「目からうろこが落ちる」という慣用句には、次のようなエピソードがあります。
これは、キリスト教の新約聖書の歴史書の中の「使徒言行録」にヒントがあります。
熱心なユダヤ教徒として、キリスト教を弾圧していたパウロが、ある日、信者弾圧に向かっている時のことの話です。
突然、天から強い光が差し、「なぜ私を迫害するのか」と言う不思議な声が響き、「あなたは、どなたですか」と尋ねるパウロに声は、「あなたが迫害しているイエスです」と答えました。
と同時にパウロの目が見えなくなりました。
今日の絵は、”紫陽花”です。F6号
それから3日、パウロのもとに、イエスのお告げを受けたアナニアという人物が訪れました。
そのアナニアが、手をパウロの上に置いて祈ると、パウロから”うろこ”のようなものがポロリと落ち、再び目が見えるようになりました。
これが「目からうろこが落ちる」のエピソードが生まれた内容です。
パウロは、この日を境に、キリスト教の偉大な伝道者へと変身を遂げたということです。
日常、何気なく使っている言葉も、キリスト教の聖書だけではなく、色々な聖典にもあります。