米国によるトヨタ自動車ツブシの長期戦略
ロスチャイルド=ロックフェラー連合により乗っ取られ、新生銀行と名前を変えた日本の長期信用銀行は、半ば国営の銀行であった。
この長銀の大口融資先として、日本の代表的製鉄メーカーの新日鐵等があった。
同じく日本の代表的企業である、トヨタ自動車等の車体に使用する薄鋼板の製造には、特殊な延圧技術が必要であり、世界でも日本の製鉄メーカーにしか製造能力が無い。
この新日鐵の車体用の薄鋼板の販売先は、ほとんどがトヨタに限定され、販売先に関して競争原理が働かない。
しかもトヨタはコスト削減のため、最大限の部品調達費用のカットを要求してくる。
つまり新日鐵の薄鋼板部門は、トヨタの買い付け価格が安いからと言って他社に販売する訳にもいかず、他に買い手も無く、「値段を安くしろ」と言われれば、それに従うしか無い、事実上の下請け会社であった。
当然、新日鐵の、この部門での利益率は極めて低くなる。
採算の取れない事業へ資金融資する銀行は無い。
日本を代表する自動車メーカーの生命線である薄鋼板事業には、こうして「金もうけ」原理では、資金融資する銀行は「無くなる」。そのため半官半民の長銀が、この新日鐵への融資を担当し、日本の基幹産業を「支えて来た」。
もしも長銀が無くなり、「金もうけ」原理で新日鐵が銀行から融資を受けようとすれば、薄鋼板のトヨタへの納入価格を急上昇させる必要があり、それはトヨタ車の価格上昇となり、輸出競争力の減退、日本の自動車産業の「ツブシ行為」が出来る。
ブーン・ピケンズによる、トヨタの自動車用ライト・メーカー=小糸製作所の乗っ取りが失敗に終わった後、捲土重来、ロックフェラー=ロスチャイルド連合が、長銀を破壊し乗っ取った「長期戦略」は、ここにある。