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鉄道会社ビジネスと経済 ⑦ ー球団保有ー

2012年11月01日 10時17分03秒 | 鉄道のよもやま話

鉄道会社は、鉄道収入だけでは、やっていけません。
何らかの副業をしています。

以前は、西鉄、東急、阪急、南海、近鉄、阪神そして国鉄も球団を保有していました。
しかし、今は、西武と阪神のみとなってしまいました。
これは、なぜなのでしょうか?

日本でのプロ野球球団の保有のメリットは、社名の露出増加による知名度の上昇による宣伝広告だけではなく、本業である鉄道を発展させるために持っていました。

つまり、球場までファンを輸送するためによる売上の増加と路線の価値を高めるのが目的でしょう。
しかし、国鉄や東急などは、沿線価値がある程度高く球団保有が路線価値の向上につながらないと判断し、球団を手放しました。

  
 
         グッズ販売も球団経営にはかかせません。                        

その後、経済成長が一段落し、輸送量や路線価値の急激な上昇が見込めなくなり、鉄道事業が頭打ちになってくると、広告宣伝の意味合いが薄い鉄道会社の球団経営は、お荷物状態になってきました。

南海はダイエーに、阪急はオリックスに買収されますが、その後もバブル経済破たんに伴い鉄道会社以外の親会社の経営状況も悪化し、企業が球団を広告媒体としても保有する意味合いが減少しているのが現状です。

     

今、鉄道会社が保有している球団は、西武と阪神だけですが、それにはどちらも自前の球場を持ち、自社路線を使わせるというメリットがあるので、辛うじて持っている状態です。
その上、鉄道会社がある地方だけの人気だけではなく、全国的な人気も、これからの球団には必要になってきます。

もし、鉄道会社が、球団を保有するなら、西武、阪神と同じやり方でメリットを創出するほかありません。
そして、一番重要な事は、球団単体で黒字をあげ一企業として成り立っていなければならないのではないでしょうか?