A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

山本精一ソロ - 完全ギターインプロヴィゼーション-@渋谷 Bar Isshee 2012.3.8 (thu)

2012年03月10日 01時10分01秒 | 素晴らしき変態音楽


山本精一氏は今まで大友良英氏、灰野敬二さんそれぞれとのデュオ、ROVO、PARA、The Mostなどのバンドでライヴを観たことはあるが、ソロ・パフォーマンスは初めて。しかも会場は渋谷Bar Issheeで20数人限定のライヴときた。HPで告知したところあっという間に予約が埋まったらしい。山本氏の人気のほどがうかがえる。

今まで多くても10数名、少ない時はお客が3人だけ、というBar Issheeが満員になったのを観るのは初めて。そもそも開場前に客が並ぶなんて信じられない。ここのマスターは時々こんな驚きの企画を入れるからチェックは怠れない。明らかにいつものBar Issheeとは異質の客層で、おひとり様のお客さんが多かったせいか、開演前のBGMがダークなアンビエント・ミュージックだったせいか、開演まで無言の時間が立ち込める。

予定時間を15分ほど過ぎて山本氏が人をかき分け登場。途端に照明が灰野さんのライヴ並みに暗転する。すぐそこに山本さんがいるのに表情は勿論、プレイの様子も見えない有様。最初はチープなリズムマシンに乗せてアコギ演奏。殆ど生音だ。この日は「完全ギター・インプロヴィゼーション」なので何が出てくるか予想が付かない。インプロにありがちなピリピリした緊張感よりもリラックスした温かい雰囲気の演奏が主体なのは山本氏のおおらかな性格ゆえか。それはエレキに持ち替えても変わらない。適度にメロディアスな即興が心地よくてじわじわと催眠状態に陥ってしまう。さらにサンプラーで音を重ねる演奏は5年前まで灰野さんが西早稲田ジェリージェフでやっていたサンプラーでぐちゃぐちゃの涅槃演奏(?)を思い出させた。切れ目なく流れるような演奏が続き、夢見心地の1時間が終わった。

通常のジャズ系ライヴでは1部2部に分かれているので今回もそうかな、と思ったら「これ以上やるのは野暮ってもの」という山本氏の一言でアンコールもなくライヴ終了。何となく聴き足りない気分が逆にいいのかもしれない。観客がみんな無言で会場を後にするのが面白かった。

▼映像は暗くて撮れなかったが演奏は当日のモノ



精一さん
ギターで泣かす
大名人

4月8日にまたソロで「弾き語り90分」。勿論即日予約終了。この日以上にレア度は高そうだ。次回はもう少し照明を明るくお願いしたい。
コメント (2)
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