@KOBAのムービー!ムービー! 

映画感想のブログ!!
自分勝手な感想です!
このサイトはAmazonアソシエイトに参加しています!

『クローサー』アクションシーンは素晴らしい・・

2005-06-30 22:51:35 | 香港映画
クローサー
SO CLOSE 夕陽天使(2002年香港)
 監督    コーリー・ユン
 脚本    ジェフ・ラウ
 出演    スー・チー、ヴィッキー・チャオ、カレン・モク
        倉田 保昭

 ■ストーリー■
 香港のIT会社のコンピュータがウィルスに汚染されるが、謎の「電脳天使」と名乗る者によってウィルスは駆除されるのだった。しかし、それは警備が厳重なIT会社の社長に会うための電脳天使の罠だったのだ。
 電脳天使とは、若く美しい女性の殺し屋2人組だった。電脳天使の正体とは、美しい姉妹リンとクワンの2人だった。2人は亡き父親が開発したいかなる警戒システムにも潜入できる地球レベル(←多分)の監視システム《ワールドパノラマ》によって警戒システムをかいくぐり殺し屋をやっていた。(殺し屋やるよりそのシステム売りなさい!)
 事件の捜査にあたるのは女性刑事コンは警戒厳重な社長室にあったヒールの跡から犯人は女性と確信する(←確信するな!天井にあった穴で)
 一方、電脳天使を雇った黒幕は証拠隠滅のため電脳天使を殺そうとしていた。

 ■感想■
 スー・チー、ヴィッキー・チャオ、カレン・モク、3人で香港版“チャーリーズエンジェル”。

 最近の香港映画は、ヒットした外国映画のただのマネじゃダメとばかり、美女3人がアクションするだけが同じで、ストーリーは、オリジナルの外国映画と、まるっきり違う映画に!

 ハッキリ言って、香港版“チャーリーズエンジェル”じゃないです!!
 
 香港映画らしく、最初の暗殺シーンから、アクション、アクション、アクション!
 アクションシーンの連続です!
 香港映画の中でも、かなり素晴らしいアクション!の連続です。
 
 中盤のヴィッキー・チャオとカレン・モクのカーチェイスシーンはさすが!
 都会のど真ん中でのカーチェイス!手に汗にぎります!
 逃げるヴィッキーをフォローするスー・チーを襲う殺し屋軍団との戦い!!
 ハリウッド映画100本分のハードアクション!

 最後の悪党との戦いも超ハード!でも、すべてのアクションシーンが香港映画的で、観てて疲れちゃうくらいです。
 
 アクションシーンの素晴らしさに比べ、ストーリーはけっこう間延びしてます。この内容で111分は、少し長すぎです!!
 ランニングタイム85分くらいだったら、すごく面白かったのに!!
 
 大体、流れとはいえ、暗殺者と刑事が手を組むっていうのもねぇ。ハリウッド映画じゃありがちな設定ですけどね。

 監督はユン・ピョウ主演の香港映画ファン必見のハードアクション『検事Mr.ハー俺が法律だ』(1986年)、ジェット・リー主演の香港版『ボディガード』の『ターゲットブルー』(1994年)、『D&D完全黙秘』(1995年)のコーリー・ユン。
 脚本は『黒薔薇V.S.黒薔薇』(1992年)、トンデモ武侠コメディ『大英雄』(1993年)、チャウ・シンチーの超大作西遊記『チャイニーズ・オデッセイ』(1995年)等を監督したジェフ・ラウ。

 この作品を見て思い出したのがツイ・ハーク監督の『ドリフト』(2000年)!アクションシーンは完璧で100点!なのに、全体的な映画の出来は?????のダメダメアクション映画のことです。今作『クローサー』もアクションシーンは大感動物の出来なのに、ストーリーがユルユルなのと111分の長さでどうも今一なデキに!! 50点

クローサー [DVD]
スー・チー,ヴィッキー・チャオ,カレン・モク,ソン・スンホン
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ICHIGEKI一撃』映画になってる!!!

2005-06-29 23:54:54 | アクション
ICHIGEKI一撃
OUT OF REACH(2004年アメリカ)
 監督    レオン・ポーチ
 脚本    トレヴァー・ミラー
 出演    スティーヴン・セガール、マット・シュルツ
        アイダ・ノヴァクスカ

 ■ストーリー■
 政府の組織C.S.A.の元エージェント、ウィリアム・ランシングは組織から逃れ山の中に暮していた。弱った野性動物を保護していた。かつての危険な仕事から逃れたウィリアムにとって心を癒してくれているのは孤児支援システムにより知り合ったポーランドの孤児イレーナ・モラウスカとの文通を通したコミュニケーションだった。ある日、イレーナの孤児院の院長からイレーナはもう文通が出来なくなったと言ってきた。何か事件の臭いを嗅ぎつけたウィリアムはポーランドに向かうのだった!しかし、ウィリアムを捕らえようとC.S.A.の組織もウィリアムを追ってポーランドに向かうのだった。

 ■感想■
 アクション映画の大スター、スティーヴン・セガール主演のアクション映画です。

 スティーヴン・セガールは今回も元政府のエージェントで、今は引退して穏やかに暮している役を好演してます。
 もうこんな役ばっかり!
 元エージェントとか元泥棒とか。

 監督は『風の輝く朝に』(1984年)、『クロコダイルの涙』(1998年)のレオン・ポーチ。スティーヴン・セガールは、『沈黙の聖戦』(2003年)でも香港の映画監督チン・シウトンと組んでましたけど、香港映画の監督と相性が良いんですかね??
 この作品も、最近のスティーヴン・セガールの作品とは思えないくらい『沈黙の聖戦』同様、それなりにちゃんと“映画”になってます。
 まぁ、正確にはレオン・ポーチ監督はロンドン出身ですけどね。

 『沈黙の聖戦』でも“歩く国際問題状態”で海外で1人で国際紛争起こしてましたけど、今回も同じ!イヤ、もっとヒドイかな??
 今回の敵は、トルコの軍人でしょ。なんかちゃんとは描写されていないですけど、トルコ大使館もからんでるでしょ。映画とはいえ、悪者にするのにもほどがある。
 ユーモアで許してくれるんですか??トルコの人たち??いくらスティーヴン・セガールの映画だからって、毎回毎回、外国の人を敵にしてもいいってわけじゃないでしょ。

 スティーヴン・セガールといえば最近、2本の映画“TODAY YOU DIE”と“MERCENARY”で好き勝手やって、脚本を書き替えさせたりして訴えられましたけど、これからは、もともと脚本がちゃんと存在しない香港映画界の監督と組めばいいのに。 
 セガールがムチャしても、あとで編集でなんとかしちゃうでしょ、多分(笑)

 香港映画の職人監督だったら、うるさいスターがいても、まぁいいか、ってやり過ごしちゃいそうです!!
 なんか文句言われたら「ハイハイ」とか言ってスターの登場シーン撮影した後、辻褄がちゃんと合うように追加シーンとか、そのスター抜きで撮影しちゃうでしょ、多分。


 今回は、セガールの作品にはめずらしく、ちゃんと捜査らしきことをしているシーンがあります!!もちろん、見せ場と見せ場の合間にですけど。
 でも、結局最後は敵の本拠地に乗り込んで込んでいくんですけどね。

 まぁ、敵の腹心の部下捕まえた時に、聞いたんでしょ、敵のアジト。
 普通の映画はアジトを聞き出すシーンあるけどね。
 セガールの映画だし、気にしちゃいけないよね。
 なんとしてでも辻褄合わせて映画にしちゃいました!って感じで良いですよ~!スティーヴン・セガールの映画なんだから!!

 でも、アメリカ(カナダかな)を急いで飛び出してきた割には、たくさん洋服持っていったんですね!!
 茶色いコートをはじめ、スーツとかもちゃんと持っていったのね。
 アクション映画なんだから、洋服は1種類でいいのに!でもそうしたらパーティに出るためスーツを現地で用立てるシーンが必要になるけどね。
 普通の映画なら用意されてるであろうそんなシーンが無くても気にしない、気にしない。スティーヴン・セガールの映画なんですから。

 なんかいつものスティーヴン・セガール作品にも関わらず、全体的な雰囲気はちゃんとした映画になってるのはやっぱり監督の力なんでしょうか??
 『ダイハード3』(1995年)の脚本を書き換えさせた、スーパーアクション『沈黙の戦艦』(1992年)とその続編『暴走特急』(1995年)あたりの面白さは、見る影も無いですけど、最近のセガール作品としては及第点。 60点

ICHIGEKI / 一撃 [DVD]
トレヴァー・ミラー
アミューズソフトエンタテインメント
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『クローン』ディックの映画化、面白い!

2005-06-28 23:26:32 | SF
クローン
IMPOSTER(2001年アメリカ)
 監督    ゲイリー・フレダー 
 脚本    キャロライン・ケイス
        アーレン・クルーガー
        デヴィッド・トゥーヒー
 翻案    スコット・ローゼンバーグ
 原作    フィリップ・K・ディック 
 出演    ゲイリー・シニーズ、マデリーン・ストウ
        ヴィンセント・ドノフリオ、トニー・シャルホウブ、メキー・ファイファー 

 ■ストーリー■
 西暦2079年、地球は異星人ケンタウリと戦争状態にあった。人類は、ケンタウリの攻撃により都市が破壊され、残った人々は防御シールドに守られたドームの中の都市で過ごしているのだった。武器開発局長で天才科学者スペンサーはある日、議長との会談を控えたある日、出勤途上で保安局ESAのハサウェイ少佐に捕らえられてしまう。本当のスペンサーはすでに死んでおり今スペンサーだと信じている自分はケンタウリが開発したクローンであり、しかも体内に爆弾が仕掛けられた人間爆弾だというのだ。クローンの人間爆弾は本物同様に作られており、本人もクローンであるという記憶を持っていないというのだ。ハサウェイ少佐のすきをついてスペンサーは逃亡する。妻で医師のマヤの病院でDNA検査を行なえば、そのデータで自分が人間であると証明できるのだ。疑いを晴らすためスペンサーは病院へ向かうのだった…。

 ■感想■
 フィリップ・K・ディックの短編「にせもの」の映画化作品です。
 
 ゲイリー・シニーズ演じる主人公のスペンサーの設定が、超天才で役職も武器開発局長で、そのうえ、奥さんがキレイ!!なんていう役ところで、どうも感情移入できません!!で、主人公のスペンサーに感情移入できないままストーリーが進んでいきます。
 
 一方、スペンサーを追う側のヴィンセント・ドノフリオ演じるハサウェイ少佐の方がキャラクターが分かりやすいです。

「今まで、クローンでない人間を間違って10人殺しているが、そのかわり1万人を救ったので全然後悔してない。」

 とか言うシーンがありますけど、間違われたらたまったもんじゃないけど、彼も人類のために働いてます。
 映画のキャラクターとしては主人公スペンサーより魅力的です!
 現実にいたら困りますけど…。
 
 演技派の俳優たち!
 豪華なセット!
 すばらしい特撮!
 のSF大作です。

 もし、今作が、チープな特撮と無名のキャストで低予算で作られていたら、2昔前だったら、TV東京直行便で放映されていたら隠れた名作になっていたかも。

 監督は『コレクター』(1997年)、『サウンド・オブ・サイレンス』(2001年)のゲイリー・フレダー。
 『コレクター』のときとはうって変わって演出もキレがあり素晴らしいです。
 脚本はメジャー作品のくせに超B級スリラー『隣人は静かに笑う』(1998年)、シリーズ3作目『スクリーム3』(2000年)、ジョン・フランケンハイマー監督の2転3転4転5転サスペンス『レインディア・ゲーム』(2000年)のアーレン・クルーガー。
 共同脚本はキャロライン・ケース、『アライバル侵略者』(1996年)、『ピッチ・ブラック』(2000年)、『リディック』(2004年)のデビッド・トゥーヒー。

 フィリップ・K・ディックのSci-Fi作品って映画化されやすいんですよね。
 映画監督や脚本家の創作意欲を刺激するのか、プロデューサーに受けが良いんでしょうね。
 『ブレードランナー』(1982年)をはじめ、「変種第2号」を映画化した傑作宇宙Sci-Fi『スクリーマーズ』(1996年)、ジョン・ウー監督の『ペイチェック消された記憶』(2003年)、シュワルツェネッガーが出演したために超大作のアクション映画になっちゃったポール・ヴァーホーヴェン監督の『トータル・リコール』(1990年)等々映画化されていますよね。

 今作も、最初はSFのちょっとした小品を作るつもりでいたら、企画がどんどん大きくなって、こんな立派な超大作になったってウワサを聞きましたけど、ストーリー的には、いかにもB級な感じです!
 どう見てもB級SF映画のマインドにあふれていますもんね。
 ランニングタイム102分一切退屈しない、B級テイストいっぱいの傑作Sci-Fi映画。SFi映画ファンは必見の1本! 80点  


クローン

松竹

このアイテムの詳細を見る
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『シックスパック』フランス製スリラー

2005-06-26 02:24:43 | スリラー
シックスパック
SIX-PACK(2000年フランス)
 監督    アラン・ベルベリアン
 脚本    アラン・ベルベリアン  
 原作    ジャン=ユーグ・オペル
 出演    リシャール・アンコニナ、フレデリック・ディーファンタル
        キアラ・マストロヤンニ、ジョナサン・ファース
        フランシス・ベルレアンド 

 ■ストーリー■
 フランスのパリで、1年半の間にシリアルキラーによる犯行と思われる事件で5人の女性が殺されるのだった。
 今までのフランスでの犯罪とは違い、動機が見当たらないことから、殺す事自体が目的の快楽殺人犯の仕業と思われるのだった。主任刑事ナタンはシリアルキラーの行動を探るため、連続殺人鬼の本場アメリカのシカゴの刑務所まで行き、今現在捕われている有名なシリアルキラーと面談するのだった。帰国後、ナタンと相棒ソールは被害者を調査した結果、被害者が全員アメリカ旅行をしたことがあるか、これからしようとしていたかのどちらかの共通点があることを知るのだった。そんな時、上層部からこの事件から手を引くよう圧力がかかってくるのだった。

 ■感想■
 フランス製のスリラー映画です!
 
 とにかく、今作の1番の感想は、
 「フランスには、怨恨とかの動機のない快楽殺人犯のシリアルキラーがいないの??」
 ということ。
 
 映画の中では「アメリカは殺人鬼まで輸出しやがって」っていうようなセリフもあります。
 
 だから「犯人はきっとアメリカ人だぞ!」って、そんなバカな!!←でも、その通りでした!!
 そんなバカな!!
 いくらなんでもアメリカをバカにしすぎ!
 
 犯行のとき、犯人が顔を出すので、観客には犯人がわかっているので、今作は、犯人当てでなく、ストーリーやサスペンスで盛り上げる作品になっています!
 でも、今作は、ストーリー重視どころか、ツッコミ系映画になっています!!
 主人公は、肝心なときにケータイ電話を持たずに車から離れちゃいます!
 また、囮捜査中の女性警官マリーヌはボウリングに夢中になって盗聴器はずしちゃいます。
 カバンは置引きにあうし。
 現実的には、こんなことってあるんだろうけど、映画的にはツッコミ所になってます。
 主人公なんだから!
 
 こういう作品としては珍しく、犯人が警官に職務質問されたあと、犯人が、突然、警官2人とも惨殺したシーンには、けっこうショック受けました。でも、面白かったのは、そのシーンだけっていう話も。

 ストーリーも、ちょっと説得力に欠けてるかも。
 いくら自国の外交を有利に運ぶためとはいえ、警官が殺されてるのに、圧力かけて捜査を途中で打ち切ったりしないでしょ!!
 いくらなんでも。圧力をかけて捜査を中止したことがマスコミにばれた方が、大騒ぎになっちゃうでしょ。
 女性を狙ったシリアルキラーの連続殺人事件も大事件だけど、警察官がパトロール中に2人とも殺されちゃうのもハッキリ言って大事件です!!!

 被害者たちの共通点って、もっと早く分かるでしょ。いくら何でも、警察の捜査力をバカにしていますよね!
 
 ところで、マリーヌが囮になって2ヶ月半で孤独から少しノイローゼ気味になる描写があるのに、余りにもサラリと描かれてるのでもったいないです!!
 そのノイローゼシーンを延々と描かれても困りますけど。

 また、主人公のナタンがなぜ、連続殺人鬼の捜査に、こんなに執着を持つのかが、しっかりと描かれてないので、アメリカのシカゴの刑務所まで行っちゃうのかが不明です。
 
 このシーンは『羊たちの沈黙』(1990年)のレクター博士のパクリかと思って、ニタニタしちゃいました。

 「フランス映画よ、お前もか!」
 
 って感じ。
 
 
 シカゴで捕らえられている連続殺人犯の名前がダディハリーって何??アメリカ映画をバカにしてるのかな??(多分してるんでしょう)
 でも、良かった。サンフランシスコの殺人課の刑事で、犯人を殺しまくって逮捕されたハリーとかいう設定じゃなくて。

 主人公ナタンに『チャオ・パンタン』(1983年)、『ソフィー・マルソーの刑事物語』(1984年)、『一匹の狼ロンサム・コップ』(1986年)、『ギャングスター』(2002年)のリシャール・アンコニナ。
 相棒ソールに『TAXi』シリーズや『ルーブルの怪人』(2001年)、『迷宮の女』(2003年)のフレデリック・ディーファンタル。
 ヒロイン役の女性警官マリーヌ役はカトリーヌ・ドヌーブとマルチェロ・マストロヤンニの娘のキアラ・マストロヤンニ。
 サスペンス映画の雰囲気としては十分です。  65点


シックスパック [DVD]
リシャール・アンコニナ,フレデリック・ディーファンタル
パイオニアLDC
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『72時間』マジメな犯罪物

2005-06-25 00:17:47 | サスペンス
72時間
EMMETT’S MARK(2002年アメリカ)
 監督    キース・シュナイダー
 脚本    キース・シュナイダー
 出演    スコット・ウルフ、ガブリエル・バーン
        ティム・ロス、カンディ・アレクサンダー

 ■ストーリー■
 病院の検査で、白血病で余命幾ばくも無いと宣告された殺人課の刑事エメット・ヤングはダイナーで偶然知り合った元FBIの警察関係のコンサルタントのジャックから
 「自分が同じ立場だったら苦しんで死ぬよりは殺し屋を雇うね」と持ちかけられる。
 おりしも女子学生が森の中でレイプされ、皮膚の1部を切り取られ殺される事件が発生していた。エメットは悩んだ末ジャックに自分の暗殺を依頼する。
 タイムリミットは72時間後。エメットは自分が、殺される前にレイプ殺人犯を逮捕しようと捜査にあたるのだった。しかし、病院から連絡があり、コンピュータの入力ミスでエメットは白血病ではなかったことがわかるのだった。

 ■感想■
 ティム・ロス、ガブリエル・バーン出演のサスペンス映画。
 主演はスコット・ウルフ。

 ビデオのパッケージには、レイプ殺人犯の件が書いてなかったので、自分の暗殺を依頼した刑事と暗殺犯を描いたアクション映画かな?
 と、思って観たらこれが大違い!!
 
 超マジメな刑事物・犯罪物でした!

 まさか『天国に行けないパパ』(1990年)と同じネタとは思わなかったですけど、こんなにマジメな作品とも思わなかったです。まぁ、パッケージにあるような爆発シーンがないのは想像通りでしたけどね。
 
 それにしても患者のデータの入力ミスって医療ミスにもほどがあるでしょ。
 もともと、今作の事件の発端はこの入力ミスですもんね。
 『天国に行けないパパ』は、他の患者がわざと尿を取り変えたんだから、まだわかりますけど、これじゃ、コメディよりヒドイ!!
 でも、実際ありそうで怖いです!

 出演者のティム・ロス、ガブリエル・バーンで、それなりにマジメな映画だって気がつかない方が悪いんですけどね。
 はっきり言って、ノワール調のクライム物として十分見せてくれます。

 それにしても『72時間』ていう邦題もなかなか良いですね!!もう、悪い意味で、すっかりだまされました。未公開作品なんでアクション映画としてうたった方が良いのかもしれないですけどね。
 
 でも、いくら映画とはいえ、主人公のエメットも3日間でレイプ犯捕まえるのムリでしょう!!
 これがまだ1ヶ月間とか3ヶ月間とかいう期間なら、まだ分かりますけどね!!
 3日間じゃ短すぎ!!
 「太陽にほえろ」とか「Gメン‘75」じゃないんだから!!

 あと、私立探偵役のティム・ロスの行動も少し理解不能です!まぁ、まともな人と思わなきゃいいいんでしょうけど。良い方に捉えれば、人間の行動なんてすべてが理解できることばっかりじゃないから別にいいんだけど。
 でも、105分に良くまとめたって感じ、でも、テンポを考えると、あと10分短くても良かったかもしれないですけどね。 50点
 
72時間 [DVD]
キース・シュナイダー
エムスリイエンタテインメント
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ボーン・ダディ』普通のサスペンス

2005-06-24 00:01:26 | サスペンス
ボーン・ダディ
BONE DADDY(1998年カナダ、アメリカ)
 監督    マリオ・アゾパルディ
 脚本    トム・スゾロッシ
 出演    ルトガー・ハウアー、バーバラ・ウィリアムズ
        R・H・トムソン

 ■ストーリー■
 元シカゴ検視局長ウィリアム・パーマーは局長を退職後、ミステリー作家に転向した。最新作「ボーンダディ」は、現実の未解決のボーンダディ事件をネタに書き上げたものだった。ボーンダディ事件とは手当たり次第に殺人を犯して被害者の骨を送りつけるシリアルキラーの事件の名前だった。
 しかし、出版記念のキャンペーン中にエージェントのロッキーと連絡が取れなくなりホテルの部屋に行くとベッドの上には、中指の骨が置かれていた。また、ウィリアムの息子ピートの検視局の副局長就任の昇進パーティの会場のプレゼントの中には足の骨が!
 小説「ボーンダディ」の中では犯人が逮捕されたことで、現実の犯人が挑発されたと感じて、ビルに挑戦してきたのだ。ウィリアムは、女性刑事シャロン・ヒューレットとコンビを組み捜査にあたるのだった。かつての容疑者の中にはビルの元部下のフランツ博士が含まれていた。果たして今回の事件はボーンダディの犯行なのか???

 ■感想■
 ルトガー・ハウアー主演のサスペンス映画。

 いかにもスリラー小説向きなストーリーの映画です!
 小説向きでは、あっても、映画的に見ると、地味!地味!地味!の作品に。
 
 大体、今作も、容疑者として、怪しい人物が少なすぎです!
 ストーリーも、盛り上がらないので、誰が犯人でも良いって感じです!
 
 最近のアメリカ映画は、盛り上がらないサスペンス映画が多いですよね。
 サプライズエンディングとか犯人当てが、メインじゃないから、雰囲気だけを楽しめってコトなんでしょうか??
 
 ジャンル的にいうと、これは『羊たちの沈黙』(1990年)以降、一大ジャンルになったサイコスリラーですね。でも、『羊たちの沈黙』は襲われるのが、ジョディ・フォスターですけど、こっちはルトガー・ハウアーですもんね。
 ルトガー・ハウアーだから、歳をとっても、どう見てもタフな感じがしちゃいますもんね。『羊たちの沈黙』とは、受ける印象が違いすぎ!
 
 ルトガー・ハウアー演じる主人公のビルって、仕事が出来て、周りから“フランケンシュタイン博士”とか呼ばれているくらいなんで、仕事ではやり手だったらしいですけど、警察からも嫌われてるし、息子ともうまくいってないとかって、ストーリーにあんまり関係無いところでキャラクター的に妙に掘り下げられてて、これもいかにも小説的です。

 やっぱりこういう作品の場合、多少なりとも犯人当ての要素がないと盛り上がりに欠けるかもしれないですね。
 そうでなければ、後は殺しのシーンが凝ってて、観てて怖いシーンが多いとかだったら盛り上がるんでしょうけどね。
 今作はサイコ系スリラー作品としては、ごくごく普通な感じでしょうか??  40点
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『マルセイユ・ヴァイス』コメディ色は要らない。

2005-06-23 22:23:49 | アクション
マルセイユ・ヴァイス
Gomez & Tavarès (2003年フランス)
 監督    ジル・パケ=ブレネル
 脚本    ルノー・バンダヴィ
        ジル・バケ=ブランネール
 出演    ティトフ、ストーミー・バクジー
        ジャン・ヤンヌ、エロディ・ナバール

 ■ストーリー■ 
 マルセイユでスーパー刑事と評判のマックスは、悪党から金を巻き上げる悪徳刑事。しかし、パリからやってきた正義感の強い堅物刑事カルロスとコンビを組むことになる。オチャラケ悪徳刑事と堅物刑事のコンビが組む最初の事件は自殺に見せかけて殺された組織の会計係の事件だった。

 ■感想■
 フランス映画らしくライトコメディ調なアクション映画です。
 フランス映画なんで警察も相変わらずロクなやつがいません。
 誰もかれもイヤなやつで感情移入できない!
 それでもストーリーが面白ければいいんだけど、ハリウッドでも作れるような、良くありがちな単なるアクションコメディですもんね。
 笑えないって意味では、この空回りな感じがフランス映画風って気もしますけど。

 フランス人って『TAXi』(1997年)とか『WASABI』(2001年)とか、全然笑えない、くだらないアクション系コメディ(コメディ系アクション)が好きなんですよね。『TAXi』、『WASABI』2作ともベッソンからみでした。
 
 もうコメディ映画を作るつもりなら、コメディ映画として真正面から作って!
 クロード・ジディ監督の『おかしなおかしな高校教師』(1974年)、『冒険喜劇大出世』(1975年)みたいな、頭をカラッポにしてゲラゲラ笑えるようなアホらしい作品が観たいです!
 『おかしなおかしな高校教師』、『冒険喜劇大出世』の2作とも、TVの映画劇場で放映された吹替え音源の日本語吹替えつきでDVD化して!
 フランスのコメディセンスはそんなにキライじゃないんだけどね。ただ、笑いのツボがフランス人って、変わっているんですよね。アメリカのコメディ俳優、ジェリー・ルイスを評価してたのもフランス人でしたもんね。
 今作でも、フランス人らしい「笑い」を入れたのが悪い方向で出ちゃったかな。
 
 それに、ランニングタイム109分は長い!長い!長い!長すぎ!30分カットして!
 組織の殺し屋の闇プロレスシーンとか要らないでしょ。
 もう少しテンポ良くして。
 大体、コメディって面白ければいいんだけど、笑えないと、逆につらいんですよね。
 だから、コメディは日本未公開になりがちなんですけどね。
 それでも、観れないよりは良いんですけどね。
 でも、今作を観て「フランス映画って大したことないね!笑えないし!」なんて感じる人がいるかもしれないと思うと少し悲しいかも!! 20

マルセイユ・ヴァイス [DVD]
ルノー・バンダヴィ
日活
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『レディ・ウェポン』これぞ香港映画!

2005-06-19 10:11:24 | 香港映画
レディ・ウェポン
NAKED WEAPON 赤裸特工(2002年香港)
 監督    チン・シウトン
 脚本    バリー・ウォン(ウォン・ジン)
 出演    マギー・Q、アンヤ
        ダニエル・ウー、アルメン・ウォン
        ジュエル・リー、チェン・ペイペイ

 ■ストーリー■
 ローマで美女による暗殺事件が起きた。犯人の美女は逃走中、バズーカで爆撃されケガを負い(エーッ!死んでないの??)張り込んでいたCIAに身柄を拘束されるが、彼女のボスのマダムMに殺されてしまう。
 殺し屋を失ったマダムMは世界中から運動能力の高い13歳前後の少女たち40名を誘拐して南の島に連行して殺し屋として育てるのだった!そして6年後、殺し屋としての最終テストが彼女たちを待っていた。お互いに殺し合い生き残った者が暗殺者になるのだ。一方、CIA捜査官ジャックはマダムMの組織を6年間、捜査していたのだった。
 
 
 ■感想■
 チン・シウトン監督の香港の女性アクション映画です!
 
 チン・シウトン監督は『妖刀・斬首剣』(1985年)、『チャイニーズ・ゴーストストーリー』(1987年)、スチーブン・セガールの『沈黙の聖戦』(2003年)の監督です。
 最近は『少林サッカー』(2001年)や『HERO』(2002年)、『LOVERS』(2004年)のアクション監督もしてます。
 脚本、製作は、香港の映画ファンのために香港映画を作り続ける娯楽映画の巨匠ウォン・ジン。
 
 いや~、期待して見たんですけど、期待に負けることなく、面白い!面白すぎる!
 面白い!
 面白い!
 面白い!
 面白すぎ!
 
 さすが、ウォン・ジン!
 娯楽映画!娯楽映画!娯楽の香港映画!
 観客が望んでいる物が何かをわかってます!

 全編、英語のセリフのインターナショナルな作品です!
 もちろん、チン・シウトン監督なんで、アクションシーンもスゴイです!でも、そんなコトどうでもいいです!
 とにかく面白いです!
 とにかくこんな作品が見たかった!
 キレイな女性たちが全編、これでもか、これでもかと戦い続けます。
 チン・シウトン監督お得意のワイヤーアクションもスゴイです!物理法則無視して飛びまくってます!
 
 シャリーンの母親の家での、シャリーンとジンとの戦いのシーンなんか、スゴイ、スゴすぎです。ベッドを投げ飛ばすシーンから始まる、日常品を使った戦闘シーンの連続!
 アクションシーンなんて『マトリックス』(1999年)の500000000000000000000倍感動しました!
 最後の戦闘シーンも香港映画が得意とする武侠映画なみに、地球の物理法則を無視してます。アクションシーンを観るだけでも必見の1本です!

 香港映画っぽく、ジンの性格が、途中で変わってるでしょ、最初、イヤなやつかな??とか思ってると、それ以後そんなシーンはないしね。
 中盤のクライマックスシーンになっている最終テスト。生き残る為仲間同士で戦わせるのは『あずみ』(2003年)じゃないけどもったいない!
 
 大体、最終テストの前の晩に半分にしてるでしょ!6年間も、猛特訓してきたのに!暗殺者が殺されたらまた6年間特訓するつもりなのかな??
 なんで、殺し屋が1人じゃなきゃダメなの??
 この組織への殺しの依頼金って高いんだろうなぁ~。
 だって殺し屋候補をどんどん殺しちゃって、人数減らしちゃうんだから。
 
 あと、あの最後の展開も何!?
 マダムMなんて…。
 ハッキリ言って、余りにも突然の展開にビックリ!!
 まるっきり予想のつかない展開に、アクション映画ファンも驚くはず。
 
 でも良いです!良いです!面白いんだから。
 良い意味で裏切られました!それにしても短い、短い、短かすぎる!ランニングタイム92分だなんて!あと20分くらい長くても良いのに!
 もっと、ドラマシーンとか見せて欲しかったかも。ウォン・ジンとチン・シウトンのコンビネーションが炸裂したスーパー娯楽作!この映画を見なくて何を見ろっていうんだ! 100点

レディ・ウェポン [DVD]
マギー・Q,アンヤ,ダニエル・ウー,アルメン・ウォン,チェン・ペイペイ
タキコーポレーション
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『THE SALTON SEAソルトン・シー』アメリカンノワール

2005-06-18 08:59:19 | 犯罪/ノワール
THE SALTON SEAソルトン・シー
THE SALTON SEA(2002年アメリカ)
 監督    J・D・カルーソ
 脚本    トニー・ゲイトン
 出演    ヴァル・キルマー、ヴィンセント・ドノフリオ
        ダグ・ハッチソン、アンソニー・ラバリア
        ピーター・サースガード、R・リー・アーメイ、シャーリー・ナイト

 ■ストーリー■ 
 タレコミ屋のダニーは、麻薬課の刑事モーガンとガーセッティのもとで情報を流し日々を過ごしていた。しかし、数ヶ月前にダニーのタレコミで逮捕されたメキシコ人ドミンゴが、タレコミ屋を探っているという情報が入り、モーガンとガセッティから町から出て行くようにいわれる。しかし、ダニーの本名はトム・ヴァン・アレンといって1年前にソルトンシーでドラッグが絡んだ強盗事件に巻き込まれ妻のリズを殺されていたのだ。

 ■感想■
 復讐を企む男を描くアメリカンノワール。

 ドラッグ!
 ドラッグ!
 ドラッグ!
 ドラッグ!
 全編ドラッグからみの日本劇場未公開の犯罪物。
 雰囲気はノワール調で、かなり良いです。
 
 途中のボブ・ホープのクソ強奪計画を練るシーンとかは少しコメディタッチだし、笑う場所なのか真剣に見てればいいのかよくわからないです!
 
 ドラッグやるとああなっちゃうのね…
 
 主人公の動機が最後の方まで明かされないから、主人公がただの麻薬常習者にしかうつらないから、登場人物に感情移入できないままストーリーがドンドン進んでいっちゃいます!
 中盤越えたあたりで、初めて主人公の目的がわかるんだけど、この段階で観客に主人公の正体明かすのは少し遅すぎ。
 これなら最初からちゃんと時間軸とおりに演出した方が良いのに…。
 と、言いつつビデオやらDVDのパッケージに、堂々とネタバレのように主人公の行動の動機が明かされてます…。

 あと、拳銃を何発銃弾を撃ったか分かるように、数字が出るところとかの演出の意図が全然わからない!!どう考えてもほっとさせようと気で出してるわけじゃないもんね。
 ランニングタイム104分も、テンポ悪いです!やっぱり長すぎ!あと15分くらい短い方が良いのに。
 
 監督は『テイキングライブス』(2004年)のJ・D・カルーソ。
 『』に比べたら、今作の方がまだ良いですけど、どっちもどっちかな??
 製作者の1人が『グリーンマイル』(1999年)のフランク・ダラポン。
 
 主演は『もう1度殺して』(1989年)、『トゥームストーン』(1993年)、『もう1度殺して』(1989年)、『セイント』(1997年)のヴァル・キルマー。
 かつてはメジャー作品に出演していたのに、スタッフとトラブルのウワサが絶えなくて、今やB級作品に出演しまくり状態ですね。
 別にキライな役者じゃないけど、好きでもないです。
 でも『DNA』(1996年)で「演じる役を変えろ!」って主張したのは、いただけないですけどね。
 それにしても、ヴァル・キルマーも最近、顔が変わってきましたよね、年歳とともに。
 どちらかと言えば、主人公顔から、悪役系の顔に!!
 ちなみに1959年生まれだから、年齢的には、もうベテランに域に達していますよね。

 作品自体は、特に今作のみの魅力もないですけど、ノワール物が好き!なんて映画ファンはどうぞ。 40点

ソルトン・シー 特別版 [DVD]
トニー・ゲイトン
ワーナー・ホーム・ビデオ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『裏切りのメロディ』長すぎ香港ノワール

2005-06-13 23:53:37 | 香港映画
裏切りのメロディ
THEFT UNDER THE SUN 豪情蓋天(1997年香港)
 監督    ジャー・チュンイー
 脚本    カイ・チェンチュン
        チューウィン・ラム
 出演    チョン・チーラム、マイケル・ウォン
        フランシス・ン

 ■ストーリー■
 潜入捜査官のホーは、任務で武器密輸組織に潜入していた。警察に入ってから3年、色んな組織に潜入してきたが、今回のダンの武器密輸組織の取締りを最後に潜入から足を洗うことになっていた。だが、捜査は失敗、組織のボスのダンを逃してしまうのだった。
 ホーは、ダンを捕り逃した今回の件で、武器密輸組織に寝返ったのでは疑いをかけられてしまうのだった。ダンは家族にも捜査が及び、自分にも尾行がついてしまうのだった。
 そんなある日、ホーは、街でダンと偶然再会、ダンと行動を共にするのだった。ダンとホーはモンゴルに飛び、ミサイルの密輸を行なうことになるのだった。果たしてホーは悪の道に染まってしまったのだろうか??
 
 ■感想■
 香港映画お得意の潜入捜査官物。
  
 香港映画の潜入捜査官物にしては、とにかく長い!長い!長い!
 こんな単純なストーリーに、ランニングタイム110分なんて!
 なぜ?なぜ??なぜ??なぜ??
 
 香港映画だったら、同じ内容で、80分で出来るでしょ!!75分でも出来ちゃうはず!!
 ランニングタイム90~100分の映画が多い香港映画の中で、なぜこの内容で110分なの??

 潜入捜査官物といいつつ、ストーリーのほとんどは、モンゴルから香港までのミサイル運びの道中がメインですもんね。
 なんで『恐怖の報酬』よろしく危険な物を運ぶのがストーリーのメインになっちゃうの??
 そのシーンが盛り上がるなら、まだしも、そのシークエンスも全然盛り上がらないしね。

 潜入捜査官を描いたドラマだったら、香港映画だったら最高傑作『インファナル・アフェア』(2002年)シリーズがあるから、そっちを観ろ!!って感じです。
 まぁ、『インファナル・アフェア』も、今作『裏切りのメロディ』と比べられても困るだろうけど。
 出演は、チョン・チーラムとマイケル・ウォン。
 チョン・チーラムはミスキャストのように、潜入捜査官をしていても、全然つらそうに見えないです!!なんか涼しそうな顔して、楽そうに見えちゃいます。
 
 映画とはいえ、捜査が失敗したとたん、香港警察は「ホーは敵に寝返ったんだ!」なんて相変わらず冷たい対応です。
 チョン・チーラムだから、見た目で損してるんでしょうか??
 これが、もう少し深刻な顔した俳優を使えば違った印象になったんでしょうかね??
 
 でも、若い主人公の成長物としては、こういうキャスティングは良いんですけどね。
 でも、今作で、1番魅力的なキャラクターは、警察の精神分析係のフランシス・ンのキャラクターです!!もともと、脚本的に、もおいしい役なんでしょうけど、今作では、善人役で魅力的に演じています!!
 最近では、怖い役が多いので、このギャップを観るのも楽しいかも??

 ドラマ的には可もなく不可もなくって感じです。登場人物、全員アメリカ人にしたら、ハリウッドのB級映画って言っても通るくらいのデキです。 40点 

裏切りのメロディ 豪情蓋天 [DVD]
チョン・チーラム,マイケル・ウォン
パイオニアLDC
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『スカイキャプテンワールド・オブ・トゥモロー』レトロ風SF

2005-06-12 21:21:28 | SF
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー
SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW(2004年アメリカ、イギリス)
 監督    ケリー・コンラン
 脚本    ケリー・コンラン
 出演    ジュード・ロウ、グイネス・パルトロウ
        アンジェリーナ・ジョリー、ジョヴァンニ・リビシ

 ■ストーリー■
 1939年のニューヨーク。世界中の科学者が失踪する事件が続発する中、空から突然、謎の巨大なロボット軍団が現われる。科学者失踪事件の取材のため街にいたクロニクル社の女性記者ポリー・パーキンスは、街を破壊し資源を調達し始めたロボット軍団をカメラに収めようとして危機一髪に。とそこへ、改造戦闘機に乗ったスカイキャプテンことジョー・サリバンがに救われる。スカイキャプテンの活躍でロボット軍団を退散させることに成功するが、またしてもロボット軍団が現われ、スカイキャプテンが活躍する中、軍の秘密兵器開発担当で、スカイキャプテンの友達のデックスが誘拐されてしまうのだった。

 ■感想■
 俳優と小道具以外をほとんど全編CGで作ったレトロ風SFアクション。
 
 CG映像もセピア色で、つらい!つらい!つらい!
 目が疲れちゃいました!
 
 ・・・でも、CG映像のおかげで超短期間で作れたんでしょ。
 俳優の拘束期間もすごく短かったらしいし、1ヶ月弱っていう話も。
 低予算で短期間だからって、こういう映像の作品が、これからの映画制作の主流にならないでね。
 こんな映像、目が疲れちゃってイヤです。
 
 映画はロケしたり、セット作ったりして欲しいですね。
 それにしても106分のランニングタイム、長すぎ!!
 こんな変わった映像で、セピア色の作品、なんでみんな耐えられるんでしょう??
 内容的に見ても、どう考えても80分の映画でしょ。25分くらいカットして。
 
 
 同じくCG処理した変わった映像の作品に、フランスの有名な探偵ヴィドックを主人公にしたサスペンス『ヴィドック』(2001年)もありましたけど、あれもかなり見ずらかったですけど、まだ何とか観れました。ランニングタイムも98分だしね。題材的にもわかりやすかったですしね~。

 
 謎のロボット軍団!
 水中も潜水可能な戦闘機!
 空中飛行場!
 
 等々、いかにも面白い設定のレトロ風のメカニックが出てきます!40年前の人が考えたような21世紀風未来メカが、描かれますけど、ただ、それだけで、別に感動は、、、、しないです。
 出てくるメカニックが、レトロ風なら、ストーリーもレトロ!そこはレトロでなくて良いのに!
 
 ニューヨーク、チベット、謎の島等舞台も目まぐるしく変わるんだけど、画像処理同様、目まぐるしさが増しただけ!
 手に汗握ることもなく、勝手に登場人物だけ楽しそうにアクション映画してます。
 
 監督、脚本のケリー・コンランは、長篇デビュー作だから、思いつくものすべて入れちゃいました!!ってコトですよね。
 シャングリラとか、怪獣とか何でも入れちゃえ!みたいな姿勢は、決してキライじゃないけど。だって、次の作品は、好き勝手に撮れないかもしれないですもんね。
 
 まぁ、子供向け映画として捉えれば、ガマン出来る範囲ですかねぇ。
 でも、レイ・ハリーハウゼンのアニメーション(ダイナメーション)が素晴らしい『シンドバッド七回目の航海』(1958年)(a.k.a『シンドバッド7回目の冒険』監督ネイサン・ジュラン)を小さいころに観て、自分も映画監督になろうって思う人は大勢いましたが、小さいころに今作『スカイキャプテンワールド・オブ・トゥモロー』見てワクワクして自分も映画監督になろうなんて子供いるんでしょうかね??  20点


スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー プレミアム・エディション [DVD]
ケリー・コンラン
ジェネオン エンタテインメント
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー 【VALUE PRICE 1500円】 [DVD]
ジュード・ロウ,グウィネス・パルトロウ,アンジェリーナ・ジョリー
ジェネオン・ユニバーサル
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ユートピア』スペイン製スリラー

2005-06-11 22:03:30 | サスペンス
ユートピア
UTOPIA(2003年フランス、スペイン)
 監督    マリア・リポル
 脚本    ファン・ビセンテ・ポスエロ
 出演    レオナルド・スパラグリオ、ナイワ・ニムリ、チェッキー・カリョ
        エクトル・アルテリオ、ジョゼ・ガルシア

 ■ストーリー■
 予知能力を持つアドリアンは、その特殊な能力からユートピアと呼ばれる組織に幼いころ連れてこられる。ある日、ユートピアの仲間の1人が自身の予知能力に耐えられなくなり連続爆破事件を起こし始めた。アドリアンは爆破事件を未然に防ごうと警察に助けを求めに行くのだが、アドリアンが警察に来ることを予知能力で知った仲間は警察署に車を停め自爆してしまう。偶然通りかかった刑事の家族は爆破事件に巻き込まれてしまう。6年後、アドリアンは、心を閉ざして生きていたが、爆破事件に巻き込まれ娘が殺される母親の姿の予知夢にさいなまれるようになっていた。父親代わりのサムエルから「お前の予知能力を悪夢に変えていかん」と言われ事件に入り込んでいくのだった。
 一方、スペインの金持ちの娘アンヘラが南米のカルトグループ「ジャガー」に拉致されマインドコントロールされ行動を一緒にするようになっていた。アンヘラの母親は目の不自由な人探しのプロ、エルヴェに娘を連れ戻すよう依頼するのだった。アドリアン、アンヘラ、エルヴェ3人の運命は…。
 
 ■感想■
 フランス、スペイン製の予知能力を持った男を描くスリラー映画です。

 監督のマリア・リポルはスペインの新鋭の女性監督。
 最近、スペイン映画は、ホラー映画、サスペンス映画等、面白いテーマの作品が多いです。
 今作は、“予知能力”を持った男を主人公にしながら、ハリウッドのアクション系の作品とは全然違うアプローチの作品になっています。
 最近のスペイン映画と言うと、自分が観た作品をいくつかあげると
 
 ・トム・クルーズ主演『バニラスカイ』(2001年)のオリジナル『オープン・ユア・アイズ』(1997年)
 ・誘拐され殺されたはずの娘から電話があったことから始まる、思わせぶりホラー『ネイムレス無名恐怖』(1999年)
 ・アメリカと合作の超自然ホラー『ダークネス』(2002年)
 ・巨大なゲームに巻き込まれた男を描くスリラー『パズル』(1999年)
 ・ダリオ・アルジェント・ミーツ・スクリームって称されたスラッシャームービー『殺しのセレナーデ』(2001年)
 
 という感じで、ホラー映画ファン、エンターテイメント映画ファンが見逃せない作品がけっこうあります。

 今作『ユートピア』ですが、スペイン、フランス『デッドゾーン』って感じでしょうか??
 これじゃ、ほめすぎですね。
 
 作品のテーマは“予知能力で未来は変えられるのか?”っていうのが1番のテーマになっています。
 そこに恋愛風味の要素を振りかけて、ハイ出来上がりみたいな作品です。
 
 スリラー映画とかサスペンス映画が苦手みたいな人が見ても耐えられるような作品です。 
 ちょっとオシャレな雰囲気も。
 別にミニシアター系のアーティスティクな映画じゃないけどね。
 でも逆に、「スペイン製のSF系スリラーだ~!!」なんて期待すると裏切られるコトになります。
 ハッキリ言って、映画は地味地味な作品です。
 
 とにかく、主人公が悩んでばかりで
 「何悩んでるんだよ!!」って思わず、突っ込みたくなるほどです!
 
 謎の組織「ユートピア」の目的も、今ひとつ、良くわからないですしね。これがアメリカのTVシリーズ化のためのパイロット版のTVムービーだったら、もっともっと面白くなったのにッ!!
 それに、テンポが少し悪いです!
 ランニングタイムも101分と少し長めです!長い!長い!長いです!
 あと10~15分カットすればもっといいテンポになったのに!なんか、いくらでも面白くなりそうな題材なだけに少し残念!!  30点

ユートピア [DVD]
クーロ・ロヨ
ハピネット・ピクチャーズ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『パープルストーム』香港ハードハードアクション!

2005-06-08 23:11:59 | 香港映画
パープルストーム
PURPLE STORM紫雨風暴(1999年香港)
 監督    テディ・チャン
 脚本    ジョージョー・ホイ
        クラレンス・イップ
        オーブリー・サム
 出演    ダニエル・ウー、エミール・チョウ
        カム・コクリョン、ジョアン・チェン
        パトリック・タム

 ■ストーリー■
 1998年6月23日の晩、香港海上で貨物船がテロリストに襲われた。テロリストは化学兵器「リシンX」を強奪する。テロリストのトッドは銃撃戦の中、頭部を強くうち対テロ部隊ATFに身柄を拘束されるのだった。
 トッドは、テロリストソンの息子だった。ソンとは元クメールルージュで、政権崩壊後はアメリカでテロ活動、PLOの地下組織で軍事訓練を受けたあと1990年6月パナマの米軍基地を爆破、1993年6月米議会で毒物混入、1996年3月トルコ航空機を空中爆破、すべての事件を先導した国際的テロリストなのだ。
 記憶喪失になったトッドに対し、ATFは、精神科医のシャーリーを使い無意識の記憶に「トッドは潜入捜査官でソンの組織に潜入していた」という偽りの記憶を植え付けるのだった。
 いづれ、トッドを取戻そうとソンが動いた時に、時限爆弾とするための策略だった。対テロ部隊はトッドがもっていたディスクから、化学兵器リシンXが使われるであろうことを知るのだった。
 そんなとき、ソンの組織は、ATFの想像通りトッドを奪い返しに来るのだった。激しい銃撃戦を経て、潜入捜査官の記憶と本来の記憶が交差する中、トッドは徐々に自分の記憶を取り戻していくのだった。

 ■感想■
 香港のアカデミー賞の香港電影金像賞で5部門を受賞したハードアクション映画。
 
 【第19回香港電影金像賞】では、撮影賞受賞、編集賞受賞、衣装&メイク賞受賞、音響効果賞受賞、アクション賞受賞しました!
 
 また、台湾でも【第36回台湾金馬奨】では撮影賞受賞、アクション指導賞受賞、音響効果賞受賞、オリジナル作曲賞受賞という賞取りまくりの超ハードアクションです。

 いや~、最初から最後まで、まさにアクション!アクション!アクション!
 アクションが詰まってます。だけど、ただでさえアクションがハードな香港映画なのに、今作のランニングタイムは113分とちょっと長めになっていますので、超おなか一杯状態になっちゃいます!
 あまりにも、アクションシーンがありすぎて、どっと疲れました。
 ホッと一息つくところもない、アクション映画!さすが香港映画!!
 今作を、料理で例えるなら、まるで、朝食に、200gのステーキ10枚みたいな感じ。
 少ししつこいです。
 食べきれません。

 今作の変化球は、主人公のキャラクター設定が、記憶喪失のテロリストというところです。アクション映画だったら、普通、主人公はATFの隊員とかマー隊長とかなんでしょうけど、もうアクション映画で普通のコトはやりつくしたと言わんばかりに、テロリストを主人公にしています。
 でも、それでは、観客が感情移入できないので、記憶喪失になって、ATFに使われるという設定にしてあります!
 しかし、元々はテロリストの主人公ですから、後から植え付けられたニセの記憶のことを思い出して、いつテロリスト側に戻るかハラハラ!ドキドキ!

 悪人のソンも、かなりインパクト強いです!映画とはいえ、すごく怖いキャラクターです。このソンは、まるで『アサインメント』(1997年)のジャッカルみたいですもんね。
 元々の設定が怖い上に、この映画の中だけでも、TV局は爆破するわ、トッドを取戻すためだけの理由で平気でビル爆破するわ、街中でも平気で銃撃戦始めちゃいます。
 このソンを倒すためには、こうなったらゴルゴ13雇うしかないでしょ。
 
 ハリウッド製のアクション映画に飽きた人には、ぜひ観て欲しいです!! 
 香港映画のハードアクションをしっかり堪能できます。
 ただでさえ、アクション映画が得意な香港映画ですけど、その中でも、特にハードなので、アクション映画ファンは、大々満足なはず!アクション映画ファン必見!! 80点




パープルストーム ~スペシャル・エディション~ [DVD]
ジョージョー・ホイ,クラレンス・イップ
ハピネット・ピクチャーズ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ヴァンパイア呪力転生』J・カーペンター「ヴァンパイア最後の聖戦」の流れ??

2005-06-07 23:26:07 | ホラー
ヴァンパイア呪力転生
VANPIRES:THE TURNING(2005年アメリカ)
 監督    マーク・ウェイス
 脚本    D・B・ファーマー
        アンディ・ハースト
 出演    コリン・エッグレスフィールド、パトリック・ボウショー
        メレディス・モンロー

 ■ストーリー■
 タイを旅行中のアメリカ人カップルのコナーとアマンダ。ちょっとしたことでケンカをしたすきにコナーはアマンダとはぐれてしまう。とそこへ吸血鬼ミランが現われアマンダは血を吸われてしまう。ミランの乗ったバイクで連れ去られようとするアマンダを見つけ、助け出そうとするが吸血鬼に襲われてしまう。絶対絶命のとき、人間の血を吸わない吸血鬼グループ、ソンネンのリーダー、キコに助けられる。キコたちは人々を襲うミランのグループと対立していたのだ。キコはもともと吸血鬼ハンターだったが9年前に吸血鬼の巣を襲ったとき噛まれたときに転生したのだ。
 数百年に渡り、フィ・ソンネンは極東の村々で永遠の若さを授かり、人の命を奪わないことを誓っていた。しかし、遠い昔、サンは誓いを破り新たな吸血鬼を生んでしまった。邪悪な吸血鬼ジャイダンは人々の命をもてあそび人々を襲い生血を啜った。サンの呪いが始まった日食の日に呪いが始まった同じ場所で、サンが陽の光を浴びれば、サンの呪いは解けるのだ。サンは死んで光の中で魂は再生し、サンを源とするヴァンパイアはすべてもとの人間に戻るのだった。ミランとの戦いに決着をつけようとするソンネンたちは吸血鬼ハンターのレインズと手を組みミランを倒そうとするのだった。

 ■感想■
 低予算の吸血鬼映画。

 DVDの宣伝用のリーフレットに
ジョン・カーペンター監督作品の流れを受け継いだヴァンパイアの恐怖を描いたアクションホラー
 ってありましたけど…。
 その宣伝コピーって、今作と、ジョン・カーペンター監督の傑作ホラーアクション映画『ヴァンパイア最後の聖戦』(1998年)との関連つけているんだろうけど、当然のように全然関係ないです!!!!!!!

  ジョン・カーペンター監督作品の流れを受け継いだヴァンパイアの恐怖を描いたアクションホラー

 『ヴァンパイア最後の聖戦』と今作が、全然関係無いって想像はしていましたけどね。
 でも、ワイヤーのついた銛を矢にして吸血鬼に刺して陽の光の下ににジープのウィンチで引っ張るシーンがありますけど、そのシークエンスだけは受け継いでました!

 まぁ、“続編”って書いてなくて“流れ”っていうんだから、ある程度は想像はしてたんですけどね。
 まぁ、ビデオのパケージにもジョン・カーペンターの「J」の字さえ無かったしネ。
 ただ、まぁ、もともとのワーキングタイトルも“VAMPIRES 3”だったから、そんなに文句も言えないんですけどネ。
 ちなみに、“VAMPIRES 2”は、ジョン・ボン・ジョヴィ主演の『ヴァンパイア黒の十字架』(2002年)のワーキングタイトルです。
 
 でも、ところで、今作は、なんで舞台がタイなの??
 アジアの風景にヴァンパイアって似合わないです!
 かつて英国のハマープロ、香港合作の正統派傑作ホラー映画に『ドラゴン対7人の吸血鬼』(1974年)がありましたけど、それが例外で西洋的な吸血鬼はアジアの気候というか雰囲気、町並みとかに全然似合わないですよネ!
 
 例外的に、西洋的な本格的な吸血鬼を岸田森が演じた、日本を舞台にした『呪いの館 血を吸う眼』(1971年)、『血を吸う薔薇』(1974年)は、日本の気候、風土に吸血鬼をうまく溶け込ませて、正統派吸血鬼ムービーとして完成させてて良かったですけどネ。

 ところで、今作『ヴァンパイア呪力転生』では、吸血鬼に2種類いて、人を襲うタイプと平和的なタイプがいるっていう設定です。
 でも、もうこの設定だけでダメでした。
 この設定の上に、吸血鬼ハンターがストーリーの中で、完全に添え物になっています。
 普通は、吸血鬼ハンターが主人公でしょ!!
 
 吸血鬼映画って傑作もありますけど、1歩間違えるとメチャクチャになっちゃいますからネ。
 今作の場合は、もっと間違えてるかも。1歩どころか10歩くらい間違えてるかな??もう、面白い、つまらないというより、トンデモ作品になっちゃってるかも。
 大して期待もしてなかったけど、それでも厳しいです。 0点

ヴァンパイア 呪力転生 [DVD]
パトリック・ボーショウ,コリン・エッグレスフィールド,メレディス・モンロー
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

    
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アウト・オブ・タイム』アクション映画ファンは迷わず見ろ!

2005-06-06 22:49:54 | アクション
アウト・オブ・タイム
NINE LIVES(2004年アメリカ)
 監督    デビッド・カーソン
 脚本    トム・ヴォーン
 出演    ウェズリー・スナイプス、ジャクリーン・オブラドース
        スチュアート・ウィルソン、キム・コーツ

 ■ストーリー■
 元アメリカ軍特殊部隊ディーン・ケイジはボスニア紛争で敵に捕らえられ親友のスコットを目の前で殺され、トラウマになり除隊する。
 ディーンはスコットの妹で刑事のエイミーとつき合っていたが、エイミーに兄の死の真相を告げることが出来ずにいた。ダイナーでエイミーを待つディーンをFBIと間違えたサリバンの組織がディーンに幻覚剤XEを注射してきた。自白作用を持つ幻覚剤XEとは人間の持つ潜在能力をパワーアップさせるが8時間後に神経を犯し死にいたらしめる魔の薬だった。XEは幻覚作用のため、誰でも言いなりに出来る薬なのだ。
 元CIAのサリバンはXEを盗みだし、海外のマフィアに売ろうとしていたが、この件をFBIがかぎつけたのでは?と疑っていたのだ。XEを注射されたディーンはサリバンの組織に捕らえられてしまうのだった。 

□■□ネタバレあり□■□
 
 ■感想■
 ウェズリー・スナイプス主演のアクション映画です。
 
 アクション映画俳優の世界も今や、ウェズリー・スナイプスが1962年生まれ、ジェット・リーが1963年生まれ、スティーヴン・セガールが1951年生まれ、ジャン=クロード・ヴァンダムが1960年生まれ、ドルフ・ラングレンが1959年生まれと、どんどん年齢が上がっていますけど、今作のウェズリー・スナイプスを見てると、まだまだ、安心して見ていられますもんね!。
 ちなみにシルヴェスター・スタローンは1946年生まれ、チャック・ノリスは1940年生まれなんで、上記のアクションアクターより、もう1世代上になるんですかね~。

 スティーヴン・セガールと・シルヴェスタースタローンの年齢が意外と近いのにビックリです。
 
 ウェズリー・スナイプスも、一時は『スナイパー』(2002年)なんて社会派みたいなスリラー映画にも出演してましたけど、あういうマジメな作品を、ウェズリー・スナイプスのファンは求めてるんでしょうかね??
 でも、今作は、アクション映画のウェズリー・スナイプスファンのみんなが、待ち望んでいた作品です。
 まさに“ウェズリー・スナイプスが帰って来たッ!!”って感じの作品です!
 もう最高です!
 
 まぁ、でも『スナイパー』に出演した後は『ブレイド2』(2002年)、『ブレイド3』(2004年)と、ウェズリー・スナイプスも、エンターテイメント系の作品に出演してるから大丈夫でしょうけどね。
 
 クライマックスの取引現場の空港に乗り込んだウェズリー・スナイプスに対して、CIAの「私の命令で殺すわけにはいかん、偶然巻き込まれた哀れな男だからな」のセリフ、泣かせます!!
 「う~、泣かせる!!」
 これだからハリウッドのアクション映画はやめられない!!
 ラストもB級アクションそのまんまだし、あの最後で最高です!あまりにもストレートなアクション映画なんで、観てるこっちが恥ずかしくなるくらいです!

 それに、捕らえられたディーンがスコットの死についてしゃべってるのを、エイミーが助けにきて、自分の兄のスコットの死の真相を知るシーンも、こういう“B級アクション映画定番のご都合主義”だけど、分かりやすくて良いです!!

 ランニングタイムも96分で、本編が90分強って、こういうエンターテイメント映画としては1番観やすい丁度良い長さですしネ!アクション映画はこうじゃないとね! 65点 


アウト・オブ・タイム [DVD]
トム・ヴォーン
アミューズソフトエンタテインメント


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする