@KOBAのムービー!ムービー! 

映画感想のブログ!!
自分勝手な感想です!
このサイトはAmazonアソシエイトに参加しています!

『サイコ・キラー』 アルベルト・デ・マルチーノ監督ジャッロ

2024-01-08 00:48:55 | イタリア映画

サイコ・キラー(別題:『殺しの方程式サイコキラー』)
FORMULA FOR A MURDER
(1985年イタリア)
 監督:マーティン・ハーバート(アルベルト・デ・マルチーノ)
 脚本:フランク・ウォーカー
    マーティン・ハーバート
 出演:クリスティナ・ネイギー
    デビッド・ウォーベック
    キャロル・ブルメンバーグ
    ロッサノ・ブラッツィ
    アンドレア・ボシック

 ■ストーリー■
 大金持ちのジョアナは11歳のときに卑劣な神父に乱暴され、逃げようとして階段から落っこちてしまい下半身麻痺になり足が不自由になってしまう。以後車椅子の生活を余儀なくされるのだった。
 現在、教会では何者かによる神父の惨殺事件が起きていた。そんなとき、ジョアナにフェンシングやアーチェリーを教えているインストラクターのクレイグは、ジョアナにプロポーズをして結婚する。しかし、ジョアナは自分に乱暴をした神父が目の前に現れる幻覚を見るようになるのだが、、。

 
 □■□ネタバレあり!□■□
 今回、ネタバレしてます。映画の中盤で犯人わかっちゃいますが、、。

 ■感想■
 アルベルト・デ・マルチーノ監督の1985年のジャッロ映画。
 
 自分は、アルベルト・デ・マルチーノ監督って好きなんです!
 傑作ホラー『悪魔が最後にやって来る!』(1977年)を始めとして、ギャング映画『続シンジケート』(1973年)、アクション映画と思わせといて、実はミステリー映画な『ビッグマグナム77』(1977年)と好きな作品を監督しています!!
 基本、1970年代1980年代のイタリア映画のエンターテイメント映画好きだから甘いんですが、、。


 脚本は、アルベルト・デ・マルチーノとヴィンセンツォ・マニーノ。
 ヴィンセンツォ・マニーノは、ポリッツィオテスキの大傑作『ナポリ犯罪ルート』(1976年)の脚本家です。その他には、『ルチオ・フルチのマーダーロック』(1985年)や『ベレッタの女最後の誘惑』(1987年)、『怒りの標的』(1987年)などの作品の脚本も書いてます。


 面白いです!
 面白いです!
 すごく面白いです!!

 1980年代のイタリア映画って本当に面白いです!
 もちろん、1960年代のマカロニウエスタンも1970年代のアクション映画も大好きなんですけど! 
 今作も日本では未ブルーレイ化、未DVD化です。
 マカロニウエスタンはかなりソフト化されましたけど、ジャッロ映画とかユーロクライム系の作品てディスク化されないですよねー。

 
 ジョアンナが見る幻覚??の自分を犯した神父や、血まみれの人形のイメージなど、まさに映画的!で印象に残ります!
 サウンドトラックに合わせて、神父が血まみれの人形を持ち歩くシーンなど本当に印象的!


 幼いころに、神父に乱暴されたジョアナの周りで起きる連続殺人事件を描くスリラー映画なのかな??
 とか思ってると、ストーリーはまるっきり違う方向に進んでいきます。
 
 大金持ちジョアナの財産を狙った、夫と家政婦の起こす事件だとわかります!それも、かなり前半で分かっちゃいます!

 ミステリー映画として定番中の定番のストーリーですけど、見せ方がうまいので、最後まで面白く観れます!
 ヒロインのジョアナが見る悪夢のシーンとかも、サスペンスを盛り上げるのに、効果的に使われてます!スリラー映画に良くありがちなの意味不明な悪夢のシーンとは大違い。

 後半のクライマックスは犯人と足の不自由なヒロインの攻防戦!!
 ヒロインは普通の人なんで絶対的に不利!!車椅子でもやたら強い『エンドプレイ』(1976年)の犯人とは大違いです。マイナーすぎて誰も『エンドプレイ』わからないですよね、、。

 遺産を狙って、ヒロインと結婚するデビッド・ウォーベックのキャラクター設定が、ちょっとだけ変ってて楽しめます!
 性格、はっきりして!って感じ。

 ヒロインのことを愛し始めちゃいますけど、神父を2名も惨殺してますからね!
 完全な凶悪犯です!
 ホントにヒロインを愛する設定にするんなら、ムダに人を殺さなくても良かったのに!
 でも、まぁ、それじゃ映画にならないですね。


 ランニングタイムが89分と短いのですごくテンポが良いです。こういうエンターテイメント作品は、あまり長いと間延びしちゃいますもんね。日本公開版は89分ですけど、オリジナルイタリア公開版は96分みたいです!
 89分版でも面白かったですけど、96分版観てみたいです。96分版のブルーレイ、DVDとか発売して欲しいです!!


 定番みたいなストーリーなんで、ビックリ度は低いですけど、前半予想していたストーリーと後半(正確には中盤以降)で雰囲気が変わるのですごく面白かったです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『華麗なる殺人死ぬには美しすぎて』 1989年のジャッロ。

2024-01-07 00:32:53 | イタリア映画

華麗なる殺人 死ぬには美しすぎて
SOTTO IL VESTITO NIENTE 2(1989年イタリア)
 監督:ダリア・ピアーナ
 脚本:クラウディオ・マンシーニ
    アキーレ・マンゾッティ
    ダリア・ピアーナ
 出演:フローレンス・ゲラン
    フランソワ=エリック・ジェンドロン
    ジョイア・マリア・スコーラ
    ランディ・インゲルマン
    ジョヴァンニ・タンベリ

 ■ストーリー■
 ファッションモデルのシルビアは、ファッション業界の大物に目をつけられ、あるパーティを仕組まれ襲われてしまうのだった。
 怒ったシルビアはパーティ会場から車で逃げ出すが、3時間後パーティ会場から10キロ離れた崖から転落して死んでしまう。なぜ10キロ先の崖まで3時間もかかったかは不明だった。
 その後、メラニーというモデルがミラノにやってくる。そんなとき、例のパーティを仕組んだ現場にいた者たちが、次々に殺されていく事件が起きていくのだった。

 ■感想■
 ファッション業界を舞台にした1985年のイタリアのジャッロ映画『ドレスの下はからっぽ』の続編です。
 『ドレスの下はからっぽ』のイタリアのタイトルは”SOTTO IL VESTITO NIENTE”ですが、今作のイタリアのタイトルは”SOTTO IL VESTITO NIENTE 2"です。
 続編と言っても、関連するのは映画の舞台がファッション業界というところだけですけど。

 『ドレスの下はからっぽ』は、双子の兄妹の超自然的な精神感応力をきっかけにして、正統派のジャッロを目指したようなミステリー映画でしたが、今作は殺人シーンもあっさりと軽く描かれすぎで、ジャッロ映画の雰囲気は少し薄目です。
 プロモーションビデオの撮影シーンが多いからかもしれないですけど、スタイリッシュでオシャレなシーンが多すぎ!
 ミステリー度もあまり高くない、、。
 
 ダリオ・アルジェント監督全盛期の作品みたいにストーリーを描くことそっちのけで、殺しのシーンをしっかり描けとは言いませんけど、今作は余りにも殺しのシーンがアッサリしたものです。

 ストーリーがミステリー的に素晴らしいものだったら良いんですけど、肝心のストーリーも大したことないのが、、、。
 ストーリーもこういう作品を観なれた人にはすぐにわかってしまうような感じ、、。
 
 今作は1989年にイタリア本国で公開されて『ロジャー・ラビット』に次ぐ第2位のヒットになったらしいですけど、、、。
 1989年は他に大ヒットした作品は無かったんでしょうか??
 自分も『ロジャー・ラビット』より今作の方が観たいですけど、、。
 
 ミラノにやってきたメラニーやシルビアを使おうと思っていたディレクターのデビッドを主人公にして連続殺人事件を捜査するっていうストーリー運びをメインにすれば良かったのに、、。そうなってません。
 被害者が次に殺されるのが自分かも?って、おびえてるのがストーリーのメインになっちゃってます!!
  延々と被害者たちが描かれてく、、。
 なのに、殺人シーンはあっさりめ!

 肝心なラストの犯人も別に驚かないでしょう。
 登場人物が少ないので犯人になりそうな容疑者は2人しかいないですからね、、。
 これが、もう少しミステリー度高めの脚本だったら、、、。もちろん犯人も違う設定で。

 オリジナル版はランニングタイム100分ですが、日本公開版は90分なので、10分でずいぶん印象が変わるのかもしれないですけど、、。

 けっこう殺人シーンとかしっかり描かれていたりして、、。
 『血のバレンタイン』もゴアシーンがしっかり描かれていた日本劇場公開版と、ゴアシーンがカットされたアメリカ劇場公開版では印象が全然違いますからね、、。
 90分くらいの作品で10分違うと、ずいぶん違っちゃいますよねー。

 主人公がハッキリしないのが、ちょっと感情移入できない理由かもしれないです。
 もう少し、普通のミステリー映画のような体裁をとってくれたら、面白く観れたと思うんですが、。
 
 ジャッロ映画としても、ミステリー映画としても、特別に面白い作品では無くあくまでもジャッロ映画の1本って感じの作品です。
 ジャッロ映画のブームが去って久しい1989年の作品だから、こんな作品が作られただけでも良しとしなければいけないんでしょうねぇ。
 肝心なラストの犯人も別に驚かない映画ファンは少なくないでしょう。

 これが、もう少しミステリー度高めの脚本だったら、最後の犯人にも少しは驚けたのに!

 でも、イタリア映画なんで、これくらいでOKです、、。
 イタリア映画に甘いので、、。

 

パンフレットです。

このサイトはAmazonアソシエイトに参加しています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ステイ・ホーム』

2020-12-26 21:57:36 | イタリア映画

ステイ・ホーム
THE NEST IL NIDO(2019年イタリア)
 監督:ロベルト・デ・フェオ
 脚本:ロベルト・デ・フェオ
    ルチオ・ベサーナ
    マルゲリータ・フェッリ
 原案:ロベルト・デ・フェオ
 出演:フランチェスカ・カヴァリン
    ジャスティン・コロヴキン
    ジョネヴラ・フランセスコーニ
    マウリッツィオ・ロンバルディ
    ファブリッツィオ・オデット

 ■ストーリー■
 父親リッカルドに連れられヴィラ・デイ・ラーギの領地から外に出ようとして車に乗車中事故に遭いサムエルは足が不自由になってしまう。父親のリッカルドはその事故で死亡、サムエルは母親エレーナから屋敷の領地の外へ行くのを禁止されていた。
 ある日、屋敷に新たにデニーズという少女がやってきてメイドになる。エレーナによれば、恵まれない子をしばらくあずかることにしたというのだ。
 母親のエレーナはサムエルを厳しくしつけるが、この教育はサムエルの住む広大な領地ヴィラ・デイ・ラーギを治め新しい社会を築くためのものだと教えていくのだが、、、。

 □■□ネタバレあり□■□
 今作はオチを知らないで観た方が100倍面白く観れるので今作を観る予定の方は読まないで下さい。

 ■感想■
 イタリアのホラー映画。
 ジャンルは、あえて”イタリア映画”にしています。ネタバレになるので、、、

 映画の冒頭で、事故のシーンがあるので、てっきり、これはいつものあの”実は死んでました”の禁断のオチ系の作品かな??と思ったんですけど甘かったです、、、。

 夢オチでもなく、実は登場人物はすでに死んでましたオチでもなく、主人公が犯人でしたのオチ(別にこれは禁断のオチじゃないですけど、、、)でもなく、実は双子でしたのオチでもなく、、、

 「ま、まさかのオチ。」
 「驚きー。」

 すごく面白かったです。
 ここ数年で1番驚けた作品かも??
  
 タイトルの『ステイ・ホーム』で期待もしていなかったんですが、イタリア映画だから鑑賞しました。
 実は、あまり期待していなかったからが、鑑賞後の印象が良かったという声も、、、。

 ドンデン返し系の作品は、これくらいのオチを用意してくれないとダメですよねー。

 2018年の日本映画『去年の冬、きみと別れ』を観たとき、あまりに素直な展開に、、、全然驚けないオチ!
 「もっと、ビックリするくらいのオチを想像してたのに、、、。驚きの展開でなく超ストレートなストーリー展開、、。」
 と思ったのを思い出しました!!

  ランニングタイム108分と少し長めなのが難ですが、十分楽しめました、、、。 
 ただ、オチありきの作品なので、オチを知ったら、それだけで十分って感じになっちゃうのが残念な気が、、。


 大きな屋敷での冒頭から後半までの描写が丁寧すぎて、テンポも良くないのに、屋敷を抜け出してからラストのオチまでの展開が突拍子もないので、もう少し小道具やセットとかでヒント系のものがあった方が良かったかと思います。

  途中、イノシシを撃つ銃が、もっともっと未来的な銃にするだとか、、、
 最後、母親のエレーナが電話の受話器を持つシーンがありますけど、もっと未来的なデザインにするとか、、
 屋敷から外に出るのは、厳重な厚さ2メートルくらいの電子制御された門にするとか、、、。

 iPod系な音楽プレイヤーが途中で出てくるので、とりあえず時代設定が現代なのがわかりますが、その他は1960年代とかって言われても分からないくらいのものしかでてきません、、、。

 小道具等で未来感を出して欲しかったです。映画の中の時代って、どう考えても1960~70年代~みたいな雰囲気ですが、もう少し現代風とか未来的なものがあっても良かったと思うんですが、、。
 せめて、荷物を運ぶ車は『マッドライダー』(1983年)に出てきたような車のようにデコレーションでもしてくれれば良かったのに、、、。

 ジョセフ・ルーベン監督の『フォーガットン』(2004年)も、かすむような今作のオチ、こういう映画大好きです。

 ドンデン返し系のオチの映画を作る脚本は、今作くらいトンデモ作品にしてくれないと、、、。

 ところで、映画の中の主人公のこれからを考えると、あの車の中に食料やガソリンや武器はあるんでしょうか??実は電気自動車でガソリンがいらないとか、食料や銃弾はたっぷり積んであるとか、そういう描写があるだけで、もっとリアルで良かったのに、。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ザ・グレイテスト・キング』

2020-12-18 22:23:30 | イタリア映画

ザ・グレイテスト・キング
PRMULUS & REMUS THE FIRST KING(2019年イタリア、ベルギー)
 監督:マッテオ・ロヴェーレ
 脚本:マッテオ・ロヴェーレ
    フィリッポ・グラヴィーノ
    フランチェスカ・ミニエーリ
 原案:マッテオ・ロヴェーレ
    フィリッポ・グラヴィーノ
    フランチェスカ・ミニエーリ
 音楽:アンドレア・ファッリ
 出演:アレッサンドロ・ボルギ
    アレッシオ・ラピーチョ
    タニア・ガリッパ
    マッシミリアーノ・ロッシ
    ファブリツィオ・ロンジョーネ
 
 ■ストーリー■
 紀元前、羊飼いのロムレスとレムスの兄弟はテヴエレ川の氾濫に遭い波に押し流されてしまい、アルバ人に捕えられ奴隷となる。奴隷たちは戦わされていたが、隙を見て奴隷たちと反撃、アルバ人たちを倒し、アルバ人から逃れるため奴隷たちと旅にでるのだった。兄のロムレスはケガを追いレムスはかばいながら移動するが、ロムレスの件で森の中で仲間同士で争いが起きるがレムスが勝利し、その後、奴隷たちのリーダーになるのだが、、、。
 

 ■感想■
 ローマ建国の伝承神話を映画化したイタリア、ベルギーの歴史映画。
 
 ローマ建国神話に詳しくにので、全然馴染みのないストーリーでした。イタリア人には、良く知られている話なんでしょうか??
 
 あと、良く分からないのですが主人公の兄弟の設定が双子らしいのですが、、、(もともとの建国神話の設定通りだと)、映画の中ではそうは見えないのですが、、。

 戦闘シーンのみ、妙にリアルで見ごたえあるものの、ストーリーがあまりにも淡々と真面目に進んでいくので、、ランニングタイム128分って、、、。すごーく長く感じちゃいました、、、。
 観続けるのが苦痛でした、、、。
  90分くらいだったら、テンポが良くて面白く感じることが出来たかも??

 ウンベルト・レンツィ監督の『アイアン・マスター』(1982年)の方が断然好きです!!

 ローマ建国神話と同じ土俵で比べたら怒られそうですが、、、ある意味、時代設定がはるか古代でファンタジーものだから記事にしても良いですか??

 剣と魔法物の映画、けっこう好きなんですよね。特にイタリア映画。
 ウエスタン、ミステリー物、警察物、イタリア映画好きなんです、、。
 1982年ころイタリアでは、『コナン・ザ・グレート』(1982年)にあやかって便乗作品が数多く作られたうちの1本です。
 
 その他の作品で、少し思いつくだけでも、

 ジョー・ダマト監督、マイルズ・オキーフ主演の”アトー”シリーズ『世紀末戦士アトー 炎の聖剣』(1982年)、『世紀末戦士アトーII大魔王ゾブの牙城』(1983年)。
 エリック・アラン・クレイマーがアトーを演じた3作目『魔宮神話レジェンド・オブ・サンダー』(1990年)

 ”グナン”シリーズ、フランコ・プロスペリ監督の『激突!美女軍団アマゾネス・キング』(1984年)。”Gunan il guerriero”(1982年)

 ミケーレ・マッシモ・タランティーニ(マイケル・E・レミック)監督、ピエトロ・トリッシ主演の『狂戦士サングラール』(1982年)
 
 トニーノ・リッチ(アンソニー・リッチモンド)監督、ブルーノ・ミニッティ(コンラッド・ニコルズ)主演の『怒りの戦士グレート・トア』(1983年)

 ルチオ・フルチ監督のSc-Fi『SFコンクエスト 魔界の制圧』(1984年)

 全然、違うジャンルの作品を並べて、字数かせぎしちゃいました、、、。この剣と魔法の作品も、どこかのメーカーがブルーレイ化してくれないでしょうか??
 ジャッロ系の作品や、マッドマックス2系の作品よりも販売数が厳しいかも、、、。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ジョーズ・リターンズ』

2020-11-29 22:53:02 | イタリア映画

ジョーズ・リターンズ(TV題:『最後のジョーズ アメリカ東海岸を最大の恐怖が襲う』)
THE LAST SHARK(1981年イタリア)
 監督:エンツォ・G・カステラッリ
 脚本:ヴィンセンゾ・マニーノ
    マーク・プリンチ
    ラモン・ブラヴォ(ノンクレジット)
 原案:ウーゴ・トゥッチ
 音楽:モートン・スティーヴンス
    グイド&マウリツィオ・デ・アンジェリス
 出演:ジェームズ・フランシスカス
    ヴィック・モロー
    ステファニア・ジロラーミ
    ミッキー・ピナテッツ
    ジョシュア・シンクレア

 ■ストーリー■
 作家ピーター・ベントンのもとに娘ジェニーが慌てて飛び込んでくる。ウィンドサーファーのマイクが目を離したちょっとしたすきにサーフィンごと行方不明になったというのだ。
 船を出したピーターは、かみ砕かれたサーフボードを発見したロンと合流し、巨大なホオジロザメがいることを確信するのだった。ピーターとロンは、週末に開かれるサーフィンのレース大会に向け市長に注意を訴えかけ十分な安全対策を行うのだった。しかし、想像を絶する大きさのホオジロサメは金網を破りレース会場に侵入、ウィンドサーファーたちを血祭りにあげ、会場は大パニックに、、、。
 ピーターとロンは、海を探索中に偶然ホオジロザメに出くわし、水中銃を2発撃ちこむが、効き目はなかった。命からがら港に帰ってきたピーターとロンは、ウェルズ市長の息子とピーターの娘ジェニーたちのグループがサメを退治しようと船を出したことを知るのだった、、、。

 ■感想■
 エンツォ・G・カステラッリ監督の『JAWS ジョーズ』の亜流作品。
 エンツォ・G・カステラッリ監督はいつからカステラッリという表記になったんでしたっけ??
 以前の表記は、カステラーリだった気がするんですが、、、。TVの地上波でイタリア映画がひんぱんに放映されていた頃は、そうだったのに、、。正確にはどっちなんでしょうね??

 脚本は『New Yorkスクイズ・ゲーム』(1980年)、『同窓会の恐怖』(1991年)、”Plein Fear”(1990年)のマーク・プリンチ。

 『JAWS ジョーズ』の亜流作品としては時期的に早すぎたのか、実際、ユニバーサルピクチャーズに訴えられアメリカでは裁判で負け公開後、劇場で上映中止になってしまっています。
 確かに、主人公が作家のピーターという名前だったり、(「ジョーズ」の原作者はピーター・ベンチリー)、サメのプロと組んでサメ退治に出るとか、似ている部分はありますけど、訴えるほどなのかなぁ~と思っちゃいますが、、。

 『JAWS ジョーズ』が海洋サスペンス+動物パニックだとすると、今作は完全な動物パニック、しかもモンスター映画系より!!
 10メートルあるホオジロザメはヘリコプターにも飛びついたり、おとりの餌を桟橋ごと持っていく怪力さ!!

 中盤で主人公の娘が足を食べられたりと、まずハリウッドでは考えられない展開!!
 映画後半、颯爽と余裕しゃくしゃくで出てきたサメハンターも、準備する間もなくサメのえさに、、、。

 今になって考えると、本家の続編『JAWS ジョーズ2』(1978年)、『JAWS ジョーズ3』(1983年)よりはるかに面白い!!

 『JAWS ジョーズ』と『グリズリー』(1976年)が動物パニック映画のジャンルの始まりだとすると、こういう亜流の作品があって、逆に『JAWS ジョーズ』の評価が高まると思うんですが、どうなんでしょう??
 まぁ、設定が似すぎていたり、あまりの面白さに訴えたんでしょうねぇ。

 TV東京系の木曜洋画劇場で『』で放送されましたが、1996年に突然VHSソフトがリリースされました。
 VHSソフトの吹替版ではジェームズ・フランシスカスの声は大塚明夫さんでしょうか??
 TV版の吹替キャストはどうなんでしょう??
 VHSソフト版は、残酷シーンがカットされているのでTV放映版でブルーレイ化して下さい!!もちろん、日本語吹替音声つきで!!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『マフィアは夏にしか殺らない』アルトゥーロはつらいよ

2015-05-23 00:55:45 | イタリア映画

マフィアは夏にしか殺らない
LA MAFIA UCCIDE SOLO D'ESTATE(2013年イタリア)
 監督          PIF
 脚本          ミケール・アストーニ
              PIF
              マルコ・マルターニ
 出演          クリスティアナ・カポトンディ
              ピフ
              アレックス・ビスコンティ
              ジネヴラ・アントーナ
              

 ■ストーリー■
 1970年代のシチリア島のパレルモに住む少年アルトゥーロは、転校生フローラを見て好きになる。アルトゥーロはフローラに告白できないでいたが、ある日、TVのインタヴュー番組でアンドレオッティ首相が、自分の妻に墓場でプロポーズしたという話を聞き、悩みに答えてくれたような気になり、アンドレオッティ議員のファンになってしまうのだった。
 そんなとき、町の喫茶店でジュリアーノ警部からイリスというケーキを紹介してもらい、フローラにあげるようになるのだったが、恋敵のフォフォがくれているのだと思ってしまうのだった…。
 

 □■□ネタバレあり!□■□

 ■感想■
 1970年代から現代まで、主人公の成長と、同時代に起きたマフィアの活動を描く犯罪、コメディ映画。

 正確には”コメディ調の軽いタッチ”の作品で、いわゆるコメディ映画ではないです。

  コメディ調ではあるものの、ストーリーはすごくまじめで、最後はまさに感動的な展開に。
 今作は、
 【イタリアアカデミー賞】新人監督賞、青少年審査員賞受賞
 【イタリアゴールデン賞】脚本賞受賞
 【イタリア映画記者協会賞】新人監督賞、脚本賞受賞
 
 等受賞しています!!当然と言えば当然な感じです。
 また、今作の紹介によると、反マフィアの判事ピエトロ・グラッソ(現イタリア元老院議長)が「マフィア映画のベスト」と言った作品だそうです。
 本国イタリアでは大ヒットしたそうです!!

 あらすじ的には、アルトゥーロの恋愛を描きながら、アルトゥーロの周りで、人が次々と死んでシリアスな展開になっていきます!!
 
 アルトゥーロにイリスを教えてくれた、ジュリアーノ警部!
 アルトゥーロが、アポなしでインタヴューをおこなったダッラ・キエーザ将軍!
 アルトゥーロの恋心を知っていた、フローラと同じアパートに住むキンニーチ判事!

 とにかく、1970~1980年代のパレルモではマフィアの活動がごく普通に、一般人の生活の周りで身近に銃撃やら爆破事件が起きていたんでしょうねぇ。
 次から次へと警察や判事、護衛の警官たちが死んでいきます!!
 作品のノリが、イタリア映画お得意のコメディ調なだけに、殺伐としたシーンが余計に際立って残酷に思えてきいます。

 主人公の恋愛がメインで描かれていても、マフィアの恐ろしさの描写はおろそかになっていない!!主人公は警官でもギャングでもない一般人なのにマフィアの恐ろしさをちゃんと伝えているというところは、今作最大の魅力でしょうか??

 イタリア映画ファン必見の作品です!! 70点

マフィアは夏にしか殺らない [DVD]
クリスティアーナ・カポトンディ
オンリー・ハーツ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『狼と呼ばれる男』ラストマン三十郎

2012-05-22 00:10:36 | イタリア映画

狼と呼ばれる男
IL CONTO E CHIUSO(1976年イタリア)
 監督          ステルヴィオ・マッシ
 脚本          ピエロ・レノーリ
 出演          カルロス・モンゾン
              リュック・メレンダ
              マリアンジェラ・ジオルダーノ
              ジアンニ・デイ

 ■ストーリー■
 イタリア北部の工業都市に流れ者リコがやってくる。その都市では、2つのギャングが争っており、リコはその2つのギャングの争いを利用して、ギャングを叩き潰そうとするのだった。

 ■感想■
 ステルヴィオ・マッシ監督の劇場未公開アクション。
 1981年にTBSの「金曜ロードショー」(23:35~)で放送されました。当時は、劇場未公開のアクション映画が良くTVの映画劇場で放映されました。
 2012年4月から始まった、TBS、ゴールデンタイムの映画枠「水曜プレミアシネマ」で、すでにDVD化されているような映画ファンがまるっきり観ないような作品を放映するなら、こういう作品を放映して欲しいですよね。

 2つのギャングが争う街に、流れ者がやってきて、2つの組織を戦わせて壊滅させるという黒澤明の「用心棒」的な古典的なストーリーを、見事、現代劇の犯罪アクションとして甦らせています!
 ハッキリ言って『ラストマン・スタンディング』(1996年)より100倍面白いです!製作費は100分の1でしょうけど。
 もうストーリーは、『用心棒』や『荒野の用心棒』と同じなので、余計な説明は無しです。『ラストマン・スタンディング』をDVD化するとき、今作もソフト化してくれれば良かったのに・・・。
 
 当時のTV局は、本当に色んな映画を放映してくれました!!
 TBS金曜23:30(23:35~のときも)の映画枠(←多分「金曜ロードショー」という映画枠のネーミングだったはず)は、85分枠なのに、かなり長く、本編が実質75分くらいあったんですよね。ちなみに、TV東京の90分枠(85分枠)の映画枠は、実質本編が68~70分くらいでした。
 同じ映画枠で放映された作品で、劇場未公開で、覚えている作品といえば
 エド・ハント監督のSF『SFパニック・恐怖の病原体』(1979年)
 カナダ製のオカルトホラー『呪いの人形』(1977年)
 エンツォ・G・カステラーリ監督の傑作ウエスタン『帰ってきたさすらいのガンマン ケオマ』(1977年)
 ジョン・カーペンター監督のTVムービー『狙われた密室の女』(1978年)
 ドイツ製“ラブ・バッグ”『ああスーパーカー天国と地獄を行く』(1973年)
 オーストラリア製のスリラー『ヌードモデル危機一髪』(1978年)
 等々、今だったら、話題になること必至の作品をひっそりと放映してました。
 
 劇場公開作品ですけど、クリスチナ・レインズ主演、ジェフリー・コンヴッツ原作の『センチネル』(1977年)もこの枠の放映でした。

 今、考えると、こういう作品はビデオに録って残しておきたかったです。当時は、ゴールデンタイムも、朝も昼も深夜も、各局映画を放映していたんで、あまり貴重だと思わなかったですけどね。
 TBSだけじゃないですけど、各局、映画枠ふやして、昔放映したこういう作品を放映してくれないですかね~。  65点



 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ベレッタの女 最後の誘惑』マカロニサスペンス

2011-05-21 23:50:13 | イタリア映画

ベレッタの女 最後の誘惑
EVIL SENSES(1986年イタリア)
 監督      ガブリエル・ラヴィア
 脚本      ジャンフランコ・クレリチ
          ガブリエル・ラヴィア
          ヴィンセンツォ・マンニーノ
          ダルダーノ・サケッティ 
 出演      モニカ・グェリトーレ
          ガブリエル・ラヴィア
          ダリオ・マゾリ
          ミムジー・ファーマー

 ■ストーリー■
 殺し屋のマヌエルは、あるとき、依頼者のことを知りたくなり名簿を盗んでしまう。組織がそれを知り殺し屋を差し向けてくるのだった。殺し屋を返り討ちにしたマヌエルは、ロンドンを後にしローマへ向かうのだった。マヌエルは、ローマで娼婦ビットリアに出会い惹かれていくのだった。 

 ■感想■
 1987年のイタリア製のアクション映画。
 アクション映画といっても、ほとんどが部屋の中が舞台のサスペンス系のアクション映画です! 
 どちらかというと、劇場公開時に、H系なエロチックな系統の作品として宣伝されていた今作ですけど、H系なシーンは飾りみたいな感じで内容は、イタリア映画お得意の超エンターテイメントアクション映画です。
 エロチックなシーンも、ほんのちょっとありますけど、そのシーンを観て興奮する人は、まずいないでしょう!
 脚本は、主演、監督のガブリエル・ラヴィアと、ジャンフランコ・クレリチ、ヴィンセンツォ・マンニーニ、ダルダーノ・サケッティなんで、このスタッフからみてもわかるようにB級アクション映画です!

 脚本のジャンフランコ・クレリチは、ジャッロ映画『マッキラー』(1972年)、『死神の骨をしゃぶれ』(1973年)、食人映画で日本で大ヒットした『食人族』(1981年)、『魔境のガンファイター』(1985年)、『デモンズ・キラー美人モデル猟奇連続殺人』(1987年)の脚本を書いてます。
 ヴィンセンツォ・マンニーノはジャンフランコ・クレリチと組んでホラー映画『ヘルバランス』(1987年)、B級アクション映画『殺戮軍団マッド・コブラ』(1988年)の脚本を書いてます。
 ダルダーノ・サケッティは、ルチオ・フルチのホラー映画の脚本を始めとして、数多くのエンターテイメント作品の脚本を書いているので、イタリア映画ファンには有名な脚本家です!!
 『マッドライダー』(1983年)、『ダーティ・マグナム’87デッドリー・インパクト』(1984年)、『死神ジョーズ戦慄の血しぶき』(1984年)、『キラー・クロコダイル』(1988年)等々の脚本を書いてます。

 監督は、今作でも主演している俳優のガブリエル・ラヴィアです!!今作以降も、監督として作品を撮っているようですね。日本では、未公開ですが…。
 俳優としても、日本でも公開されたダリオ・アルジェント監督のジャッロ『スリープレス』(2001年)に出演してました。

 イタリア映画のエンターテイメント作品好きなら御馴染みのメンバーです。こういうエンターテイメントなマジメな作品は、H系の作品であるかのような宣伝をしないで欲しいですよね。観ようかどうか迷ってる人が、少し引いちゃいますからね。
 でも、ランニングタイムが100分と、こういう作品としては、ちょっとだけ長いですけど、まぁ、許容範囲内でなんとかダレルこともなく最後まで楽しく観ることができます!
 イタリア映画ファン、必見の作品です。

 よくありがちな設定のサスペンス映画ですけど、それなりに楽しめます!どこかで観たことあるとか、読んだことようなストーリー!なところも、いかにもイタリア映画的!!
 こういうB級イタリアアクション映画がDVD化されるとうれしいんですけどね!! 70点

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『4匹の蝿』ダリオ・アルジェント37年ぶりの公開

2011-01-05 19:51:15 | イタリア映画

4匹の蝿
4 MOSCHE DI VELLUTO GRIGIO(1971年イタリア)
 監督      ダリオ・アルジェント
 脚本      ダリオ・アルジェント
 音楽      エンニオ・モリコーネ
 出演      マイケル・ブランドン
          ミムジー・ファーマー
          ジャン=ピエール・マリエール
          バッド・スペンサー

 ■ストーリー■
 ロックバンドのドラマー、ロベルトは、ある晩、嫌がらせを続ける男に、詰め寄るが、相手が取り出したナイフでもみ合ううちに、相手を刺し殺してしまうのだった。その瞬間を仮面をかぶった人間にカメラに撮られたロベルトは、脅迫を受けるようになるのだった。そんなとき、ロベルトの周りで殺人事件が発生するのだった。

 ■感想■
 ダリオ・アルジェント監督、脚本の1971年のジャッロ。
 1973年に公開されて以来、ソフト化もされず、2010年6月にリバイバル公開されるまで、37年間も鑑賞する機会が少なかった幻の作品。
 まさか、今作がDVDで入手出来るようになるとは思いませんでした。
 このコトだけを考えれば、良い時代です。
 でも、ルチオ・フルチ監督の1970年代のジャッロがDVD化されないのは悲しいですね~。
 『幻想殺人』(1971年)、『マッキラー』(1972年)、『ルチオ・フルチのザ・サイキック』(1977年)などもDVD化して欲しいですねぇ。
 あと、アントニオ・ピド監督の『美人ダンサー襲撃』(1977年)やアルベルト・ネグリン監督の『濡れたウィークエンド 女子学生寮半裸惨殺死体の謎』(1978年)などもDVD化してくれるとウレシイんですけどね。
 つまらない映画をソフト化するんだったら、ジャッロやイタリアの1970年~1980年代の警察物のアクション映画をソフト化して欲しいですねぇ。
 
 今作『4匹の蝿』は、ダリオ・アルジェント監督のジャッロとしては、『歓びの毒牙』(1969年)、『わたしは目撃者』(1970年)のあとに作られた作品です。
 自分的には、ミステリー映画的にも、映像のトリック的にも、『歓びの毒牙』の方が断然、今作より、好きです。『わたしは目撃者』は、今作と同じような感じですけど、雰囲気は断然上って感じで好きなんですよね。

 37年間観れなかった作品が観れたって意味では、今作を観れるっていうことは、すごいんですけどね。
 でも、ミステリー好きには、途中で犯人が分かっちゃうかも??
 けっこう、分かりやすいミステリーになってます。まぁ、1971年の作品だから、素直なストーリーでも、しょうがないですかね??

 『歓びの毒牙』や『サスペリアPART2』(1975年)のような、映画ならではの映像トリックを期待しなければ、それなりに楽しめる作品にはなっているので、イタリアのミステリー映画ファンは必見。

 そういえば、ダリオ・アルジェント監督の1988年のジャッロ『オペラ座 血の喝采』は、いまだに日本ではイタリア公開版が観れませんけど、『4匹の蝿』も37年ぶりに観れるようになったんで、これを機に、どこかのメーカーさん、『オペラ座 血の喝采』のイタリア公開の107分版をソフト化してくれないですかね?? 70点

4匹の蝿 [DVD]
マイケル・ブランドン,ミムジー・ファーマー,ジャン・ピエール・マリエール,フランシーヌ・ラセット,バッド・スペンサー
キングレコード
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『脱走機関車』イタリアB級アクション

2010-06-10 00:15:23 | イタリア映画
脱走機関車
 THE RED BERET(REBELLION)(1976年イタリア) 
 監督   マリオ・シシリアーノ 
 原作   ディーン・クレイブ
 出演   ジーク・ハートラップ、カーク・モリス  

 ■ストーリー■
 12月9日傭兵のレッドベレー部隊が反乱軍のシンバ族の手に落ちてしまう。隊長のブラントのみかろうじて脱出するが、ルカレリという村で機密書類を紛失してしまうのだった。その機密書類には、内乱続くアフリカのコンゴにレッドベレーを派遣した人物の名前とレッドベレーの作戦活動の一部始終が書かれていたのだ。秘密書類を奪回するためブラントを隊長に、黒人のローダーウッドを補佐にして7名の部下と特殊部隊を組み、ルカレリの村へと向かうのだが。  

 ■感想■  
 イタリア映画お得意の少人数特殊部隊物のマカロニ戦争アクション映画です。
 かつて「GYAO」で放送していたんで鑑賞。
 その後、感想を書かずに数年!今回記事に!

 TV東京の90分枠の映画枠でオンエアされたんでしょうけど、未見でしたので、初鑑賞です。 
 イタリア映画のB級(C級かな)アクションなうえに、69分弱にカットされた版なので、ストーリーが良くわからないですけど、登場人物たちの行動がおかしいです。
 ケガをしたマルティネスを置いてきてぼりにしてブラント隊長が良心の呵責にさいなまれますけど、おかしいでしょ。
 だって、秘密書類の交換条件で、最初に脱出してきたんだから!

 なぜ、良心の呵責?? 
 
 主人公のガイドもなぜか?戦闘中にH!
 オカシイ!出来ないでしょ!いくら戦闘に参加してないからって!
 ゴルゴ13だって、拝一刀だって、戦闘中にHしないです。 
 ゴルゴ13も拝一刀も必要とあれば戦闘中にHしちゃうんでしょうけど。

 ところで、反乱軍って、シンバ族とは違うの??
 最後に出てきた反乱軍って、なぜか理性的だし。
 突然、民間人は領事館送り??  今まで、コンゴの民族を、なんかとてつもなく恐ろしい民族のように扱いしてたのに、最後は、普通の国際ルールを守る人間になってます。
 まぁ、そういういい加減さもイタリアB級(C級)アクションのいいところ!
 
 でも、1970年代、1980年代は、こんな殺伐とした戦争映画をゴールデンタイムに地上波でオンエアしてたんですよね!!
 今作は、戦争映画とは言え、何人の人が死んでるのか分からないです!!。軽く100人以上死んでます!!
 。戦争映画なんだから、当たり前なんですけど、ミサイルとかでなく、全部、マシンガンや手榴弾で殺しての100人ですからね。 
 
 地上波でも、こういう1970~1980年代のイタリア映画を、どんどん吹き替えでオンエアして欲しいですね。 60
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『第三帝国の陰謀を砕け!ヘル・コマンドー7』マカロニ戦争アクション

2010-01-25 22:43:50 | イタリア映画
第三帝国の陰謀を砕け!ヘル・コマンドー7
HELL COMMANDOS(1969年イタリア、スペイン)
 監督 J・L・メリノ
 脚本 エンリコ・コロンボ
     ジュリアナ・ガラヴァグリア、
     J・L・メリノ
     マヌエル・セバレス
 出演 ガイ・マディソン、ラファエラ・カーラ、スタン・クーパー、ピエロ・ルリ

 ■ストーリー■
 第二次世界大戦、連合国は、カーター少佐のもとへ精鋭を集め特攻隊を結成する。 ヒットラーは細菌戦を展開するため、オランダの科学者コルストロム教授の娘を人質にして細菌のワクチンを作らせているのだ。護衛にあたるのは1人で大隊に匹敵するゲシュタポのクロイツフェルト大佐だった。特攻隊は訓練のすえ、教授がワクチンを作るのを阻止するため行動を起こすのだった。一方、アメリカ軍の海兵隊のはみだし部隊は農場でのナチスの非道な行いを目撃しナチスに怒りを覚えるのだった。そんなとき、休息を取っている親衛隊を発見し皆殺しにするのだった。しかし、その親衛隊とはカーター少佐が率いる連合国軍の特攻隊だったのだ。

 ■感想■
 イタリアのマカロニ戦争アクション。
1969年の作品。
 イタリアのマカロニコンバット作品、お得意の少数の部隊が敵地に潜入して任務を遂行するストーリーです。
 イタリア映画だけじゃなく、低予算の戦争映画のエンターテイメント作品の定番のストーリーです。
 アメリカでは、有名な作品にロジャー・コーマンの『侵略戦線』(64年)がありました!『侵略戦線』も少数部隊の活躍を描く作品でした。
 『侵略戦線』も日本語吹替えつきでDVD化されないかなぁ!DVD化がムリでも、TV東京の「午後のロードショー」で放映してくれないかなぁ!

 ところで、今作は、少しひねってあって、アメリカ軍の“はみだし部隊”が連合国軍の特攻隊をドイツ軍と間違えて殺しちゃって、代わりに任務を任されます!
 別にこの設定って、そんなには、ひねってないですね!
 クエンティン・タランティーノ監督が最も好きでリメイクしたがっているイタリア戦争アクション『地獄のバスターズ』(TV題:『V-2ロケット強奪大作戦』)(76年)も同じ設定でした。これもマカロニ戦争アクションの定番のストーリーですね!
 結局、『地獄のバスターズ』はリメイクでなく、『イングロリアス・バスターズ』(09年)として映画化されましたね!!
 
 昔は、本当に、なんでもかんでもビデオになってました!今作は東映ビデオから発売されてました。DVDからも、こういう作品が発売して欲しいです。
 DVDって、新作か、メジャーな作品がほとんどですもんね。こういうB級映画こそDVDで発売して欲しいです!
 
 イヤ~、それにしても面白いです!60年代後半のイタリア映画!今のハリウッドだったら、同じ内容でも120分くらい軽く使っちゃうでしょ!イヤ、もっともっと使っちゃうかな??
 ちなみに今作のランニングタイムは90分です。
 
 イタリアのアクション映画だけあって、ちょっと“??”な部分もありますけど、面白さに免じて許しちゃいます!敵のクロイツフェルト大佐って強敵って設定なのに、スキがありすぎ!いつでも殺せちゃうでしょ!ガイ・マディソン演じるカーター少佐のコト、すぐに信用しちゃうし!
 
 「おいおい、信用しちゃって良いの??」 
 
 って、思わず突っ込みたくなっちゃいます!

 将軍に化けたアメリカ軍の兵隊も射撃がヘタだし!あと、最後のオチ!これってコメディ??って思っちゃうような展開!

 「犬を放して様子をみよう」って!
 
 それで、あのオチ!でも、そんなイタリア映画が大好きです!70点
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ミラノ・コネクション』イタリアン警察アクション

2009-09-05 22:48:40 | イタリア映画
ミラノ・コネクション
MILANO PALERMO IL RITORNO(2007年イタリア)
 監督 クラウディオ・フラガッソ
 脚本 ロッセラ・ドルーディ 
 音楽 ピノ・ドナジオ
 出演 ジャンカルロ・ジャンニーニ、ラウル・ボヴァ、エンリコ・ロー・ヴェルソ

 ■ストーリー■
 組織の会計士レオフォンテは、スカリアファミリーから5億ユーロの金を奪い11年の刑に服していたが、釈放される日がやってきた。レオフォンテは、自分の護送を娘のキアラの恋人で刑事のニーノ・ディベナンツィオに頼むのだった。娘のキアラは父親に会うためにホテルにやってくるがスカリオファミリーの襲撃に遭いキアラは撃たれ、キアラの息子ステファノが誘拐されてしまうのだった。

 ■感想■
 ジャンカルロ・ジャンニーニ主演の犯罪物のイタリア映画。
 実は今作は1995年の“PALERMO MILANO SOLO ANDATA”の続編です。“PALERMO MILANO SOLO ANDATA”の監督は続編の今作と同じくクラウディオ・フラガッソ。脚本も今作と同じくロッセラ・ドルーディです。1980年代に日本でも公開されたB級作品の脚本を数多く手がけたクラウディオ・フラガッソですけど、こんなにマジメな作品が撮れるなんて、ちょっと驚きでした!!
 
 クラウディオ・フラガッソといえば、ゾンビ映画ファンだったらすぐに思いつく『サンゲリア2』(88年)の脚本や『ゾンビ4』(88年)の監督ですからね!
 その他の作品も『ストライク・コマンドー2』(88年)、『エイリアンネーター』(89年)の脚本等々でイタリアのエンターテイメント映画ファンだったらお馴染みのB級系の作品の監督ですからね!

 それにしても今作は、かつての1970~80年代のイタリアのアクション映画のように銃撃シーンがハデです!
 ホテルでの銃撃戦!
 料金所での銃撃戦!
 埠頭での銃撃戦!
 ハデ!ハデ!
 ドンパチ!ドンパチ!アクション映画ファンも大満足の銃撃戦!!


 ところでフェリーの中での、主人公の刑事と同僚のダラダラ会話のシーンって何ですか?? 
 「俺は独身だが、みんなには家族がいる」とか
 「キアラを守ると言ったのに・・・」とか
 「ステファノが俺に心を閉ざしてるんだ」とか
 TVシリーズだったらまだしも、こんなお涙頂戴のホームドラマみたいなシーンて劇場作品には無駄なシーンのように思えるんですけど、どうなんでしょう??

 おかしいと言えば、組織のボスのロッコ自ら誘拐事件を起こしたり、襲撃事件の現場にいるのってどうなんですか??刑事たちに顔を見られてるし、5億ユーロを取り返しても、犯罪者として逮捕されちゃいますよね!!さすが、そういうところはイタリア映画ですよね!!
 クライマックスで組織の部下たちが逮捕されて、そのあとロッコを逮捕するっていう展開より、ロッコごと皆殺しにした方がアクション映画的に素直な展開になるからなんでしょうけど、ボス自ら犯罪の実行犯っておかしすぎ!!

 ピノ・ドナジオの音楽がやたら立派で、数倍面白い作品に感じられます!!イタリア映画はマカロニウエスタンを例に持ち出すまでもなく音楽が素晴らしい作品が多いですけど、今作も音楽が最高です!!

オープニングから中盤まで“犯罪物”のように展開していく今作ですけど、なぜか途中から“ポリツィエスコ(警察物)”になってしまう展開も○です!!主人公って、出所した組織の元会計士のジャンカルロ・ジャンニーニじゃなくて、刑事のラウル・ボヴァだったんですね!!ポリツィエスコと思って観れば、中盤のフェリーの刑事たちの私生活の苦労話も必要になってきますよね!! 
 まさにクライマックスからエンディングなんか、本当に警察物状態ですもんね!!エンディングのクレジットが流れるときの主人公たちの姿、カッコ良すぎです!!

 ハッキリ言って普通に面白いです!クラウディオ・フラガッソ監督の作品と思えないくらい演出もストーリーもしっかりしてるし!イタリア映画、最高です!!イタリア映画ファンはすでにチェック済みなんでしょうけど、イタリアエンタメ映画ファン必見の1本かも!!
 イタリア映画の“警察物”ってことで、プラス10点で 80点

 
ミラノ・コネクション [DVD]

ビデオメーカー

このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『リミット90』エレベーター監禁事件 狼たちの90分

2009-04-24 00:14:31 | イタリア映画
リミット90
PIANO17(2005年イタリア)
 監督 マネッティ兄弟(アントニオ・マネッティ、マルコ・マネッティ)
 脚本 マネッティ兄弟、アナトール・ピエール・フクサス、ジャンパオロ・モレッリ
 出演 ジャンパオロ・モレッリ、エリザベッタ・ロケッティ、ジョゼッペ・ソレリ

 ■ストーリー■
 マンシーニたち銀行強盗のグループは、銀行襲撃に失敗してボスを殺されてしまうのだった。その後、マンシーニは銀行強盗の手引きをした女性から、ある依頼を受けるのだった。その依頼とは、自分の横領の証拠を握っている上司プリミッジのオフィスにある資料を処分するため、爆弾をしかけるというものだった。何事もなくすむ仕事のはずだったが、しかし、マンシーニは時限爆弾を持ったままエレベーターに閉じ込められてしまうのだった。
 
 ■感想■
 エレベーターに閉じ込められるメローニの友人グゥディがルイジ・コッツィ監督に脚本を送ったっていうシーンがありましたけど、思わずニンマリしちゃいました。
 メローニがその友人に「ルイジ・コッツィ監督??スタークラッシュの??」「なんでルイジ・コッツィ監督??」って言うんですけど、ルイジ・コッツィ監督ってイタリアでは、どう評価されているんでしょうね??


 でも、やっぱり今作の内容でランニングタイム108分は長すぎ!!せめてTVの90分枠(今は、そういう映画枠ないですけど)で観るような長さにしてくれたら、テンポが良くて良かったのに!!あと40分くらい短かったらちょうど良い感じですね!!

 イタリア映画の今作ですけど、アメリカ映画って言われても分からないくらい、普通の作品になってます!これは@KOBA的には、けなし言葉ですからね!自分的には、イタリア映画やスペイン映画、フランス映画のエンターテイメント作品でアメリカ映画っぽいっていうのは、かなりポイントが低いってコトです!!

 やっぱりイタリア映画だったら、こんな万人受けする作品なんか望んで無いですからね。『野良犬たちの掟』(05年)、『グッバイ・キス裏切りの銃弾』(06年)と最近、何作かイタリア映画のアクション映画系の作品がソフト化されてますけど、イタリア映画っぽくない作品ばっかりで少しガッカリです。
 マカロニウエスタンとまではいかなくても、もう少し、イタリア映画っぽい、メチャクチャだけど、面白さもアメリカ映画の100倍みたいな作品も観てみたいです。

 こういう新作も観たいですけど、イタリア映画でもっとソフト化して欲しい作品がいくらでもあるのに!!
 マウリッツィオ・メルリ主演、ウンベルト・レンツィ監督の大傑作刑事アクションの『ナポリ犯罪ルート』(76年)を日本語吹替えつきでDVDで発売してくれたら、10000円でも買っちゃうのに!!
 同じく1976年の『特攻警察』、『フェラーリの鷹』でマウリッツィオ・メルリBOXとかで販売したら面白いのに!!(もちろん、2作品とも日本語吹替えつきでお願いします)

 『ビッグ・バイオレンス』(77年)、『殺戮スコープ凄絶眼球貫通男』(76年)、『野獣死すべし』(80年)のファビオ・テスティBOXとか、イタリア映画ファンが大喜びして買っちゃうのに!!どこかのメーカーさん発売してくれないですかね??(『ビッグ・バイオレンス』はTV放映してるのでぜひ日本語吹替えつきで)

 『暴走!ひったくり750』(76年)、『続シンジケート』(73年)のトーマス・ミリアンBOX(2作品ともTV放映してるんでもちろん日本語吹替えつきで)とか、こんな2000年代の特徴のない作品をソフト化するなら、1970年代のイタリア映画のアクション映画の傑作、佳作をどんどんDVD化して欲しいですよね!!

 つい、そんなコトを思いながらダラダラと今作を見ちゃいました!!20点

リミット90 [DVD]

アルバトロス

このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ゾンビ2009』今度はマッティだ!

2008-12-09 00:30:24 | イタリア映画

ゾンビ2009
ZOMBI LA CREAZIONE
 監督          ヴィンセント・ドーン
 脚本          ジョヴァンニ・パオルッチ
              アントニオ・テントーリ
 出演          イヴェット・イゾン
              ジェラルド・エイコー
              アルヴィン・アンソン
              ダイアン・クレイスタン

 ■ストーリー■
 海で漂流していた女性シャノンは、救助されアジア総合病院に収容されるのだった。生物学者のシャノンは地図に載っていない島に行き着きゾンビに襲われたが生き残り救助されたのだった。
 シャノンは、その島にゾンビがいることを訴え続けたが聞き入らてもらえず、会社をクビになってしまうのだった。6ヵ月後、スン寺院で僧侶として生きるシャノンの元にタイラー社から来た使者が現れ、シャノンが主張していたことが事実であったことが判明したと言うのだった。、   
 タイラー社は、ゾンビを研究していたが、その島との連絡が取れなくなったためアドバイザーとしてシャノンに調査に行って欲しいと依頼してきたのだった。最初は、その依頼を断ったシャノンだったが、ゾンビに襲われる悪夢でうなされつづけていた彼女は、その島へ行くことを決意するのだった。シャノンは軍隊と、潜水艦でゾンビの島へと向かうのだった。

 ■感想■
 2007年5月に亡くなったイタリアの映画監督ブルーノ・マッティの遺作になったゾンビ映画です。

 今作はフィルムで撮った作品で無くてビデオ撮りの作品でした。
 
 
 『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』(1980年)や『サンゲリア2』(1988年)を監督して、ゾンビ映画ファンでは超有名なブルーノ・マッティ監督が撮ったゾンビ映画です。

 観た当時は、「なんだ!この映画は!!ゾンビの超亜流!」と思った『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』ですけど、今考えると、あれだけゴアシーンが印象的で、音楽もゴブリンの音楽を使用しているなど、なかなか忘れがたい映画でした!!
 『サンゲリア2』も、ルチオ・フルチ監督のピンチヒッターの監督作ですもんね(クレジットはルチオ・フルチ)。ゾンビ映画の傑作『サンゲリア』(1979年)の続編でなかったら、とてつもなくつまらない作品とは思わないはず!!

 ブルーノ・マッティ監督の『エイリアンネーター』(1989年)も、『エイリアン2』(1986年)+『ターミネーター』(1984年)と思えば、ぶっとび過ぎたラストではあるものの、観ている間は、けっこう楽しく観れる作品ですよね!
 また、「トワイライトゾーン」の1エピソードを下品にして、グロ系にして長編にしたような『ラッツ』(1983年)だって、期待しなければ普通に楽しめるSF映画になっていますよね。

 ブルーノ・マッティ監督、けっこう好きです!!

 ところで、今作『ゾンビ2009』なんですけど、ストーリーが、そのまんま『エイリアン2』です!ヒロインがゾンビにあふれかえる島に軍人たちと救いに行くというストーリーも『エイリアン2』なら、細かいエピソードもすべて『エイリアン2』です!
 ヒロインが、ゾンビに襲われてピンチに陥った軍人たちを装甲車で救いに行くシーン!
 軍人の上官が部下に責められるシーン!
 ゾンビを利用しようとしている企業に邪魔になったヒロインが罠にはめられて、ゾンビに襲われルシーン!
 とにかく『エイリアン2』状態。

 それにしても『エイリアンネーター』でも『エイリアン2』をパクッたのに、またまた同じ映画をネタに映画を作るなんて、さすがブルーノ・マッティ監督!!
 それも訴えれたら完全に負けちゃうくらいそっくり!! 


 ちなみに、今作は、2006年のブルーノ・マッティ監督のゾンビ映画(ビデオ撮り)“L ISOLA DEI MORTI VIVIENTI”の続編です!!正編を公開しないで、続編のみ公開するなんて、ビデオバブルの時代みたい。
 (『アイランド・オブ・ザ・デッド』として2011年3月にリリースされました)
 
 軍人の1人から、ヒロインが「“生きてる死体”ってジョージ・ロメロ監督のみたいな」という突っみが入りますけど、登場人物にこんなセリフを言わせちゃうなんて、もう何でもかんでもOKって感じですね!

 「ゾンビになって甦ってくるよ」っていうブルーノ・マッティ監督のセリフにプラス10点!! 60点
 

ゾンビ2009 [DVD]
イヴェット・イゾン,アルヴィン・アンソン,ポール・ホーム
ジェネオン エンタテインメント

正編もリリースされました。

アイランド・オブ・ザ・デッド [DVD]
イヴェト・イゾン
ビデオメーカー

悪名高いゾンビ映画

ヘル・オブ・ザ・リビングデッド -デジタル・リマスター版- [DVD]
マージット・イヴリン・ニュートン,フランク・ガーフィールド
エスピーオー

『サンゲリア』の続編と思わなければ、それなりに観れるかも??

サンゲリア2 デジタル・リマスター版 [DVD]
デラン・サラフィアン,ビアトリス・リング,リチャード・レイモンド,アレックス・マクブライド
Happinet(SB)(D)

グロ系が好きな映画ファンはどうぞ。

ラッツ [DVD]
リチャード・レイモンド,ジャンナ・リアン,アレックス・マクブライド
クリエイティブアクザ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『グッバイ・キス 裏切りの銃弾』ミケーレ・ソアヴィ監督作。

2008-10-18 01:02:32 | イタリア映画

グッバイ・キス 裏切りの銃弾
ARRIVDERCI AMORE、CIAO(2006年イタリア、フランス)
 監督          ミケーレ・ソアヴィ
 脚本          マルコ・コリ
              フランコ・フェリーニ
              ミケーレ・ソアヴィ
              ジーノ・ヴェントリリア
 原案          ロレンツォ・ファヴェラ
              ミケーレ・ソアヴィ
 原作          マッシモ・カロット
 出演          アレッシオ・ボーニ
              ミケーレ・プラチド
              イザベラ・フェラーリ

 ■ストーリー■
 爆弾テロリストのジョルジョは、南米に逃亡していたが仲間を殺し、故郷のヨーロッパに帰ってくる。しかし、悪徳刑事のアネダに捕らえられ、仲間を売るように言われるのだった。ジョルジョは仲間を売り、2年間服役するのだった。出所したジョルジョはムショ仲間だったベスビアンに誘われクラブで働きだすのだった。
 クラブでは、借金のカタに人妻のフローラに関係を迫るのだった。フローラとの関係を続けるジョルジョだったが、ある日、借金が返済され関係が終わってしまうのだった。ベスビアンに用が無くなったジョルジョはアネダを仲間に引き込み、ベスビアンの取引している麻薬を奪う計画を立てるのだった。


 □■□ネタバレあり!□■□
 
 
■感想■
 ミケーレ・ソアヴィ監督、脚本のイタリア映画の犯罪物。
 
 ミケーレ・ソアヴィ監督と言えば、、『アクエリアス』(1986年)、『デモンズ3』(1989年)、『デモンズ’95』(1994年)と、1980年代後半から90年前半まで、数本のホラー映画を監督して、どの作品もそれなりに面白かったので、今後のイタリアを代表するホラー映画の監督になるのかと思っていました。しかし、プライベートな理由で映画界を去っていたんで、しばらくぶりの新作がこうやって日本で観れるのはウレシイ限りです!!
 2000年代は活躍の場をTVに移して活躍していたみたいですね。

 今作は原作の小説があるためか、次から次へとストーリーが展開していって、まるでシリーズ物のTVドラマのような印象を受けちゃいます。まるで長編小説のダイジェスト版のような映像化作品を見せられているかのようです。
 確かに、作品のカテゴリーとしては犯罪物なのに、観ている間、「犯罪物」だっていうことを忘れて、ただの「ドラマ」を観ているかのような錯覚に陥っちゃいます!!
 回想シーンとはいえ爆発シーンがあったり、現金輸送車を襲うときに銃撃戦のシーンがあったりするのに、全然盛り上がらないです。
 監督がミケーレ・ソアヴィなんで、もっとエンターテイメントな作品かと思ったのに、普通なドラマみたいな作品でちょっとガッカリでした。

 それにしても、今作の登場人物たち、誰1人として、感情移入できるキャラクターがいません。
 主人公のジョルジュ、悪徳刑事アネダ、ムショ仲間のベスビアン、どこにもマトモな人間が出て来ません。
 
 「勝手に殺しあってくれ!」って感じです。
 

 ラストのあたりで、主人公のジョルジュが恋人を殺そうとするシーンで、やっとミケーレ・ソアヴィっぽく「ホラー映画」っぽい感じになりますけど、そこに行くまで延々と「普通のドラマ」を見せられてるので、そのシーンだけだと、全然盛り上がらないです。逆にその「ホラー映画」っぽい演出シーンが作品から「浮いちゃっている」感じです。 

 なんで、こんな作品を映像化しちゃったんでしょうね??ミケーレ・ソアヴィ監督にはもっとエンターテイメントなアクション映画かホラー映画でも撮って欲しかったです!! 20点
 

グッバイ・キス―裏切りの銃弾―ジェネオン エンタテインメントこのアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする