福島原発10キロ圏内泣き叫ぶ牛たちの悲劇
次の映像をご覧いただきたいと思う。
http://www.youtube.com/watch?v=-kNVWIdWpG0&feature=youtu.be
4月20日に、「脊振の麓~大自然の図書館」様が本ブログにトラックバック下さった
「福島原発10キロ圏内 / 泣き叫ぶ牛たちの末路 Many cattle are dying.」
に貼り付けてくださったYOUTUBE映像である。
福島原発が人類史上最悪の原子力放出事故を発生させて以降の、菅-枝野体制の住民避難誘導は拙劣を極めたと言える。
拙劣と言うよりも、その基本姿勢に重大な背徳の姿勢があったことを否めない。住民の生命と健康を万全の体制で守ることよりも、政府と電力会社の賠償責任を最小に抑制することだけが念頭に置かれていたと言わざるを得ない。
事故発生から1ヵ月以上の時間が経過し、放射線量が明らかに過大な地域があるが、菅-枝野体制は国民をそのまま危険地帯に居住させ続ける方針をも示している。また、学校の安全基準が3.8μSv/hに設定されたが、子供に適用する基準としては明らかに過大な数値である。
住民の健康と生命を守るうえで、やり過ぎはない。安全策をとっておいて、後に避難地域を狭める方式を採用すれば、住民が被曝するリスクははるかに軽減される。
原発事故発生直後に避難通告をある程度の時間的猶予を与えて実施すれば、住民は必要不可欠な荷物を持って避難することができたはずだ。
また、事故発生後も福島原発の建屋内で事故対策の作業が行われたことを踏まえれば、避難した近隣住民の居住地内にいるペットや家畜の生命を守ることも十分に可能であったはずだ。家畜については、直ちに遠隔地に搬送して避難させれば、近隣住民が後に酪農や畜産事業を継続することも可能になったかも知れない。
これらの事情を十分に知りながら、一切の対応策を取らなかったのが菅-枝野体制である。
原発事故発生の責任は東電と政府にある。地震と津波の多発地帯で、わずか115年前に発生した規模の津波に対する備えを怠ったのは重大な過失であり、重大な原発事故発生は100%人災である。
菅直人氏はかつて薬害エイズ問題に関与したことがあるが、薬害エイズ問題と今回の原発放射能放出事故とは、基本的に同じ図式にある。
東電社長が避難者に謝罪したが、菅直人氏は原発避難者にきちんと謝罪をしたのか。人為的な過失により、人類史上最大の放射能放出事故を発生させた責任は限りなく大きい。
民事上の損害賠償責任が論議されているが、同時に刑事上の責任追及が行われる必要がある。刑事捜査当局は直ちに適正な捜査を開始するべきであると思われるが、その具体的な動きはあるのだろうか。