『ダウト 偽りの代償』
BEYOND A REASONABLE DOUBT(2009年アメリカ)
監督 ピーター・ハイアムズ
脚本 ピーター・ハイアムズ
オリジナル脚本 ダグラス・モロー
撮影 ピーター・ハイアムズ
出演 マイケル・ダグラス
アンバー・タンブリン
ジェシー・メカトーフ
ジョエル・デヴィッド・ムーア
ローレンス・P・ベロン
セウェル・ホイットニー
デヴィッド・ジェンセン
■ストーリー■
連戦連勝で17もの連続勝訴を勝ち取っている元刑事の検事のハンターは、今や知事候補だった。TVリポーターのC.J.は、勝訴している事件の捜査をマーチャント警部補がしていることから、証拠を捏造しているのでは無いかと疑うのだった。ハンターとマーチャントは昔、相棒だったのだ。この意見は、取調べが現場写真を撮った3日後だったため、上司はこの意見を無視するのだった。なんとしてでもハンターがニセの証拠を作っていることを証明しようとして、C.J.は、本物の殺人事件が起きたときに、状況証拠を揃えてC.J.が犯人であるようにさし示し、事件に興味を持ったハンターが、事件後に証拠を捏造したことを証明しようというのだった。
■感想■
マイケル・ダグラス主演のサスペンス。
監督はエンターテイメント派の職人監督ピーター・ハイアムズ!
今作は、RKO映画の『条理ある疑いの彼方に』(1956年)のリメイクです!ピーター・ハイアムズ監督は、同じくRKO映画の『その女を殺せ』(1952年)も『カナディアン・エクスプレス』(1990年)としてリメイクしていました!
多分、こういったクラシック映画が好きなんでしょうね!
本国アメリカではそうでは無いんでしょうけど、海外では余り観る事の出来ない、こういうクラシック映画のリメイクを2作も撮るなんて、やっぱりエンターテイメント映画が好きなんでしょうねぇ!
『カナディアン・エクスプレス』のリメイク元であるリチャード・フライシャー監督の『その女を殺せ』は、傑作っていう話なんで、観てみたいんですけど、観れていないんですよね!日本語吹替えつきでどこかのメーカーさんがDVD化してくれないですかね??
ランニングタイムが70分なんで、85分枠の映画枠でもほとんどノーカットで観れるんで、どこかの放送局で放映してくれないですかね??観ている知能指数を低下させるようなバラエティ番組の再放送を土日の昼間に放映している時間枠があるんなら、こういう映画を放映して欲しいもんですね!
ところで、今作『ダウト偽りの代償』ですけど、エンターテイメント作品としては、カーチェイスシーンとかがあるのは正しいですけど、ストーリー的には、かなり疑問符がついちゃいます!真昼間に、カーチェイスしたりするのは目立ちすぎでしょ!しかも覆面パトカーで!!
しかも、漏れたガソリンに向かって、タバコを投げるなんてありえない!!
目撃者が絶対にいるはず!
マイケル・ダグラスがどうのこうのよりも、まず、マーチャント警部補が、すぐに逮捕されちゃうでしょ!!あの一連のシーンは、どう考えても納得できないです!
でも、ピーター・ハイアムズ監督のエンターテイメント作品だから、許しちゃいます!
ピーター・ハイアムズ監督は、自分の最も好きな映画監督の1人なんですよね!
監督した作品は、好きな作品!好きでもない作品!色々ありますけど、どれもこれもエンターテイメントで、観てる映画ファンを楽しませようとする姿勢が作品から感じられる監督です!
誰もが引き受けたくないような『2010年』(1984年)を監督して、無事、普通のSF映画とて成功させたり、マーカス・ニスペル監督が降板したあと、引き受けた『エンド・オブ・デイズ』(1999年)を、エンターテイメント作品として作りあげたり、会社が倒産したため製作続行できなくなった『サウンド・オブ・サンダー』(2004年)を何とか完成させたり、とにかく普通のエンターテイメント監督だったら出来ないようなコトを普通にやってのけるから、好きなんですよね!
ストーリー的には、マーチャント警部補が暴走しすぎちゃたり、説明的なシーンのようにCJが賞を獲ったビデオのシーンが何回も出てくるので、ラストのオチが想像できちゃったり、ちょっと疑問に思うようなところがありますけど、エンターテイメント作品としては、1970年代のアメリカの良質なTVムービーなみに楽しめる作品になっています!
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