官房長官気取りの首席秘書官
◆首相官邸の支配者は?
5月22日の平壌での日朝首脳会談の冒頭テレビ取材で、眼鏡をかけ、でっぷり太った、見慣れない男が、小泉首相とともに日本側の席に座っているのが写っていたのを、読者は記憶されているだろうか?
この男は、首脳会談の終了直後の小泉首相・金正日総書記の握手の場面でも、二人の背後から大きな顔を出してテレビに写っていた。この男こそ、今をときめく小泉首相首席秘書官飯島勲の姿だ。本来、首相秘書官とは、「黒子」、あるいは「影の存在」の役割を担うのものだが、なぜか、飯島秘書官が堂々と政府高官と一緒に訪朝し、しかも首脳会談に同席していた。
従来の政治、あるいは外交慣例からは考えられないことだ。それをなぜ、飯島はやってのけたのか。その理由は後で触れるが、彼は今や、首相官邸の支配者として急速にのし上がって来た。まさに官房長官気取りなのだ。その事実を述べてみたい。
そもそも、首相官邸の支配者は、もちろん総理大臣だが、事務方の支配者は官僚出身の古手官房副長官がこなしてきた。例えば、数代の総理大臣に仕えた古川貞二郎(旧厚生省出身)などが好例だ。もっとも、古川は官僚としてのマナーをわきまえ、決して出しゃばらなかったが、霞ヶ関官僚には隠然とした支配力、声望があった。
古川が昨年、退官した後は、福田官房長官が政官を含め実質的支配者になった。霞ヶ関官僚も陳情事や相談事は、小泉を素通りしてまず、福田官房長官室を訪ねるという実力者ぶりだった。小泉の改革を快く思わない自民党実力者の中には「ポスト小泉には福田を」(青木参院自民党幹事長)と声がかかるほどだった。
◆福田更迭を影で糸引く?
小泉と福田の仲は、「ヤッチャン」「ジュンチャン」と呼び合う親密さだが、一皮をむけば、書生(小泉)と主人の息子(福田)という微妙な関係にある。つまり、元をただせば主従逆転の関係だ。一見、親しそうだが、小泉にとってウザったい存在なのだ。特に先述のようにポスト小泉に擬せられるようになると、これはまさにライバルだ。
福田も案外、このことを意識しだしていたようだ。ところが、福田は自らの年金未納問題が発覚すると、直ちに官房長官を辞任してしまった。その潔さは、福田の声望を高めると同時に、野党民主党に一撃を加え、菅代表の辞任など混迷に追いやった。
だが、裏を探れば、首相官邸の指導権をめぐる福田対飯島のドロドロの暗闘が発端だというのだ。
小泉のライバルにのし上がった福田の存在を、小泉の忠臣・飯島が快く思わないのは当然だ。しかも、首席秘書官として次第に実力を付けてきた飯島にとって、福田は目の上のタンコブでもある。福田の辞任(事実上の更迭)は、自らの年金未納問題が週刊誌に嗅ぎつけられたのが直接お原因だ。その先手を打っての辞任だ。
しかし、永田町の消息筋によると、どうもその事実を週刊誌にリークした犯人は、飯島秘書官ではないかと、言われている。もちろん、証拠はない。しかし、状況証拠は先述のように山ほどある。
◆小泉訪朝のお膳立ても
今回の小泉訪朝のお膳立ては、通常言われているように山崎拓前党副総裁と平沢勝栄代議士によって行われたことになっている。だが、別ルートもあった。それは飯島秘書官ルートだと言われている。飯島は、朝鮮総連ルートを使ったと言われている。飯島が、得意げに首脳会談に同席し、二人の握手を傍らから見守っていた意味もこれで分かるような気がする。
◆傲慢な同行取材拒否
もう一つ、見逃すことができないのは飯島が、日テレ(NTV)のニュース番組にいちゃもんを付け、同社記者の訪朝同行取材を拒否したことだ。同社がニュースで「北へ25万トンの食糧援助を事前に約束した」と流したことが気に入らないというのだ。(結果をみれば、NTV報道が正しかったことが実証された)。しかも、あろうことか「そのニュース・ソースを明らかにすれば、同行を認める」と恫喝したのだ。ニュースソース秘匿は、マスコミの生命線だ。それを種に同行取材を認めるというのは、明らかにマスコミへの情報管理そのものだ。
北朝鮮のような閉鎖国では、首相との同行取材を断られれば報道機関にとって死活問題だ。その弱みを彼は衝いてきたのだ。さすがに永田記者クラブ(首相取材の記者クラブ)も、NTVの訴えを放置できず細川官房長官に厳重に抗議した。結果的にNTV同行取材拒否は撤回された。
だが、これは氷山の一角に過ぎない。彼の情報管理(記者管理)は今や、新聞、テレビばかりでない。スポーツ紙や週刊誌、月刊誌記者に及ぶ。飯島秘書官の歓心を買うゴマスリ記者も現れる。それが小泉のヨイショ記事を連発する。これが高支持率の一つの理由でもある。
だが、いつまでもこんな好都合なことは続かない。見え透いたサプライズ、今度の訪朝時期の決定などは、まさに、そのあがきと見るべきかもしれない。(執筆者・X)ジャーナリスト増山榮太郎 http://www33.ocn.ne.jp/~massan/choukankidori.htm
また自身に対する疑惑も浮上したこともある。
飯島勲首相秘書官はお金持ちのようだ。http://cnb.chuohjournal.jp/1228.php
高級車を二台所有している。キャデラックとオリジンだ。いずれも七百万円を超える。別荘も長野県駒ヶ根市に持っている。約六百三十平方メートルの敷地に木造平屋建てで、床面積は約百六十平方メートル。
2008-04-15 00:00:00 http://cnb.chuohjournal.jp/22.php
小泉首相の側近中の側近といわれる飯島勲が昨年末、深夜の高速料金所で職員とトラブルを起こしていたことが一月十六日発売の「週刊文春」(1月23日号)で、すっぱ抜かれた。記事は飯島秘書官が平身低頭する料金所職員に名刺を叩きつけて「お前ら全員クビだ」と怒鳴ったことなどを伝えてい同誌の取材に飯島は「お前ら全員クビだ」の発言を否定する釈明しているが、家族の発言と食い違うことがある。同誌は「美女同伴高速ドライブ」とも見出しを付けているが、「同伴の美女って、誰だ」と永田町関係者の関心を集めている。
2008-08-15 00:00:00 http://cnb.chuohjournal.jp/1644.php
日テレが小泉首相再訪朝直前に政府の「北朝鮮への食糧支援25万トン」をすっぱ抜いた問題で飯島勲首相秘書官が日テレに対し「同行取材を拒否する」と恫喝した問題は結局、報道通り、「北朝鮮への食糧支援25万トン」となった。関係者によると、日テレが報道した時点で外務省と北朝鮮の事務レベルで合意していたという。飯島秘書官の専横ぶりは首相官邸詰記者の間で悪評ぷんぷんだ。「ああいう人物が権力を持つと、怖いよ。何かあると『オレは今、総理秘書官だからな』と相手を威嚇するんです」(首相官邸詰記者)
2008-08-15 00:00:00 http://cnb.chuohjournal.jp/1931.php
飯島勲首相秘書官の生まれ故郷は長野県上伊那郡辰野町。辰野町は厚生労働省からの補助金が突出して多く、福祉施設が相次いで建設されている。その大口案件の受注はヤマウラと松田建設に集中している。両社とも小泉首相の資金管理団体「東泉会」に献金したスポンサー企業である。ヤマウラ(東証一部上場、山浦裕政会長)は長野県駒ヶ根市に本社がある中堅ゼネコンで飯島首相秘書官と親密。飯島の別荘(駒ヶ根市)の建築を請け負い、敷地も提供した。ヤマウラは平成十三年、社会福祉法人の許可を厚労省から得て、特別養護老人ホームを経営しているが、国から約五億円の補助金が出ている。*アーカイブのみ
飯島勲首相秘書官は群馬県の廃タイヤ中間処理業者「明輪」の渋谷吉久社長と昵懇で、同社長が理事長を務める組合「MRA」には飯島秘書官の長男が事務局長代理として勤務していた。しかも平成14年には「明輪」に経産省の外郭団体「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」から1億800万円の補助金が交付されている。
補助金交付を巡り長男ばかりか飯嶋本人も、NEDOの所轄官庁、経産省の関係者を紹介したり、金融機関に電話で融資を受けられるよう働き掛けた。飯島秘書官が文春を提訴「週刊文春」の記事で「北朝鮮の工作員と密会している」等と報じられ、名誉を傷つけられたとして、飯島勲首相秘書官が発行元の文藝春秋社を相手に損害賠償等を求める訴訟を東京地裁に起こした。(平成16年3月25日号)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kokumin-shinbun/H16/1603/1603129son.html
(転載終了)
以上のことから、先日の松田光世氏の「あの男」とは飯島勲氏ではないかと推測する。
民主党は昨年「かんぽの宿疑惑調査チーム」発足させている。
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-98.html
小泉にとってはその他の郵政民営化にまつわる、決して表に出せないものが少なからずあり、民営化見直し、それに関する疑惑解明は、絶対に阻止しなければならないことである。
飯島氏にとっても、小泉と袂を別れたことになってはいるものの、自身に降りかかってくる問題でもあると考えれば、その流れから当然、西松事件についても絡んでいると推測するのは自然である。
以上はネット上に流れる情報を元に構成され、あくまでも推測しているものであり、断定はしていないことを改めて記しておく。
参照:
週刊ポストの内容 :「Electronic Journal」
http://electronic-journal.seesaa.net/article/141566144.html
田中真紀子の件 :
http://www.taka-watch.com/nikkei-main68.htm
飯島氏の件:「週刊メールジャーナル」
http://www.mail-journal.com/20010822.htm