降り積もる雪知らず知るきみの労 シンビジウムの芽吹く喜びを
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渡辺喜美が離党した。ホームページをみて政治信念も状況認識にも
距離はない。寧ろ拍手を送りたい。官僚との戦いは隣国の中国をみ
るまでもなく永遠の課題なのだ。‘官僚’とは専門知識階層の‘化石
( end up by )’であるだけに質が悪い。つまり、平たく言えば「官僚
主義」、「資本主義」、「社会主義」の違いが‘政治情況’への対応の
違いとなって現れているのだと思うが、現実はそんなものじゃないと
の反論も聞こえそうだ。ドワイト・D・アイゼンハワー(米国の第34代
大統領=在任 1953~1961)が大統領退任挨拶で、「軍、軍需産業、
政治の結びつきが国民の自由や民主的なプロセスを脅かすようなこ
とがあってはならない」と警告したが、就任中にその芽を摘む仕掛け
に成功していたならいざ知らず膨潤・硬直した官僚組織や巨大組織
との平時の戦いが如何に困難かと言うほかならない。
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シンビジウム(学名:Cymbidium cvs)は、南で東部のアジア、マレー
諸島と北で東オーストラリア中、至る所に分布する約52の種から成
る。乾燥や寒さに強いラン科の多年草で、葉は細長く、花は褐色を
帯び、1本の花茎に7~30個の花をつけ、花持ちがよく、2ヶ月間に
渡って花を咲かせる。ギリシャ語の「cymbe(舟)+eidos(形)」が語源。
2月28日、11月7日、12月6日の誕生花、花言葉は、野心、大志、
誠実な愛情、熱心、飾らない心、素朴、高貴な美人と様々。株分けし
花芽をつけるまで燐やカリの配合や温度制御に注意しながら育てな
いと上手くいかない。目をやると外は雪である。15cm の積雪になる
と神社の除雪を心配しなければならない。昨年は沢山だったシンビジ
ウムにやっと3つの花芽がついた。そんな一齣を歌った。
シンビジウムの大鉢かかえバスに乗る子を抱くように春を抱くように 川上千鶴子
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イスラエルがレバノン南部のイスラム主義武装勢力ヒズボラ(シーア派)
とも開戦するとイランやシリアとも開戦する中東大戦争が近くなる(田中
宇「ガザ戦争で逆転する善悪」/Newemax.com‘Former Pentagon Chief
Perry: Iran Crisis Soon’)。そんな情報とともにガザでは多数のパレスチナ
人が負傷する画像が次々と飛び込んでくる奇異な、そして、世界中がう
かうかしていられない‘国難’、いや‘世界難’の時代となった。
君子蘭シンビジュームが咲き乱れ我がベランダは花盛りなり 渡辺喜久子
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たらねばだが、どうして‘底が抜け’状態なったのか。政治の先行性が
機能しないからだ。すっとんきょな小泉純一郎に熱狂た多くの有権者の
責任であるのと同時にそれが我が国の議会制政党の限界というものだ
(その経過の考察は別の機会に考えてみたい)。いま、社会保障制度
がストレスに侵され制度疲労を起こしている「医療の崩壊」を考えてみた。
概要は例えば、「三重(H14年版)」の広報サイトなどで知ることができる。
出展:医療法人財団天心堂 理事長 松本文六 Click here
結論からいうと、①「医療制度」は競争原理になじまないし、憲法上、
社会的にも問題があり、平均的医療サービス水準乃至は目標を確
定し、財源(=税制)基盤を再構築する。②しかる後に、医療サービ
スの格差是正の制度を確立する。③そして、運営上の財政規律(医
療に係わる全ての)強化の法整備(不正請求等の監査強化及び重点
重罰主義)を行った上、改革細目を決定する。今回の米国発金融危
機のように、なれあい防止のために「公務員制度改革」を果敢に断行
する-ここで渡辺喜美の意志と交差することになる。
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さて、花言葉の意味が様々あるうになんともまとまりの悪いとこになっ
た。ジュニア女子で史上最年少勝利を記録した8歳の平野美宇ちゃん
の写真で締めといこう。同じようにみえるこどもでも、多様な遺伝子と
環境の違いでいろんな可能性を開花させてくれる。我が国のこの閉塞
した政治状況を大きな器量で白いピンポン球を見つめる彼女のまなざ
しのごとく、‘大志’と‘誠実な愛情’をもって、一途に駆け抜けていって
もらいたいものだと思う。
‘ 臨海のむせぶ蝉背に龍馬像 ’ 07年夏@桂浜