@KOBAのムービー!ムービー! 

映画感想のブログ!!
自分勝手な感想です!
このサイトはAmazonアソシエイトに参加しています!

『ボイスメール』電話ネタは続くよ、どこまでも♪・・・

2012-06-10 09:02:51 | ラリー・コーエン

ボイスメール
MESSAGES DELETED(2009年カナダ)
 監督          ロブ・コーワン
 脚本          ラリー・コーエン
 出演          マシュー・リラード
              デボラ・カーラ・アンガー
              キアラ・ザンニ
              マイケル・エイクランド
              ジーナ・ホールデン
              サード・ホード

 ■ストーリー■
 大学でシナリオライターの講師をするジョエルの留守番電話にに、ある日、男が助けを求めるメッセージが入っていた。いたずらだと思い、メッセージを削除し、出かけるジョエルだったが、出かけた先で、助けを求めていた男が、縛られた姿でビルから突き落とされ殺される事件現場に遭遇するのだった。警察に事情を話すが、職業がシナリオライターであり、証拠のメッセージも削除されていたため信用されなかった。
 しかし、その後も、殺されそうな人間たちからのメッセージがジョエルの電話に入ってくるのだった。警察にそのことを話すが、逆に、容疑者として疑われ始めてしまうのだった。

 ■感想■
 シナリオライターが巻き込まれるスリラー映画。
 脚本は「刑事コロンボ」から、『マニアック・コップ』(1988年)の脚本まで書いてしまうラリー・コーエン。

 ラリー・コーエンは1938年生まれですから、今年で74歳です。今作の前年の2008年には、自ら監督、脚本を書いた『悪魔の赤ちゃん』(1971年)のリメイク作『ダニエル 悪魔の赤ちゃん』の脚本を書いています!
 現役で、まだまだ頑張って欲しいです!!
 
 ラリー・コーエン脚本の作品としては、今作は普通の作品ですね。ジャンルも2時間サスペンスのような普通のサスペンスだし。
 勘の鋭い人はすぐに犯人がわかっちゃうはず!
 ちなみに、自分は、犯人が登場してくるまで分かりませんでした。

 まずは、主人公が自作自演していたパターンとかも考えちゃいましたからね。あとは、意外に多い登場人物。デボラ・カーラ・アンガー演じる刑事さんは犯人ではないにしろ、その他は、主人公を含めて怪しい人物が多すぎ!デボラ・カーラ・アンガーが犯人だったら、それは、それでかなり驚きの展開ですけどね。
 それこそ、刑事コロンボでも出てこないと、解決できない事件になっちゃいますね。

 ミステリー映画好きなら、観てみても良いかも!


 ところで、ラリー・コーエンの作品ってDVD化されていない作品が少なくないです!
 
 ★アクション映画の大傑作『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!
 
 ★ノン・クレジットで脚本を参加した『エキスパート』(TV題:『ザ・リベンジ 地獄の処刑プリズン』)
 
 ★95分版がDVD化されたものの、本国のオリジナル版の110分版が未ソフト化の『殺しのベストセラー』(TV題:『裏切りのベストセラー』)(1987年)

 ★殺し屋を描いたサスペンス映画の佳作『パーフェクト・ストレンジャー』(1985年)

 ★トンデモなストーリー展開の『スペシャル・イフェクツ謎の映像殺人』(1985年)(TV放映されたことがあるようなので、吹替え音声つきでソフト化されるとウレシイです)

 ★最初、殺人物で展開しながら、モンスター映画に展開していく傑作『襲う巨大怪鳥』(ビデオ題:『空の大怪獣Q』)(1982年)

 等々、本当に、すぐにDVD化してまらいたい作品がいくつも!!

 また、日本未公開のTVムービーで西部劇のコメディ“THE GAMBLER,THE GIRL AND THE GUNSLINGER”(2009年)や、ボー・ブリッジス出演のスリラー“THE DEFENDERS CHOICE OF EVILS”(1987年)もソフト化してくれないですかねぇ??

