『アウトレイジワールド』
RITES OF SPRING(2011年アメリカ)
監督:パドレイグ・レイノルズ
脚本:パドレイグ・レイノルズ
出演:AJ・ボーウェン
ソニー・マリネリ
アネッサ・ラムジー
マルコ・セントジョン
ジェームズ・バーツ
キャサリン・ランドルフ
■ストーリー■
ホープスプリングスでは、1984年に5人の若者が失踪して以来、毎年のように若者達が行方不明になる事件が起きていた。そして失踪者は発見されないままだった。
ある夜、バーを出たレイチェルとアリッサは何者かに襲われ、拉致されてしまうのだった。レイチェルが気づくと、納屋にいるのだった。
一方、他人の責任をとらされ会社をクビになり借金に苦しんでいたベンは、弟のトミーと、今回、仲間に加えたポールと、以前務めていた会社の社長の娘を誘拐する計画をたて実行するのだった。誰も危害を加えない計画だったものの、ポールが社長の妻を殺してしまうのだった。
社長は、ベンたちに対して反撃を準備するのだった。
また、囚われたレイチェルは何とか、脱出しようと試みるのだが・・・。
□■□ネタバレあり□■□
■感想■
モンスター系のスラッシャームービーに、誘拐事件を絡ませたホラー映画。
こういう変り種のホラー映画も今まで、ありそうだったのに、なかなか無かったです。
ホラー映画ファンなら、絶対に楽しめる作品になっています!
正体不明の怪物が突然出てきて、誘拐犯たちのストーリーは、どこかに飛んでいっちゃいます!!
「あれ~、今までの展開は何だったのぉぉ??」
誘拐犯と言っても、素人の犯罪者なので、正体不明の怪物の前にはなす術もなく、どんどん退場していく登場人物たち!
悪人のグループがジャン=クロード・ヴァン・ダムの『ハード・ターゲット』(1993年)のランス・ヘンリクセンのグループぐらい悪人で完全武装とかだったらもっと盛り上がったんでしょうけどね。
正体不明の怪物と言っても、劇中でいくつもヒントが出てくるので、なんとなく正体は分かっちゃうんですけどね・・・。
豊作のためにいけにえを求める”春分の日怪物”ってことでしょう。
B級ホラーにしては、絶妙に登場人物たちのエピソードがちゃんとストーリーにからんでいて、良い感じです!
ベンとレイチェルが知り合いだったとか。
ベンが会社をクビになったのは原因がレイチェルだとか。
誰かのせいで会社が損失を出したとか。
何気ないセリフを聞き逃すと(字幕を見逃すと)、面白みが半減してもったいないです!
もっと言うと、最初の農夫が見ているTVのニュースの音声とかも、ストーリーに関係しているなんていうのも、良い感じです。この農夫が犯人なんですけどね。
結局、最後はスラッシャー映画おなじみのラストのように、怪物とヒロインの対決が待っているんですけどね!
う~ん、今作1作で終わってしまうのは惜しい感じです!
続編とか作られないですかね??
ぜひ、続編とか作って欲しいです!
邦題の意味不明な「アウトレイジ・ワールド」とかに騙されないで、1人でも多くのホラー映画ファンに観てもらいたい作品です。特に若者がジェイソンみたいな犯人に襲われるスラシャー映画が好きな映画ファンは楽しめるはず!
こういう作品があるから未公開映画を観るのが止められないですね!!
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