『クリムゾン・プロジェクト』
LA MARQUE DES ANGES MISERERE(2013年フランス、ベルギー)
監督 シルヴァン・ワイト
脚本 ローレン・ターナー
シルヴァン・ワイト
ヤーン・メージュ
原作 ジャン=クリストフ・グランジェ
出演 ジェラール・ドパルデュー
ジョーイ・スタール
ヘレナ・ノゲーラ
マルト・ケラー
ティエリー・ラルミット
■ストーリー■
世界中で孤児が拉致される事件が起きていた。孤児を輸送中だった謎の男が、検問で銃撃戦になり逃走中に砂漠に投げ出され逮捕されるのだった。この事件を捜査していたインターポールの刑事フランクは現場へ向かうが、パートナーの失敗で、目を離した隙に容疑者は自殺してしまうのだった。
そんなとき世間を騒がせていたのは、世界最強の私兵組織を持つブラックストリーム社のシングルトン代表がテロ容疑者を拷問をした容疑で訴えられた裁判だった。
一方、40年間刑事を勤め上げ退職したカスダンは、聖歌隊の指揮をしていた男が教会で殺されているとサルキス神父から連絡を受けるのだった。指揮をしていた男はドイツ系の移民のチリ人ウィレム・ゲッツという男だった。ゲッツの殺害現場の血だまりから発見された23cmのスニーカーの靴跡から、小柄な人間かまたは聖歌隊の少年が疑われるのだった。
フランクは、容疑者が削除した携帯のデータから探り当てた名前にウィレム・ゲッツがあることを知り教会に行き、そこで捜査中のカスダンと出会うのだった。捜査をしたい欲求を抑えられないカスダンは、フランクに2人でコンビを組んで捜査を行うことを提案するのだった…。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
ジャン=クリストフ・グランジェ原作の映画化作品。
出演はジェラール・ドパルデュー、ジョーイ・スタール。
映画化されたジャン=クリストフ・グランジェ原作の映画作品というと
『クリムゾン・リバー』(2000年)
『エンパイア・オブ・ウルフ』(2005年)
『ストーンカウンシル』(2005年)
と、今作となりますが、色々な作品を書いていますね。
映画化された作品から判断すると、
すべてミステリー、サスペンス調で始まるのに、大がかりな007のようなアクション映画になってしまう『エンパイア・オブ・ザ・ウルフ』
超自然現象が起こるファンタジー映画になってしまう『ストーンカウンシル』
今作も世界的な孤児の拉致事件から、ナチスの残党が絡む国際的な犯罪が描かれる大がかりな作品と、とにかく面白い作品を書く作家ですね。
何気なく観ていると、次から次へと展開が速くて、映画に置いて行かれそうになる感じの作品です。
アクション映画風の冒頭のシーンから、本格ミステリー調な展開になり、いつのまにか国際的な犯罪映画に!
未公開のこういう映画がソフト化されるのは、すごくウレシイですね。
ネタバレになっちゃいますが、ある目的のために「声」を使うってアイデアがありますが、思わせぶりな『ザ・シャウトさまよえる幻響』(1978年)より、よっぽど良いです!
まぁ、もともと『ザ・シャウトさまよえる幻響』はエンターテイメント度が高い作品じゃないですけどね。
ただ、せっかくの「声」を使った今作のアイデアも、こじんまりとしていて盛り上がらない!
声を使った作戦は、結局、今回しか使わないつもりだったんでしょうかね。せっかく育てたのに。
雰囲気だけは、A級ですけど、ストーリー自体は大したコトない作品です。
好きキライが分かれそうな感じです!リュック・ベッソンの製作した作品を観て、喜んじゃう映画ファン向けみたいな作品です! 50点
クリムゾン・プロジェクト [DVD] | |
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