 Z級のどうしようもない作品をソフト化するんだったら、ラリー・コーエンの作品をソフト化して欲しいです。   70点


ボイスメール [DVD]
マシュー・リラード
オデッサ・エンタテインメント



ラリー・コーエン関係の作品をいくつか

ブラック・シーザー [DVD]
フレッド・ウィリアムソン,グロリア・ヘンドリー,アート・ランド,ダーヴィル・マーティン,ジュリアス・ハリス
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
悪魔の赤ちゃん [DVD]
ジョン・P・ライアン,シャロン・ファレル
ワーナー・ホーム・ビデオ
悪魔の赤ちゃん2&悪魔の赤ちゃん3/禁断の島 [DVD]
ラリー・コーエン
ワーナー・ホーム・ビデオ
フォーン・ブース [DVD]
ラリー・コーエン
20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
セルラー
Larry Cohen,Chris Morgan,真田 おいる
メディアファクトリー
ディーモン 悪魔の受精卵 [DVD]
トニー・ロー・ビアンコ,デボラ・ラフィン,サンディ・デニス,シルヴィア・シドニー,リチャード・リンチ
有限会社フォワード
キャプティビティ (特別編) [DVD]
エリシャ・カスバート,ダニエル・ギリス
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
マニアック・コップ [DVD]
フランク・マクレー,トム・アトキンス,ローレン・ランドン,ブルース・キャンベル,リチャード・ラウンドトゥリー
キングレコード

110分版リリースして下さい!

殺しのベストセラー [DVD]
ジェームズ・ウッズ,ブライアン・デネヒー
20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ダニエル 悪魔の赤ちゃん』イッツアライブ!!イッツアライブ!!

2009-10-02 08:07:50 | ラリー・コーエン

ダニエル 悪魔の赤ちゃん
IT'S ALIVE(2008年アメリカ)
 監督          ジョセフ・ラスナック
 脚本          ラリー・コーエン
             ポール・スポーシー
             ジェームズ・ポートルース
 オリジナル脚本&監督  ラリー・コーエン
 出演          ビジュー・フィリップス
             ジェームズ・マーレイ
             スカイ・ベネット

 ■ストーリー■
 レノアは恋人フランクとの子を身ごもり大学を休学することにする。ある日、陣痛に襲われ病院に運ばれるが、赤ん坊が短期間で急激に成長しすぎているため帝王切開が行われることになるのだった。しかし、手術室で何かが起き赤ん坊は無事に生まれるのだが、医師と看護師が血まみれの惨殺体となって発見されるのだった。

 ■感想■
 1974年のラリー・コーエン監督のホラー映画『悪魔の赤ちゃん』のリメイク作品。
 なんと、オリジナル版の脚本、監督のラリー・コーエンがこのリメイク版でも脚本で参加しています!!
 
 もう巨匠なのに、自分の作品の34年後のリメイク作品の脚本にまで書いちゃうなんて素晴らしすぎ!!

 刑事コロンボのような良質な本格ミステリーから今作のようなホラー映画のエンターテイメント作品まで脚本を書いちゃうんですから!!

 オリジナル版の脚本に関わっていたラリー・コーエンが参加しているためか、オリジナル作品との違いを出そうとしたのか、今作はまるっきり違う作品として楽しめるようになっています!!
 こういうリメイクは大賛成です!!
 
 
 若いホラー映画ファンは、熱狂的にクラシックな作品を観ようとは思わないでしょうからね。
 ストーリーはだいぶ変わった感じになっていますが、今作では、オリジナル版へのオマージュなのか、“赤ちゃん”はオリジナル版と似た感じの“赤ちゃん”になってます!!

 とにかく、時代が2008年の作品ということもあるのか、オリジナル版と比べて“血のり”の量がハンパじゃないです!!
 病院の分娩室から始まって、家にやってくる人、皆殺し状態!!
 それも全員血まみれ!!
 
 “これって、モンティパイソンのコントなの??
 っていうくらいに血のりがプシュー!!って。
 もう観ながらゲラゲラ笑っちゃいました!!
 
 
 とにかく、ホラー映画っていうより、コメディ映画なの??って思っちゃうくらいいとも簡単に「プシュー!!」って血を噴出して登場人物たちが死んでいきます!!
 考える間もなく、出てきたと思ったら、次のシーンでは、赤ちゃんに襲われて死んでいくんですから!!
 ポップコーンでも食べながら、笑いながら鑑賞するのに最適な1本です!!
 まさにエンターテイメント作品!!
 
 ランニングタイムも83分と短めなのが残念なくらいに展開が早すぎです!!テンポが良いのは良いんですけど、ちょっと短すぎ!!
 あと15~20分くらい長くても良いのに!!
 短い!短い!本当に残念です!!
 テンポが良くて、あっという間に終わっちゃう感じです!!

