『ゴースト・オブ・チャイルド』
NO-DO(2009年スペイン)
監督 エリオ・キロガ
脚本 エリオ・キロガ
出演 アナ・トレント
フランシスコ・ボイラ
ヘクター・コロム
アルフォンサ・ロッサ
ルシオ・ムニョス
■ストーリー■
出産を機に育児に専念するため、女医のフランチェスカは仕事を辞め、夫のペドロと郊外の家に引っ越してくるのだった。しかし、フランチェスカには、不思議な物音が聞こえたり、亡霊が見え出すのだった。
■感想■
ホラー映画雑誌“fangoria誌”が主催した“Fangoria FRIGHTFEST”で同誌がセレクトした上映8作品にのうちの1本に選ばれた作品です。
また、【ジェラルメール国際ファンタスティック映画祭2010】、【ロサンゼルス国際ホラー&Sci-Fi映画祭2009】に正式招待された作品です!
ホラー映画と言っても、「怖い」という要素より「謎とき」、「歴史的な悲劇」の要素の方が強い作品になっています!
「う~ん、オカルトミステリー??」
最初から、過度な期待はしていなかったのもあって、楽しく観れました!
いや、ホラー映画でこれだけの謎解き作品を制作されちゃうと、ミステリー映画は困っちゃいます!今作を観たあとに、日本の2時間ドラマを観たら、日本のドラマのあまりの知能指数の低さにオカシクなっちゃいますよね!
ついスペイン映画だから、観ちゃうんですけど、観て正解でした!
でも、今作を観るときは、最初からしっかり画面を観ておきましょう!しっかり観ておかないと、観客を置き去りにしてストーリーが進んでいっちゃいますからね!
ちなみに今作の原題になっているNO-DOとは、1940年代に作られたスペインのニュース映画とドキュメンタリーを作る映画会社のことです。それを知っていると、今作をより一層楽しく観れるはず!
フランコ政権下で行われた悲劇を題材にしたコトが原題からも分かるようになっています!
今作のヒロインは、見えないモノが見えるという特殊な能力を持っているコトもストーリーにうまく絡んでいて、「さすが、スペイン映画!」って思っちゃいます!
ホラー映画ファンにも、エンターテインメント映画ファンにも、いやいや、一般的な映画ファンにもオススメの1本です!こういう作品が、TVの地上波で普通に放映されると、もっと映画ファンが増えると思うんですけどね。
ただし、妊娠中の方や、小さなお子さんのいる女性の方は観ない方がいいですね。
暗い出来事や、後味の余り良くない作品ですからね。 70点