極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

飯蛸とリチウムを超えるリチウム

2010年04月13日 | WE商品開発


慌てきた 無頼の作法 無知なれば 大和心を 知らしむべしや 




   電気自動車の研究開発課題

【電極性能向上でまた一歩前進】



電池モジュールの性能を上げるには、電池セル
の性能を高めるのが一番だ。米国の大学である
Georgia Institute of Technology(Georgia Tech
Gleb
Yushin
教授の研究チームが、C(炭素)とSi(シ
リコン)のナノ粒子を組み合わせてリチウムイ
オン2次電池の負極に向けた材料を開発。従来
の電池に比べて
エネルギ密度を5倍以上に引き
上げることができたという
。この材料は、
C
ナノ粒子を樹木のようにいくつもの枝を持つ構
造に形成し、その「枝」に
Si のナノ粒子を付着
させたものだ。
C のナノ粒子でできた「樹木」
に負極材料として働く
Si のナノ粒子がぶら下が
るような形になる。
C のナノ粒子を、いくつも
の枝を持つ構造に形成するには、チューブ炉で
高圧処理後、
CVD(Chemical Vapor Deposition
理で、
Siナノ粒子を付着させる


 Gleb Yushin

Si ナノ粒子の大きさは直径30nmで、このナノ粒
子を付着させた構造物は直径 10μm~30μm にな
る。リチウムイオン電池の負極には
C使うこ
とがほとんどだが、エネルギ密度を改善するの
に、負極材料にSi を使う研究が各地で進んでい
る。Yushin 教授によると、Si で負極を作ると
C
負極に比べて、理論上はエネルギ密度を10倍に
まで上げられるという。ただし、
研究の段階で
Si 負極は不安定で、長期間使えないと
いう。




This schematic shows a silicon-carbon nanocomposite
granule formed through a hierarchical bottom-up assembly
process. Annealed carbon black particles are coated by silicon
nanoparticles and then assembled into rigid spheres with open
interconnected internal channels.

既存のリチウムイオン電池が負極に使っている
C の粒子と同程度の大きさ(およそ15μm~20μm
Si 粒子で負極を作ると、充放電毎にSi 粒子が
膨張と収縮を繰り返し充放電を繰り返すうちに
粒子にひびが入る。この問題を解決するため、
C のナノ粒子による構造物に、直径30nm のシリ
コン粒子を付着させて、新たなナノ複合材料を
開発した。負極材料となるSiを小さくすること
で膨張と収縮を繰り返しても割れにくくなり、
C の樹状構造に付着させる構造を採ることで充
電時にSi 材料が膨張できる空間を作れた。




Yushin 教授によると、新たに開発した電極材料
は、ナノ粒子を使っているものの、最終的には
直径10~30μmと、既存のリチウムイオン2次電
池の電極として使われているC の粒子と同程度
の大きさになる。そのため、人体に悪影響を及
ぼすことはなく、一般的なC材料と同じように
扱えるという。研究チームは新材料で負極を試
作し、リチウムイオン2
次電池に組み込んで研
究を続けている。現時点では、充放電サイクル
を百回以上繰り返しても、電極材料に劣化は見
られないという。研究チームは新材料を使った
リチウムイオン2次電池は、数千回の充放電が
可能と予測している(耐久年数:数年?)。



出典:米Georgia Institute of Technology

【リチウムを超えるリチウム】

図 産業技術総合研究所が開発したリチウム空気2次電池

そればかりではない。産業技術総合研究所エネル
ギー技術研究部門でエネルギー界面技術研究グ
ループ長を務める周豪慎は「リチウムイオン2
次電池の次はリチウム空気2次電池だ」と
主張。
電池セル同士を比較すると、百倍を超える重量
エネルギ密度を達成できる見込みがあるという

試作したリチウム空気2次電池は、電極1g当た
0.1Aの放電をし続けた場合、空気極1g当たり
50,000mAhの電流を取り出せる。放電電圧が2.5
V
の場合エネルギ密度は1
kg当たり7万5000Wh/kg
に相当し、ガソリンのエネルギ密度を上回る。

 周豪慎


放電時の電極における反応は次のようになる。

(1
)負極での反応:Li → Li+ + e-

金属リチウムがリチウムイオン(Li+として有機
電解液に溶解し、電子は導線に供給される。溶
解したリチウムイオン(Li+は固体電解質を通り
抜けて正極の水性電解液に移動する。

(2)正極での反応:O2 + 2H2O + 4e- → 4OH-

導線から電子が供給されて微細化カーボンの表
面で空気中の酸素と、水が反応して水酸イオン
(OH-が生じる。正極の水性電解液においてリ
チウムイオン(Li+と出会って水溶性の水酸化リ
チウム(LiOH)となる。

充電時の電極における反応は次のようになる。

(1)負極での反応:Li+ + e- → Li

導線から電子が供給され、リチウムイオン(Li+
は正極の水性電解液から固体電解質を通り抜け
て負極表面に達し、そこで金属リチウムの析出
反応が起こる。

(2)正極での反応:4OH- → O2 + 2H2O + 4e-

酸素発生反応が生じる。発生した電子は導線に
供給される。この新しいリチウム-空気電池は、
放電が終わった後に充電する代わりに、正極の
水性電解液を入れ替え、負極側の金属リチウム
をカセットなどの方式を利用して入れ替えれば、
連続使用可能になる。これは一種の燃料電池で
あり、「金属リチウム燃料電池」と呼ぶことが
できる。理論的には金属リチウム30キログラム
はガソリン40リットルとほぼ同じエネルギーを
持っている
。空気極側で生成した水酸化リチウ
ム(LiOH)を使用済みの水性電解液から回収す
れば、電気的に金属リチウムを再生することは
容易であり、燃料として再利用できるという。



先ず、前者は劣化を防ぐには、充放電の衝撃力
と機構を解明しそれを和らげる構造に改良すれ
ば半永久に充電できる可能性もある。また、後
者は「燃料電池」の概念を拡張したことで、安
全性が確立すれば飛躍的な需要も目算できる段
階に入る。「もはや、技術なし」ではなく「も
はや、技術過多」といことに ^^;。




【かわいらしい飯蛸】

イイダコ(飯蛸、学名:Octopus ocellatus もしく
Octopus fangsiao)は、マダコ科- マダコ属に
分類されるタコの一種(1種)。東アジアの浅海
に生息する小型のタコであり、沿岸域では古代
より食用として漁獲されている。漁撈の対象と
しては主に蛸壺漁で獲られ、イイダコ用の蛸壺
は大きな二枚貝の貝殻、または、それを模した
プラスチック製の貝殻が用いられる。



煮るときに酢を少量入れると柔らかく煮えると
される。歯応えのある身と、濃厚な旨味のある
卵は美味である。日本では、イイダコ漁専用と
思われる小型の蛸壺が古く弥生時代や古墳時代
の地層から発見されている。現代におけるイイ
ダコの蛸壺漁は、瀬戸内海沿岸および九州西部
のものがよく知られている。なお、飯蛸の握り
は煮蛸にし握ると美味いという。

 にぎり寿司

コメント
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