 ラストの展開は、こうするしか無かったのかな??って感じの展開ですけど、そのラスト以外は本当に面白い感じでストーリーが進んでいきます!!
 
 ホラー映画ファン必見!!

 もうこの調子で「悪魔の赤ちゃん2」「悪魔の赤ちゃん3禁断の島」もリメイクしちゃって下さい!!もちろん、ラリー・コーエンが脚本を書いてですけど!!80点

ダニエル 悪魔の赤ちゃん [DVD]ワーナー・ホーム・ビデオこのアイテムの詳細を見る



オリジナル版も!!
日曜洋画劇場で放映したTV吹替え音源つきで再発して欲しいです!!

悪魔の赤ちゃん [DVD]ワーナー・ホーム・ビデオこのアイテムの詳細を見る

 

悪魔の赤ちゃん2 & 悪魔の赤ちゃん3/禁断の島 [DVD]ワーナー・ホーム・ビデオこのアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『キャプティビティ』ラリー・コーエン脚本

2008-04-20 18:57:03 | ラリー・コーエン
キャプティビティー
CAPTIVITY(2007年アメリカ、ロシア)
 監督 ローランド・ジョフィ
 脚本 ラリー・コーエン、ジョセフ・トゥーラ
 原案 ラリー・コーエン
 出演 エリシャ・カスバート、ダニエル・ギリス

 ■ストーリー■
 トップモデルのジェニファーは、ソーホーのバーで飲んでいる最中に意識を失う。ジェニファーは目を覚ますと、暗い密室に閉じ込められたことを知るのだった。ジェニファーを閉じ込めた犯人は、徐々にジェニファーを痛めつけていくのだった。脱出する方法も無い中、同じく、監禁されている青年ゲーリーと出会うのだった。

 ■感想■
 ラリー・コーエン原案、脚本のサスペンス映画。
 脚本はジョセフ・トゥーラと共同脚本になってます。
 『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!』(82年)のラリー・コーエンが脚本の作品なんで期待して観ました!ラリー・コーエンは、最近では、電話ボックスを使ったスリラー映画『フォーン・ブース』(82年)の脚本や、ケータイ電話を使ったサスペンス映画『セルラー』(04年)の原案をして、まだまだ大活躍してます!!
 でも、良くスタッフを見たら、なんと監督が『キリング・フィールド』(84年)のローランド・ジョフィ監督でした!!なんで、ローランド・ジョフィ監督がこういったサスペンス映画を撮るの??もう、この監督名を見ただけで、かなり暗~い気分に!!
 
 「なんで、ローランド・ジョフィなの??」
 「なぜ??なぜ??なぜ??」
 
 サスペンス映画が最も似合わない監督の1人!!(そんなエンターテイメントに向いてない監督なんて何百人もいますけどね) 
 案の定、映画が始まってすぐに、全然、映画に入っていけない感じに。
 いかにも「『SAWソウ』(04年)を狙いました!どう??面白いでしょ」みたいな展開に!!
 
 自分的には、あんまり好きな監督でないですけど、それなりのエンターテイメント作品にする『フォーン・ブース』のジョエル・シューマッカーとかにでも監督させれば良かったのに!!ジョエル・シュマッカー監督って、悪い意味で「職人監督」ってイメージが強いんですよね。なんでもかんでも、適当にチョチョイのチョイって感じで作ってる印象なんですよね。なんの色も無い作品を、ただ「完成させました!」って感じを受けちゃうんですよね。
 でも、脚本が、ラリー・コーエンでシッカリしてるんだから、そんな特長の無いジョエル・シュマッカーが監督でピッタリでしょ!!

 あと、監督候補としては、かつては、なんでもかんでも破壊していた超大作の監督でしたけど、最近では『マインドハンター』(04年)で、小規模なサスペンス映画も、ちゃんと撮れることを証明したレニー・ハーリン監督とかも良いかも??エンターテイメント作品は、お手の物でしょ!!
 
 あと、『ファイナル・デスティネーション』(01年)、『ザ・ワン』(01年)のジェームズ・ウォン監督とか、こういったエンターテイメント作品を撮るのにちょうど良い監督かも??
 
