせると、「天へと向かうバレエと地を掴むコンテンポラリーダンス」、その二つが一度に楽しめて、非常に得した気分。
オペラ座の舞台での本式のバレエも美しいが、ペンションでの普段着のままの余興のバレエも生き生きとしていて、踊ることの楽しさが伝わって来るようです。
こちらに関しては、私の下手な説明よりも予告編をどうぞ。
原題は「En corps」、「スパニッシュ・アパートメント」のセドリック・クラピッシュ監督。