@KOBAのムービー!ムービー! 

映画感想のブログ!!
自分勝手な感想です!
このサイトはAmazonアソシエイトに参加しています!

『サロゲート』代理に任せろ!

2010-06-28 22:37:37 | SF
サロゲート
SURROGATES(2009年アメリカ)
 監督   ジョナサン・モストウ
 脚本   マイケル・フェリス
       ジョン・D・ブランカトー
 原作   ロバート・ヴェンディティー
       ブレット・ウェルデル
 出演   ブルース・ウィリス、ラダ・ミッチェル、ロザムンド・パイク
       ヴィング・レイムス、ジェームズ・クロムウェル、ボリス・コジョー
       
 ■ストーリー■
 身代わりロボット“サロゲート”に娯楽を含めた社会生活のすべてを任せるようになった未来、ある日、サロゲートが破壊される事件が起きる。しかし、サロゲートが破壊されても、サロゲートをあやつるオペレーターは安全が確保されているシステムだったが、オペレーターまでが死んでしまうという事件だった。FBI捜査官トム・グリアーとジェニファー・ピータースは、捜査をはじめ、被害者の1人が“サロゲート”を開発したキャンター博士の息子であったことが判明するのだった。
 
 ■感想■
 ブルース・ウィリス主演のSF映画。
 監督は『ブレーキ・ダウン』(1997年)、『ターミネーター3』(2003年)のジョナサン・モストウ。
 原作はロバート・ヴェンディティ、ブレット・ウェルデルのグラフィックノベル。

 原作があるから、しょうがないですけど、人間の代理をするロボット“サロゲート”が仕事や他のプライベートの外出等すべてをやってくれる未来社会なんて、あんまりリアルじゃないですよね!
 
 身体の自由が利かない人や危険な仕事をこなすために“サロゲート”があるなら、まだしも、すべてを代理ロボット“サロゲート”がやるなんて、ありえないでしょ!!
 
 絶対に、ありえない!!”

 仕事だけなら、まだしも、「遊び」も「飲み」も「パーティ」も、すべて“サロゲート”まかせって、ありえない!!
 遊びたくて、飲みたくて、パーティで楽しく過ごすのに“サロゲート”任せてどういうこと??

 もう、この設定だけで、「ウソだぁ~」って思って、映画全体を醒めた目で観ちゃいます!危険な仕事や戦争などを代理ロボットにやらせるっていうのは理解できるんですけど、生活すべてを代理ロボットに代わってもらうなんて、あり得ない!!絶対にありえない!!

 それに、その他の外出もすべて、サロゲートに任せたら、人間たちは、筋肉がおとろえて、歩くこともできなくなっちゃいますよね!!
 最後、街に人々が出てくるシーンがありますけど、絶対に元気に歩けないはず!
 いくらSF映画でも、こういうところはリアルじゃないと、映画全体が軽いB級、C級映画の印象になっちゃいますよね。

 サロゲートを破壊しようとする黒幕の正体なんて、突っ込みどころ100点!って感じ。
 テロリストに、あんな銃を渡さなくても、もっと良い方法があったでしょう!

 ジョナサン・モストウ監督は、今作や『ターミネーター3』を観る限り、SF映画より、普通のサスペンス映画の方が合っているのかも??
 監督の演出力というより、脚本の問題なんですけどね。
 でもまぁ、監督も、こんな脚本で、監督引き受けたんだから、多少なりとも責任はありますよね。

 予告では、超ハードな未来世界を描くスリラーだと思ったのに、内容は1950年代のSF映画ファンが考えたような内容の作品でした。50点

サロゲート/ブルーレイ(本編DVD付) [Blu-ray]
ブルース・ウィリス,ラダ・ミッチェル,ロザムンド・パイク,ボリス・コドジョー,ジェームズ・フランシス・ギンティ
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
サロゲート DVD+microSDセット
ブルース・ウィリス,ラダ・ミッチェル,ロザムンド・パイク,ボリス・コドジョー,ジェームズ・フランシス・ギンティ
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
サロゲート [DVD]
ブルース・ウィリス,ラダ・ミッチェル,ロザムンド・パイク,ボリス・コドジョー,ジェームズ・フランシス・ギンティ
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『彼岸島』血を吸う島

2010-06-27 01:31:59 | 日本映画
彼岸島
(2010年日本、韓国)
 監督   キム・テギュン
 脚本   大石 哲也
 原作   松本 光司
 出演   石黒 英雄、渡辺 大、水川 あさみ
       山本 耕史、弓削 智久

 ■ストーリー■
 高校生の明は、行方不明の兄、篤が「彼岸島」にいるということを謎めいた美女、青山冷から聞き、「彼岸島」に数人の友人たちと向かうことにする。しかし、「彼岸島」には吸血鬼がいて島を支配しているというのだった。


 ■感想■
 「週刊ヤングマガジン」に連載されたコミック「彼岸島」の映画化。
 監督は『火山高』(2001年)のキム・テギュン。

 吸血鬼に支配された島に、行方不明の兄を救いに行く高校生たちの活躍を描くホラー映画です。
 コミックの映画化になれていないせいか、せっかくのJホラーの吸血鬼物なのに、突っ込みどころ満載の作品に!
 吸血鬼が島にいると、水川あさみが警察に訴えても信用してくれない理由が、「彼岸島」が地図に載っていないからっていう理由がすごすぎ!
 警察が捜査しないのが「吸血鬼の存在を信用しない」っていうなら、リアルですけど、住んでいる島が地図に載っていないからってどういうこと??
 島民だって大勢住んでいるだから、戸籍もあるんだし、島の存在は公のはず!!

 あと、細かいコトですけど、行方不明の兄、篤ですけど、婚約者の両親に会いに離島にいくのに、自分の家族にはだまって島に行ったの??

 不死身な吸血鬼の存在を知ったにも関わらず、明についていく友人たちの存在もオカシイです。友人たちが見せ場が用意されていて、何か活躍するのかと思いきや、何の見せ場も無くほとんどザコキャラになっている状態。
 吸血鬼がいる島に、何の準備もなくノコノコ付いていく理由も良く分からないです。
 映画の冒頭で描かれるユキが弓道をやっていることや、西山が実験室で爆弾みたいなものを作っていた設定がストーリーに全然活かされていないのはなぜ??
 
 吸血鬼が暴れだしたのは、神社の祠で封印されていたのを勝手に解いたからなんだから、篤って、超迷惑な存在!
 なんか、いかにも吸血鬼のことは何でも知っているみたいな感じで、明たちの前に登場しますけど、「原因は全部、お前だ~ッ!」って突っ込んじゃいました。

 もともと剣道をやっているという設定の主人公の兄弟ですけど、剣道をやっていれば日本刀をあんなにウマク使いこなせるの??
 どうせだったら、主人公の兄弟の設定を“ニンジャ”の家系の殺し屋の卵っていう設定にしちゃえば良かったのに!
 とにかく、主人公が強すぎなのも、設定にムリがありすぎ。

 映画の冒頭で、主人公が他校の不良からからまれて逃げるシーンがありますけど、全部ムダなシーン!あのシーンがその後、映画の本筋にからむコトなく、明らかに映画の中で浮いたシーンになっちゃってます。
 また、ヒロインの水川あさみも、なんで、東京に出てきていたのかも不明です。見張り番の吸血鬼がわざわざ見張ってまで、東京行きを許しちゃのはどういうことなんでしょうか??
 吸血鬼のボスの雅とデキちゃっているっていう設定なんですか??

 島にいた師匠って何者なんですか??何の説明もなくいるんですけど、主人公たちの誰か般若のお面のこと突っ込まないと!

 せっかく監督を韓国から呼んで作ったのに、今一な感じな作品になってしまって!
 惜しい!脚本をもう2~3回リライトして、もっと暴走した感じの作品にしちゃえば良かったのに!!40点
 
彼岸島 スペシャルコミック・エディション(初回限定生産:本編Blu-ray+特典DVD)
石黒英雄,渡辺大,水川あさみ,瀧本美織
キングレコード
彼岸島 スペシャルコミック・エディション (初回限定生産:本編DVD+特典DVD)
石黒英雄,水川あさみ,他
キングレコード
彼岸島 スタンダード・エディション(本編DVD)
石黒英雄,水川あさみ,他
キングレコード
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ロフト.』ベルギーミステリー

2010-06-26 10:15:52 | ミステリー
ロフト.
LOFT(2008年ベルギー)
 監督   エリック・ヴァン・ローイ
 脚本   バルト・デ・バウ
 出演   ケーン・デ・ボーウ、フィリップ・ベータース、ブルーノ・ヴァンデン・ブルーク
       ヴェルル・バーテンス、マティアス・スーナールツ、ケーン・デ・グレーヴェ

 ■ストーリー■
 建築家のビンセントは、4人の友人たち精神科医クリス、クリスの弟フィリップ、ルク、マルニクスとあるマンションの最上階のロフトを共有するというアイデアを提案するのだった。5人は好きなときに、その部屋を使い浮気に使用するというのだ。ある朝、ヴィンセントは、そのロフトの部屋で女性の死体を発見するのだった。鍵を持った5人の男たちはその部屋に集合するのだが…。

 ■感想■
 ベルギーの傑作アクション『ザ・ヒットマン』(2003年)のエリック・ヴァン・ローイ監督の描くミステリー映画。
 本国ベルギーでは10人に1人が観たという大ヒットした作品だそうです。
 ベルギーの映画ファンはミステリー映画が大好きなのね…。
 10人に1人!
 10人に1人!
 すごい!ミステリー映画がそんなにヒットするなんて!

 日本とは大違い!
 特に、今の日本とは。
 今の日本映画っていうと、アイドル映画や、TVドラマの映画化みたいな作品やアニメばっかりって、印象ですからね。ちゃんと調べれば、他のジャンルもあるんでしょうけど、ヒットする作品は、アニメか、アイドル映画かTVドラマの劇場版ですからね。

 ミステリーといっても、トリックがすごいとか、「全員にアリバイがあるのに、犯人は誰??」とかいう本格ミステリーではなくて、どちらかといえば、超豪華なサスペンスドラマ系みたいなミステリーです。
 事件が起きて、過去にかつて起きたコトが次々と暴かれていき、事件の真相に近づいていきます。

 特になじみのない俳優ばかりで、なおかつ登場人物のキャラクター的に誰にも感情移入できないまま、事件の真相が徐々に明らかになっていきます。金持ちで、どちらかといえばあまり好きになれないキャラクターのおかげで、突き放した感がちょうど良い感じで、観ている観客は完全に傍観者に!!

 “誰が犯人??”

 っていうより、誰が犯人でもOK!って感じになってしまっているのが難点かも??
 金持ちで、秘密の部屋を愛人と過ごすために共有していた登場人物たちだから、誰が犯人でも良いって思っちゃいます。
 
 最後、犯人と事件の真相がわかっても、なんかスッキリしない感じ。
 今作は、どこまでも、観客に感情移入させない距離感が良いんでしょうけどね。
 事件の真相的には、大したコトないです! 60点 

ロフト. [DVD]

角川映画

このアイテムの詳細を見る


傑作アクション『ザ・ヒットマン
ザ・ヒットマン [DVD]

ギャガ・コミュニケーションズ

このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『カンフー・クエスト覇者の剣』台湾武侠アクション

2010-06-25 23:43:24 | アクション
カンフー・クエスト覇者の剣
THE MYSTERIOUS HEROS 南龍北鳳西山虎(1978年台湾) 
 監督   チャン・シュウ・パン
 脚本   チャン・シュウ・バン
 出演   シュン・クン・レン・ファン、シー・キエン 、カーター・ウォン
       クー・ロン

 ■ストーリー■
 明朝末期、盗賊が各地に現われ世間は乱れていた。そして、盤龍の町は暴君に支配されていた。町には馬各天豊(ロウ・テンホー)という正義感の強いカンフーの使い手がいて、ことあるごとに王といさかいを起こしていた。王はロウの持つ青霜剣を宝にすべく狙っていた。しかし、ある日突然、ロウ・テンホーは忽然と姿を消してしまうのだった。人々はテンホーの姿を探し回ったのだった。
 20年後、町にロウ・テンホーを名乗る若者がやってくる。そして、早速、町でロウを狙う王の部下と大乱闘を起こすのだった。それを聞いた王は屋敷の地下牢へ向かうとそこには、なんと本物のロウ・テンホーがいた。彼は王によって、20年間もの間、囚われていたのだ。  

 □■□ネタバレあり!□■□
 
 ■感想■
 1978年の台湾製の武侠映画。
 ビデオバブルのころ、CICビクターよりVHSが発売されていました。
 なんかパッケージには香港映画と書かれていたような気が…。
 
 無敵の剣をめぐって、剣士たちが戦う内容ですが、内容は、最後、ブチッとワケのわからない展開で終わる、まさに傑作になっています。
 今日はストーリーを中心に感想を!
 なんか、1番やってはいけない感想文って感じなんですが、ストーリーを忘れちゃいそうなんで最後まで書いちゃいます。

 ストーリーの続きを書くと、 ロウ・テンホーを名乗った若者テンルンとテンルンの妹 弟子フェンと覆面の男が本物のロウ・テンホーを助けにやってきます。
 覆面の男は町で物乞いをやっていた叫大剛(チャオ・タカン)で、20年間、ロウ・テンホーの行方を捜していた弟子という設定です!
 20年間も物乞いになって、ロウ・テンホーを捜していて見つからなかったのに、結局は王に囚われていただけっていう設定!
 
 20年間!長すぎ!
 
 その後、3人によって助け出された本物のロー・テンホーは、自分が囚われている間に、妻と娘が死んだことを知って、その原因を探ろうと、当時の使用人、大娘(ターリャン)の元へ!         
 一方、味方と思っていたテンルンはロウ・テンホーに挑戦する為に追っていた少林寺流剣術の使い手ということが判明するのだった。
 
 ロー・テンホーがターリャンの元へむかうと、ターリャンは王の追っ手に殺されてしまうのだった!
 って、何で今までターリャンのこと、放っておいたの??

 しかし、ターリャンは死ぬ直前、ロウ・テンホーの妻が王に手篭めにされかかり井戸に身を投げ自殺したことを伝えるのだった。怒りに燃えたロウ・テンホー、タカン、テンルン、フェンの4人は王の屋敷に乗り込み、王とその部下をたおすのだった。

 “めでたし、めでたし”

  と思っていると、なんと、そこで映画が終わらないです!!

 観てる映画ファンのほとんどが

 「エーッ!終わりじゃないのかぁぁぁぁ!!!」
 
 って思わず突っ込んじゃいます!
 
 ストーリーは、その後、テンルンはロウ・テンホーとの戦いをあきらめず、決闘を申し込みます!ロウ・テンホーはテンルンのあまりのしつこさに決闘を承知、わざとまけて青霜剣を渡すことに!
 と、そこへ20年前、ロウに負けてプライドを傷つけられた天外四魔の4人集が現われます!!
 「エーッ、どこまで続くの??」
 
 一方、ロウが王を殺したことを知った1人の老婆がロウの前に現われます!!

 「まだ、殺し合いをしてるのかっ」とロウを叱る老婆。
 
 彼女はロウとテンルン、フェンの師匠だった。そして、観ている人のほとんどがウスウス感じている通り、テンルンはロウの実の息子だったコトが判明!!
 “ジャ~ん!”
 テンルンは、ロウが囚われた後、妻が生んだ子供だったのだ。
 
 老婆はテンルンを引取り、親の仇を取れるようカンフーを教え込んだのだ!!
 でも良く考えると、怒る前に、ロウが父親って教えてないあんたが1番悪いんじゃないか?
 って思っちゃいます!!
 
 それに本来の主人公であるはずのテンルンが弱いし。主人公らしくもっと強い設定にしないと全然盛り上がらないでしょ!!
 1番強いのは、20年間囚われていたロウ・テンホー!
 
 次から次へと想像できない展開になるストーリーはけっこう好きなんですよね。 50点
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「剣とサンダルの挽歌」発売中

2010-06-22 22:02:53 | ホントの日記
 映画秘宝の洋泉社から「剣とサンダルの挽歌 イタリア歴史活劇映画大全」が発売中です。
 2010年6月2日に発売になっていました。

 普段行く本屋に無かったので、見逃していました。
 「最近、本が売れなくなった」とか言いますけど、買いたくても置いてない!
 まぁ、自分が買うような本は、あんまり売り上げに関係ないんでしょうけどね。

 本を買いたければ、ネットで買うか、神保町にでも行け!ってコトなんでしょうかね。
 (関東ローカルネタですいません。神保町は、本屋がたくさんある町です)

 「剣とサンダルの挽歌 イタリア歴史活劇大全」は、著者は二階堂卓也氏。
 マカロニウエスタン以前のイタリアの活劇物についての研究本です。
 定価は4410円と少し値が張りますけど、これだけの内容なら、安いくらいです!
 イタリア映画(エンターテイメントに限る)が大好きな映画ファンなら、買う価値あります!


剣とサンダルの挽歌 ~イタリア歴史活劇映画大全 (映画秘宝COLLECTION 40)
二階堂 卓也
洋泉社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アバター・オブ・マーズ』「火星のプリンセス」映画化

2010-06-22 07:27:09 | SF

アバター・オブ・マーズ
PRINCESS OF MARS(2009年アメリカ)
 監督   マーク・アトキンス 
 脚本   マーク・アトキンス
 出演   アントニオ・サバト・Jr、トレイシー・ローズ、マット・ラスキー

 ■ストーリー■
 僻地で任務に就く特殊部隊の兵士ジョン・カーターは、任務遂行中に瀕死の重症を負い、実験台にされるのだった。その内容は、ジョン・カーターの記憶を原子レベルで再構築し、16GBのフラッシュメモリに記憶させ、アルファケンタウリ星系の火星マーズ216へと転送するというものだった。
 火星に転送されたジョン・カーターは、サーク族に捕らえられるが、偶然襲ってきた巨大な昆虫の軍団を狙撃し、撃退したことを認められ、サーク族のタルス・タルカスから1目置かれるようになるのだった。そんなとき、サーク族に捕らえられた、人間そっくりのヘリウムの王女デジャー・ソリスと出会うのだった。

 ■感想■
 エドガー・ライス・バロウズの“火星シリーズ”「火星のプリンセス」の映画化作品。
 なぜか、クレジットでは、原作というクレジットが無いんですが、なにか問題でもあったんでしょうか??
 タイトルも“PRINCESS OF MARS”なのに、なぜ、“BASED UPON A NOVEL BY”ってクレジットで出てこなかったんでしょう??

 「なぜ??なぜ??なぜ??」

 「火星のプリンセス」は児童文学版で数十年前に読んだ記憶があえりましたけど、もう、どんな話か忘れちゃいました。
 「ペルシダー」シリーズの1作目の児童文学版や、冒険物「モンスターマン」は、なんとかかんとかストーリーを覚えているんですけどね。
 なんか、手に汗握るような冒険物ってイメージがあったんですけど、映画版を観る限り、なんかやっぱり子供向け??って印象です。

 原作が書かれたのが1910年頃だから、原作から逸脱してまるっきり違う話にしないと今風にならないんでしょうね。
 今作『アバター・オブ・マーズ』が、なんか原作の雰囲気に近いような、遠いような、記憶があやふやで良く分からないです!
 
 今まで映画化されていなかったのもうなずけるような感じです。

 でも、でも、でも、でも、でも、2012年のディズニー製作で映画化の予定!!
 映画版の1作目が成功すれば、シリーズ化もウマクいきそうですもんね。少なくとも、どうやって、7作目を映画化するの??って思った「ナルニア国物語」シリーズより、よっぽど良いです。
 「火星」シリーズだったら、原作と全然違う展開になっても、気にする映画ファンも少なそうだし、どうにでも展開できそうですもんね。

 ところで、今作のDVDにも、どこにも“エドガー・ライス・バロウズ”の字も“火星のプリンセス”の字が入っていないんですけど、入れたらセールスが減っちゃうってコトなんでしょうか??
 とりあえず、“エドガー・ライス・バロウズ原作”とか“「火星のプリンセス」映画化!”くらい、文字を入れておけば良いのに!!

 原作があるおかげか、色々と展開していきますが、それなりに観れる作品にはなっています。惑星全体の空気を作る空気製造機の存在だとか、地球人が火星に行ったらクラーク・ケントのようにスーパーマンみたいにジャンプできるとか、荒唐無稽な設定ですけど、そういう物語だと思って楽しむしかないですね。40点

 

アバター・オブ・マーズ [DVD]
アントニオ・サバトJr.
ビデオメーカー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『サバイバル・オブ・ザ・デッド』大いなるゾンビ

2010-06-20 00:21:17 | ホラー
サバイバル・オブ・ザ・デッド
SURVIVAL OF THE DEAD(2009年カナダ、アメリカ)
 監督   ジョージ・A・ロメロ
 脚本   ジョージ・A・ロメロ
 出演   アラン・ヴァン・スプラング、ケネス・ウォルシュ、キャスリーン・マンロー
       デヴォン・ボスティック、リチャード・フィッツパトリック、アシーナ・カーカニス

 ■ストーリー■
 突然、死者が甦りリビングデッドになり生きている人間の肉を求め、襲い始めた。リビングデッドに襲われ噛みつかれた人間も、リビングデッドとなり、生きている人間たちを襲いリビングデッドの数は増え続けていた。
  増え続けるリビングデッドに州兵たちは勝手に離脱していった。そしてある軍曹は、やはり任務を放棄し掠奪者となり数人の仲間と行動を共にしていた。そして、リビングデッドが増え続けている状況をビデオカメラに収めていた学生のカメラに掠奪行動が撮られ、ネット上で有名になっていた。
 デラウエア州の離れ小島デラム島では、甦ったリビングデッドに対し、殺そうとするパトリックを頭首とするオフリンの一族とリビングデッドを飼いならそうとするマルドゥーンの一族が争っていた。そして、ある日、数に勝るシェイマス・マルドゥーンがパトリックを島から追い出すのだった。

 ■感想■
 ジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド映画。
 前作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』(2007年)と世界を同じ設定で、前作に登場した元州兵の略奪者の軍曹たちが主人公です。

 電力もですが、ネット上の映像が相変わらず流れているいるので、プロバイダも頑張っていますよね!リビングデッドが増えて、州兵もどんどん離脱していってるのに、ネットサービスは続いているんですから、根性が違いますよね!

 まぁ、リビングデッドが出てきて、まだ時間的に間もないからなんでしょうけどね。
 これがしばらくすると、社会が崩壊しちゃった世界観の『死霊のえじき』(1985年)のような状況になっちゃうんでしょうけどね。
 ゾンビ映画に、何かしら重要な主張をいれてくるジョージ・A・ロメロ監督ですが、今回は、人々が争うことについて描いています!
 サム・ライミ監督は『スパイダーマン3』(2007年)で“許す”ということをテーマにエンターテイメント作品を撮りましたけど、ジョージ・A・ロメロ監督は、リアルに“争う関係”を描いています!
 ゾンビが出現して、生きている人間たちを襲っても、結局、考えの違う人間たちは、争いを止めない!

 ある孤島で2つの家族が争っているという設定で、まるでウエスタンの古典『大いなる西部』(1958年)をモチーフにしたような世界を描いています。
 「西部劇が撮りたかったのね…」
 西部劇でも、終末SFでも、POV映画でも、ジョージ・A・ロメロ監督のリビングデッド映画だたら、何でもOKです!

 ジョージ・A・ロメロ監督が『死霊のえじき』のあと、20年ぶりにリビングデッド物『ランド・オブ・ザ・デッド』(2005年)を製作したというニュースに、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソン監督が言った発言そのもの
 
 「ジョージ・A・ロメロ監督がリビングデッド映画を撮るというコトは、ミケランジェロが新たに絵画を描くようなものだ
 それくらいのことなんですから、西部劇でもなんでもOKです!!

 デラム島での2つの家族のボスのキャラクターが強すぎて、本来の主人公たちの軍曹、ケニー、トムボーイ、シスコ、少年たちが傍観者のようになっちゃってますけど、全然OKです。
 第一、主人公たちの軍曹と少年の2人は名前まで出てこない!!
 演出的に、軍曹たちは傍観者にするつもりだったんでしょうね!名前まで匿名なんですからね。

 あと『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』のとき、アラン・ヴァン・スプラングは大佐だったのに、なんで今作では軍曹なんでしょう??まぁ、映画的に、作品が変わったら、そんなことは日常茶飯事だから、あまり気にしないですけど。
 
 ランニングタイムですが、『ランド・オブ・ザ・デッド』がディレクターズカット版が97分(オリジナル版は93分)、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』が95分、そして今作『サバイバル・オブ・ザ・デッド』が90分と、ここのところ90分強の長さにこだわるジョージ・A・ロメロ監督ですけど、もう少し長くても良いのに…。
 『ランド・オブ・ザ・デッド』なんて、あと40分くらい長くして、『死霊のえじき』が資金不足で出来なかったコトをやって欲しかったくらいです。

 今作も、最後、主人公たちとオフリンのリビングデッド殲滅派と、リビングデッド擁護派のマルドゥーンと、リビングデッドの3つ巴の戦いになると思ったら、こじんまりと終わっちゃうことにある意味、驚いちゃいます。
 リビングデッドが暴れだしても、銃撃戦を続ける人間たちの、おろかさを描きたかったんでしょうけどね。今作はダリオ・アルジェントと共同で脚本書いて冒険活劇風にしたら、それこそ2000年代の『ゾンビ』(1978年)になっただろうに…。

 
 
 2005年に『ランド・オブ・ザ・デッド
 2007年に『ダイアリー・オブ・ザ・デッド
 2009年に『サバイバル・オブ・ザ・デッド

 ここ最近、2年おきのリビングデッド映画を撮っているジョージ・A・ロメロ監督!この調子で、どんどん作っていって欲しいです!90点
 
ダイアリー・オブ・ザ・デッド 【VALUE PRICE 1500円】 [DVD]
ミシェル・モーガン,ジョシュ・クローズ,ショーン・ロバーツ,ジョー・ディニコル,スコット・ウェントワース
ジェネオン・ユニバーサル
ランド・オブ・ザ・デッド 【ベスト・ライブラリー 1500円:ホラー特集】 [DVD]
ジョン・レグイザモ,サイモン・ベイカー,ロバート・ジョイ,アーシア・アルジェント,デニス・ホッパー
ジェネオン・ユニバーサル
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『4匹の蝿』リバイバル公開!

2010-06-18 23:39:58 | 映画、DVDに関する雑記
 記事にするのが遅れちゃいましたけど、権利問題で、ソフト化が厳しかったダリオ・アルジェント監督のジャッロ『4匹の蝿』(1973年)が、明日(2010年6月19日)から、渋谷の「シアターN渋谷」でリバイバル公開されます!
 長らく、長らく観るのが困難だった、ダリオ・アルジェントのジャッロが、リバイバル公開!
 
 ビデオバブルのときにも、ソフト化されなかった幻の作品!
 ジャッロ映画ファン必見!
 
 6月19日(土)~7月16日(金)
 の間、モーニング&レイトショーでの公開です!

 朝は11:15~
 夜は21:15~
 (観に行こうという方は、時間を自分で調べなおしてから行って下さい。時間が違っている場合ありますので)

 という時間なので、地方の方は厳しいですけど、東京在住のミステリー映画ファンの方は必見です!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『4人の女』『死んでしまったら私のことなんか誰も話さない』続編

2010-06-18 00:24:58 | 犯罪/ノワール
4人の女
SOLO QUIERO CAMINAR(2008年スペイン、メキシコ)
 監督   アグスティン・ディアス・ヤネス
 脚本   アグスティン・ディアス・ヤネス
 出演   ディエゴ・ルナ、ヴィクトリア・アブリル、アリアドナ・ヒル
       エレナ・アナヤ

 ■ストーリー■
 グロリアたち、プロの窃盗グループは仕事中に見つかり、仲間の1人アウロラが捕らえられ刑務所へ送られてしまう。一方、アウロラの妹のアナは娼婦としての仕事中、組織のボス、フェッリクスに見初められ結婚することに。
 しかし、結婚生活はうまくゆかず、怒ったフェリックスから走る自動車から突き落とされ重体に。グロリア、パロマ、出所したアウロラたちは、復讐のためフェリックスの組織の金庫から金を奪う計画を実行するのだった。
 
 ■感想■
 『死んでしまったら私のことなんか誰も話さない』(1995年)の続編。
 監督は『死んでしまったら私のことなんか誰も話さない』と同じくアグスティン・ディアス・ヤネス。
 
 窃盗チームのリーダー格のグロリアを、前作と同じくヴィクトリア・アブリルが演じています。
 
 前作『死んでしまったら私のことなんか誰も話さない』のラストで、確かまっとうな女性になったグロリアは、なんと今作では、正統派(?)の窃盗団に転職してます!
 「え~、どういうコト??」
 「13年間に一体何がッ!!」
 チャールズ・ブロンソンの“DEATH WISH”シリーズの第3作『スーパーマグナム』(1985年)で、ポール・カージーがプロの“掃除人”になってしまったような違和感!!

 まぁ、前作から13年間経っちゃってますからいろいろあったんでしょう!
 「あれ、でもグロリアの子供の年齢からみて、ストーリー上は13年間経っていない??」
 ラストの方で、グロリアの過去を思い出すシーンで『』の1シーンのようなシーンが出てくるので、製作スタッフたちは完全に続編として作っているんですよね!

 ダリオ・アルジェントの『サスペリア・テルザ最後の魔女』(2007年)だって、前作『インフェルノ』(1980年)から27年経ってからの続編ですから、13年後の続編なんて別に特別ってわけじゃないですけれどね。
 あと、日本劇場未公開のイタリアの警察物『ミラノ・コネクション』(2007年)も、“PALERMO MILANO SOLO ANDATA”(1995年)の12年ぶりの続編ですもんね。10数年ぶりの続編って、時間が経っているだけにチョチョイのチョイ感が無くて良いですよね。製作されたのが、ネタ切れだったとしてもね。
 イタリア映画の警察物“PALERMO MILANO SOLO ANDATA”もソフト化してくれないですかね~!

 前作『死んでしまったら私のことなんか誰も話さない』も、いくらでも面白くなりそうな題材だったのに、妙にリアルな展開で、アクション映画ファンにはガッカリな作品になっていましたけど、今作も、面白くなりそうなテーマなのに、盛り上がりに欠ける展開の作品に!!
 映画の冒頭、ディエゴ・ルナ演じるガブリエルが倉庫のような場所で殺人を犯すシーンから始まるんで、てっきり今回はアクション映画ファンも満足の作品か??って思いましたけど、中盤から最後までまたまた妙にリアルな展開!
 
 組織の金庫を狙って強盗に入ったのに、グロリアたちは見張りの組織の人間を拳銃で脅すだけ!顔も見られているし、あそこはアクション映画として、ぶっ殺さないとダメでしょ!!
 結局、殺さないから、ひどい目に!
 イタリアの犯罪物だったら、殺しまくりで、100人くらいは軽く死んじゃうような内容の作品なのに、超おとなしい展開!!

 ところで、今作『4人の女』が『死んでしまったら私のことなんか誰も話さない』の続編って、ネットで軽く調べてみたら、(2010年6月17日現在)どこにも触れられていないようですけど、どういうことなんでしょう??
 ちゃんと調べたワケじゃないので、どこかで続編って書いている方がいらっしゃるのかもしれないですけどね。 50点
4人の女 [DVD]
アグスティン・ディアス・ヤネス,ディエゴ・ルナ,ガエル・ガルシア・ベルナル
オンリー・ハーツ
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『CARGO カーゴ』スイス製SF

2010-06-17 00:23:20 | SF
CARGO カーゴ
CARGO(2009年スイス)
 監督   イヴァン・アングラー
       ラルフ・エッター
 脚本   ティロ・レーシャイゼン  
 脚本   アーノルド・ブッチャー
       パトリック・スタインマン
       ジョニー・ハートマン
 原案   イヴァン・アングラー
       パトリック・スタインマン
 出演   アンナ=カタリーナ・シュワブロ、マルティン・ラポルト、マイケル・フィンガー
       クロード=オリヴィエ・ルドルフ、ヤンツァム・ブラウエン

 ■ストーリー■
 2267年の未来、地球は環境破壊が進み人間の住めない星となっていた。人々は宇宙ステーションに移り暮らしていた。医師のラウラ・ポートマンは行きに4年、帰りに4年かかる貨物船に従事する仕事につき、その報酬代金で、姉アリアーネの住む楽園の惑星レアへ移住しようとしていた。

 ■感想■
 2009年スイス製のSF映画。
 
 映画が始まって、40分くらいしてから、貨物の中身が建設資材でなく人間であることが分かった時点で、ネタが割れちゃいます!!
 こういうSF映画を、たくさん観ている人や想像力がある人だったら、、ネタが割れちゃいます!

 その後、低温睡眠している少女が仮想現実を見続けているのを知って、予想が確信に!!
 観ているコッチが分かっているのに、映画の中の登場人物たちは、ノロノロしちゃって!!
 「早く、気づけ!」
 って思っちゃいます!

 また、ヒロインが、惑星レアに住むお姉さんからの返事をもらうシーンがありますけど、返事が早すぎ!
 ヒロインも「返事が早くなったわ」とか言ってますけど、それにしても早すぎ!
 惑星レアって、どれくらいの距離が離れてるのか分かりませんけど、通信があるまでどれくらいの時間が経ったんでしょうね??
 通信のスピードが、光のスピードを超えちゃってるんでしょうか??
 あと、お姉さんが歳を取っていないのも不思議!
 高速で移動する宇宙船で3年8ヶ月も低温睡眠で過ごしてきたヒロインと、お姉さんの歳のとり方が同じなのはおかしいでしょ!
 相対性理論では、高速で移動している宇宙船の中にいるヒロインにとっては3年8ヶ月でも、お姉さんには、10年か、20年経っちゃってるでしょ!

 まぁ、そこが主題じゃないから適当なんでしょうけど、少しだけ気になっちゃいました!

 題材的には、そんな驚きの展開じゃないので、SF映画を観慣れている映画ファンには、オープニングの惑星レアの緑の多い大地が映ったときにある程度、ネタが割れちゃいますけどね…。

 それでも、ていねいに作っているので、そこらの未公開作品ばかり観ている映画ファンは感動できるレベルにはなっています。
 やっぱりエンターテイメント作品は、しっかりマジメに作って欲しいです!監督、脚本、スタッフがSF映画を作ろうという気持ちがヒシヒシと伝わってくる映画には、なっています。

 未公開の作品もこれくらいの作品ばかりだとウレシイんですけどね。

 今作は、数々の映画祭に出品されています。

 【シッチェス国際映画祭】出品
 【スイスフィルムプライズクォーツ】
 ・2010年最優秀フィクション賞 ノミネート
 【プチョン・ファンタスティック国際映画祭】出品
 【ジェラルメル国際映画祭】出品
 【ブリュウセル国際ファンタスティック映画祭】出品
 【ソロトゥルン映画祭】出品

 名だたる映画祭に出品された作品なので、SF&ホラー映画ファンは、観ておいても良いかも!目新しいところはないですけど、自分はけっこう好きな作品です!70点

CARGO カーゴ [DVD]
アンナ=カタリーナ・シュワブロ,マルティン・ラポルト,マイケル・フィンガー
アット エンタテインメント

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アサルトエース』スイス製Z級アクション

2010-06-16 00:22:42 | アクション

アサルトエース
VERSO(2009年スイス、ルクセンブルグ、ベルギー)
 監督          グザヴィエ・ルイズ
 脚本          ニコラ・クートベルグ
              ザヴィエ・ルイス
 出演          ローラン・リュカ
              カルロス・レアル
              クロエ・クルー
              デルフォーヌ・シャネアック
 
 ■ストーリー■
 スイスのジュネーブ、国際機関が集中している都市。
 50万人の人が暮らし、180カ国から人々がやってくる巨額な資金が流れ込んでくる街。
 そして、ヘロイン1キロ、コカイン3キロ、大麻樹脂5キロが毎日消費されている。
 30人に1人は娼婦、20年間で7回のハイジャック、住民の半数が銃器を持っている都市。
  スイス警察の特殊部隊のアレックスは、元同僚で事件を起こし刑務所に入っていたビクトルが刑期を終え、出所することを知るのだった。出所後、ビクトルは、アレックスの元妻と娘の元で暮らし始めるが、麻薬犯と接触を持ち、マフィアと取引を行うのだった。
 アレックスの隊は麻薬の取引現場を捜査、麻薬課の止めるのも聞かずに現場を急襲してしまうのだった。そのとき、銃撃戦が起き、隊員の1人が死亡する事故が起きてしまうのだった。アレックスはビクトルが事件に関与していると疑い、捜査を続けるのだった。

 ■感想■
 スイス、ルクセンブルグ、ベルギー合作のアクション映画。

 警察の特殊部隊を主人公にした、いくらでも面白くなりそうな題材なのに、一向に盛り上がらないZ級アクション!
 
 とにかく、長い!長い!長い!
 何が長いって、すべてのシーンが長すぎ!
 ・オープニングの思わせぶりのスイスのジュネーブの街の説明が長すぎ!
 ・突入シーンが長すぎ!
 ・主人公が誰かと会話するシーンが長すぎ!
 ・組織の女が階段を登るシーンが長すぎ!
 ・主人公の娘ルーが、ボーイフレンドと麻薬をやるシーンが長すぎ!
 とにかく、すべてのシーンが長すぎ!

 例えるなら、すべてのシーンで30秒で描けるシーンを1分使ってます!
 
 すべてのシーンが、2倍に感じる長さ!
 例えるなら、まるで味の無いお湯のような薄味の“コーヒー”みたいな感じ!

 
 自主映画でも、ここまで無駄なシーンを撮らないかも??

 まるで映画愛好会の作った自主映画みたいな感じ!
 
 とにかく、すべてのシーンがムダ!ムダ!ムダ!


 監督のグザヴィエ・ルイズが脚本、製作(ドネート・ロテュンノと共同制作)してるから、誰も文句言えないですけど、本当にヒドイ!
 ブライアン・シンガーやアーニー・バーバラッシュが普通のA級監督に思えてきます!
 
 ブルーノ・マッティ監督が超超超エンターテイメントの大巨匠に思えてくるひどさ!
 チョチョイのチョイって感じで、ゾンビ映画を撮っちゃうって意味では、ブルーノ・マッティ監督は本当に巨匠ですけどね。
 
 「いや~、本当にヒドイ!!
 
 ランニングタイム104分だから、本編をすべて半分にカットして52分に出来ちゃう内容の無さ!
 こんなゴミみたいな作品に、わざわざフランスからローラン・リュカまで出演させる必要があったの??
 

 主人公アレックスとビクトルとの確執のもとになった事件を最後のシーンにもってくる理解不能な演出!それも、アクション映画の主人公と敵が、仲たがいをする原因になって事件としては、規模が小さすぎ!
 「小せぇ~」
 思わずつぶやいちゃいました!
 
 アクション映画として観客の求めるものが、ほとんど入っていないアクション映画!
 スイス映画には気をつけた方がいいのかも…。
 と思わせるヒドサでした。
 同じ内容でも、脚本を3回くらいリライトして、アンドリュー・デイビス監督やピーター・ハイアムズ監督が監督したら、普通の作品くらいにはなったかもしれないですけど。 0点

アサルト・エース [DVD]
ローラン・リュカ
タキ・コーポレーション
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ファンボーイズ』「スターウォーズ」ファン必見、必見、必見!

2010-06-15 07:15:01 | ドラマ
ファンボーイズ
FANBOYS(2008年アメリカ)
 監督   カイル・ニューマン
 脚本   アーネスト・クライン
       アダム・F・ゴールドバーグ
 原案   アーネスト・クライン
       ダン・ピューリック
 出演   サム・ハンティントン、クリストファー・マークエット、ダン・フォグラー
       ジェイ・バルシェル、クリステン・ベル、ダニー・トレホ
       ビリー・ディー・ウィリアムズ、キャリー・フィッシャー、レイ・パーク
       ウィリアム・シャトナー

 ■ストーリー■
 1998年のハロウィンパーティ、「スターウォーズ」ファンの話題といえば、もっぱら翌年に公開される『スター・ウォーズ エピソード1ファントム・メナス』の話題。
 ある日、コミックの作家になろうとしながら父親の経営する中古車販売店で働くエリックのもとに、パーティに来た「スター・ウォーズ」オタクの友人たちが訪れ、ある話を聞かされる。
 かつて、エリックと一緒にコミックを描こうと約束していたことから、仲たがいしていた友人ライナスが余命数ヶ月だというのだ。ライナスに何とか『スター・ウォーズ エピソード1ファントム・メナス』を観せようと、ルーカスフィルムの本拠地“スカイウォーカー・ランチ”に侵入するという話を持ちかけられるのだった。

 ■感想■
 「スターウォーズ」ファンのための青春ムービー!
 
 「アメリカって良いなぁ!」

 って言うのが素直な感想です!

 「スター・ウォーズ」にしろ、「スタートレック」にしろ、世間的にファンであることを公言して堂々とファンでいられるんだから!
 日本だったら、映画が好きとか言おうものなら、次に来る質問は大体
 「最も好きな映画は何??」になりますからね。

 「『スター・ウォーズ』」とかって答えられないです!
 『スター・ウォーズ』なんて言おうものなら、もうオタクを見るような目で映画の会話が終わっちゃいますからね!

 『スター・ウォーズ』って答えられないんですから、当然、『探偵マイク・ハマー俺が掟だ!』(1982年)とも『ゾンビ』(1978年)とも『悪魔が最後にやって来る!』(1977年)とも『邪拳迫る!死守せよ少林寺秘伝』(1980年)とも答えられない!

 それに比べ、今作の「スター・ウォーズ」ファンとか「スター・トレック」ファンの“トレッカー”(“トレッキー”っていうのは差別らしいです。本当??)とかって堂々としていて、すごく楽しそう!
 世間的には、それなりにバカにされてるのかもしれないですけど、とにかく、人数多いし、楽しそう!

 
 ランニングタイム90分というところもアッと言う間に観れて、すごく楽しく観れます!
 「スター・ウォーズ」ファンとトレッカーたちとの争いもバカバカしくて笑えます!
 ビリー・ディー・ウィリアムズ、キャリー・フィッシャー、レイ・パークといったオリジナルのスターウォーズのキャストも出てきて、ファンは思わずニンマリ! 
 あと、ウィリアム・シャトナーも、本人役で出演しています!
 “すご過ぎ”
 こういう、コメディの青春ムービーに、そういった俳優たちが出演しちゃうところも良いところですよね!


  バカなこと、ずっとやっていますけど、最後はホロリとさせて、立派な青春ムービーになっているところも最高です!75
 


<声の出演>
サム・ハンティントン(エリック)      杉本 大
クリストファー・マークエット(ライナス) 中川 慶一
ダグ・フォグラー(ハッチ)         小松 史法
ジェイ・バルシェル(ウィンドウズ)    大原 崇
クリステテン・ベル(ゾーイ)        高口 幸子
セス・ローゲン(シーショルツ)      遠藤 純一
ファンボーイズ [DVD]
サム・ハンティントン
ビデオメーカー

今作を観る前に予習を。
スター・ウォーズ 新たなる希望(エピソードIV) (リミテッド・エディション2枚組) [DVD]
マーク・ハミル,ハリソン・フォード,キャリー・フィッシャー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
スター・ウォーズ 帝国の逆襲(エピソードV) (リミテッド・エディション2枚組) [DVD]
マーク・ハミル,ハリソン・フォード,キャリー・フィッシャー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
スター・ウォーズ ジェダイの帰還(エピソードVI) (リミテッド・エディション2枚組) [DVD]
マーク・ハミル,ハリソン・フォード,キャリー・フィッシャー
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ダブル・フェイス秘めた女』いつものオチ

2010-06-14 00:04:02 | ドラマ

ダブル・フェイス 秘めた女
NE TE RETOURNE PAS(2009年フランス)
 監督          マリナ・ドゥ・ヴァン 
 脚本          マリナ・ドゥ・ヴァン
             ジャック・アコティ
 出演          ソフィー・マルソー
             モニカ・ベルッチ
             ブリジット・カティヨン
             アンドレイア・ディ・ステファノ

 ■ストーリー■
 8歳以前の記憶の無い作家ジャンヌは、最近書き始めたフィクション小説が全然売れないでいた。そんなある日、家の中の様子が少しづつ変化していることに気がつくのだった。
 夫はストレスが原因では無いかと言うが、自分の夫や子供たち、そして、自分までもが顔が変わり始めていくのだった。

 ■感想■
 ソフィー・マルソー、モニカ・ベルッチ主演のサスペンスドラマ。
 
 “ソフィー・マルソーの顔が変化して、モニカ・ベルッチに!”

 ただ、それだけの映画です!

 ヒロインのソフィー・マルソーの記憶が8歳以前の記憶が無いというので、
 
 まさか、これは禁断のオチ系??

 ①ヒロインは8歳で死んでいました。
  死ぬ間際に、幻が見え初めていました。

 ②ヒロインは実は、モニカ・ベルッチが本当の姿で記憶が入れ替わっていました。
  ソフィー・マルソーは8歳のときにすでに死んでいました。

 ③ヒロインは実はソフィー・マルソーで、モニカ・ベルッチの記憶が入り込んでました。
  モニカ・ベルッチは8歳のときに死んでいました。

 ④夢でした。

 ⑤書きかけの小説にのめりこむあまり記憶がヘンになっていました。

 この5種類の誰でも思いつくけど実際はそんなストーリーの脚本は書かないという禁断のオチでは??
 と、思いつつ、観ながら、このオチは、絶対に止めて!!絶対に止めて!!絶対に止めて!!

 と思って観ちゃいました!!
 ランニングタイム75分くらいで良いような内容しかないのに、110分もあります!!

 こんな中学生が思いついて、「あ~、ダメダメ!こんなオチじゃ笑われる!」って思っちゃうようなストーリーの作品に110分!!

 これが、
 顔が変わっていくのは実はエイリアンの実験だった!とか、
 エイリアンの星だと思っていたら、実は地球だった!とか、
 怪物がいるから村から出れないという決まりのある村人たちの、はるか昔のストーリーだと思っていたら、実は核戦争後の世界だった!とか、
 
 観客が想像もつかないようなオチを用意しているんだったら、全然OKですけど、誰でも考えつく、どこかで1回以上はどこかで観た事があるような、たった1つのアイデアのオチのために110分!! 
 
 ロッド・サーリングにお灸でもすえて欲しいくらいです!!
 ハッキリ言って、「時間の浪費」!

 このオチの脚本で良く映画化しようと思いましたね!自分がプロデューサーだったら、絶対にOKしないです!!
 こんなオチで「なるほど」って思う映画ファンがいるとしたら、エンターテイメント系の映画を、あまり観たことが無いような映画ファンなのでは??
 
 ソフィー・マルソーが、モニカ・ベルッチに変身しちゃうんじゃなくて、狼男にでもなって、パリで暴れまわる映画だったなら良かったのに!! 0点 

ダブルフェイス 秘めた女 [DVD]
ソフィー・マルソー,モニカ・ベルッチ,アンドレア・ディ・ステファノ,ティエリー・ヌーヴィック,ブリジット・カティヨン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アンダーハザード』イギリス製Z級ゾンビ

2010-06-13 15:02:42 | ホラー
アンダーハザード
GATEKEEPER(2008年イギリス)
 監督   ダーレン・リプレー
 脚本   ダーレン・リプレー
 出演   クレイグ・ケリー、トッド・ボイス、ティム・ダウニー
       ジョン・ジェナー、ステイシー・ダレイ、ナサン・サセックス、ルイス・オーウェン

 ■ストーリー■
 ウェールズの田舎の村で、ハリスは門番が死んでいるのを発見、村を封鎖する指示をだし車を急がせていた。そんなとき、試合のため先を急ぐアイスホッケーチームと、特殊任務に失敗し憲兵に捕らえられ、基地へ向かうモーガンを乗せた移送車がぶつかり、アイスホッケーチームの運転手は死亡。移送車は湖へと突っ込むのだった。
 ハリスは、その事故現場に遭遇し公衆電話で助けを呼ぶのだった。とその電話ボックスにバカップルのジェレミーとマリータの運転する車が激突、電話ボックスごと破壊してしまいハリスはケガをして気を失ってしまうのだった。ジェレミーとマリータは村まで行こうとするが、途中、ゾンビに襲われ、ジェレミーが殺されてしまうのだった。マリータは危機一髪のところを、湖から脱出したモーガンに救われ、みんながいる山小屋へと引き返すのだった。
 山小屋では、ハリスが意識を取り戻し、みんなに詰め寄られ、この土地の説明をするのだった。この土地はハーバート・マンソンがブードゥー教で死人を労働力として鉱山で使っていた土地だったのだ。門番とは薬を使いゾンビを管理していたマンソン家の後継者ウィリアム・マンソンだったのだ。門番が死んだためゾンビが暴れだしたのだ。

 ■感想■
 イギリス製の低予算ゾンビ映画。
 とにかく、低予算!
 車がぶつかるシーン!
 電話ボックスが壊れるシーン!
 ゾンビのメイク!
 とにかく、すべてがチープ!チープ!チープ!

 本当にチープな作りに!

 作りもチープなら、ストーリーも特に変わり映えのしない感じのゾンビ映画になっています。
 まぁ、死者を労働力として使っているっていうのは、ちょっと変り種、変化球になっていますけど、このネタも、ジョージ・A・ロメロ監督の『サバイバル・オブ・ザ・デッド』(2009年)のアイデアからインスパイアされたんでしょうけどね。
 その他は、すべてどこかで観たことあるようなシーンの連続!連続!

 “ゾンビ映画”だから、チープでも何でも許しちゃいます!

 それにしても、今作に比べたら、悪評高い『サンゲリア2』(1988年)やトラウマ必至の残酷シーンとゴブリンのBGMの『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』(1980年)が普通のB級ゾンビ映画に思えてきちゃう感じです!
 『サンゲリア2』同様、今作も主人公は誰??って感じなんですけど、感情移入しようとする前に、とりあえずストーリーが進んでいくので、ギリギリOKな感じです。

 とにかく、ゾンビに追われた主人公たちが農場に立てこもる、いつもの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」系の立てこもりパターンになるところも安心して観ていられます!
 ゾンビ映画ファンにしてみると
 「またか~」
 って感じですけどね。

 あと、ハリスが、村の秘密を知った人間たちを殺そうとしますけど、逆に旅行者とかを殺しちゃった方が、ゾンビを飼いならしているより、大問題だと思うんですけど、どうなんでしょう??
 イギリスとかでも、アメリカのように行方不明者が警察が捜さないくらい大勢いるんでしょうかね??
 
 
 とにかく、ランニングタイムが74分と短いのも、好印象です!
 本当はあと10分くらい短くてもOKな感じですけどね。この74分という短さが、低予算度★★★★★なところをカバーしています!
 大した才能も無いのに、100分くらいの作品を作っちゃうバカな監督もいますけど、観客のコトを考えて下さい!面白ければ、120分でも150分でも180分でもOKですけど、大して面白くないのに、ダラダラ長いのには、困っちゃいますからね!
 低予算でチープなところ以外にも、あまり面白くないところも、この74分で救われています!今作が100分もあったら、もうマイナス30点!って思っちゃいますからね。

 今作のゾンビって、噛まれても感染しないんですよね!
 死んじゃった人たちは出血多量ってコトなんですよね。そうじゃないと、ラストのモーガンの意味が分からなくなっちゃいますもんね。
  
 あとDVDのパッケージにだまされるような映画ファンはいないと思いますけど、今作はDVDのパッケージのような作品ではないので、要注意!しましょう。
 本編には一切無いヘリコプターの爆発シーンや、銃撃シーンとかをパッケージに謳っている作品は多いですけど、今作のパッケージは、実際の作品と違いすぎ!!
 DVDのパッケージでは“終末SF映画的なゾンビ物”になっていますけど、実際は、“英国の田舎を部隊にした農場立てこもりゾンビ映画”ですからね!!  35点
アンダーハザード [DVD]
グレイグ・ケリー,トッド・ボイス,ティム・ダウニー,ジョン・ジェナー,ステイシー・デイリー
トランスワールドアソシエイツ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』スウェディッシュミステリー

2010-06-12 13:26:03 | スウェーデン映画
ミレニアム ドラゴンタトゥーの女
MAN SOM HATAR KVINNOR(2009年スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー)
 監督   ニールス・アルデン・オプレヴ
 脚本   ニコライ・アーセル
       ラスマス・ヘイスターバング
 原作   スティーグ・ラーソン
 出演   ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス、スヴェン=ベルティル・タウベ
       イングヴァル・ヒルドゥヴァル、レナ・エンドレ

 ■ストーリー■
 数々の真実を暴き、権力を批判してきた雑誌“ミレニアム”の記者ミカエル・ブルムクヴィストは、実業家ハンセリック・ヴェンネルストレムが補助金を不正に流用し武器を密売したとした記事を書き、名誉毀損で訴えられ惨敗し禁固刑に処せられるのだった。“名探偵カッレくん”とあだ名がつくミカエルは罠にはめられたのだ。
 そんなとき、ミカエルはヘーデスタの沖のヘーデビー島に住む、ヴァンゲルグループの元会長ヘンリック・ヴァンゲルに呼び出されるのだった。40年前に起きたヘンリックの姪ハリエットが忽然と島から消えた事件を捜査して欲しいというのだった。子供のいないヘンリックにとって我が子のように可愛がっていたハリエットを殺して、ヘンリックにショックを与え会社を乗っ取ろうとしたに違いないというのだった。ハリエットが行方不明になった事件は、警察も40年間捜査を続けていた事件であり、ミカエルの調査も行き詰るのだった。
 一方、ミカエルを雇う前に、調査のためヘンリックが使ったミルトンセキュリティの調査員の天才ハッカー、リスベットはミカエルのパソコンをハッキングを続けていた。リスベットはハリエットの事件に興味を持ち、捜査の解決の糸口になるヒントを思いつきミカエルにメールを送るのだった。
 

 ■感想■
 スウェーデンでベストセラーになったスティーグ・ラーソン「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」の映画化。
 
 映画版も本国スウェーデンで大ヒットし、第2作、第3作も公開が控えています!
 第2作、第3作は劇場版を作ったあと、TVのミニシリーズにするようですね。
 今作は数々の映画祭でノミネート、受賞をしています。
 
 【アマンダ・アワード】(ノルウェー映画賞)
 外国映画賞 ノミネート

 【ヨーロッパ・フィルム・アワード】
 観客賞 ノミネート(ニールス・アルデン・オプレヴ)
 主演女優賞 ノミネート(ノオミ・ラパス)
 音楽賞 ノミネート(ジャコブ・グロート)

 【グルドバッグ】(スウェーデンアカデミー賞)
 観客賞 受賞
 主演女優賞 受賞(ノオミ・ラパス)
 作品賞 受賞
 撮影賞 ノミネート
 助演男優賞 ノミネート(スヴェン=ベルティル・トーベ)

 【パームスプリング国際映画祭】
 観客賞 受賞

 各国の映画祭で賞を受賞しただけのことはあります!
 「すごく面白い!」
 原作の面白さに因るところが大きいんでしょうけど、本当に面白い!
 
 映画の冒頭、“姪探偵カッレくん”と異名をもつ主人公が罠にはめられ、禁固刑になる裁判の判決シーンからところから、グイグイと画面に引き込まれていきます。
 主人公とコンビを組むことになる天才ハッカー、リベットのキャラクターは、世間で言われているほど、特徴的でなく、ごくごく普通な感じ!
  
 ミステリー的には、ごくごく普通な感じの作品ですけど、ランニングタイム153分、一気に観れる作品にしているところは、すごいです!

 ヘンリックに嫌がらせのために毎年押し花を送るというのも、ミステリー映画ファンだったら、すぐにネタが割れちゃうようなオチだし、登場人物も少ないので、犯人の正体が分かっても、「へ~、そうなの??」って感じで驚き度は★1つって感じです。
 雰囲気は、すごく良いですけど、ミステリーとしては、ごくごく普通の感じです。
 話題になったハッカーのリスベットのキャラクターも、ミステリーの登場人物としては特別目立つキャラクターってことでもないので
 ミステリ度    ★
 雰囲気度    ★★★★
 キャラクター度 ★★
  な感じです。
 
 今作は、記者の主人公ミカエルと天才ハッカーのリベットの活躍を観るための作品と思って観ましょう!
 上下2巻の大長編が原作の作品にしては、軽すぎる感じはしますけど、とにかく153分ン間楽しく観させるのは評価出来ます!
 ところで今作のスウェーデンでのエクステンデッド版は180分なので、180分版も観てみたいですね。65

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 [DVD]
ノオミ・ラバス,マイケル・ニクヴィスト,スヴェン・バーティル・トープ,ステファン・サウク
アミューズソフトエンタテインメント

原作はハヤカワ書房から

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上
ヘレンハルメ美穂,岩澤雅利
早川書房
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 下
ヘレンハルメ美穂,岩澤雅利
早川書房
主人公のあだ名は、ここから
名探偵カッレくん (岩波少年文庫)
Astrid Lindgren,尾崎 義
岩波書店
カッレくんの冒険 (岩波少年文庫)
エーヴァ・ラウレル,Astrid Lindgren,尾崎 義
岩波書店
名探偵カッレとスパイ団 (岩波少年文庫)
Astrid Lindgren,尾崎 義
岩波書店
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする