『砂漠の戦士 黒いライオン』
TUAREG DESERT WARRIOR(1984年イタリア、スペイン、イスラエル)
監督 エンツォ・G・カステラッリ
脚本 アルベルト・ヴァスケス=フィゲロア
ヴィセンテ・エクスリヴァ
ティト・カルビ
エンツォ・G・カステラッリ
原作 アルベルト・ヴァスケス=フィゲロア
出演 マーク・ハーモン
ルイス・プレンディス
パオロ・マルコ
アルド・サンブレル
リッツァ・ブラウン
アントニオ・サバト
■ストーリー■
サハラ砂漠の、“無の大地”チクダブラは全てを呑み込んでしまうと言われていた。かつて、キャラバン隊がこの砂漠に挑んだことがあったが、盗賊が襲ってくるのだった。ガイドをしていた勇敢なトアレグ族に反撃され盗賊は敗れ去った。しかし、その後、キャラバン隊は行方不明になり、チクダブラに入った者はいないと言われていた。しかし、ガセル・サヤは2度ほど、この“無の大地”に挑戦したことがある勇敢なトアレグだった。
ある日、トラックが壊れたところをトアレグ族に助けられ、客人として2人の男が迎えられていた。しかし、トアレグの集落に、軍隊が現れ、2人を差し出すよう命令するのだった。トアレグ族の掟では、客人をもてなすことになっていて、その掟はコーランよりも古くからある掟だった。しかし、武力にものを言わせ、2人の男のうち、若い方は殺され、年寄りの者が連れ去られるのだった。名誉を傷つけられ、掟もやぶられることになったガセルは、軍の部隊に行き中尉を殺し逃走するのだった。トレアグ族が助けた老人は、エル・ケビア前大統領で、現政権にとって邪魔な存在だったのだ・・・。
■感想■
エンツォ・G・カステラッリ監督の1984年のアドヴェンチャーアクション。
砂漠の勇敢な遊牧民トレアグ族の男が、巻き込まれる大冒険物。
主演はマーク・ハーモン。今やアメリカのテレビ界でドラマで大活躍ですが、この頃は、イタリアに出稼ぎに行っていたんでしょうかね??
1984年の作品ですが、砂漠を舞台にしているせいか、マカロニコンバット物のような印象を受ける作品です。
今作はクレジットから原作があることが分かります。原作者アルベルト・ヴァスケス=フィゲロア自ら脚本も書いているんでストーリーは、原作と多分同じ展開なんでしょうね!
アクション映画なのに、思わず、「なんでこうなるの??」という爽快感のカケラも無い非情なラストが待っています。
そのシーンの数分前から、イヤな予感はしていましたが、まさに、後味の悪いアクション映画になっています!
中盤の展開は、マーク・ハーモンが、ランボーみたいに暴れまくり!
まさに、爆発!銃撃!爆発!銃撃!
爆風でスタントマン飛びまくりの1980年代的!
捕虜収容所1つを、マーク・ハーモン1人で破壊って、どういうコト??
アクション活劇かと思っていると、砂漠のサバイバルシーンがけっこう重要なシーンだったり、そして、最後は、脱力感一杯のオチ!
こういうワケの分からない展開の作品こそ、地上波のテレビの映画枠で放映して欲しいですね。製作費が山ほどあって、誰が観ても理解できるような大作ばかり放映したって、そういう作品は、観たい人はすでにレンタルしてるか、ソフトを購入しちゃってますよね。
今作のような作品もあるから、映画ファンはやめられないと思っちゃうんですが、どうでしょう??
今作のみたいな作品も普通に地上波で放映してくれればもっともっと映画ファンが増えると思うんですけどね。
もちろん、怒るファンも多そうですが…。
ところで、今作は有限会社フォワードさんからDVDが発売されているんですよね。アマゾンの情報だとランニングタイム101分になっているんですけど、かつて、VHSで出たときは95~96分版だったんですが、本当に101分版なんでしょうかね??101分版って、どんなシーンが増えているんでしょうね?? 60点
砂漠の戦士/黒いライオン [DVD] | |
マーク・ハーモン,ルイス・プレンデス,パオロ・マルコ,アルド・サンブレル,リッツァ・ブラウン | |
有限会社フォワード |