★3.福島原発の廃炉、汚染除去に百年 英科学誌が見解紹介
「英科学誌ネイチャーは13日までに、東京電力福島第1原発の廃炉や周辺の
土地の汚染対策が終わるまでには、今後数十年、場合によっては100年を要す
るとの専門家の見解をまとめた記事(電子版)を発表した。
記事は1979年に米国で発生したスリーマイルアイランド(TMI)原発事
故処理に加わった複数の専門家の見解に基づき、損傷しているとみられる燃料を
含めた炉内の放射性物質の除去に長期間を要する上、原子炉の冷却が進んで中の
状況を調べられるようになるまでも長い時間が必要になると指摘。(中略)
TMIよりもはるかに大量の汚染水の処理が必要になることからも、86年に
原子炉が爆発し、最終的な対策の除染の終了が2065年までかかるとされてい
る旧ソ連の「チェルノブイリ原発と同様の除染対策が必要になるだろう」と指摘
した。」2011/04/13 21:31【共同通信】
★4.東京電力の保身体質あらわ(ひどすぎる)
プライバシー盾に答えず、「超法規」で汚染水を海へ
・東京新聞の4月14日(朝刊)は「東電の情報公開のインチキサ」について、具体
例をいくつもあげて、徹底的に批判している。さらに結語の文章では「心より深
くおわび申し上げます」というしらじらしい謝罪CMが今日も汚染水のように垂
れ流されている、と述べる。以下記事中の4つの例を紹介する。
・地震から1ヶ月。ホームページによると、東京電力は「迅速で徹底した」情報
公開に努めているという。その実態は保身に徹し、迅速でもなく、間違いだらけ。
・さらに、超高濃度汚染水を移動させるための作業も「超法規」だ。汚染水を流
すホースを屋内中心に通すため、東電は敷地内の建物の壁に複数カ所、穴を開け
た。監督官庁の経済産業省原子力安全・保安院によると、本来ならば一定の手続
きが必要だったが、東電はすっ飛ばして工事した。
・東電が最近、何をやったか振り返ってみると、約束どころか法令上の規則をあ
っさりと破っている。例えば、放射能汚染水の海洋への放出だ。
放出できる汚染水のレベルは原子炉等規制法などで規制され、事業者はその決
まりを守らなければいけない。ところが、東電は「低レベル」という説明で、敷
地内にたまっていた汚染水を海へと流し始めた。その濃度は規制値の百倍以上。
・自らが起こした事故のため、国民どころか海外にまで迷惑をかけているのに、
まだ「ジコチュウ(自己中心)」な企業がある。東京電力だ。記者会見では「プラ
イバシー」「私どもの契約」を連発している。だが、とっくに「原発の安全運転」
という約束を破っている。矛盾だらけの約束など持ち出さず、情報公開に徹する
べきではないか。(加藤裕治)