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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の
井伊軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(
かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
日本電気硝子が真空環境下でも安定動作する全固体ナトリウムイオン二次電池(NIB)開発
© レスポンス
✳️ 真空環境でも安定動作する全固体NIBを開発
日本電気硝子は、真空環境下でも安定動作する全固体ナトリウムイオン二
次電池(NIB)の開発に成功したと発表した。この新型電池は、200度まで
の高温環境にも対応し、腐食性ガスの発生もないという特長を持つ。新開
発のNIBは、半導体製造装置メーカーなどが求める厳しい条件に応える性能
を有している。真空プロセスや高温環境で使用される精密機器内部での動
作が可能となり、装置の無線化などに大きく貢献すると期待されている。
日本電気硝子によると、NIBは真空下でも安定して動作し、半導体製造の
真空プロセスに対応する。200度の高温下でも性能低下がなく、長期間の
利用が可能。腐食性ガスが発生しないため、製造装置や周辺環境への影響
がなく、工程全体の信頼性向上に寄与する。これらの特性により、NIBは
半導体製造装置のほか、宇宙開発や特殊な産業用途にも適応できるという。
2月19日から東京ビッグサイトで開催される「第18回国際二次電池展」で
は、真空環境下での動作デモンストレーションを実施する予定。
■日本電気硝子製真空・高耐熱仕様NIBの概要
※1 200℃以上の温度にも対応可能です。300℃に達するはんだリフローにも対応する
※2 過放電に強い材料を使用しているため、0Vまで放電した場合でも電池は性能低下しない
【掲載論文】初版:2019年5月24日 https://doi.org/10.1111/jace.16607表題:
ピロリン酸鉄ナトリウム、ガラスセラミックカソード、β"-アルミナ固体
電解質複合材料からなる無圧全固体ナトリウムイオン電池
【要約】近年、リチウムイオン電池の需要拡大に伴い、構成資源の価格が
高騰しています。安全性の観点から、全固体電池の研究が盛んに行われて
います。本研究では、リチウムやコバルトなどの希少な資源を必要とせず
に、無害な酸化物ガラス由来の全固体電池を室温で駆動することに成功し
ました。セラミックス電池の主な構造は、Na2FePの2O7結晶化したガラス
とβ"-アルミナ固溶体を550°Cの無加圧同時焼成で接合します。Naの結晶
化中2オーフェ2O3-P2O5ガラス、β"-アルミナ固溶体との融合が達成され
ます。室温で80mAh/gの可逆的な充電と放電を達成しました。セルの準
備中やバッテリーの使用中に圧力を加える必要はありません。さらに、カ
ソードと電解質の界面の強接合は、623サイクルという長期間にわたって
充放電中に剥がれません。Ex situ X線光電子分光法により、部分的なFeが
明らかになりました4+誘導と可逆的な充放電反応は、9Vまで過充電した後
でも反応します。な2FePの2O79Vまでの過充電に対して非常に安定してい
る。
1.NIMSは、電極界面における局所的な酸性度(pH)変化を高精度で観
測し、その変化が電極触媒活性(特に酸素発生反応)に及ぼす影響を正確
に評価する計測手法を提示した。これにより、異なる酸性度条件下で得ら
れた触媒活性データを統一的な基準で比較でき、水電解装置の効率化や二
酸化炭素(CO2)排出削減を通じて持続可能なエネルギー社会の実現に貢
献することが期待される。
2.再生可能エネルギー由来の電力で水を分解して得られる「グリーン水
素」は、CO2を出発物質とする化学工業品の生産など、持続可能な化学物
質生成技術の中核として注目を集めています。2024年には水電解装置の設
備投資額が50億米ドルに達する見通しで、今後さらなる需要増が見込まれ
る。従来の触媒材料には高価で資源制約のある白金族元素が使われており、
鉄や亜鉛など汎用元素を活用した安価で高性能な触媒材料を創出すること
が供給拡大には急務。一方、触媒の性能は電極界面近傍での酸性度に大き
く影響を受けることが知られていますが、局所的な酸性度の測定方法が確
立しておらず、その機構は十分に解明されていません。特に、中性条件下
での触媒反応は、水電解のみならず、CO2還元によるメタノール合成や窒
素還元によるアンモニア合成など、多岐にわたる電解反応に有利ですが、
中性条件では電極界面近傍の酸性度が大きく変動するため、電極界面での
局所的な酸性度変化を正確に把握し、その知見に基づく計測・評価手法の
確立が求められている。
3.本研究では、安定性と評価性に優れたイリジウム酸化物をモデル触媒
として採用し、回転リング-ディスク電極法を用いて中性条件下における局
所酸性度変動を精密に計測しました。その結果、局所酸性度変化の微視的
機構を明らかにし、それが酸素発生反応の活性に大きく影響を与えること
を示した。さらに、得られた知見に基づき「局所酸性度補正手法」を示し、
これにより異なる条件下での触媒活性を同一基準で正確に比較できること
を実証しました。また、これまで困難であった電極界面反応場の詳細な解
析が可能となり、局所的な反応環境を的確に反映した新たな評価基盤が確
立。
4.この成果は、高価な白金族元素に依存しない次世代型電極触媒の評価と
設計を加速します。また、水電解にとどまらず、CO2還元や窒素還元など
中性条件が有利な電解反応への応用も期待されます。これにより、グリー
ン水素製造や持続可能な化学産業の高度化に向けた具体的な貢献が見込ま
れる。
5.本研究は、JSTの「GteX(革新的GX技術創出事業)JPMJGX23H2」
の支援を受け、NIMS 電気化学エネルギー変換チームのMiao Wang NIMS
ポスドク研究員と坂牛 健 チームリーダーが主導して行われた。
6.本研究成果は、2025年1月7日にドイツ化学会誌“Angewandte Chemie
International Edition”(DOI: 10.1002/anie.202419823)に掲載された。
● 今日の言葉:
春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない。
春だというのに自然は沈黙している。
レイチェル・カーソン 『沈黙の春』
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