退屈しのぎに中野京子の「怖い絵」シリーズを読み返しています。
「怖い絵1,2,3」の他、「新怖い絵」「泣く女編」「死と乙女編」など沢山あってありがたい。
その中から特に印象的だったものをご紹介します。
「怖い絵2」の中のホガース作「精神病院にて」。
1733年作、舞台はロンドンに実在したベスレヘム精神病院、通称べドラム。
主人公は画面の前に半裸で鎖に繋がれた坊主頭の若者、名前はトム・レイクウェル。
この絵はホガースの8枚組の「放蕩児一代記」の最終場面であり、それによると、トムはオックスフォード在学中に父親が死に、莫大な財産を受け継ぐ。
庶民階級の恋人サラが妊娠したのに涙金で追い払い、放蕩三昧をしてたちまち破産、債務者監獄に入れられる。
「怖い絵1,2,3」の他、「新怖い絵」「泣く女編」「死と乙女編」など沢山あってありがたい。
その中から特に印象的だったものをご紹介します。
「怖い絵2」の中のホガース作「精神病院にて」。
1733年作、舞台はロンドンに実在したベスレヘム精神病院、通称べドラム。
主人公は画面の前に半裸で鎖に繋がれた坊主頭の若者、名前はトム・レイクウェル。
この絵はホガースの8枚組の「放蕩児一代記」の最終場面であり、それによると、トムはオックスフォード在学中に父親が死に、莫大な財産を受け継ぐ。
庶民階級の恋人サラが妊娠したのに涙金で追い払い、放蕩三昧をしてたちまち破産、債務者監獄に入れられる。
サラが用立ててくれたお金でそこを出られたものの、金持ちの老未亡人と結婚。
老妻の財産も使い果たし、必死に書き上げた戯曲が不採用になり、絶望して自殺未遂の挙句、べドラムに送られたとのこと。
トムの傍らで泣くのは、これだけの仕打ちを受けてもまだトムを愛し続ける哀れなサラ。
背後の暗がりには様々な患者たちー自らが王であると信じ込み、裸で冠を被り放尿する男、楽譜を頭に載せてバイオリンを弾く男、天文学者のつもりで丸めた紙を目に当てる男など、阿鼻叫喚の世界。
その中に、貴婦人の衣装をまとった女性とその侍女にスポットライトが当たっている。
彼女たちはお金を払って来ている金持ちの見物客だというのです。
その頃はロンドンのみならず、フランス、ドイツ、スペインなど、欧州各国どこの精神病院も似たりよったりの状況だったといいます。
パリには巨大な収容所サルペトリエールがあったが、そこには犯罪者も孤児も物乞いも売春婦も一緒くたに投げ込まれていたと。
その頃の精神病院には、なんとマスターベーションをしたという咎で放り込まれた者もいたのですって。
そして市民に有料で公開され、多くの人が見物を楽しんでいたのだそうです。
べドラムには、患者をつついて反応を楽しむための長い棒まで用意されていたと。
確かにぞっとするような絵です。
映画「アマデウス」の中にも、サリエリが入れられた不衛生な精神病院が出てきました。
老妻の財産も使い果たし、必死に書き上げた戯曲が不採用になり、絶望して自殺未遂の挙句、べドラムに送られたとのこと。
トムの傍らで泣くのは、これだけの仕打ちを受けてもまだトムを愛し続ける哀れなサラ。
背後の暗がりには様々な患者たちー自らが王であると信じ込み、裸で冠を被り放尿する男、楽譜を頭に載せてバイオリンを弾く男、天文学者のつもりで丸めた紙を目に当てる男など、阿鼻叫喚の世界。
その中に、貴婦人の衣装をまとった女性とその侍女にスポットライトが当たっている。
彼女たちはお金を払って来ている金持ちの見物客だというのです。
その頃はロンドンのみならず、フランス、ドイツ、スペインなど、欧州各国どこの精神病院も似たりよったりの状況だったといいます。
パリには巨大な収容所サルペトリエールがあったが、そこには犯罪者も孤児も物乞いも売春婦も一緒くたに投げ込まれていたと。
その頃の精神病院には、なんとマスターベーションをしたという咎で放り込まれた者もいたのですって。
そして市民に有料で公開され、多くの人が見物を楽しんでいたのだそうです。
べドラムには、患者をつついて反応を楽しむための長い棒まで用意されていたと。
確かにぞっとするような絵です。
映画「アマデウス」の中にも、サリエリが入れられた不衛生な精神病院が出てきました。
全裸で鎖に繋がれた男、犬のように首輪をつけられた男などが出てきたような。
現代に生まれてよかった…
現代に生まれてよかった…
でもたまに老人施設などでも暴れる老人などはベッドに縛られてるとか聞くと 仕方ないのかもしれませんが胸が痛みます
そうなる前になんとかできないか いい薬などできないかと思いますが難しいのでしょうね
いまだに認知症やアルツハイマーなどの薬はないですから(遅らせられても止めることはできないので)
とにかく私も現代でしかも日本に生きられて良かったなと思います 何かあったらすぐ通院できますし保険ありますし救急車呼べますし 外国は救急車が有料なので呼べないという貧困層も多いですから・・・今の自分の環境にいろいろと感謝しないといけないなと改めて実感しました
何年ぶりかに読むと綺麗に忘れていて、お得感もあります
中世の欧州の精神病院の悲惨さには驚きました。
今は人権保護という点ではうんと進化していますし、
確かに日本の保険制度はありがたい仕組みですが
しかし日本の精神病院の数は世界一多いとも言われています。
それも怖い話ですね。
足のほうはお加減いかがですか?かなり痛そうでお気の毒ですがお大事になさってくださいね。
「怖い絵」シリーズは未読ですがサイトでいくつか見ました。
ロンドンではフリークショーも人気でしたし、その昔は斬首刑が人気の一大イベントだったりしましたから、精神病院見学などはまだソフトなほうだったのかもしれないです。
現代の「怖い絵」展や過激なホラーなどはそれに似たものがあるのかもしれないですね~
足の方はその後、快方に向かわれていますか?
怖い絵シリーズは人から借りて読みました。中世って陰惨だなあとひたすら思いましたが、現代でも精神病院では身体拘束だの行われていると話題になるので、恐ろしいなと。
密かに残酷な事が行われているかもしれません、闇ですね。
アマデウス、音楽を聴きたさに未だに良く家で鑑賞するのですが、サリエリの入れられた精神病院の描写が見事に描かれていると思います。
こんなにチッコイ骨折なのに、中々侮れません。
今日は痛くないからもう大丈夫かな、なんて思っていると
夜痛くなって眠れなくなったりします。
あのヒット映画「グレイテスト・ショーマン」のバーナムも、フリークを集めて見世物にして成功したのですものね。
人権なんて夢のまた夢だったのでしょうね。
少しずつ良くなってはいるのですが、中々すっかりという訳にはいきません。
いつになったら外出できるのやら…?
「怖い絵」シリーズは面白いですね。
久しぶりに読み直すと綺麗に忘れていてまた感動するという、お得感もあります。
私もオペラが好きなので、「アマデウス」何度も観ています。
最初と最後が精神病院でのシーンでしたね。