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鉄道ビジネスと経済 ⑤ ー定期券客の割合ー

2012年10月19日 09時24分08秒 | 鉄道のよもやま話

鉄道会社の自己資本比率が他業種に比べて低い割には、経営は安定しています。
その要因として、現金収入があり、売掛金回収には困らないと言う利点があります。

その上、鉄道会社の多くは、歴史があり、戦前に購入した土地もあり、簿価は時価の100分の1ということも少なくありません。
これが貸借対照表には反映されておらず(含み益)、勿論自己資本比率にも反映されていません。

今のところは、収益は安定していると思われますが、少子化などで人口が少なくなってきている現状から今後は、乗客数の減少は避けられません。
それでも、安全面や環境面も考慮した設備投資に多額の費用がかかります。

そこで、鉄道会社は、色々な経営合理化は勿論、鉄道以外の事業にも積極的にチャレンジして、各種プロジェクトを進展させています。

 

   水彩画 ”須磨寺にて” F8号

 

鉄道会社の鉄道の収入の安定度は、定期客が多いかどうかにも関わってきます。
定期客が多いのは、都会部分であり、地方の鉄道ほど、苦しい状態となっているようです。
しかし、これからは新幹線網も増え、新幹線では、今のところは定期客は少なく、今後はどうなるかも検討の余地があるようです。

              運賃収入に占める                    運賃収入に占める
              定期の割合                         定期の割合
    JR北海道         16%            東武鉄道        46%
    JR東日本         30%            東京急行鉄道     44%
    JR東海            5%            近畿日本鉄道     35%
    JR西日本         21%             京成鉄道         37%
    JR四国           20%             京浜急行鉄道     40%
    JR九州           25%             阪急電鉄        35%
                                    阪神電気鉄道     34%
                                    南海電気鉄道     44%
                                    西日本鉄道       21%
                  (国土交通省鉄道局監修 平成21年度 鉄道統計年報 による)