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映画感想のブログ!!
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『-LESS[レス]』やっちゃった…。

2005-08-31 22:48:43 | スリラー
-LESS[レス]
DEAD END(2003年フランス、アメリカ)
 監督    ジャン=パティスタ・アンドレア
        ファブリス・カネパ
 脚本    ジャン=パティスタ・アンドレア
        ファブリス・カネバ
 出演    アレクサンドラ・ホールデン、リン・シェイ
        レイ・ワイズ、ミック・ケイン
        アンバー・スミス

 ■ストーリー■
 クリスマスイヴの夜、ハリントン一家4人と娘のマリオンの恋人ブラッドは、毎年恒例の祖母の家でのクリスマスパーティに向かい夜道を走っていた。父親フランクは近道をしようと高速を降りて一般道を走っていた。だが暗い道の中、行けども行けども、目的地の祖母の家には着かなかった。そして、赤ん坊を抱えた白いドレスの女性を発見し同乗させたことにより一家は恐怖の体験をすることになるのだった。

□■□ネタバレあり!□■□
 
 ■感想■
 ジャン=バティスト・アンドレアとファブリス・カネパ2人の監督、脚本でのデビュー作のスリラー映画。
 
 なんか各地の映画祭で評判を呼んだらしいですけど…。
 
 評判って、それは“良い評判”んですか??
 本当にぃ~??
 
 あまりのショックにしばらく呆然となりました!!
 何かを語って、この作品に興味をもたれて「観てみようかな??」なんて思って欲しくもないデキです!!
  
 「まさか、まさか、オチは“アレ”じゃないよね…、ありえないよね。一応劇場公開されてる作品だし

 って、映画が始まって、15分くらい経ったら思ったんですけど、観ていく間に、不安が的中しそうな展開に!!

 「やっぱりそうかも」って思ったら、本当にそうでした!!!!

 自分がプロデューサーだったら絶対OKしないです、この脚本!!!
 このオチに似てる作品のコトを書いてもネタバレになっちゃうから、似てる作品も書けないですけど…。

 出演は『アメリカン・ガン』(2002年)のアレクサンドラ・ホールデン。
 フランシス・フォード・コッポラ製作総指揮のホラー『ジーパーズ・クリーパーズ』(2001年)の続篇『ヒューマン・キャッチャー』(2003年)のレイ・ワイズ。
 『シンデレラ・ストーリー』(2004年)のリン・シェイ。
 と、どうしようもない作品なのに出演者はけっこう有名俳優が出演しています。なんでこんなつまらない超低予算映画に??
 
 出演者は、豪華でも、ストーリー自体は、フジTVのアンソロジーTV番組「世にも奇妙な物語」の20分くらいのエピソードと同じくらいのネタです。
 大体、今作のプロデューサーとか監督たちってロッド・サーリングのTVシリーズ「ミステリーゾーン」とか「四次元への招待」とか知らないんでしょうか???
 知ってたら、恥ずかしくて死にたくなっちゃうはず!

 まぁ、テレビ番組だったらつまらなかったらチャンネル変えられちゃいますもんね。
 映画だったら劇場に来てもらうか、ビデオ借りてもらったら、それでOKですもんね。
 最近のTVドラマは知らないですけど、1960年~1970年代のアメリカのTV番組って真剣で超面白かったですよね。
 はっきり言って最近のつまらない劇場作品よりよっぽど面白いもんね。
 「タイムトンネル」とか「スパイ大作戦」とか。
 「刑事コジャック」のスペシャル版の方が1億倍面白いです!
 最初のパイロット版のTVムービー『刑事コジャック クライム80ニューヨーク殺人麻薬暴行事件迷宮入り直前に逮捕された黒人コジャック刑事は鬼か仏か?』(73年)とか『刑事コジャック ザ・ベラルスファイル』(1985年)をDVD化して欲しいです。

 肝心の『-LESS[レス]』ですけど85分のランニングタイムがすごく長く感じるつまらなさ!あと20分カットして。
 サスペンス映画とか、スリラー映画が好きならすぐに、ネタが割れます。
 それも大したことのない、ごくありふれたネタです!
 中学生でも、いや小学生でも思いつくようなオチです。と言うより、やっちゃいけないネタをやっちゃったッ!!!!!!!!て感じです。
 低予算なら低予算なりにアイデアで勝負して欲しいです!! 0点

-less[レス] [DVD]
ジャン=バティスト・アンドレア,ファブリス・カネパ
クロックワークス
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『サスペクト・ゼロ』サイコメトリックゼロ

2005-08-30 22:16:26 | サスペンス
サスペクト・ゼロ
SUSPECT ZERO(2004年アメリカ)
 監督     E・エリアス・マーヒッジ
 脚本   ザック・ぺン
       ビリー・レイ
 原案   ビリー・レイ
 出演   ベン・キングスレー、キャリー=アン・モス
       アーロン・エッカート、ハリー・レノックス

 ■ストーリー■
 連続殺人犯レイモンド・スターキーの不当逮捕でニューメキシコのアルバカーキに左遷されたFBI捜査官のトム・マッケルウェイは、赴任早々砂漠で発見された死体の事件の捜査にあたることになる。被害者はダイナーを出たあと行方がわからなくなっていたセールスマン、ハロルド・スペックという男だった。ハロルドはまぶたが切り取られ「0」のマークが印されていた。
 また、不審な車のトランクから小学校教師の死体が発見される。やはりまぶたを切り取られ「0」のマークが印されていた。連続殺人事件の捜査にFBIのダラス支局からトムの元恋人フランが派遣されてくる。
 そんなとき、3人目の被害者が出る。女性を襲っている最中に殺された被害者は、トムが不当逮捕したため、釈放されたスターキーだった。そして事件現場には「トムへ 礼はいらない」とメッセージが残されていたのだった。そんな時、捜査線上にベンジャミン・オライアンという元FBI捜査官の男が浮上してくるのだった。

□■□超ネタバレあり!!□■□
 
 ■感想■
 アカデミー賞俳優ベン・キングズレー出演のサイコスリラーです!
 タイトルのサスペクト・ゼロとは「行動パターンを変え、決して捜査線上に上がらない究極の連続殺人犯」のことだそうです。
 「SHOWBIZ COUNTDOWN」(TV東京 日曜深夜0:00~)を、ほとんど毎週チェックしてるんですけど、ネタバレありすぎです!!
 この『サスペクト・ゼロ』もかなり前に「SHOWBIZ COUNTDOWN」で紹介されたとき「超能力を持った男が連続殺人鬼を殺していくスリラー映画」って言ってました!
 “オイオイ、全部ネタバレしてるじゃないかーっ!!!”

 でも、その回の「SHOWBIZ COUNTDOWN」を見てなかったら『サスペクト・ゼロ』見てないかもしれないのであまり偉そうなコトは言えませんけどネ
 
 でも、「SHOWBIZ COUNTDOWN」の作品紹介以外にも、『サスペクト・ゼロ』のビデオとDVDのTV宣伝でも同じくネタバレがッ!!!

 「もうネタバレするような宣伝やめてーッ!!

 って感じです。そこのビックリ要素をとったらこの作品、何も残らないような作品なんだから!!!
 
 つまり、今作は、そのオチのためだけにあるような映画で、その他はそんなには面白くないってコトです! 

 出演は『スピーシーズ種の起源』(1995年)、『アサインメント
』(1997年)と、アカデミー賞俳優なのに、エンターテイメント作品にも、ちゃんと出演するベン・キグスレー。
 ベン・キングスレーは、呼ばれるときに“サー”をつけないと、無視するなんてエピソードがあるんで、なんかうるさそうな感じですけど、出演作はあまり選ばないんですね。
 あと、共演は『ペイチェック』(2003年)のアーロン・エッカート。あと、キャリー=アン・モスと、こういうサイコ映画にしては、超豪華なキャスティングです。
  

 監督は『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』(2000年)のE・エリアス・マーヒッジ。
 脚本は『シューター女スパイ標的の罠』(1994年)、『薔薇の素顔』(1994年)のビリー・レイと『GO!GO!ガジェット』(1999年)のザック・ペンです。
 脚本家的には、B級エンターテイメントで面白そうなんですけどね。
 
 
 超能力者が連続殺人鬼を殺していくなんていうから、ダイナ・グラシウナス、ジム・スターリンのミステリー小説「サイコメトリックキラー」(ハヤカワ文庫)みたいな作品を想像しちゃいました。
 「サイコメトリックキラー」のストーリーは、事故が元で昏睡状態に陥った主人公が、昏睡状態から目覚めると、特殊能力が身についていたっていうヒーロー物です。
 特殊能力は、他人の心が読めるテレパシーとサイコメトリック能力です。なおかつ、彼の昏睡状態の間に、シリアルキラーに家族を殺されたっていう設定で、主人公は、自分の能力を活かしてシリアルキラーの狩りを始める!っていうストーリーです。
 警察も捜査できないようなシリアルキラーをドンドン殺し始めちゃうって言うんだから、スゴク面白そうでしょ!!面白そうじゃなくて、スゴク面白いです!
 「サイコメトリックキラー」も確か、スピルバーグが映画化権を買ったとかいう情報が文庫の解説に書いてあった気がするんですけどネ。
 
 話題を今作『サスペクト・ゼロ』に戻すと、大体、主人公が、超能力者のベン・キングスレーなのか、アーロン・エッカート扮するFBI捜査官トムなのかがハッキリしないです!!
 本来、捜査で追うべき連続殺人鬼のトラッカーが、ストーリー上、全然添え物になってるんですもんね。
 あのシリアルキラーのトラッカーって、一体、何人の子供を殺してるの??
 あの犯人ってスゴイ大連続殺人犯でしょ!!
 ワイドショーやニュース番組で何週間も特集したりするくらいの大々事件の犯人なのにッ!

 もう、ベン・キングスレーとアーロン・エッカートの2人がストーリーの中心すぎて、肝心の連続殺人犯がカヤの外って感じですもんね。事件の捜査そのものがストーリーのメインじゃないんだから。

 シリアルキラーを殺す超能力者!
 犯罪者を不当逮捕して左遷させられた捜査官!
 トラックを使った子供を狙った連続殺人鬼!
 3人のキャラクターが、ストーリー上、全然融合しないで、バラバラな感じのまんま、最後まで行っちゃいます!!
 題材的には、いくらでも面白くなりそうな作品なのにもったいないです!!!45点

サスペクト・ゼロ [DVD]
アーロン・エッカート,ベン・キングズレー,キャリー=アン・モス
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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『特捜班CI5』DVD待ち遠しい!!!①

2005-08-28 20:17:32 | 映画、DVDに関する雑記
 1つ前の記事の続きです。

特捜班CI5』THE PROFESSIONALS
 イギリスのTVシリーズの中でも特に大好きなシリーズがとうとうDVDになるのはウレシイんですけど、今回は57話中の12話のみのDVD化なんですよねぇ~!
 57話中、日本テレビで放送されたのは52話だったような気が!残り5話は字幕のみでスカパーのミステリchで放送されましたけどね。

 どの話も傑作揃いですけど、今回DVD化された中では
『目撃者 俺たちは見たくて見たんじゃない』
『ミックスダブルス殺し屋VSボディガード』
『あぶく銭は身につかないものなんだ』なんて特に大傑作です!
第1話(←日本での)『影武者の影武者じゃ本物は誰だ』は入門編としては及第点かなぁ(←あくまでも『特捜班CI5』の中では!という意味です)

 でも今回、DVD化されない
恋に落ちた女優のもうひとつの顔
盗みのプロの行方はどこだ!
男の正義は野性の証
寒い国から帰って来たスパイを待つ第四の男』なんてホントに、なぜ今回、DVD化されないの??って感じです。57話もあるんで、とうてい12話で傑作をピックアップできるわけないですけどね。
 
 『恋に落ちた女優のもうひとつの顔』はボーディ編の傑作。狙撃物(そんなジャンルあるかわからないけど)として、もう映画1本分(いやいや3本分)の面白さ!!ケネディ大統領暗殺を描くスリラー『ダラスの熱い日』(73年)とか、ジーン・ハックマンの狙撃物『ドミノ・ターゲット』(76年)を思わせる狙撃物の大大大大大傑作です。(っていうより『ダラスの熱い日』『ドミノ・ターゲット』より面白いです!!!)

 『盗みのプロの行方はどこだ!』も同じく、ボーディ編。ボーディの昔の仲間たちが出てくる話です。題名に偽りありで“盗みのプロ”じゃなくて“戦争のプロ”ですけどね。とにかく悪いやつらも、プロらしく行動が余裕シャクシャクです。「特捜班CI5」のTVシリーズの原題がPROFESSIONALSのとおり、プロとプロの戦いが見れます。(今回DVD化される『ミックスダブルス殺し屋VSボディガード』もプロ同士の対決が見れます。)『ミックスダブルス殺し屋VSボディガード』を見たあとだと『ボディガード』(92年)のケビン・コスナーがアマチュアに見えちゃうかな??あれ、また関係ない映画けなしてる…

 とにかく今回のDVD-BOXがたくさん売れて全話DVDになってほしいです。
 
  
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今年後半のDVDの目玉!!

2005-08-25 23:55:59 | 映画、DVDに関する雑記
 なんか最近はDVDのリリース見ても、どうしても欲しい作品ないなぁって感じですけど。最近も買ったDVDは『カンフー・ハッスル』くらいだったし。

 でも、出ます!出ます!今年後半の1番の目玉、いや今年1番の目玉のDVDが!!!!!

■11月11日、株式会社スティングレイさんから!サイト直販で
 『特捜班CI5』のTVシリーズから12話分のBOXと
 『ファイナル・オプション』の2作品が!

■『特捜班CI5』THE PROFESSIONALS

 70年代後半から80年代初めまでイギリスで放映された超超超超超ハードアクションTVシリーズです!
 宣伝にもかいてありましたけど1話1話がアクション映画1本(いや2本、3本かも)分の面白さです!!!
 なんと、今回、日本でTV放映するとき放映時間の関係でカットしたシーンも吹替え新録!!!だそうです。日本では1時間ドラマの場合45分くらいなんで、海外のTVドラマを放映するときカットすることになりますからね。
 とにかく面白い!!こんな面白いTVシリーズは知りません!!!とにかく脚本が練りこんであるので、毎回、毎回、アクション映画の見本みたいな作品ばかりです。

■『ファイナル・オプション』THE FINAL OPTION(WHO DARES WINS)
 
 82年のイギリス映画です。主人公のスケルン役は『特捜班CI5』の主人公の1人ボーディ役のルイス・コリンズです!今回、日本語吹替えはボーディ役の時と同じく若本紀夫さんで新録!!!!!!ちなみにリチャード・ウィドマークは大塚周夫さんです!!
 TV放映は2時間枠だったのでTV版の音声だと90分くらいなんで、この作品の場合、125分が本編のランニングタイムなんで30分くらい日本語音声が聞けないもんね。(実際はしゃべりどおしじゃないので30分まるまるじゃないけど)。新録で日本語音声!すばらしい!!
 スティングレイさんは『夕陽のギャングたち』のDVDリリースしたときも新録してくれましたからね。今から超楽しみです!!!!!!

この作品に興味があったらallcinema ONLINE http://www.allcinema.net/prog/index2.php
のページの“allcinema SELECTION”のところから入って見てみて下さい。

コメント (2)
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『フィアー・ドット・コム』キル・ドットコム・キル!

2005-08-24 00:24:14 | ホラー
フィアー・ドット・コム
FEAR DOT COM(2002年アメリカ)
 監督    ウィリアム・マローン
 脚本    ジョセフィーン・コイル
 原案    モシュ・ディアマント
 出演    スティーブン・ドーフ、ナターシャ・マケルホーン
        スティーブン・レイ、ウド・キア

 ■ストーリー■
 ニューヨークの地下鉄で何かにおびえた男が逃げるようにして地下鉄に引かれて死んでしまう。一方、刑事マイクは「ドクター」と呼ばれる連続殺人鬼を追っていた。しかし、ドクターの捜査はFBIの手に渡っていた。そんな時留学生が署に連行されてくる。留学生の部屋を捜査に向かったマイクは伝染病の調査に来ていた保険調査員テリーに出会う。鼻血を流して何かにおびえるように死んでいく伝染病が発生しているのだ。地下鉄で死んだ男にも同じ症状が出ていたのだった。しかし、被害者を調査した結果、みんながフィアー・ドット・コムというサイトにアクセスしていたことを知るのだった。

■□ネタバレあり!□■□

 ■感想■
 劇場公開時、ジャパニーズホラー『リング』のアメリカ版みたいな宣伝されたネットホラー!
 
 「う~ん、そうかなぁ??」

 確かに、あるホームページのサイトにアクセスした人間が、48時間後に死ぬっていう伝染性が、似てると言えば似てるかもしれないけどね。
 ハッキリ言って作品のテイストもストーリーは、全然違うホラーでした!!
 
 今作を観て、まず思ったのは、
 
マリオ・バーヴァ監督の1966年のホラー映画のクラシック『呪いの館』KILL BABY KILLのインスパイア受けまくり!!

 ここまで似ているとインスパイアっていうよりも、リメイクって言っても良いくらい似てます!!
 まぁ、宣伝上、“呪いの館”系ホラーじゃ困るんでしょうけどね!西洋版“リング”じゃないとね。
 
 “謎の白い少女の存在!
 “白い少女の絶対的なオカルトパワーで、彼女を見た人間が死んでいく
 “その少女をあやつる人間が黒幕で存在すること!
 今作の大事なエッセンスが、まるっきり『呪いの館』と同じですもんね。
 
 監督がホラー、SFのジャンルにこだわっているウィリアム・マローン監督だから、『呪いの館』から影響を受けてても全然おかしくないですもんネ。
 ウィリアム・マローン監督っていえば、クラウス・キンスキーが出てくることくらいしか記憶に残らない『クリーチャー』(1985年)とか『TATARI』(1999年)の監督です。でも、ウィリアム・マローンの名前が1番有名になったのは、『バイオ・スケアード悪魔の遺伝子』(1980年)でしょう!!
 ホラー映画を撮り続ける監督に免じて、マリオ・バーヴァ監督作にオマージュを捧げてるっていうコトにしておきましょう。
 
 『呪いの館』には、主人公たちが部屋から出ようとして扉から飛び出ると、今出てきた部屋に戻っている。っていう恐ろしいほどオカルトチックな素晴らしいシーンがあります。しかし、残念ながら、今作『フィアー・ドット・コム』には、そこまでのシーンが無いです。

 出演は、主人公の刑事マイクに『ブレイド』(1998年)のスティーブン・ドーフ。
 保険調査員テリーに『RONIN』(1998年)のナターシャ・マケルホーン。
 『悪魔のはらわた』(1973年)、『ブレイド』(1998年)のウド・キアー。
 『ザ・クリーナー』(1997年)、『コントロール』(2004年)のスティーブン・レイ。
 あと、『黄金の指』(1973年)、『激走!5000キロ』(1976年)、『セダクション盗撮された女』(1982年)のマイケル・サラザンが出演してます。少しなつかしいです。マイケル・サラザンは、1990年代にハリー・パーマーの30年ぶりのカナダ製TVムービーに出てましたけどね。『国際諜報員ハリー・パーマー三重取引』(1994年)と『国際諜報員ハリー・パーマーWスパイ』(1994年)のことです。

 『フィアー・ドット・コム』は、ホラー映画ファンは必見ですけど、今作を観る前に、マリオ・バーヴァ『呪いの館』とセットで観る様に!!  60点

呪いの館 [DVD]
ジャコモ・ロッシ・スチュアート,ピエロ・ルッリ,エリカ・ブラン
J.V.D.
フィアー・ドット・コム デラックス版 [DVD]
ジョセフィーン・コイル
パイオニアLDC

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『三毛猫ホームズの黄昏ホテル』これも長い…

2005-08-23 00:07:03 | 日本映画
三毛猫ホームズの黄昏ホテル
(1998年日本)
 監督    大林 宣彦
 脚本    内藤 忠司
        南   柱根
 原作    赤川 次郎
 出演    陣内 孝則、宮沢 りえ
        竹内 力、宝田 明
        石橋 連司、峰岸 徹
        佐藤 充

 ■ストーリー■
 女性写真家が殺される事件現場に居合わせた片山刑事と石津刑事。だが、血痕の跡からたどりついた被害者の自宅にいた不審な人物に逃げられてしまう。そんな時、片山刑事は引っ越し先の大家から人里離れたホテル「ホテル金倉」の閉館パーティーに招待されるのだった。写真家の事件に関係あるらしい。休暇をとり、石津刑事と妹晴美とホームズを連れホテル金倉へ向かう。だが、ホテル金倉では10年前にオーナーの一人娘がピアノの演奏中に殺される事件が起きていたのだ。そして未解決のこの事件が起きた時の宿泊客が全員へ閉館パーティにされていた。オーナーはその中にいるであろう犯人を突き止めようとしていたのだった。

 ■感想■
 ご存知、赤川次郎の三毛猫ホームズの1篇を映像化。
 1996年にTV放映された『三毛猫ホームズの推理』の続篇です。
 今作の放映に合わせてか、30分の未公開シーンを合わせて1作目のディレクターズカット版が、後日、劇場公開されました。
 偶然、前作『三毛猫ホームズの推理』をTV放映のときに観て面白かった記憶があったので、今作を鑑賞。
 今作はもともと劇場公開するつもりで製作されたようですが、118分にしてTV放映したそうです。
 今作もオリジナルのランニングタイムは127分。
 相変わらず長いです!!
 
 先日、大林宣彦監督の『宮部みゆき 理由 THE MOVIE』(2004年)を観て今1つだったので、未見だった今作で口直しをしようかなと思ったんですけど…。

 甘かったです!
 1作目の『三毛猫ホームズの推理』は、TVムービーとして製作されたせいか、誰が観ても楽しめるような普通のサスペンスドラマで、原作の小説同様、軽く観れて楽しめる作品でした!
 今作は、続編と言いつつ、もともとが劇場公開を前提に作られたせいか、制約がなかった分、かなり自由に作っていて、監督が好き勝手やったって印象が強いです!!
 『宮部みゆき 理由 THE MOVIE』みたいに、カメラに向かって登場人物たちが話しかけて来ます。『理由』よりはまだ、普通の映画の体裁をとってますけど、ちょっとツライです!
 まるで、監督の実験作を見せられてるみたいです。

 ところで、今作のレトロ感は何??
 なんか乗り物もいつの時代??みたいな感じです。
 そのレトロ感が何かの効果を出してるとも思えないんですけど。
 監督の趣味ってコトなんでしょうか??
 あんまり時代背景とか気にするなってことでしょうか??

 あと、走っている列車から容疑者が飛び降りたりしますけど、どう考えても飛び降りれないでしょ!!
 あんまり深く考えないでね!みたいな感じで、逆に考えちゃいました。
 
 まぁ、謎もミステリーとして、大したことないだろうと思っていたんで別に良いんですけど、展開がノンビリ、ダラダラしていて退屈でした。
 峰岸徹、根岸季衣の夫婦、石橋連司、南野洋子の夫婦とか登場人物が多すぎ!それも、どう考えても、事件に関係ないコトがバレバレだし。
 1番のサスペンスが宮沢りえが、お風呂に閉じ込められるところなんですからね!!
 でも、コメディリリーフ的なキャラクターの大食いの石津刑事役の竹内力は軽い感じで良かったです!! 15点

三毛猫ホームズの黄昏ホテル デラックス版 [DVD]
赤川次郎
パイオニアLDC



 
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『鉄拳高 同級生はケンカ王』バリー・ウォン!

2005-08-22 00:04:55 | 香港映画
鉄拳高 同級生はケンカ王
我的野蠻同學 MY SCHOOLMATE THE BARBARIAN(2001年香港)
 監督    ウォン・ジン
        ビリー・チョン
 脚本    ウォン・ジン
 出演    ニコラス・ツェー、スティーブン・フォン
        ジョイ・ヨン、サミュエル・バン
 
 ■ストーリー■
 別れた女生徒にウソをつかれて名門校を退学になったエドワードはTBS高校に転校してくる。しかし、TBS高校は放課後、最上階のクラスで54個に並べられた机の上でのケンカによってすべてが決められている高校だった…。

 ■感想■
 戦いで勝負を決める高校に転校してきたしまった優等生を描く香港コメディアクション映画。
 主演は『ジェネックス・コップ』(1999年)、『忘れな草』(1999年)、『トランサー霊幻警察』(2001年)のスティーブン・フォン、ニコラス・ツェー。
 そういえば、この主演の2人って共演作が多かったんですね。

 ところで、TBS高校の元キング、ストーン役のニコラス・ツェーっは、1980年生まれだから今作の製作時期、当時21歳だから、年齢的にそんなにおかしくないですけど、もう1人の主人公のエド役のスティーブン・フォンは1974年生まれだから当時27歳か、スゴイ!スゴイ!
 まぁ『キャリー』(1976年)のシシー・スパイセクは、当時28歳くらいで高校生を演じていたんですもんね。全然大丈夫です!
 監督、脚本はウォン・ジン。香港の映画ファンのためだけに香港映画を作り続けるエンターテイメント派!
 共同監督はビリー・チョン。
 
 でも、ウォン・ジンのように、観客を喜ばせようとするその製作姿勢が、最もエンターテイメント的には、大傑作を作るんですからね。
 『インファナル・アフェア』(2002年)の影響で作られたであろう『ブラック・シティ黒白森林』(2003年)を例に出さなくても、とにかく、面白くなりそうなもの、ヒットしたものは何でも自分の作品に取り入れてしまうウォン・ジンは香港映画で最も好きな監督の1人です!
 『インファナル・アフェア』にインスパイアされまくりのノワールアクション『ブfラック・シティ黒白森林』は、10年後も語られるであろう大傑作ですもんね。パクリのような作品でも、ちゃんとしたエンターテイメント作品を作っちゃうんですからね。もうウォン・ジン監督っていうだけで安心して観ていられます!

 ところで、今作って韓国映画のトンデモ高校映画『火山高』(2001年)からインスパイアされたんですかネ??“インスパイア”じゃなくて、ウォン・ジンお得意の“パクリ”という言い方でもOKですかね??
 
 アクションシーンがしつこい韓国映画の『火山高』の方が、本作よりもトンデモ度は高いですよね。ウォン・ジン監督作だから、今作の方がトンデモ度が高いイメージなんですけどネ!
 『火山高』っていつの時代か、どこの国の物語かわからないくらいトンデモでしたもんね。だから、今作『鉄拳高 同級生はケンカ王』も、かなりのトンデモ映画を想像してたんですけど違いました!
 かなり現実的な設定だったんでちょっとビックリしちゃいました。
 
 でも香港映画らしく、秀才でケンカがからっきしだったエドワードが数日で、いや、数ヶ月なのかな??の特訓で超強くなったのにはご愛嬌ですけど。
 それも、ケンカの技はTVゲームから得たっていうのも、いかにも香港映画のいいかげんさが出ててスゴク良かったです!
 
 あと、エドワードを誘拐する悪いやつが、キャラクターの中で1番強いっていうのも分かりやすくて良いですよね。でも、強すぎですけど…。

 まぁ、全体的にはホノボノとしてて良い感じです!少年ジャンプ度は思ったより高くないので、そのあたりは期待しないように。
 ちょっと香港の高校のシステムがわからないんだけど、統一試験って高校卒業の証なんでしょうかね??あと、香港の高校ってソーシャルワーカーがいるんですね。知らなかったです。 70点 

鉄拳高 同級生はケンカ王 [DVD]
バリー・ウォン
フルメディア
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『コンフィデンス』にだまされる??

2005-08-21 09:04:02 | サスペンス
コンフィデンス
CONFIDENCE(2003年アメリカ)
 監督    ジェームス・フォーリー
 脚本    ダグ・ユング
 出演    エドワード・バーンズ、レイチェル・ワイズ
        ダスティン・ホフマン、アンディ・ガルシア
        ロバート・フォスター

 ■ストーリー■
 詐欺師ジェイクは仲間と共にライオネルという男をだまし見事、15万ドルの金を手に入れる。ところが、後日、仲間の一人アルが殺されてしまう。ライオネルは大物ギャング、キングの会計士だったのだ。ライオネルは集金した金を増やそうとして詐欺にあったのだ。ジェイクは熟考の末、自らキングのもとに出向き和解を申し出る。しかし、キングはジェイクはこの危機を脱するためキングと交渉して新たな詐欺でキングに金を返すことになるのだった。キングが出した条件は、やはり裏社会の大物モーガン・プライスから500万ドルという大金の騙し取るというものだった。もう1つの条件は今回の詐欺にキングの手下ルーパスを使うということだった。

□■□ネタバレあり!□■□
 
 ■感想■
 エドワード・バーンズ主演のコンゲーム系の犯罪物です!

 監督は『NYPD15分署』(1999年)のジェームス・フォーリー。
 主演は『15ミニッツ』(2001年)のエドワード・バーンズ。
 共演に『ハムナプトラ失われた砂漠の都』(1999年)、『ハムナプトラ2黄金の都』(2001年)、『コンスタンティン』(2005年)のレイチェル・ワイズ。
 あと、ダスティン・ホフマン、アンディ・ガルシアが脇を固めてます。
 ロバート・フォスターも1瞬、顔を出してます。

 この作品も「いつか観たいなぁ、いつか観たいなぁ」な~んて思ってる内に、ソフト化されて1年くらい経っちゃいました。

 冒頭から主人公が撃たれて死んでます!。

 「俺は死んだ…。多分この赤毛のせいだ」

 物語は、主人公が死ぬチョット前の主人公の独白で始まりです!でもまだ、全然映画に入り込んでないので、ストーリーが進むうちに主人公が死んだこと忘れちゃいました。

 今作のような時間さかのぼりパターンて、ミステリー映画やサスペンス映画に必要なんでしょうか??
 大して効果を得てるとは思えないんですけどネ。
 
 主人公が死んじゃってから始まる作品といえば、スグ思い出すのはジェームス・ベルーシの犯罪サスペンス『赤い殺意』(1992年)とか、ベン・アフレック主演の2転3転サスペンス『レインディア・ゲーム』(2000年)とかがありましたけど、少なくとも『赤い殺意』や『レインディア・ゲーム』は成功していましたけど、そういった成功する例は多く無いですよね。
 今作はどうも、この時間さかのぼりパターンが成功していない気がします!!

 「へー、主人公が死んじゃってるんだ~」
 くらいの印象です。これは見せ方の問題なのか、それとも作品に対する自分の問題かわからないですけど。
 
 コンゲーム物の犯罪映画としては、最も有名な作品に『スティング』(1973年)がありましたけど、今作は、どうも『スティング』には、はるか遠く及ばないデキです。
 『スティング』だって、映画自体は普通のデキでしたもんネ。

 コンゲーム系の物語って、難しいんですよね。コメディ調ならバカバカしくていいけど、今作のようなマジメ系な犯罪物の場合は特に難しいんですよネ。

 ランニングタイムが97分なんで、まだ退屈しなくて良いですけどネ。

 それにしても、今作の宣伝コピー
 “ラスト10分気づいたときにはダマされる”って、少しオーバーです!!

 こんなうたい文句をつけたら、今作を観る人は最初から「だまされないぞ!」って感じで鑑賞するから、これくらいのトリックの作品の場合、逆効果かも??
 
 本当に、大したトリックで無かったです。こういう映画をたくさん観てる人だったら、全然驚かない普通の展開です!
 『レインディア・ゲーム』のツメの垢でも煎じて飲んで欲しいです! 

 まぁ、それなりに楽しく観れるのでヒマつぶしにはピッタリかも。期待しなければ楽しめます! 55点

コンフィデンス [DVD]
エドワード・バーンズ,ダスティン・ホフマン,レイチェル・ワイズ,アンディ・ガルシア
日活
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『宮部みゆき 理由 THE MOVIE』長い…

2005-08-20 23:34:38 | 日本映画
宮部みゆき 理由 THE MOVIE
(2004年日本)
 監督    大林 宣彦
 脚本    大林 宣彦
        石森 史郎
 原作    宮部 みゆき
 出演    岸部 一徳、勝野 洋
        風吹 ジュン、渡辺 祐之
        柄本 明、古手川 裕子
        石橋 蓮司

 ■ストーリー■
 1996年の6月初旬、嵐の深夜、荒川の高層マンションで殺人事件が起きる。殺人事件が起きた2025室で殺された4人は、本来住んでいるはずの小糸一家ではなく身元不明の人間たちだった…。

 ■感想■
 宮部みゆきの長篇ミステリー「理由」(新潮文庫)の映画化。

 原作を読んだ人には評判が良いみたいですけど、もし今作が原作通りだとしたら、この原作自体が映像化向きなのかどうかっていうコトが1番の問題かも??
 
 ミステリー的なテーマの作品にも関わらず、かんじんのストーリーがミステリーがメインでは無いです!!
 殺人事件によって浮き彫りになる人間関係のドラマがメインでした!
 
 ドキュメンタリー手法で、カメラに向かって数多くの登場人物たちがしゃべります。しゃべる!しゃべる!
 今作の設定は、事件をドキュメントする作家が関係者にインタヴューしてるっていう設定なんでしょうね。

 劇場公開されたときから、少しだけ気になってたんですけど、
 「わざわざ劇場に観に行くのもなぁ…」
 なんて思ってるうちに、とっくにソフト化されてました!

 いや~、長い!長い!長い!長い!長い!
 今作は、元々が衛星放送のWOWWOWの企画だから、劇場作品でなく、長時間TVムービーというコトで、このランニングタイムの長さもしょうがないんでしょうけど、長すぎです!!本当に長い!
 ランニングタイムが160分って何??
 160分!
 160分!
 
 メチャクチャ退屈はしなかったですけど、どうも好みの作品では無かったです!!
 この内容だったら、160分間の長さを使わなければ映像化出来ないなんてこともない内容でしょ!!
 あと、60分くらい短くい方が良かったです!!
 
 テーマが日本のサスペンスにありがちな、それもTVの2時間サスペンスドラマに多くありがちな、生まれ育った環境の悪い者が犯罪を起こすみたいな感じの内容で
 「また!」
 って感じでした。
 
 大体、映画が始まって60分くらいで、なぜ違う人間たちがその部屋に住んでいたのかが分かっちゃうので、そこでミステリー度が一気に下がっていっちゃいます!今作の謎は、そこが1番の“謎”なはずなのにッ!!
  
 あと、画面がが暗すぎ!リアリティが無さすぎ!
 普通の生活してたら、部屋の中って、もっと明るいでしょ。
 もう少し画面を明るくして欲しかったですね!少し長すぎなんで-15点で 50点

理由 特別版 [DVD]
村田雄浩,宮部みゆき,大林宣彦,寺島咲,岸部一徳
角川エンタテインメント



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『ゴジラFINALWARS』これで最後??

2005-08-19 00:10:47 | 日本映画
ゴジラFINAL WARS
(2004年日本)
 監督    北村 龍平
 脚本    三村 渉
 出演    松岡 昌宏、菊川 玲
        ドン・フライ、北村 一輝
        水野 真紀、ケイン・コスギ
        宝田 明

 ■ストーリー■
 度重なる戦争と環境破壊、発達しすぎた科学は自然の環境を歪め、眠っていた多くの巨大怪獣を呼び覚ました。人類はお互いを敵とする時代を終え、怪獣の脅威と戦う時代へと突入した。地球防衛軍の誕生である。また、世界各地で特殊な身体能力をもった新人類ミュータントが確認されるようになった。地球防衛軍では対怪獣用戦力としてミュータントを集めた部隊を組織した。その部隊をM機関という。そして地球防衛軍の最大の敵こそ西暦1954年に初めてその姿を現して以来、幾度となく世界を滅亡の危機に陥れた怪獣の王、その名は…(ゴジラの鳴き声)

 地球防衛軍の轟天が南極でゴジラを氷付けにして十数年(数十年かな)北海道沖で怪獣のミイラが発見され引き上げられた。M機関の尾崎は美人科学者、音無美雪の護衛の任につきミイラの調査にあたる。その頃、世界各地の大都市、ニューヨーク、シドニー、パリ、上海、沖縄で怪獣たちが現われ街を破壊した。怪獣たちとの戦いで苦戦を強いられる地球防衛軍だったが、空から突然、空飛ぶ円盤が現われ怪獣たちを消し去るのだった。円盤の中から現われた宇宙人はX星人と名乗り地球と友好関係を結ぶためにやって来たのだった。

 ■感想■
 東宝の怪獣映画「ゴジラ」平成版の最終作。
 
 監督は、日本では珍しく自分の色を出しまくっている北村龍平が監督。
 まぁ、最終作とか言ってても、しばらくしたら、また作るんでしょうけど…。

 なんか、ゴジラ映画って観たり観なかったりなんで、あんまり「ゴジラ」的なコメントができないんですけど、今作は、面白いです!
 面白い!
 面白い!
 あくまでも、お祭り騒ぎの怪獣映画としてですけど、本当に面白い!

 最後なんだからこれくらいお祭り騒ぎでちょうど良いって感じです!

 冒頭の轟天号とゴジラの戦いから「うぉー、スゴイ!」って、思わず画面に引き込まれます!
 オープニングのタイトルデザインもカイル・クーパーで感動しちゃいました!
 もう北村監督やりたい放題って感じ!!最後だから何やってもいいだろって感じです!!パワーで押し切ったっんですかね??
 DVDのコメントでプロデューサーの言うこと聞かないで良かったって、自画自賛してましたたもんね。
 ちなみにプロデューサーはガイガンのミイラを発見したところから始めろって言ったみたいですからね。
 でも、完成した映画版は、その前に、
 轟天号とゴジラの対決!
 轟天号(新)とマンダとの対決!
 松岡昌宏とケイン・コスギの訓練シーン!
 3つも見せ場作ってますからね。

 とにかく、この作品を観て感じたコトは、北村監督って、怪獣映画に全然思い入れないってことですかな??
 だって、いくつかの見せ場のあと、始まる本編は人間たちのドラマで延延と進んでいくんだもんね。怪獣の対決シーンより、松岡昌宏、ケイン・コスギのバイクのアクションシーンの方が盛り上がってますもんね。
 まぁ、北村監督になった時点から分かっていたんでしょうけど。
 でも、自分的には今作は『怪獣総進撃』(1968年)みたいな感じで楽しかったです。

 でも、自分的には、本当は同時期に製作された『あずみ』(2003年)の続篇を、北村監督に撮って欲しかったです!怪獣映画しか撮れない金子修介監督が『あずみ』の続篇『あずみ2Death or Love』(2005年)を監督してメチャクチャにしちゃいましたからね。『あずみ』続編で、北村監督の400人斬り見たかったなぁ~。

 ゴジラの最終作なんかどうなってもいいから、北村監督に前作同様、血まみれ&血しぶきのアクション時代劇撮って欲しかった!!!!
 
 ただ、1つ言わせてもらうと、音楽は伊福部昭を使って欲しかったです。
 宝田明に「百発百中と呼ばれた」とかX星人に「発音できないからX星人と呼んでください」とか昔の作品にオマージュ捧げるんなら、音楽もそうして欲しかったです。轟天号が発進するシーンとかで。
 ゴジラ映画ファン以外も必見! 70点

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『パニッシャー』コミックの映画化だけど・・・

2005-08-15 23:03:38 | アクション
パニッシャー
THE PUNISHER(2004年アメリカ)
 監督    ジョナサン・ヘンズリー
 脚本    ジョナサン・ヘンズリー
 出演    トーマスム・ジェーン、ジョン・トラボルタ
        ロイ・シャイダー、レベッカ・ローミン=ステイモス

 ■ストーリー■
 FBIの囮捜査で、裏社会の大物ハワード・セイントの息子ボビーが殺されてしまうのだった。復讐に燃えるハワードは囮捜査の中心人物だった捜査官フランク・キャッスルを家族もろとも殺すのだった。しかし、瀕死の重傷を負いながらもフランクは生き残り、復讐のため組織へ制裁を加えていくのだった。

 ■感想■
 ご存知マーベルコミックの人気コミック“THE PUNISHER”の映画化。

 またまたコミックの映画化か!って感じですけど、今回の主人公は超能力をもったスーパーマンではなく、生身の人間です。でも、そうはいってもコミックや映画の中の普通の人って全然、ふつうじゃないけどね。
 普通の警官が大事件に巻き込まれる『ダイ・ハード』シリーズのジョン・マクレーンだってどう考えても、普通の人じゃないもんね。ジョン・マクレーンは、2作目、3作目なんて、普通だったら100回くらい死んでそうだもんね。
 
 アメリカンコミックの“パニッシャー”ですけど、1989年にドルフ・ラングレン主演で1度映画化されています!

 問答無用で、残虐にギャングを殺しまくりのドルフ・ラングレン版に比べて、このリメイクのパニッシャーなんですけど、弱いうえに、やることセコイ!
 組織が雇った、メンフィスのギター引きの殺し屋とか、ロシアの殺し屋の方が、断然、強そうですもんね。
 主人公のフランク・キャッスルは、ロシアの殺し屋に大苦戦してるますもんね。
 殺し屋たちに比べて、主人公フランクの方がキャラクターのインパクトが弱いです!!

 それで、やることっていったらギャングのボス、ハワードのビルから金ばらまいたり、ハワードの奥さんが部下と浮気しているように見せるために画策したり、セコセコ~って感じ!!
 
 クライマックスは、ギャングの家に爆弾仕掛けて、ランボーよろしく弓矢もって乗り込んで行くだから、セコイことやってないで、さっさとやれって感じ!
 どうせ最初から皆殺しにするつもりでいたんだろうし。何をノンビリしてたんだか、わからないです!!
 
 そういえば、フランクは、アパートに平気で暮してるし、一体、警察は何をやってるんでしょう??
 組織の殺し屋は、すぐフランクの居場所つきとめてるのに。

 今作で、フランクがカッコ良いのは、お金ばらまきに行って2丁拳銃で殺し屋を倒すまでですからね。
 その後は、セコセコ工作とアパートで酒飲んでるだけだもんねぇ~。それにFBI捜査官が家族と一緒に殺されたら普通は捜査の手がハワードの組織にも及ぶでしょ!!
 ハワードの組織にも、フランクにも警察の手が及ばないってどこの国の話って思っちゃいます。
 
 監督、脚本のジョナサン・ヘンズリーはTV版インディジョーンズの脚本以外に『ジュマンジ』(1995年)、『セイント』(1997年)の脚本、『コン・エアー』(1997年)、『60セカンズ』(2000年)の製作総指揮をやっています。あんまり、エンターテイメント映画の監督には向いてないんでしょうか??今作は、なんか間延びしててテンポ悪すぎ!
 
 1989年のドルフ・ラングレン版の方が10000倍面白いです!!
 ドルフ・ラングレン版より内容が薄くて、つまらなくて、ランニングタイムは30分長いってどういうコト!!
 ランニングタイム123分って何!長すぎでしょ。この内容なら80分で良いです!!
 主人公とアパートの住人との交流のシーンって必要無かったでしょ!!アパートの住人との交流で失いかけた人間性を取戻すけど、ギャングにアパートの住人が殺されて、またパニッシャーになるとかっていう展開なら分からないでもないですけどね…。

 あと、せっかく作ったパニッシャーカーまたはパニッシャーモービル(←勝手に命名しました)、あんな風に壊れちゃってもったいないです。パニッシャーカーを作るシーンけっこう気合入ってたのにね。アパートの部屋もですけど…。
 
 プロデューサーの1人にゲイル・アン・ハード。
 ブライアン・デ・パルマ監督とジェームス・キャメロン監督の元奥さんです。
 彼女も『ハルク』(2003年)でもプロデュースしてるから、コミック物に縁がないわけじゃないのにどうしちゃったんでしょう??
 ゲイル・アン・ハードって言うと、どうしても『ターミネーター』(1984年)の製作、脚本や『トレマーズ』(1989年)の製作総指揮のイメージが強くて、アクション派ってイメージなんですけど、今回はおとなしめのデキです。

 とにかくアクション映画好きなら、ドルフ・ラングレン版を観ろ!って言われても、レンタルビデオ屋にもあんまり無いですね。敵の殺し屋のキャラクターにオマケで+10点で 60点

パニッシャー コレクターズ・エディション [DVD]
ジョナサン・ヘンズリー
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント



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『ドッグ・ソルジャー』素晴らしいデヴュー作

2005-08-14 00:41:23 | ホラー
ドッグ・ソルジャー
DOG SOLDIERS(2002年イギリス)
 監督    ニール・マーシャル
 脚本    ニール・マーシャル
 出演    ケビン・マクキッド、ショーン・パートウィー
        リアム・カニンガム

 ■ストーリー■
 スコットランドの山奥で演習中のウエルズ軍曹率いる小隊が危険を知らせる信号弾を見つけ、その場所に行ってみると演習相手の特殊部隊が隊長のライアン大尉を残し全滅していた。行方不明者が連続して発生しているその森で、謎の巨大生物に追われた小隊は偶然車で通りかかったメーガンという女性の車に乗り込み森の中の1軒屋に逃げ込むのだった。

 ■感想■
 現代を舞台に描く狼男ホラー映画!

 演習中の軍隊の1部隊が、森の中で狼男に襲われて森の中の1軒屋に篭城する『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』型のアクションホラー映画です!
 
 監督、脚本はこれが長篇デヴュー作のニール・マーシャル。
 デヴュー作にしてはしっかりまとまってて、面白すぎるエンターテイメントのホラー映画になってます。
 長編デヴュー作というと、なんでもかんでも色んな要素を入れすぎちゃってまとまりに欠ける作品を作る監督さんが多いですけど、今作はちゃんとまとまってます!
 
 ランニングタイム104分というデヴュー作にしては、ちょっと長めのランニングタイムも退屈することなく、最初から最後まで魅せてくれます!

 「狼男に傷つけられた人間は、狼男になる」とか
 
 「銀の弾丸でしか倒せない」等々、
 
 ちゃんと狼男映画の約束事を、ちゃんと守ってます!
 ニール・マーシャル監督のホラー映画への愛情が画面から、ヒシヒシと伝わってきます!!

 なぜ狼男がいるのかとかは説明は一切なくて、人間と狼男たちの攻防戦が徹底的に描かれてます。特にヒネリもなくエンターテイメント作品の見本みたいな作品です。
 長編デビュー作にしては、かなりデキが良いでしょう。最初から緊張感が漂う雰囲気作りもウマイです!ただ、登場人物たちが多いので、キャラクターの個性が、ちょっとわかりづらいかも。
 DVDのカットシーン見てたら、監督がテンポ考えるとカットして良かったみたいなこと言ってますけど、キャラクターの性格を説明するシーンは、あった方が良いですよネ~!アクションシーンを少し減らしても良いですから!
 観てる方は、誰が主人公なのかも最初は良くわからないし。まぁ、ストーリーが進むに連れて主人公がわかってくるんですけどね。
 でも、登場人物が良くわからないと感情移入しにくいんですよね。まぁ、特に主人公、主人公してない方が、誰が生き残るのかっていう緊張感はあるんですけどね。
 
 狼男映画といえば『ハウリング』(1981年)、『狼男アメリカン』(1981年)等、1980年代前半にブーム(っていっても、あとは『ハウリング』のシリーズくらいですか??)のあとは『バッドムーン』(1996年)、『ジンジャースナップス』(2000年)等、たまに、ちらほらと公開されてましたけど、そんな狼男映画のラインナップに1本、良質なエンターテイメント作品が増えましたね!
 それも、1980年代の狼男映画に負けないくらい面白い作品が!
 ホラー映画好きなら迷わず観ろ! 70点


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『コントロール』サスペンス映画好き必見!

2005-08-13 17:07:28 | サスペンス
コントロール
CONTROL(2004年アメリカ)
 監督    ティム・ハンター
 脚本    トッド・スラヴキン
        ダーレン・スウィマー
 出演    レイ・リオッタ、ウィレム・デフォー
        スティーブン・レイ、ミッシェル・ロドリゲス

 ■ストーリー■
 獣のような凶悪犯罪者リー・レイは死刑を宣告され処刑される。が、彼は死体安置所で目覚める。大手製薬会社ハートマンスターでマイケル・コープランド博士の開発した新薬アナグレスの被験者になる条件のもと、性格を変える実験に参加し助けられたのだ。
 新薬アナグレスは、激しい気性や怒りを抑えて脳の性質その物を変えることができるのだ。最初は反抗的だったリー・レイだったが、アナグレスだが薬の投与量を増やすとともに効果が徐々に現われ罪の意識にさいなまれていくのだった。コープランド博士は、第1段階を終了したとして第2段階として、リー・レイを社会に出して一般市民と同じ生活をさせることにする。しかし、リー・レイに甥を殺されたロシアン・マフィアが彼を狙っていた。

□■□ネタバレあり!□■□

 ■感想■ 
 レイ・リオッタ主演のサスペンス映画。

 面白い!
 面白い!
 面白い!
 決して派手な映画じゃないですけど、すごく面白いです!
 
 出演は、化物のような犯罪者リー・レイに『アンフォゲッタブル』(1996年)、『アイデンティティー』(2003年)のレイ・リオッタ。
 コープランド博士に『スパイダーマン』(2002年)、『レジェンド・オブ・メキシコデスペラード』(2003年)のウィレム・デフォー。
 その他、『クライング・ゲーム』(1992年)、『ザ・クリーナー』(1996年)のスティーブン・レイ。『バイオハザード』(2001年)、『S.W.A.T.』(2003年)のミッシェル・ロドリゲス。
と、演技派の役者をそろえてます。
 
 善人役も、悪人役も(←それも切れちゃってる悪役)どちらも演じるレイ・リオッタと、グリーンゴブリンのマスクをつけているよりも素顔の方が、全然強そうなウィレム・デフォーの演技合戦が思う存分観れるサスペンス映画です!!!

 レイ・リオッタだから、最後の最後まで、薬の効果が出てるのか、逃げ出すための演技なのか分からないという感じです。
 ちゃんと観てれば薬の効果出てました。
 ロシアンマフィアの殺し屋を逃がしてますもんね。
 でも、それも映画を観てる観客をだますためのミスディレクションかも…。
 
 さて、どっちでしょう??
 
 主人公の死刑シーンから始まるので、
 禁断の“『RE:プレイ』(2003年)(a.k.a.『リプレイ』)的なオチじゃないの~??”
 と、思ったんですけど、全然違ってました!!
 『RE:プレイ』なんて、使い古された禁断のオチのネタのくせに、思わせぶりの演出で、どうしようもない映画だったんで、あんなオチと思って観たら、今作のスタッフに怒られちゃいますね!!
 
 「“主人公は死んでました!”的な禁断のオチでないように!」
 な~んて期待しないで軽い気持ちで観たのが良かったのか、物語が進むに連れてドンドンドンドン画面に引き込まれました!
 
 最後の方なんか、あまりの緊張感に思わず手に汗握っちゃいましたヨ!
 そんなすごいヒネリがあるわけじゃないんですけど、最後の最後まで魅せてくれます。
 
 ランニングタイムも105分とエンターテイメント映画としてちょうどいい長さです!
 
 こういうサスペンス映画の小品の佳作が観れるからアメリカ映画って、やっぱり良いですよね!!サスペンス映画好きにこそ、ぜひ観て欲しい1本です! 75点

コントロール [DVD]
トッド・スラヴキン,トッド・スラヴキン
アートポート
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『死霊伝説セーラムズロット』いまさらリメイク??

2005-08-12 21:41:25 | ホラー
死霊伝説セーラムズロット
SALEM'S LOT(2004年アメリカ)
 監督    マイケル・ソロモン
 脚本    ピーター・フィラルディ
 原作    スティーヴン・キング
 出演    ロブ・ロウ、ルトガー・ハウアー
        ドナルド・サザーランド、ジェームズ・クロムウエル
 
 ■ストーリー■
 作家ベン・ミアーズは、新作を書くため故郷セーラムズ・ロットの町に帰ってくる。ベンは子供のころ肝試しに入った丘の上のマースティン館で、館の主が首を吊る現場を目撃して以来トラウマになっていたのだ。黒魔術が行なわれているというウワサがあるマースティン館で子供泣き声を聴きながらベンは恐怖の余り体が動かなくなり意識を失ってしまう。自分が恐怖に打ち勝っていれば少年は助かっていたかもしれないとずっと悩んでいたのだ。そんな時、1人の少年が貧血で死ぬ事件が起きる。その事件をきっかけに町中では奇怪な事件が続発するのだった。

□■□ネタバレあり□■□

 ■感想■
 ご存知、スティーブン・キングの現代に生きる吸血鬼の恐怖を描く傑作ホラー小説「呪われた町」(集英社者文庫)をTVムービーとして映像化。
 
 この長さ(ランニングタイム181分)なんで正確にはミニシリーズってことになるんですかね??
 同じくTVムービーで1979年にトビー・フーパー監督で映像化されているので、今作は、リメイクってことですね。
 トビー・フーパー版『死霊伝説』が作られたのが1979年ってことで、今から26年も前ってことなんで、メイクされても、おかしくないくらい時間は経ってるんですけどね。
 
 でも、でも、でも、、
 「わざわざリメイクする意味があるの??」
 ってデキです!
 面白ければドンドン、リメイクしても良いですけど。
 こんな風にリメイクするなら、作る意味がまるっきりわからないです!

 トビー・フーパー版が大傑作だったのに、あえてリメイクするのは“なぜ??”
 アメリカの一般視聴者って、日本のように、古い作品を観なくなってるんでしょうか??
 TVで放映されてなくても、DVDになったりしてるでしょうに!
 
 ところで、トビー・フーパー版の『死霊伝説』ですけど、今DVD化されているのは、オリジナルな完全版ですけど、出来たら海外輸出用の劇場版もDVD化して欲しいです!
 原題も“SALEM’S LOT THE MOVIE”って違うタイトルになってます!
 編集がかなり違ってて(もちろんランニングタイムも110分だから短いんですけど)これはこれで、かなりの傑作になってます!

 ところで、リメイク版の今作のキャストなんですけど、主人公ミヤーズにロブ・ロウ、吸血鬼バーロウにルトガー・ハウアー、従者ストライカーにドナルド・サザーランドとすごくすごく豪華なんですが、全然面白く無い!もったいない!
 
 トビー・フーパー版では、吸血鬼のバーロウはモンスターみたいなノスフェラトゥタイプの吸血鬼でしたけど、今作では普通の人間タイプの吸血鬼です。
 全然怖くないです。
 それにわざわざ、バーロウをルトガー・ハウアーが演じているのに、最後もなんかあっけないし!ルトガー・ハウアーの吸血鬼役なら『バッフィザ・バンパイア・キラー』(1992年)のときの方が全然良かったです。そういえば『バッフィザ・バンパイア・キラー』にもドナルド・サザーランドも出てましたね。従者の役でなく正反対の役の吸血鬼ハンターの養成係りの役でした。

 ところで、全然面白く無い今作ですけど、ホラー映画をちゃんと作る国柄か、吸血鬼が鏡に写らないとか、招待されないと町に入れないとか一応、吸血鬼物のお約束は守っています!! でも、でも、でも、やっぱりホラー映画を撮るんならホラー映画畑の監督に撮らせないとダメですよね。今作みたいに、ただ長いだけでダラダラと長時間のTVムービーにされても、観るのに苦痛なだけです!
 このデキならあと、100分短くてOKです!
 ランニングタイム80分で十分です!スティーヴン・キングの「呪われた町」って、ホラー映画的な展開になる前に、町の人々の日常を丁寧に描いていているんですよね。これから始まる超自然的なホラーな物語に現実性を持たせながらも、正統派な吸血鬼のホラーを描く傑作モダンホラーだから、時間を思う存分に使える長時間なTVミニシリーズには、向いてると思うんですけどね。
 
 それにしても、トビー・フーパー監督版と比べたら、今作は、月とスッポンです!
 いや、
 『エクソシスト2』(1977年)と『エクソシスト』(1973年)!
 『ゾンビ』(1979年)と『サンゲリア2』(1988年)!
 です!

 スティーヴン・キングの作品て、映画化したいとか映像化したいって気にさせるんでしょうね。プロデューサーからみたら魅力あるんでしょうね。知名度もあるし!
 スティーヴン・キングの作品は次から次へと映画化されますもんね。同じ原作で何度も映画化される作品もありますから。
 映像化された作品数の割りにデキは不出来な作品が多いのが特徴ですけど。
 
 スティーヴン・キングの作品の映画化で面白かったのは、前述のトビー・フーパーのTVムービー『死霊伝説』以外だと、ブライアン・デ・パルマ監督『キャリー』(1976年)、デビッド・クローネンバーグ監督『デッドゾーン』(1983年)、トビー・フーパー監督『マングラー』(1995年)、ローレンス・カスダン監督『ドリームキャッチャー』(2003年)ですね。みんな才能ある監督と組んだときが多いですね、面白いのは。
 あとは、『ナイトフライヤー』(1997年)、『トラックス』(1997年)とか、大傑作とまではいかないけど、けっこう面白かったですね。
  
 ところで、恋人スーザンがバンパイアになってるのをマースティン館で発見したのに、親玉のバーロウを倒せば元に戻るかも??
 吸血鬼映画の新しいルールを作っちゃって!!
 
 あと、主人公たちが、マースティン館と町を行ったり来たりって、映画的に間延びしたノンビリした印象与えまくりです!なんか時間かせぎしてるみたいです。今作を見るなら、トビー・フーパー監督版の『死霊伝説』を観ろ!!  15点

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トビー・フーパー監督版は大傑作!
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『ロング・エンゲージメント』これぞ映画!

2005-08-09 23:02:07 | ドラマ
ロング・エンゲージメント
UN LONG DIMANCHE DE FIANCAILLES
(A VERY LONG ENGAGEMENT)(2003年フランス)
 監督    ジャン=ピエール・ジュネ
 脚本    ジャン=ピエール・ジュネ
 原作    セバスチャン・ジャブリゾ
 出演    オードレ・トトゥ、ギャスパー・ウリエル
        マリオン・コティヤール、チェッキー・カリョ

 ■ストーリー■
 1917年、第一次大戦のフランス。最前線の塹壕に5人の兵士が連れてこられる。戦場から負傷兵としてフランスに戻る為、自らの身体を傷つけたため軍法会議で死刑の判決を受けたフランス兵たちだ。彼らは最前線のフランスとドイツとの中間地点に置き去りにされるのだった。5人の兵士の中にはマチルドの婚約者マネクがいた。置き去りにされたマネクは敵機の銃撃にあい負傷する。その後、フランス軍とドイツ軍との激しい戦闘が始まるのだった。
 終戦後、マチルドはマネクの生還を信じていた。5人の兵士のうちの1人が履いていたドイツ兵のブーツを履いていたフランス兵と若い兵士がが負傷兵として病院に担ぎ込まれたことを知るのだった。イタチとあだ名される探偵ジャルマン・ピエールを雇いマネクの捜索を続けるのだが…。「マネクに何かあれば、私にはわかるはず。」

 ■感想■
 セバスチャン・ジャブリゾが1991年に発表したフランスでベストセラーになった「長い日曜日」(創元推理文庫)の映画化。
 
 監督、主演は『アメリ』(2001年)のジャン=ピエール・ジュネ監督、オードレ・トトゥです。このコンビが再び組んだドラマです。
 でも、自分のブログに登場するんで、かなりサスペンス調(ミステリー調かな??)のドラマになってます。
 
 婚約者の生存を信じるマチルドと、第1次世界大戦のフランス軍とドイツ軍の最前線の戦場が交互に出てきて、映画を観てる人間を思わず画面に引き込ませます。
 戦争がテーマになってるんで、少し重たいドラマになっています。
 
 ジャン=ピエール・ジュネ監督のいつものファンタジー系映像は影をひそめ、第1次大戦の最前線の描写をふくめ、今回は写実的な映像が展開します。
 ジャン=ピエール・ジュネ監督が映画化したがった、ベストセラーの念願の映画化だけあってすごく面白いです。
 本当に面白いです!

 ストーリー展開は、マチルドの日常と、生き残った兵士たちの戦場での記憶のシーンが良いバランスで、交互に描かれているんですけど、演出、脚本、音楽が三位一体となって物語を盛り上げていきます。
 
 ランニングタイム134分、一切退屈しません!
 もう最後の方なんか、次はどうなるんだ、次は!早く次の展開見せてくれ!って感じでスゴク面白い小説を読んでいる様な錯覚に陥るような大傑作です!
 ハリウッドだったら3時間でも今作より内容が薄いでしょ。
 
 映画を観終わったあと、

 「あ~、映画を見たなぁ!!」

 って感じさせてくれる作品です。
 普段、ハリウッドのオバカ映画ばかり観てると、こういう重厚な作品に触れるとスゴク感動します!
 重厚なだけでなく、エンターテイメント作品として、ちゃんと面白いです!
 ただ、1つだけ言わせてもらうと、オープニングで紹介されるフランス人の5人の名前をちゃんと覚えないと誰が誰だかわからなくなっちゃうんで、最初から真剣に見てないとダメなので、これから観る人は最初から真剣に観て下さい!! 

 今作は2004年の【セザール賞】で
 監督賞 ノミネート
 助演女優賞(マリオン・コティヤール) 受賞
 新人男優賞(ギャスパー・ウリエル) 受賞
 撮影賞(ブリュノ・デルボネル) 受賞
 衣装デザイン賞(マデリーン・フォンテーン) 受賞
 美術賞(アリーヌ・ボネット) 受賞
 しています!ノミネートだけだと、脚本賞、主演女優賞他12部門にノミネートされてます!75点


ロング・エンゲージメント

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コメント (4)
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