『ジョーズ・リターンズ』(TV題:『最後のジョーズ アメリカ東海岸を最大の恐怖が襲う』)
THE LAST SHARK(1981年イタリア)
監督:エンツォ・G・カステラッリ
脚本:ヴィンセンゾ・マニーノ
マーク・プリンチ
ラモン・ブラヴォ(ノンクレジット)
原案:ウーゴ・トゥッチ
音楽:モートン・スティーヴンス
グイド&マウリツィオ・デ・アンジェリス
出演:ジェームズ・フランシスカス
ヴィック・モロー
ステファニア・ジロラーミ
ミッキー・ピナテッツ
ジョシュア・シンクレア
■ストーリー■
作家ピーター・ベントンのもとに娘ジェニーが慌てて飛び込んでくる。ウィンドサーファーのマイクが目を離したちょっとしたすきにサーフィンごと行方不明になったというのだ。
船を出したピーターは、かみ砕かれたサーフボードを発見したロンと合流し、巨大なホオジロザメがいることを確信するのだった。ピーターとロンは、週末に開かれるサーフィンのレース大会に向け市長に注意を訴えかけ十分な安全対策を行うのだった。しかし、想像を絶する大きさのホオジロサメは金網を破りレース会場に侵入、ウィンドサーファーたちを血祭りにあげ、会場は大パニックに、、、。
ピーターとロンは、海を探索中に偶然ホオジロザメに出くわし、水中銃を2発撃ちこむが、効き目はなかった。命からがら港に帰ってきたピーターとロンは、ウェルズ市長の息子とピーターの娘ジェニーたちのグループがサメを退治しようと船を出したことを知るのだった、、、。
■感想■
エンツォ・G・カステラッリ監督の『JAWS ジョーズ』の亜流作品。
エンツォ・G・カステラッリ監督はいつからカステラッリという表記になったんでしたっけ??
以前の表記は、カステラーリだった気がするんですが、、、。TVの地上波でイタリア映画がひんぱんに放映されていた頃は、そうだったのに、、。正確にはどっちなんでしょうね??
脚本は『New Yorkスクイズ・ゲーム』(1980年)、『同窓会の恐怖』(1991年)、”Plein Fear”(1990年)のマーク・プリンチ。
『JAWS ジョーズ』の亜流作品としては時期的に早すぎたのか、実際、ユニバーサルピクチャーズに訴えられアメリカでは裁判で負け公開後、劇場で上映中止になってしまっています。
確かに、主人公が作家のピーターという名前だったり、(「ジョーズ」の原作者はピーター・ベンチリー)、サメのプロと組んでサメ退治に出るとか、似ている部分はありますけど、訴えるほどなのかなぁ~と思っちゃいますが、、。
『JAWS ジョーズ』が海洋サスペンス+動物パニックだとすると、今作は完全な動物パニック、しかもモンスター映画系より!!
10メートルあるホオジロザメはヘリコプターにも飛びついたり、おとりの餌を桟橋ごと持っていく怪力さ!!
中盤で主人公の娘が足を食べられたりと、まずハリウッドでは考えられない展開!!
映画後半、颯爽と余裕しゃくしゃくで出てきたサメハンターも、準備する間もなくサメのえさに、、、。
今になって考えると、本家の続編『JAWS ジョーズ2』(1978年)、『JAWS ジョーズ3』(1983年)よりはるかに面白い!!
『JAWS ジョーズ』と『グリズリー』(1976年)が動物パニック映画のジャンルの始まりだとすると、こういう亜流の作品があって、逆に『JAWS ジョーズ』の評価が高まると思うんですが、どうなんでしょう??
まぁ、設定が似すぎていたり、あまりの面白さに訴えたんでしょうねぇ。
TV東京系の木曜洋画劇場で『』で放送されましたが、1996年に突然VHSソフトがリリースされました。
VHSソフトの吹替版ではジェームズ・フランシスカスの声は大塚明夫さんでしょうか??
TV版の吹替キャストはどうなんでしょう??
VHSソフト版は、残酷シーンがカットされているのでTV放映版でブルーレイ化して下さい!!もちろん、日本語吹替音声つきで!!
『ロックアウト』
LOCKOUT(2012年フランス)
監督:スティーヴン・セイント・レジャー
ジェームズ・マザー
脚本:スティーヴン・セイント・レジャー
ジェームズ・マザー
リュック・ベッソン
出演:ガイ・ピアース
マギー・グレイス
ヴィンセント・リーガン
ジョセフ・ギルガン
■ストーリー■
2079年、犯罪者は宇宙に作られた宇宙ステーションの刑務所MS-1に収容されコールドスリープさせられ管理されていた。
人道活動団体の一員として大統領の娘エミリーが刑務所MS-1に視察にきていたが、犯罪者ハイデルとのインタヴュー中に、ハイデルが暴走、凶悪犯500人をコールドスリープから目覚めさせて、暴動を起こすのだった。
MS-1ではエミリーを始めとした職員たちは人質となってしまうのだ。
エミリーを救うため、犯罪者として逮捕されたCIAのエージェント、スノーが派遣されるのだった。
■感想■
今回は新しめの作品、、、。ここ最近の記事にしては。
でも、観たのは7年前だったりして、、。すぐ、記事にすれば良いのに、、、。
ガイ・ピアース主演の宇宙の刑務所を舞台にしたSF映画。
制作はリュック・ベッソン。
今作の設定は宇宙ステーションを舞台にしていますが、それ以外の設定は『ダイ・ハード』(1988年)以降ほとんどどこかで観たコトあるようなアクション映画の設定。
1人または数人の仲間で、ある場所を占拠した犯人たちと戦う映画!!
『ダイ・ハード』以外で、少し思いつく作品をいくつかあげると、、、
続編『ダイ・ハード2』(1990年)。
スティーヴン・セガール主演の2作品、『沈黙の戦艦』(1992年)、『暴走特急』(1995年)。
シンシア・ラスロック出演のTVムービー、『フォース』(1993年)。監督は『パッセンジャー57』(1992年)のケヴィン・フックス。
ジョン・エアーズ監督のSF、『シャドー・チェイサー 地獄の殺戮アンドロイド』(1992年)、『シャドー・チェイサー2』(1994年)。
ピーター・ハイアムズ監督、ジャン・クロード・ヴァン=ダム出演の『サドン・デス』(1995年)。
ピーター・ウエラー、トム・ベレンジャー、ダリル・ハンナがなぜ出演??のユルユルのC級作品『デッド・リミット』(1999年)。
『サドン・デス』系のデイヴ・バウティスタがサッカー場で活躍する『ファイナル・スコア』(2018年)。
ドゥエイン・ジョンソンが香港の高層ビルで活躍する『スカイスクレイバー』(2018年)等々、、、。
もはや、これだけあると、アクション映画の1つのジャンルのよう。良く調べればもっともっとあるでしょうねぇ。
もちろん駄作や1回観れば十分の作品もありますが、何回も観たくなるような傑作も多いです。
今作『ロックアップ』は、ちょうど平均的な感じです。大傑作というほどでもないですが、つまらなくもない、、。どちらかという面白い方です。この書き方、ほめてるように聞こえない、、、。すいません。
十分ほめてます。
ポップコーンでも食べながら軽く観るのに最適な1本!!
「午後のロードショー」で年1回放送して欲しいくらいです!!
『西遊記リローデッド』
A CHINESE TALL STORY 情癲大聖
(2005年香港)
監督:ジェフ・ラウ
脚本:ジェフ・ラフ
出演:ニコラス・ツェー
チェン・ボーリン
スティーブン・チョン
シャーリーン・チョイ
ファン・ビンビン
■ストーリー■
三蔵法師たちは莎車城という町に到着し歓迎を受けるが、その夜、妖怪に襲撃されるのだった!
三蔵法師は難を逃がれ、逃げることができたが、孫悟空たちは捕われてしまうのだった。弟子たちを救出しようとするが、妖怪少女のメイヤンに惚れられてしまい、一緒に行動することに、、、。
そんなとき、宇宙からはシャオシェン姫がやってくる。果たして、三蔵法師は無事に孫悟空たちを救出できるのか??
■感想■
今作を観たのは2007年なので、13年も記事にしてませんでした、、、。
観てすぐに記事にしないと、記憶があやふやで、、、ダメですよね。このブログ、観た映画の備忘録にもなっていない、、、。
ジェフ・ラウ監督の西遊記物。
チャウ・シンチー主演の西遊記物の大作『チャイニーズ・オデッセイ』(1995年)も監督しています。
『チャイニーズ・オデッセイ』は、前編、後編の2部作で時間も長くストーリーも難解、だけどおかしな笑えるシーンも山ほど、最後は感動的でした!
てっきり、「今回もすごい西遊記物??」
と思って鑑賞しましたが、普通の香港映画でした。
期待度が高かったので、少しだけガッカリしちゃいました、、、。
今作は今作で、普通に面白いですが、、。
『チャイニーズ・オデッセイ』はタイムスリップや生まれ変わり等々、考えれば考えるほど良く分からなくなる超難解な作品でしたが、今作は本当に普通のエンタメ作品でした。
ジェフ・ラウ監督は、コメディ映画の傑作『黒薔薇vs黒薔薇』(1992年)、『大英雄』(1993年)も監督しています。
香港映画の監督なので『アンディ・ラウのスター伝説』(1993年)のような真面目な作品も監督しています。
今作も、エイリアンとかが出てきますが、ストーリーは普通の香港映画です。
途中、やりたい放題、めちゃくちゃな展開やパロディとか出てくるのに、最後は感動的にまとめてきます。
香港映画なんで、こんな感じ普通なんですよね、、。
観ている間は普通に楽しめるので、地上波で普通に放送してくれれば良いのに、、。映画枠がないですが、、。
DVDは一時期、プレミア価格になっていましたが、普通の価格に戻ったみたいです。
『チャイニーズ・オデッセイ』のブルーレイ発売して下さい!
『タランチュラ』
LA TARANTOLA DAL VENTRE NERO(1971年イタリア、フランス)
監督:パオロ・カヴァラ
脚本:ルシール・ラークス
原案:マルチェロ・ダノン
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ジャンカルロ・ジャンニーニ
ステファニア・サンドレッリ
クローディーヌ・オージェ
バーバラ・ブーシェ
バーバラ・バック
シルヴァーノ・トランクィリ
■ストーリー■
実業家パオロ・ザニは妻マリアの浮気を知りケンカ、パオロは家を出ていくのだった。その晩、マリアが鋭い針とナイフで殺される事件が発生する。殺された晩、夫パオロとケンカしたというマリアの友人の証言があり、パオロは容疑者となるのだった。
しかし、パオロは行方をくらましてしまうのだった。そんなとき、麻薬密売人の女性が針とナイフで殺される事件が起きる。
事件を捜査するテリーニ警視の前に、パオロが現れ、真犯人を捕まえると言って姿を消すのだった。パオロはマリアの浮気相手が犯人と推測し、私立探偵を雇い、マリアの浮気相手を見つけだそうとしていたのだ。
私立探偵カタパルトが見つけた浮気相手を追うパオロだがビルの上でつかみ合いになり転落死、浮気相手もテリーニ警視に追われ、逃げる途中赤いスポーツカーに轢かれ死んでしまうのだった、、。
浮気男の家から発見した写真を使って、ゆすられていたバレンチノ夫人に会い捜査に協力させようとするのだが、、、。
■感想■
イタリアの1971年のジャッロ映画。
今作のDVDは、2004年に発売になりましたが、あっという間に廃盤に。
ブルーレイになるのかな??と思っていますが、未だ発売されていません。オリジナル版はランニングタイム98分なんですが、IVCから再発売されていたVHS版が98分版で、DVDは94分なんですが、DVDはPAL早回し版なんでしょうか?
DVDは入手できなかったので、分からないのですが、、、。
ジャッロ映画をDVDマガジンとかで、100作品くらいどこか発売してくれないでしょうか??
毎週1冊に2枚で1年間!
「マカロニウエスタン傑作映画DVDコレクション」のような感じで発売されたらうれしいのに、、、。
ジャッロ映画は、未公開作品が多いと思われるので、毎週の楽しみになるのに、、、。でも、ジャッロだと販売数が見込めないんでしょうか??
今作は、謎の犯人(黒手袋はしていないですが)、猟奇的な連続殺人(当時としては、、、)、エロチックな裸(当時としては、、、)、盛り上がる音楽とジャッロ度はすごく高い作品です。
登場人物たちが、出てきてはすぐに退場するのでミステリー度はあまり高くないですが、ジャッロ映画ファンなら、大満足できる1本です。
そんなコト言われなくても、ジャッロ映画の定番中の定番みたいな作品なんで、観ている人多くて、そう思ってる映画ファンは少なくないのでは??