 ちょっと思いつくだけでも、ちゃんと映画を撮れる監督はうるのに!!なのに、“なぜ??”“なぜ??”“なぜローランド・ジョフィ監督なの??”

 とにかく、ランニングタイム86分が180分にも感じる演出!!ローランド・ジョフィ監督には、2度とエンターテイメント作品を監督しないで欲しいです!!もう観てて、不快な感じで延々と続いてつらかったです!!
 ローランド・ジョフィ監督には、観てて眠くなるような文化的な作品を撮ってて欲しいです。最近は、ラリー・コーエンもあんまり脚本を書いていないので、せっかく書いた脚本をこんな監督に撮らせるなんて、ちょっとショックです!!まぁ、今作の場合、監禁物なんでエンターテイメントにするにはけっこう大変なんでしょうけどね!それにしても今作は、平凡すぎです!!ところで、今作ってTSUTAYAさんでは別バージョンをレンタルしてるんですよね!!どんなラストなんでしょうか??気になっちゃいます。自分的には、DVDのこのラスト好きですけどね!!いかにもヒネリがあって、ハッピーエンディング版より面白いです!!55点
キャプティビティ (特別編)

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『新死霊伝説』スティーブン・キング続編

2007-12-21 23:55:32 | ラリー・コーエン
新死霊伝説
A RETURN TO SALEM'S LOT(1987年アメリカ)
 監督 ラリー・コーエン
 脚本 ラリー・コーエン、ジェームス・ディクスン
 原案 ラリー・コーエン
 出演 マイケル・モリアーティ、サミュエル・フラー、リッキー・アディソン・リード、アンドリュウ・ダガン

 ■ストーリー■
 人類学者のジョーは、精神をわずらった息子ジェレミーを連れて、静養のために、おばからもらった家のあるセーラムズロットにやって来る。昼間は寂しい田舎町だったが、夜になると通りに人があふれ出す変った町だった。そのころ、町を通りがかった若者が襲われ生き残った女性がジョーの家に逃げ込んでくるのだった。
 
 ■感想■
 スティーブン・キングも吸血鬼小説「呪われた町」の映画化作品『』(79年)の続編です。
 監督、脚本、原案、製作総指揮はラリー・コーエン!TVシリーズ「刑事コロンボ」や傑作アクション『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!』(82年)の脚本を書いたり、最近では『フォーンブース』(02年)の脚本を書いたり『セルラー』(04年)の原案もやってます。
 監督としては『悪魔の赤ちゃん』シリーズが1番有名なのかな??今まで、ラリー・コーエンの作品は、記事で取り上げてきませんでしたが、これからは少しづつとりあげていきます!お楽しみに!(って、言ったものの、あれ、誰も楽しみにしてないかな??
 
 原題が“A RETURN TO SALEM'S LOT”だし、てっきり続編??って感じですけど、続編というよりも、吸血鬼の町っていうテーマと町の名前「セーラムズロット」の名前だけ使ったリメイクといった作品です!
 ラリー・コーエンの作品だから、喜んで観れますけど、他の監督が同じ作品を撮ったら怒ってます!鏡に映ったり、にんにくが大丈夫だったりずいぶんと設定がオカシいです。まぁ、にんにくが大丈夫なくらいは良いですけどね。

 吸血鬼ハンターも登場せず、偶然通りかかったナチハンター役のサミュエル・フラーが吸血鬼ハンター役になってます。人類学者に吸血鬼の聖典を書かせようっていう設定も、なんか盛り上がらないです。鏡に映ったり、にんにくが大丈夫だっていうコトを正しく残そうっていうって。なぜ??
 
 “人類最古の種族”って説明されて、すぐに「バンアイア」って、マイケル・モリアーティおかしいでしょ!それって、吸血鬼の存在を認めてるでしょ!
 すぐ逃げ出せば良いのに、今作の主人公マイケル・モリアーティは、なんだかんだ言って町に残って、吸血鬼とHしてます。ハッキリ言って全然怖くないホラー映画です。

 ところで、ちょっと盛り上がらない作品ですけど、音楽がやたらと重厚です。音楽はマイケル・マイナード。重厚なホラー映画みたいなサウンドトラックです!ちょっと作品から浮いてるかも!

 なんで、ラリー・コーエンも、今作を作ったんでしょう??そこに興味があったりして!「お金のため」とか言われちゃうかな??
 同じ1987年には、傑作スリラー『殺しのベストセラー』の脚本を書いてるんですよね!ラリー・コーエンって、今作のような吸血鬼をテーマにした正統派ホラーより、サスペンス映画の方があってるのかな??ラリー・コーエンだからプラス15点で65点
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ゴースト・ストーリー』ピーター・ストラウブ幽霊談

2007-12-20 23:51:04 | ラリー・コーエン

ゴースト・ストーリー
GHOST STORY(1981年アメリカ)
 監督         ジョン・アービン
 脚本         ローレンス・D・コーエン(ラリー・コーエン)
 原作         ピーター・ストラウブ
 撮影         ジャック・カーディフ
 出演         フレッド・アステア
             メルビン・ダグラス
             ジョン・ハウスマン
             クレイグ・ワッソン
             ダグラス・フェアバンクス・jr
             パトリシア・ニール

 ■ストーリー■
 ドン・ワンダリーは、都会にいる兄がビルから落っこちて死んだことを知り、故郷ニューイングランドのミルバーンの町へ帰ってくる。しかし、その矢先、父親のエドワードも橋から落っこちて死んでしまうのだった。父親の死に疑問を持ったドンは調査を始める。調査の中で、父親たち4名の老人たちのチャウダー会という集まりに何かがあるのではと疑うのだった。

 ■感想■
 ピーター・ストラウブ原作「ゴースト・ストーリー」(ハヤカワ文庫)の映画化作品のホラー。
 監督は『戦争の犬たち』(1980年)、『ゴリラ』(1986年)、『フォース・エンジェル』(2001年)のジョン・アービン。
 脚本はラリー・コーエン。今作では、『キャリー』(1976年)、『IT』(1990年)のときと同じく、ローレンス・D・コーエンの名前でのクレジットになってます。

 西洋では、(って言っても最近では日本でもですけど、)幽霊談がメジャーでないからなのか、ストーリーは、ホントに単純な幽霊物でも、ちゃんとしたホラーになっちゃうんですね。
 でも、ラリー・コーエンのぐいぐいと引き込まれるような脚本と、ジョン・アービンの手堅い演出と、ディック・スミスの特殊メイクのおかげで、すごく楽しめる作品になってます。

 単純なストーリーの映画なのに、こんな面白いホラー映画になるなんて!
 
 今作は、ピーター・ストラウブの原作ってハヤカワ文庫で上下巻ですごいヴォリュームなんですけど、未読なんで良くわからないですけど、かなりコンパクトにまとまってますね!才人ラリー・コーエンが脚本書いてるから、すごくうまく脚色してるんでしょうね。
   
 原作を読んでないので、良くわからないですけど、なぜ50年も経ってから、エバって出てきたんでしょうか??
 老人たちの力が人間として弱くなってきたからなんですか??
 それに、主人公のドンのお兄さんなんて、何にも知らなくて死んでるんですもんね!復讐になってますか??周りの人間に恐怖は与えてますけどね。でも、幽霊の考えることは分からないですからね!

 あと、ストーリー的にいって、主人公のクレイグ・ワッソンって、勘が良すぎ!事件が起きたらすぐに「幽霊の仕業だ!」なんて!いくらなんでも、おかしい!
 これって、なんでもかんでも、モンスターや吸血鬼や狼男のせいにしちゃう(←実際、モンスターのせいなんだけど)「事件記者コルチャック」か!って感じ。

 こういう単純なストーリーにこそ、脚本家の実力の差が出るかも。ホントにラリー・コーエンって、脚本がうまいですよね。ラリー・コーエンにプラス5点で 75点

ゴースト・ストーリー (上)ピーター・ストラウブ,若島 正早川書房このアイテムの詳細を見る
ゴースト・ストーリー (下)ピーター・ストラウブ,若島 正早川書房このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『エキスパート』ストーリー関係なしのアクション

2007-12-18 21:43:51 | ラリー・コーエン

エキスパート
THE EXPERT(1994年アメリカ)
 監督         リック・エイヴリー
 脚本         マックス・アラン・コリンズ
             ラリー・コーエン(ノンクレジット)
 出演         ジェフ・スピークスマン
             ジェームズ・ブローリン
             マイケル・シェイナー
             アレックス・ダッチャー

 ■ストーリー■
 特殊部隊に護身術と白兵戦を教えている派遣教官ジョン・ロマックスの妹変質者によって殺された。犯人のマーティン・ケイガンは死刑の判決が出るが、収監された刑務所では、マスコミへの対応に失敗した所長の退陣があった。新らしい所長は人権擁護派であり、ケイガンを治療センターへの移送を考えていた。そのことを知ったロマックスは刑務所に侵入、個人的に復讐をしようとしていた!

 ■感想■
 数々の映画でスタントコーディネーターをやっているリック・エイヴリーが監督したアクション映画。
 脚本に、ノンクレジットでラリー・コーエンが関わってます!クレジットされているマックス・アラン・コリンズは超ダメダメ映画になってしまった『ロード・オブ・パーディション』(2002年)の原作を書いてます。

 監督のリック・エイヴリーが、数々の作品でスタントコーディネーターをやっているだけあって、無意味にアクションシーンがスゴスギです。

 ストーリー本編とあんまり関係ない殺人鬼ヘイズンの家族が、捕らえられた3男のボビーを取り返しに審問会に来るシーンとか無意味にハデです。
 主人公のジェフ・スピークスマンとハデな乱闘シーンが繰り広げられますけど、そこまで必要なの??って感じです!
 また、酒場から出てきた男たちとの乱闘シーンも大迫力!
 でも、このシーンも本編と全然関係ないです!本編と関係ないアクションシーンがいくつも用意されてます!でも、これって、なんかアクション映画としては、破綻してる気が!
 
 ラリー・コーエンが脚本で、どう関わったのかわからないですけど、とにかくアクション映画の快作です。無関係なアクションシーンがいくつもあるのもラリー・コーエが脚本だから??って疑っちゃいます!
 本当は、すごく才能があるのに、なぜかどんな作品でもB級作品にしちゃうラリー・コーエンだけに、そういうコトもあり得ますよね!
 
 ラリー・コーエンと言えば、原作の時代設定を現代にして、アクション映画の大傑作にした『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!』(1982年)や、ちょっと不思議な設定のハードボイルド『殺しのベストセラー』(1987年)の脚本を書いています!
 また、アイスクリームの恐怖を描いた『ザ・スタッフ ゾンビのデザート』(1985年)や、連続殺人鬼を描いた作品と思わせて怪獣映画になる『空の大怪獣Q』(1982年)を書いてる超エンターテイメント脚本家ですもんね。
 
 ありえない設定を堂々と書く脚本家ですから、何が起きても驚きません!
 最近もTVシリーズのホラーアンソロジー「マスターズ・オブ・ホラー」の第1シーズンの1エピソード「ハンティング」でも、シリアルキラーが3組も出てくる作品の脚本を書いています!
 「そんな、バカな!」
 でも、そこがラリー・コーエンの作品の良いところ!

 ところで、刑務所長って、そんなに偉いんですか??知事に交渉までできるんですか??今まで観てきたサスペンス映画だと、そんなイメージ無いんですけど、ラリー・コーエンの作品なんで、OKです。

 今作って、良く考えると、主人公のジェフ・スピークスマンって、勝手に刑務所に潜入して、死刑囚や、恨みを持つ犯人を殺しちゃってるんですけど、それってアリなんですか??
 まぁ、死刑囚だし、妹を殺した犯人は刑務所長や刑務所の看守たちを殺しちゃってるから正当防衛になるんですかね??
 アメリカの警察も、その地域、地域でずいぶ法律が違いそうだから、ジェフ・スピークスマンも無罪放免なんでしょうね!
 
 だって、地元の警察の特殊部隊の教官ですもんね!いくら荒唐無稽なアクション映画とはいえ、そういうところは気になっちゃいます!
 でも、やっぱりラリー・コーエンのファンなら必見の作品です!TV東京の映画枠で放映した日本語吹き替え音源つきで、ぜひDVD化して欲しいです! 70点

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『セルラー』ラリー・コーエン原案傑作サスペンス

2007-09-08 23:53:06 | ラリー・コーエン
セルラー
CELLULAR(2004年アメリカ)
 監督 デビッド・R・エリス
 脚本 クリス・モーガン
 原案 ラリー・コーエン
 出演 キム・ベイシンガー、クリス・エヴァンス、、ウィリアム・H・メイシー、ジェイソン・ステイサム、ノア・エメリッヒ、ジェシカ・ビール

 ■ストーリー■
 ごく普通の高校の生物教師ジェシカの家に、突然暴漢が侵入してきて理由も分からずジェシカは誘拐されてしまうのだった。そして、ジェシカは、暴漢の隠れ家の屋根裏部屋に監禁されてしまうのだった。屋根裏部屋にあった電話を破壊されたジェシカは、電話を修理し壊れた電話で助けを求めるのだった。その電話は、偶然ライアンという若者のケータイ電話に繋がるのだった。

 ■感想■
 原案ラリー・コーエンの傑作サスペンス映画。
 監督は『スネーク・フライト』(06年)のデビッド・R・エリス。
 
 ラリー・コーエンは、電話ボックスを舞台にしたやはり傑作サスペンス映画『フォーン・ブース』(02年)の脚本を書いてますんで、同じ電話ネタでまるっきり違う作品にネタを提供してます。
 さすが、ラリー・コーエン!
 ラリー・コーエンは、自分が最も好きなハリウッドの映画スタッフです!
 観ている間は、余りの面白さに興奮しちゃいますけど、良く考えると1回観ただけではストーリーが良くわからない傑作アクション映画『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!』(82年)の脚本を書いた人ですから!
 当初、『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!』は、監督もラリー・コーエンがするはずだったんですけど、制作費がオーバーしそうになり、リチャード・T・ヘフロンにバトンタッチされたんですよね。
 ラリー・コーエンが監督したら、どんな作品になったのか想像するだけでも楽しいです!(観たかったなぁ。ラリー・コーエン監督版の「探偵マイク・ハマー」)
 『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!』も、最もDVD化して欲しい作品です!ボカシ無し!日本語吹き替え新録でDVD化して欲しいです!

 ところで、今作『セルラー』なんですけど、「観よう!観よう!」と思ってるうちに日曜洋画劇場(2007年9月1日)で放映されちゃいました!(最も好きなスタッフのラリー・コーエンが原案なのに、観てなかったです。すいません)
 「放映されちゃいました」ってこの表現おかしいですよね。「放映してくれました」ですね。

 理由もわからず誘拐された平凡な生物教師が、壊れた電話を修理して、助けを求めるという単純なストーリーが、いかにもTVの映画劇場向きな作品です。ハンマーで破壊された電話が、適当にくっつけたらどこかに電話がつながるの??とか突っ込みたくなりますけど、それを言ったら、この映画の設定そのものの否定になっちゃうんで、全然OKです!キム・ベイシンガーの設定が生物の教師という設定ですけど、電話まで直せちゃうんですね!映画だし、全然OKです!
 
 ランニングタイムが95分っていう時間も、いかにもエンターテイメントにちょうど良い長さ!何でもかんでも長ければOKみたいに思ってる最近のハリウッドのメジャー作品も見習って欲しい長さ!
 
 「いや~、ホントに面白い!」

 電話を受けた若者クリス・エヴァンスも、少し情けない役で良いです。腕っぷしも弱いし、まさに巻き込まれた感じで良いです。これが電話を受けたのが、いかにもヒーローっぽいスーパーマンでないところが良いです。腕っぷし的にはキム・ベイシンガー演じるジェシカより頼りない!
 良いといえば、エステ屋を始めようとしている警官ウィリアム・H・メイシーも良い味だしてます。どちらかと言えば、情けない役が多いですけど、今回はやり手の警官役です。TVのニュース番組観ながら事件に気づくあたり超ヤリテの警察官役です。「今まで拳銃を撃ったこと無かったのに!!」とか言ってましたけど、ジョン・ウーの映画のキャラクター並みに横っ飛びで銃を撃ってジェシカ・ビールを仕留めちゃいますからね!ダーティハリーも真っ青な感じです。ウィリアム・H・メイシーのキャラクター設定にムリがある設定ですけど、ラリー・コーエン原案だし、面白いから全然OKです!
 ウィリアム・H・メイシーの情けない感じが、悪役のジェイソン・ステイサムが強面なんで、その対比ですごく良いです!

 ラリー・コーエンも、原案だけでなくどんどん脚本書いたり監督をして欲しいです!原案だけなんてもったいないです!最近はホラーアンソロジー「マスターズ・オブ・ホラー」の1エピソード「ハンティング」を監督してましたけどね。70点
 
セルラー

アミューズソフトエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする