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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の
井伊軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(
かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
【季語と短歌:2月1日】
ベートーヴェン田園聴きて春隣
高山 宇 (赤鬼)
✳️ 回収カーボンの炭化水素製造技術 ⑤
今日は明日に備えて、休憩しよう思っていた矢先、ペロブスカイトの情報
が矢継ぎ早に眼精疲労そっちのけでリサーチ(やれ、やれ)。薄膜光電・
熱電変換素子に関する事業化のリサーチは、先日にも掲載した通り、⓵サ
プライチエンとリサイクルの構築、②デバイス意匠化と用途別タイル・嵌
め込み脱着の形態の構築に向かっている(言うなら、発電熱タイルの形態
の開発やね)。つまり、「いつでも・どこでも発電熱タイル」そしてプラ
ス「いつでも、どこでも充蓄電」という構想。
葭本 隆太【著】/宮坂 力【技術監修】
日刊工業新聞社(2024/09発売
【内容】研究開発とビジネス戦略の現在地がわかる。“技術の誕生”から“
実用化”への道のり。知られざる舞台裏を追う。
【目次】
第1章 ペロブスカイト太陽電池が必要な理由(近づく事業化;国内メー
カーの現在地 ほか)
第2章 ペロブスカイト太陽電池の仕組みを知る(太陽電池の仕組みと種
類;ペロブスカイトが持つ独特の結晶構造 ほか)
第3章 ペロブスカイト太陽電池の素材技術を追う(国産原料「ヨウ素」
の生かし方;耐久性を左右する「封止技術」 ほか)
第4章 ペロブスカイト太陽電池の舞台を整える(素材メーカーの力を生
かす;需要を創出する ほか)スペシャルドキュメント ペロブスカイト
太陽電池誕生
著者等紹介
葭本隆太[ヨシモトリュウタ]1984年生まれ、千葉県出身。2014年、日
刊工業新聞社入社。科学技術や通信・IT業界の取材記者を経て、2018年
からニュースイッチ編集長
宮坂力[ミヤサカツトム]1981年、東京大学大学院工学系研究科合成化学
専攻博士課程修了(工学博士)。現在は桐蔭横浜大学医用工学部特任教授。
専門は光電気化学、ペロブスカイト光電変換の科学
✳️ 「ペロブスカイト太陽電池」に自治体が熱視線
軽くて曲げられる次世代型太陽電池「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」
に地方自治体が熱視線を送っている。愛知県は、関連企業や学識経験者、
市町村が参画し、PSCの導入拡大に向けた課題や解決策などを議論する推
進協議会を今春立ち上げる。福岡市は、2030年までに福岡ドーム(みずほ
PayPayドーム福岡)の屋根など市内にPSCを3000kW以上設置する計画を
持つ。多くの自治体は温室効果ガス排出量を削減する目標の達成に向けて
再生可能エネルギーである太陽光発電の導入を推進しているものの、従来
型の重いシリコン太陽電池だけでは設置場所が限られ、目標の達成が難し
い見通しを立てている。そうした課題を克服する手段として、PSCの活用
を見込む。一方、PSCの事業化を目指す事業者は、市場の立ち上がり期に
先行導入する利用者として自治体に期待を寄せる。
(ニュースイッチ 2025.02.01)
1センチ四方の3層型ペロブスカイト
太陽電池(京大提供)
✳️ ペロブスカイト太陽電池を高性能化 京大ら
軽量薄型で折り曲げ可能な「ペロブスカイト太陽電池」について、京都大
や英オックスフォード大などの研究グループが、高性能の多層型構造を作
成する新手法を開発した。発電層の膜を塗る際の添加剤を改良して高品質
の結晶を作ることに成功し、膜を複数重ねることで従来のシリコン型(26
%程度)を超える発電効率を達成した。論文は英科学誌ネイチャー電子版
に掲載された。(時事通信 2025.2.1)
軽量化が可能で設置場所を選ばない一方、発電効率が課題となっていた。
京大化学研究所の若宮淳志教授(材料化学)らの研究グループはこれまで
に、材料に鉛とスズを採用して、発電効率を高めることに成功していた。
今回は塗布前の材料溶液にアミノ酸の一種「フェニルアラニン」を添加す
ることで結晶を高品質化。発電効率をさらに向上させるとともに、発電膜
の層を複数重ねる手法を導入した。 その結果、1層では発電効率23.9
%だったが、2層でペロブスカイト型として世界最高となる29.7%を達成。
3、4層でも28%前後を実現した。
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【関連論文】
p-i-nペロブスカイト太陽電池のスクアリン酸含有正孔集型単分子膜材料
ACS Appl. Mater. Interfaces 2025, in press.
DOI: 10.1021/acsami.4c20970
【要約】ペロブスカイト太陽電池(PSC)の性能向上には、正孔収集材料の
開発が不可欠です。これまでに、p-i-n PSCに有効な正孔回収単分子膜(H
CM)材料として、いくつかのアンカー可能な分子が報告されています。し
かしながら、それらの構造は、カルバゾール、トリアリールアミンなどの
よく知られた電子供与骨格に限定されている。本研究では、スクアリン酸
部分とインドリン部分が結合したπ共役コアを持つ一連のスクアレイン誘
導体を開発した。スクアリン酸の極性カルボニル基のおかげで、すべての
分子が透明な導電性酸化物表面に化学吸着された後、親水性の単分子膜を
形成することがわかりました。これは、その後のペロブスカイト層の堆積
に有益です。これらの置換基がスクアリン酸部分とインドリン部分に結合
したアンカー基に及ぼす影響、および太陽電池デバイスの性能を解明した。
これらのスクアレイン誘導体を正孔集型単分子膜材料として用いて作製し
たp-i-n PSCデバイスは、最大22.1%と高い電力変換効率と良好な安定性を
示しました。この研究は、高効率で費用対効果の高いPSCを実現するため
の正孔単層材料のビルディングブロックとして、単純なスクアリン酸スケ
ルトンの可能性を強調する。
心に響く音楽 『田園:ベートーヴェン交響曲第六番』
第1楽章 / Beethoven : Symphony No.6 “Pastorale”
1st mov. / 東京大学フォイヤーヴェルク管弦楽団
● 今日の言葉:納豆レモンの試食に入ろう。
春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない。
春だというのに自然は沈黙している。
レイチェル・カーソン 『沈黙の春』
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