ストーリーで書いた赤いスポーツカーに浮気男が殺されてしまうので、容疑者が2人とも死んでしまい、1から捜査し直しって感じになるはずなんですが、主人公は事件につながりそうな女性をおびき寄せる(別の事件の被害者です、、)。
ご都合主義とか言われちゃいそうですが、犯人の動機が弱いところがいかにもジャッロ映画!!
1人目はまだしも、2人目以降の連続殺人の動機には弱すぎ、、、。
ジャッロとしては、普通の展開ですが、、、。(ほめてますからね)。
キャストもやたら豪華!
ジャンカルロ・ジャンニーニ、バーバラ・ブーシェ、バーバラ・バック、ステファニア・サンドレッリ等々、すごいキャストです!!
古いイタリア映画のファンには、最初の犠牲者マリアの夫パオロ役のシルヴァーノ・トランクィリもお馴染みの俳優です。
早く、どこかのメーカーさんブルーレイ発売してくれないでしょうか??
『エイリアンドローム』
CONTAMINATION(1989年イタリア、ドイツ)
監督:ルイジ・コーツ(ルイジ・コッツィ)
脚本:ルイジ・コーツ(ルイジ・コッツィ)
エリック・トメック
原案:ルイス・コーツ(ルイジ・コッツィ)
音楽:ゴブリン
出演:イアン・マッカロック
ルイーズ・マーロー
ジークフリート・ラウヒ
マリノ・マッセ
ジゼラ・ハーン
■ストーリー■
マンハッタンの沖合で連絡がつかず漂流中の貨物船が発見される。検疫で船に入った調査隊は船長を始め、船員たちの死体を発見する。船倉では、聞いたことがないコーヒーのブランドのダンボールに積まれていたが、そのダンボールからはカボチャ大のアボカドのような謎の卵状の物体が出てくるのだった。その中の1個だけこぼれ落ち、熱の通るパイプのそばで熟していた。その謎の物体を触ると爆発、爆発したときに出た液に触れた者も身体が爆発してしまうのだった。
大統領直属の第5特別師団のステラ・ホームス大佐がこの件の捜査にあたることに。調査の結果、卵状のものは菌の培養液であることが分かる。また熱反応で爆発することが判明するのだった。
船荷の受取人は、1人生き残った警部補トニー・アラスとともに船荷の受取人の倉庫へ向かうが、倉庫の係は発砲してくるのだった。強行突入すると倉庫の中には、大量の謎の卵が、、、。
菌の培養学の権威と調査の結果、卵状の物体は珪素からできており、地球上のものでないと分かるのだった。この卵が偶然に地球に飛来したものでなく、種を持ち込んだのではとの結論に。
倉庫にいた手下がどう見ても人間だったことから、ある宇宙飛行士の言葉を思い出すのだった。
火星探検に行ったイギリスの宇宙飛行士ハバート中佐は、火星で卵を見たと言ったが誰にも信じてもらえず、異常者だと判断されていたのだ。ハバートがおかしくなったと言った同僚の宇宙飛行士ハミルトンがウソをついていたに違いないということになるが、ハミルトンは6か月前に死んでいた。
ステラ、アラス、ハバートの3人は荷物が出荷された南米のコーヒー園へと向かうのだったが、、、。
■感想■
ルイジ・コッツィ監督&脚本のSFスリラー映画。
ルイジ・コッツィ監督は、今作以外にも、『スタークラッシュ』(1978年)、『バガニーニ・ホラー呪いの旋律』(1988年)、『デモンズ6最終戦争』(1990年)等々を監督していましたが、いまはダリオ・アルジェントのショップ、”PROFONDO ROSSO”の店長に。
今回もストーリーをダラダラ書いたら、けっこう後半くらいまで書いちゃいました。
実は、アクションの要素はほとんどなく、どちらかというとミステリー、サスペンス映画のノリで進んでいきます。
主人公は、船に乗り込む刑事(警部補?)と思っていると、いつのまにか途中から出てきた火星探検した宇宙飛行士にバトンタッチしています、、、。
イタリア映画なんで、こういうところも愛嬌ですんじゃいます。
良く考えたら、アメリカの危機どころか、地球の危機なのに、大佐と刑事と元宇宙飛行士の3人で怪しそうな場所へ乗り込んでいきます。
いくらなんでも少なすぎでは??
エイリアンが弱すぎるとか!
ストーリーが無いとか!
エイリアンの目的が不明とか!
色々ありますが、Sci-Fiホラー映画の雰囲気だけ楽しむ感じの作品です。
VHSソフトは、「にっかつ」からリリースされていました。
ルイジ・コッツィ監督は『エイリアン』+「007映画」を目指して今作を作ったらしいでしいです。
ストーリーは大してないですが、確かに『エイリアン3』よりは、はるかに面白いです。単調になりがちなストーリーに、ところどころスプラッターなゴアシーンを入れて間を持たせています。
最後はすごくあっけなく終わりますが、結局、エイリアンはあの1匹だけだったんでしょうか??不安をあおるようなホラー映画定番の終わり方で気になっちゃいます。
イアン・マッカロックは、今作の前後に『サンゲリア』(1979年)、『人間解剖島ドクター・ブッチャー』(1981年)にも出演し、イタリアのホラー映画に出演しまくるのかと思ったら、それ以後は、イギリスに帰ってTVドラマ等に出演しました。
日本で放映されたドラマでは「特捜班CI★5」の傑作エピソード「ミックスダブルス殺し屋vsボディガード」や「悪魔の異形」に出演したようです。
出演していたようですと言うのは、昔すぎて、すでに記憶が、、、、。
『殺人ルーツ ザイリアン』
CONTAMINATION.7(1989年イタリア、カナダ、アメリカ)
監督:マーティン・ニューリン(ファッブリッツィオ・ラウレンティ)
ジョー・ダマト(ノンクレジット)
脚本:ダニエル・スティール(ダニエル・ストロッパ)
アルバート・ローレンス
マーティン・ニューリン(ファブリッツィオ・ラウレンティ)(ノンクレジット)
音楽:カルロ・マリア・コルディア
出演:メアリー・セラーズ
ジェイソン・ソーシアー
ババ・リーヴス
チェルシー・スター
■ストーリー■
ジョシーが久しぶりに自然豊かな故郷の田舎に帰って来る。ジョシーと同じバスに乗っていた若い女性スーザンは、のどが渇き給油所で途中下車するが、バスに乗り遅れてしまう。次のバスが数日後に来ると知り、そばの町まで車に乗せてもらうが襲われそうになり森の中に逃げ込むが、森の木に襲われるのだった。
ジョシーとボーイフレンドのマットは森の中で、森の木に襲われた女性を発見し、保安官に伝えるが、しばらくすると死体は消えていた。保安官が発電所のブリッツィ博士に密かに連絡して、死体を移動していたのだ。
一方、森の中に放射線があることを突き止めた発電所のテイラー博士は、放射能廃棄物が正規の場所に届けていないことを発見し報告する。所長から、存在を危険視されたテイラー博士は2人組に追われるが、森の中に逃げたため、追っ手の2人は森の木に襲われる難を逃れるのだった。それを見ていたテイラー博士は、保安官事務所に向かい森の木の危険性を訴えるが保安官に捕えられてしまうのだった、、、。
□■□ネタバレあり□■□
■感想■
またまた古い作品、、しかも未DVD化作品です。
1989年のイタリアのホラー映画。
RCAコロンビアピクチャーズ・ビデオからVHSソフトがリリースされていました。
今作は、アメリカ映画としてパッケージに書いてありました。アメリカ映画と宣伝しないで、本当のイタリア映画として宣伝した方が観る映画ファンは多かったと思うのですが、、、。
当時はアメリカ映画として宣伝した方がヒットすると思われてたんでしょうねぇ、、、。
自分も気づかずに見逃すところでした、、、。というより、イタリア映画と気づいてレンタルビデオ屋を、数件、探し回ってレンタルして観た気が、、、。
監督のマーティン・ニューリンは、ファブリッツィオ・ラウレンティの変名です。
リンダ・ブレア主演のオカルト映画『エクソシストの謎』(1988年)も撮っていますが、あとはTVムービーやドキュメンタリー中心に撮っている監督のようです。
森の中に何かがあると訴えるテイラー博士がスーツ姿の2人組に追われるシーンが延々と描かれています。映画の中の時間でも何時間カーチェイスしてたの??って感じで夜になっちゃてます。画面自体、少し明るくなったりもするので良く分からないのですが、、、(笑)
『ジョーズ』の”木””ver+『チャイナシンドローム』って感じでしょうか??
それにしても、被害者が多い映画です。バスから降りた女性から始まって、給油所のワンちゃん、犬の飼い主、追っ手2人、保安官助手、保安官、老夫婦、、、、まだまだ死にまくり、、。
どう見ても田舎の小さな町(バスが全然来ない)なので、これだけ死んだら大事件のはず!!
田舎すぎて、事件が伝わらないのか??
イタリアの低予算のエンターテイメント作品らしく、最後はあっけなく終わっちゃいます、、、。
最後は、ブルドーザーで森の中の木をなぎ倒して終わり!!
「えー、それで終わり!!!」
しかも、土の中から黄色いドラム缶がいくつも出てきますが、それも気にせず、ブルドーザーで土砂ごと木を倒して終わり!!って。
あの黄色いドラム缶の中に今回の事件の原因の物質が入っているのでは???
で、最後は、ホラー映画定番の終わり方、、、。あのブルドーザーでなぎ倒しただけじゃ解決するワケないですよね、、、。
『ザ・オウル 激闘伝説』
THE OWL(1992年アメリカ)
監督:アラン・スミシー(トム・ホランド)
脚本:トム・ホランド
原作:ロバート・フォワード
出演:エイドリアン・ポール
パトリシア・シャポノー
ブライアン・トンプソン
アラン・スカーフ
■ストーリー■
夜の街を彷徨い歩き、自警団員として犯罪者たちに制裁を加えていくアレックス。
夜の街で正義を行うヒーローとして、眠っていない男として”ザ・オウル”と呼ばれていた。ある夜のドラッグストアで強盗を倒し去っていくが、その場にいた少女リサは彼の後をつけ、行方が分からなくなった父親を捜してくれと依頼されるのだった。
少女リサの父親は植物の成長を早める研究を行っている生化学者だったことを知るのだった。リサを自宅に連れて行くが、謎の男たちが家探しを行っていた。男たちの会話からアイスという男が事件に関わっていることを知るのだった。
アレックスは、知り合いの巡査サンテアに娘を預け、捜査を始めるのだった。しかし、サンテアとリサはアイスに捕えられてしまうのだった、、、、。
■感想■
トム・ホランド(アラン・スミシー名義)監督のTVムービー。
良くレンタルビデオ屋に置いてあって、いつか観よう、いつか観ようって後回しになっていて、借りたら、普通の作品だったので、微妙な感じでした。
面白くも、つまらなくもない、、、。
アラン・スミシーは、監督が自分の名前を使って欲しくないときに使う名前なので、トム・ホランド監督は、作品が気に入らなかったんでしょう、、、。
でも、今作では、トム・ホランドは製作総指揮と脚本を書いているのに、、なぜ??
作品のデキ、不出来はともかく、ある程度は、満足のいく作品に仕上げたのでは??と思うのですが、、、。
実は、今作はTVムービーのパイロット版と言っても、1991年のCBSの48分のシリーズ化されなかったパイロット版だった作品を、削除シーンを足して世界公開用に84分にした作品のようです。
やけに、主人公のフラッシュバックシーン(それも同じ)が何回もでてくるのでオカシイと思ったんですが、世界配給用に同じシーンを何回も入れてランニングタイムを84分にしたんでしょう!!
世界配給はビデオ用なのか、TV放映用なのかわかりませんが、84分にはこだわらなくて、同じシーンを何回も使うくらいなら、いっそのこと、75分くらいにしちゃえば良かったのに、、、。
48分で作った作品を勝手に84分にされちゃったんで気にいらなくて監督名アラン・スミシーにしちゃったんでしょうか??どうなんでしょうねぇ?
TVムービーとはいえ、悪党どもを主人公は、銃を撃ちまくりで殺しまくりですが、1990年代前半のアメリカのTVコード大丈夫だったんでしょうか??
パイロット版らしく家族の復讐もできず、中途半端な終わり方で、こんな作品リリースしなくても良かったのでは??みたいな感じの作品ですが、未公開なら、未公開でどんな作品なのか気になっちゃう!!
トム・ホランド監督は『戦慄!呪われた夜』(1982年)、『フライトナイト』(1985年)、『チャイルド・プレイ』(1988年)、『ランゴリアーズ』(1995年)の監督です。
最近では低予算のホラー映画『ドール・メーカー』(2017年)がDVDスルーで公開されました。
エンターテイメント作品を撮る監督なんで、今作でも手堅く演出しています。
でも、脚本(原作??)おかしいのでは??、婦人警官(刑事??)を連れ去ったりしないでしょう??近未来の警察が民営化したデトロイトとかじゃないんだから、、、。
警官に手をだす犯罪者って、リアリティないかも??
『SF攻防都市』
CITY LIMITS(1984年アメリカ)
監督:アーロン・リップスタッド
脚本:ドン・キーズ・オッパー
原案:アーロン・リップスタッド
ジェームズ・リーグル
出演:ジョン・ストックウエル
ダレル・ラーソン
キム・キャトラル
レイ・ドーン・チョン
ロビー・ベンソン
ジェームズ・アール・ジョーンズ
■ストーリー■
今から15年後、疫病が流行し大人たちの多くが死に絶え、若者だけが生き残った。
両親を失ったリーはアルバートに育てられるが、成長し、アルバートの元を離れ、都市へと向かった。
都市部では、クリッパーズとDAという2つの若者のグループがお互いの領地を守り取り決めたルールの中で生活していた。リーは腕を買われ、いつの間にかクリッパーズに受け入れられ、クリッパーの一員に、、、。
そんなとき、クリッパーズのメンバー、ワイティが酔って、DAの領地に入ってしまう。DAと協力関係にあるソニアに見つかり殺されてしまうのだった。非道なソニアから逃げ出したウィッキング博士はクリッパーズのリーダー、ミックの危険を知らせにくるのだった。
DAのリーダー、レイは、ミックに仲間になるよう交渉にくるが、交渉現場にソニアが襲撃!クリッパーズは多くの仲間を失うのだった。
その後レイは、都市はソニアに支配されてしまったので逃げるようミックに話すが、その場所にソニアが現れ、ミックは囚われてしまうのだった、、、。
■感想■
未DVD化作品の記事に戻ります。
ビデオはドーベルマンホームビデオから出ていました。
1984年のなんちゃって”マッドマックス2”系SFアクション映画。
とか、書いちゃいましたが、作っている側では、実はマッドマックス2を全然意識していないかも??
近未来のデストピアSF(のつもり風)なんですが、街並みがキレイ!普通にトラックが走っている。スーツを来た大人もちゃんといます。もしかすると、大人に見えるだけで若者っていう設定かもしれませんが、、、。
普通に酔っぱらってる(多分、ビール??)者もいれば、、、工場では電気がついていたり、、、。
若者たち以外は、着ている服装も、普通の現代の服装です。
未来かどうかも、オープニングの「今から15年後」というテロップ以外不明な感じ、、、。
まぁ、SFの設定にすれば、観る映画ファンはある程度いるから、そうしたんでしょうけど、、、。
マッドマックス2系って、書きましたが、今作では、水にもガソリンにも、困っている様子もなく、拳銃も普通にあります(弾丸はないですけど、、、。)
基本的な設定の疫病も収まってます。
クリッパーズとDAという2つの若者のグループの他に大人(のように見える)ソニアというグループまで出てきて、若者しかいないという設定もすぐにどこかに、、、。
迫力のないバイクアクション!
クリッパーズを壊滅させて、何をしたいのか意味不明のソニア!
SF映画として観ないで青春物として観れば、まだ観れるかも、、、。
映画のラストは、ソニアの悪そうなやつを倒して終わりって、、、、。でも、ソニアは、どこか他の都市にも進出していそうな感じなんで、本当の解決になっていなかったりして、、、。
『ザ・フォース』
DE FORCE(2011年フランス、ベルギー)
監督:フランク・アンリ
脚本:フランク・アンリ
出演:イザベル・アジャーニ
エリック・カントナ
シモン・アブカリアン
ティエリー・フレモン
■ストーリー■
全身黒ずくめのことから“オールブラック”と呼ばれる武装強盗団により現金輸送車が襲われ警備員が犠牲になった。
犠牲になった警備員は、警備会社を買収した法務大臣の息子だった。父親の大臣から、仕事を知るために現場を知るよう言われて警備していたのだ。法務大臣の命令により警察は、この事件の捜査にやっきになるのだった。
事件を担当する強盗鎮圧班BRBの警視クララ・ダミコは、以前の事件で協力させた服役中の犯罪者マニュエル・マカロフに協力を依頼するのだった。模範囚で仮釈放を待つマカロフは警察への協力を拒んだため、クララは偽装工作で移送中のマカロフを脱獄させ強制的に協力させるのだった。
■感想■
久々に新しめの作品を。
でも、自分の映画鑑賞ノートによると、2013年には観ていたみたいです、、、。7年間も記事にしていない、、、。
イザベル・アジャーニ、エリック・カントナ出演のフランス製の犯罪物。
フランス映画らしく、ハデなアクションシーンは出てくるものの、内容はあくまでも事件に巻き込まれた登場人物たちのドラマが描かれていきます!
地道に努力して出世した女性警視クララにイザベル・アジャーニ。
かつては、名を馳せた犯罪者だったものの、仮釈放を待つ模範囚マカロフにエリック・カントナ。
『ラ・バランス 愛しきは女』(1982年)以上に、ひどい手口で警察の密告者に仕立て上げます!
むりやり密告者にされたマカロフは家族にも逃げられる始末。
一方、クララは犯罪に手を染めた息子の件で、悩んでいる状態。
マカロフに頼んで息子を何とかしてもらおうとしたものの・・・。
フランス映画おなじみの武装強盗の一味に悪徳警官がいるとかいう物でなく、一応警察は、犯罪者を捕えようとしています。
服役していた模範囚の犯罪者を使って、武装強盗の仲間に潜入させて逮捕しようとしますが、当然うまくいくはずもなく最悪の結果に、、、。
ヒロインの息子の更生もうまく進まず、銃撃戦で息子重症!!
警察のスパイとばれた主人公は、武装強盗の1人を殺し、どんどん悪い方向にストーリーが進んでいきます、、、。
さすがノワールの本場、フランス映画。
後味が悪いラストまで一気にストーリーは進んでいきます。誰も幸せにならない展開!!
アクション映画ではなく、ノワール物として観れば面白いかもしれませんねー。
『シザーズ』
PRIMETIME MURDER(2000年イタリア)
監督:アレッサンドロ・カポーネ
脚本:アレッサンドロ・カポーネ
原案:アレッサンドロ・カポーネ
チロ・ダミッコ
音楽:ザカール&パブロ
出演:フランチェスカ・ザカリアス
ルカ・ヴェナンティニ
マリサ・ベレンソン
イヴォンヌ・シオ
レイ・ラヴロック
■ストーリー■
売り出し中で人気が上がり始めていたファッションモデルが10階から突き落とされて殺される事件が発生する。これでモデルが連続で3人殺されていた。最初の2人は鋭利な刃物でメッタ刺しにされていた。
死因は違っていたがビルから突き落とされたモデルも衣服に鋭利な刃物による切った跡があり、同じ犯人によるものと判明した。
そして、間もなく4人目のモデルの犠牲者が出る。今回はボーイフレンドと一緒に殺されるのだった。
新たなモデルを発掘するよう依頼されたカメラマンのマルコは、モデルを目指すフランチェスカをモデルスクールで発見、事務所に推薦するのだった。モデル事務所の社長もフランチェスカの写真を見て契約を結ぶことにするのだった。
しかし、モデル事務所の社長ルカと秘書が殺される事件が発生、連続殺人事件を捜査するデ・パルマ刑事は、社長と前日会ったフランチェスカに事情を聞くが何も情報を得ることはできなかった、、、。
ファッションショー「スターナイトショー」のメインモデルをフランチェスカで行うことになるが、デ・パルマ刑事はそのショーに犯人が現れるのではとないかと推理するのだが、、、。
■感想■
またまた、未DVD化作品(なおかつ古い作品)を記事にします。
ファッション業界を舞台にした連続殺人事件を描くイタリアの2000年のジャッロ映画。
ジャッロ映画は、ファンが少ないと思われているのか、今作はDVDになっていません(もちろんブルーレイにも、、。)
レイ・ラヴロックが出演していますが、大して話題にならなかった気がします。未公開のビデオスルー作品なんで当然と言えば当然なんですが、、、。
今作の最大の特長は、2000年以降の日本で公開(ビデオ公開ですが)された数少ないイタリアのジャッロ映画の1本というところです。
ファッション業界に、黒手袋のハサミを持った連続殺人鬼が現れるというまさにジャッロそのものの設定。
でも、犯人の殺人の動機も甘め、描写も甘め、、、
登場人物も、出てきてはすぐに殺されてしまうので、犯人を推理する間もなく、あっという間にラストに、、、。
本当だったら、驚くはずの犯人の正体も、、、「ふ~ん」っていう感じで感動もせず、、、。
観ている人にミスリードするための、ヒロインのフランチェスカの母親が足が不自由なふりも全然活かせず、、。
監督、脚本は『ウィッチ・ストーリー』(1989年)、『イントゥ・ザ・ミッション』(2014年)のアレッサンドロ・カポーネ。その他の監督作品だと、コメディ映画やTVシリーズを監督しているようです。
作品としては、あまり面白いとは言えませんが、今作は、イタリアのジャッロ映画っていうだけでOKです!!
もう少しストーリーが、1980年代の日本の2時間サスペンスくらい練りこまれていたら、大傑作になったのにー、、。
『クレイジージョー』(TV題:『ダーティ・キラー 地獄の暗殺マシーン』)
CRAZY JOE(1999年アメリカ)
監督:スティーヴ・カーバー
脚本:スティーヴン・ピータース
原案:メナハム・ゴーラン
出演:ジャスティン・ラザード
レイチェル・ヨーク
R・G・アームストロング
デヴィッド・キャラダイン
■ストーリー■
犯罪者のジョーは、取引現場で相手を殺害、駆けつけた警察隊に発砲するも身柄を拘束、逮捕されるのだった。
ジョーに目をつけた”機関”のサンダースは、メアリーをジョーの元に派遣し、死刑か”機関”の暗殺者になるかを選択させるのだった。
特訓の末、パーティ会場でジョーに最初の任務を与えられるのだが、、、。
■感想■
またまた、古い作品を。
いつまで古い作品の記事を書くんでしょう??
そろそろ新作系の記事も書かないと、、、。
TV東京で放送されたときのタイトルは『ダーティ・キラー 地獄の暗殺マシーン』。
今作を表すなら『ニキータ』男性版!! 以上!!
TVで放送したときは見逃してVHSをレンタルして観ました!!
脚本が「公園(セントラル・パーク)はおれのもの」(角川書店)、「対決」(創元ノヴェルズ)のスティーヴン・ピータースだったのを知って、、。
作家としては、すごく面白いのに、なぜ、今作はこんな『ニキータ』の亜流を書いちゃったんでしょう??
『ニキータ』の亜流でも面白ければ、全然OKなんですが、いかにもアメリカの不出来なB級アクション映画に、、、。
「公園(セントラル・パーク)はおれのもの」は『ニューヨーク・コマンドー セントラルパーク市街戦』(1985年)として、「対決」は同名作品として1989年に映画化されています。
『対決』(1989年)では脚本も書いています。
映画化しにくい作品を書く作家なのか、映画化がうまくいっているとは思えないんですが、、、どうでしょう??
「公園(セントラル・パーク)はおれのもの」の映像化『ニューヨーク・コマンドー セントラルパーク市街戦』はTVムービーだったので、お金をかけて劇場作品としてリメイクして欲しいですねー。
スティーヴン・ピータースはエロ系二転三転どんでん返しミステリー『ワイルドシングス』(1998年)の脚本も書いていますが、これは面白かったです。どんでん返しが多すぎてとんでもない方向に行っちゃってますが、、。
『フェアーゲーム 毒蛇マンバ』(劇場題:『フェアーゲーム』)
FAIR GAME(1988年イタリア)
監督:マリオ・オルフィニ
脚本:リディア・リヴェラ
マリオ・オルフィニ
原案:マリオ・オルフィニ
制作:マリオ・オルフィニ
音楽:ジョルジオ・モロダー
出演:グレッグ・ヘンリー
トルーディ・スタイラー
ビル・モーズリィ
■ストーリー■
1年間に1か月間、交尾期にホルモンの影響で猛毒を出し凶暴になる毒蛇マンバ、この蛇を使ってジーンは、ある計画を立てていた。
その計画とは、マンバを使って別れた恋人エヴァを殺す計画だった。ジーンはマンバをヘビ売りのフランクから買うと、まずフランクを殺害する。そして、エヴァの家へと向かうのだった。
ジーンは、エヴァの部屋の鍵を返すことを口実に家にやってきて、部屋の鍵を外から壊し、彼女の家に閉じ込め、ブラックマンバを秘かに放ち殺そうとするのだった、、、。
■感想■
1988年のイタリアのスリラー映画。
閉じられた空間でのサスペンス映画です。でも少し低予算すぎかも??
映画のストーリーが、つっこみどころいっぱい!!なのが残念。
とてつもなく広い家に住んでいるエヴァ殺すのに毒蛇を放つって、あまりにも偶然に頼りすぎでは??
とにかく家が広い!!
荷物がないのもありますが、どう見ても120㎡はありそうな家!!
広い!広い!
ブラックマンバの行動をパソコンのモニターで監視するって、どういうつもり??
パソコンのモニターで監視してても、マンバがエヴァを襲うかどうか分からないのに。
確認のためにエヴァに無言電話何回もしてますけど、何回も電話してたら、履歴が残って疑われるのでは??
ジョルジオ・モロダーの音楽の影響か、あまりイタリア映画を感じさせてくれない、、、。
ランニングタイムが82分と短いのですぐに終わっちゃいます。
イタリア映画だから観ているので、もっとイタリア映画っぽい方が良かったのに、、、。
ブラックマンバが出てくる映画と言ってまず思い出されるのが1980年のイギリス映画『恐るべき訪問者』。
オリヴァー・リード、クラウス・キンスキーと言った俳優たちの方が存在感ありすぎで、印象的すぎて、ブラックマンバの恐怖があまり感じられなかったという記憶だけが残った作品でした、、、。
こちらもランニングタイム92分と短め、、、。主な舞台も家の中と今作と似てるような気もほんの少しだけしちゃいます、、、。
『ムーントラップ』
MOONTRAP(1989年アメリカ)
監督:ロバート・ダイク
脚本:テックス・ラグズデール
出演:ウォルター・コーニック
ブルース・キャンベル
リー・ロンバルディ
■ストーリー■
人類が月面着陸をしてから20年、1990年代スペースシャトルで衛星軌道上をいくグラント大佐とレイ・タナー中佐は巨大な宇宙船を発見。宇宙船の亀裂から内部へと入っていくのだった。
14000年前の有史以前の宇宙飛行士のミイラを発見し、地球へと持ち帰るが、ミイラのそばにあった固い物体から謎の機械が動き出し、施設の中の機械と融合し人間型のロボットに変身、襲ってくるのだった。
グラント大佐の活躍によりロボットは破壊され、難を逃れるが、月に謎の建造物を発見し調査することに。
グラント大佐とレイ中佐は、月面で発見した巨大な建造物の中にいた人類と同じかたちの女性メラを発見、3人で着陸地点へと戻るのだった。
しかし、女性エイリアンがケリアムと呼んだロボットが出現、3人を襲ってくるのだった。
■感想■
今回はDVD化されている作品を記事にします。
でも、作品は1989年のまたまた古い作品です。
ストーリー、かなり後半まで書いちゃいました、、、。
今作は1989年の作品ですが、突っ込みどころ満載です。
主人公ですが、月面の巨大な建造物の中にいた人類にた女性と普通にキスしてます!!!
彼女、人間に見えますけど、少し考えればわかりますけど、エイリアンですからねー。(少しも考えなくてもわかるけど、、、)
宇宙歴3000年を舞台にしたスペースオペラでないんですから、時代設定は1990年のようだし、、、。
宇宙船の中にあったミイラも地球に持ってきちゃうし、、、。
場面展開が早すぎ、宇宙にいたと思ったら、次のシーンでは地球に、、。
月面にもすぐ行っちゃうし、、。
超低予算作品だからしょうがないですけど、せめて場面展開はもう少しうまく見せて欲しかったりして、、、、。
ストーリーは、「エイリアン」+「ヴァイラス」って感じでしょうか?って、
『ヴァイラス』は1998年の作品だから、こっちの方がオリジナル??
『ヴァイラス』がB級だと、悲しいけど、今作はD級E級って感じ、、、映画にそんな評価のランクがあるのか分からないですけど。
監督&製作はロバート・ダイク。
今作と同じタイトルの『ムーントラップ:ターゲット・アース』を2017年に撮っています。副題でターゲット・アースがついています。
今作と関連は何かあるんでしょうか??こちらは、配信のみみたいで、自分は未見です。観る機会あったら記事にします。
ロバート・ダイク監督は、その他には未公開ですが、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺を防ごうとするタイムトラベル物”Timequest”(2000年)や、エイリアン物”INALIENABLE”(2007年)も撮っています。
基本、こういうジャンルの作品が好きな監督なんでしょう。
『ブラッドリンク』
BLOOD LINK(1982年イタリア、アメリカ、西ドイツ)
監督:アルベルト・デ・マルティーノ
脚本::セオドア・アップステイン
原案:アルベルト・デ・マルティーノ
マッシモ・デ・リタ
出演:マイケル・モリアーティ
ペネロープ・ミルフォード
ジェラルディン・フィッツジェラルド
キャメロン・ミッチェル
サラ・ランゲンフェルド
■ストーリー■
女性を殺す悪夢や日中に見る謎の幻覚に悩む医師のクレイグ・マニングスは、ある日、両親が亡くなったあと面倒を見てくれた育ての親で施設に入っているトマソン夫人に会いにクリーブランドへ向かう。そこで、トマソン夫人はクレイグを見て、クレイグのシャム双生児で弟のキースと呼ぶのだった。
キースはトマソン夫人の家に放火してトマソン夫人の夫を殺し、そのとき焼死したと思われていたのだった。
クレイグは、焼死したと思われていたキースが生きていると確信、キースを探し出そうと思い始めるのだった。クレイグは謎の幻覚がキースの見ているヴィジョンと思い、そのヴィジョンから西ドイツに何かがあると確信し、西ドイツへと、、、。
西ドイツでは、ハンブルグ警察の刑事ヘルシンガーから、孤独な中年女性がホールで殺された事件があり、目撃者からクレイグに容疑がかかっていることを知るが、事件のとき、クレイグはアメリカにいたので、何かの間違いということに、、、。また、その事件の翌日にも中年女性が殺される事件が起きていた。
クレイグは、キースが女性を殺したと気づくのだが、、、。
また、以前治療したボクサーのバド・ワルドにクレイグとして近づいたキースは公園でスパーリングを始め、バドの心臓の負担をかけて殺すのだった。娘のクリスティーンは、クレイグが父親を殺したと思い込むが、、、。
■感想■
未DVD化作品の感想を!!
本日は、アルベルト・デ・マルティーノ監督のサスペンス映画。
今作のビデオは東芝映像ソフトから発売されていましたが、アメリカ映画とパッケージに書いてありましたが、アルベルト・デ・マルチーノ監督のジャッロ映画です。
イタリア映画ファンだったら、VHSソフトのパッケージ見て気づけというコトなんでしょう。
『続シンジケート』(1973年)、『ビッグマグナム77』(1976年)、『悪魔が最後にやって来る!』(1977年)、『サイコ・キラー』(1985年)と傑作を数多く監督したアルベルト・デ・マルチーノ監督が、原案もしてるので、エンターテイメント系のスリラー映画では??
と期待も大きかったのですが、想像していたのとは違う方向性の心理サスペンスになっていました、、、。
心理サスペンスに重きを置いたためか、ストーリーは普通だったら、主人公は、「何かおかしい」と思うようなシーンも、登場人物の理解が早すぎな展開に。
シャム双生児だったからといって、もう1人の見たものが、ヴィジョンとして現れるということに疑問抱かなさすぎ!!
自分の見ていた幻覚や夢が弟キースが見ているものだとすぐに気づいちゃいます。
映画的にはスムーズで良いんですが。
でも、他の登場人物たちは、誰も信じてないようだし、、(少なくとも警察は)
最初に刑事に会ったときに、双子の弟がいることを話せば、こんなに犠牲者が増えなかったような気がするんですが、どうでしょうか??
二子の弟のキースが連続殺人鬼と言えば、すぐに指名手配できたでしょうしねぇ。
殺人鬼のキースも大問題ですが、主人公もこのあたり、ちょっと(かなり)感情移入できない!
事件を大きくしたのは、主人公では??
死ななくても良い人が、死んだのは、主人公のせいッ!!
映画を観ながら思わず、突っ込んじゃいました、、、。
主人公は、弟のキースとも最後まで対決しないし、結局、恋人のジュリーが活躍って、ジャッロ映画的には不思議な作風ですけど、重厚な雰囲気な心理サスペンスとしてはかなり特殊な感じの作品です。
音楽はエンニオ・モリコーネでいつも通り映画の雰囲気を盛り上げてくれます。
『ダーティ・ウィークエンド』
DIRTY WEEKEND(1993年イギリス)
監督:マイケル・ウィナー
脚本:マイケル・ウィナー
ヘレン・ザハーヴィ
原作:ヘレン・ザハーヴィ(「ダーティ・ウィークエンド」(新潮文庫))
出演:リア・ウィリアムズ
デヴィッド・マッカラム
ラシュス・シーウェル
■ストーリー■
彼氏の浮気を知ったベラは、恋人と別れ、引っ越しを決め女友達マリオンの住むブライトンの町にやってくる。仕事も家でできる仕事に変え過ごしていたが、ある日、ベラの部屋の様子を話す向かいのアパートに住む変質的な男ティムから電話がかかってくる。
怖くなったベラはカーテンを閉めっぱなしにするが、ある晩、またティムから電話がかかってくる。
穏やかな生活を望んだのに!
怒りに震えるベラ。女友達に相談するが警察に頼むか、引っ越すしかないと言われるだけだった。
ある日、公園のベンチに座っているとティムが隣に座り手を握り変質的な言葉を投げかけるのだった。
偶然通りかかったイラン人の透視能力者の家を訪ね、苦悩を打ち明けるのだった。透視能力者はベラにナイフを渡し、殺人者か犠牲者かどちらか選べとアドバイスするのだった。狩人か獲物か、、、。
■感想■
未DVD化作品の記事、続けます、、、。
まぁ、このブログも自分の備忘録のようなつもりで始めたので、その趣旨から言うと、こういうマイナーな作品の記事こそ本当は書かないといけないんですが、、、。
原作は脚本も書いたヘレン・ザハーヴィの「ダーティ・ウィークエンド」(新潮文庫)
こんな作品に原作があったなんて、、、。
チャールズ・ブロンソンが自警市民になって、街のダニを殺しまくる『狼よさらば』(1974年)、『ロサンゼルス』(1982年)のマイケル・ウィナー監督作なんで、てっきり、そういうノリの作品かと思いきや、どちらかというとアベル・フェラーラ監督の『天使の復讐』(1981年)のノーテンキ版ていう感じの作品でした!!
映画の冒頭のシーンでてっきりアメリカ映画?VHSソフトのパッケージにはイギリスって書いてあったのに、、、。
と思ったら、すぐに自動車が出てきて、右ハンドルだったのでイギリス映画だと分かります。
ヒロインが住む部屋もフラットだし、、、。
この数行、明らかに字数かせぎ、、、。(汗)
映画はあくまでも軽いノリで描かれていきます。
ヒロインも、そんなに考えて殺しまくるワケでもなく、、、。
ヒロインは結局おかしくなっているんでしょうが、そんな彼女に、よりにもよって、何も知らない変質者みたいな男が次々近づいてきます。
なぜか、ヒロインに殺されるために近づいてるんじゃないの~??って感じで登場してくる男性ばっかり。
マイナーな作品だと思っていたら、原作は邦訳されているし、劇場でも公開されています。もちろん、レンタルビデオにもなっているんで観ることができたので、、実はかなりメジャーな作品ですね、、。
監督のマイケル・ウィナーも脚本まで書いちゃって、こういう作品すきなんでしょうか??
マイケル・ウィナー監督の主な作品をあげると、『脱走山脈』(1968年)、『追跡者』(1970年)、『メカニック』(1972年)、『スコルピオ』(1973年)、『センチネル』(1977年)、『大いなる眠り』(1978年)、『スーパー・マグナム』(1985年)、『死海殺人事件』(1988年)、『ダブル・チェイス 俺たちは007じゃない』(1990年)等々。
アクション映画からミステリー映画、コメディ映画まで、そつなく手堅く演出する印象があったんですが、今作に限っては、かなりガッカリな感じに、、、。
マイケル・ウィナー監督の作品といえば、チャールズ・ブロンソンの『シンジケート』(1973年)がいまだにソフト化されないんですが、どうなっているんでしょう??
VHSにさえならなかった気がするんですが、権利の関係??
1970年代の作品なんで、ソフト化厳しいんでしょうけど、ぜひ、ソフト化して欲しいです。