ヒナギク(雛菊、学名:Bellis perennis)とは、キク科の多年草(日本では一年草扱い)。別名はデージー、デイジー、チョウメイギク(長命菊)、エンメイギク(延命菊)。園芸植物として栽培される。イタリアの国花。ヨーロッパではとても人気のある花で、純真無垢の象徴とされている。花言葉は「平和」「希望」「純潔」。白い花の花言葉は「無邪気」。赤い花の花言葉は「無意識」。黄色い花の花言葉は「ありのまま」。
●映画『ひなぎく』
ヴェラ・ヒティロヴァ監督による1966年チェコスロバキア映画。原題はSedmikrásky。マリエ1とマリエ2の姉妹が自由気ままに不可解な騒動を起こすナンセンスなストーリーは、社会主義下で自由を規制された当時のチェコ当局への反抗と言われる60年代チェコ・ヌーヴェルヴァーグの傑作。二人のファッションセンスとキャラクターが共感を集め、サブカル系女子の間でカルトな人気を持つ。主人公の1人が頭に飾る雛菊の花輪が自由を象徴しているようだ。
『ひなぎく』アンコールレイト上映!
●HINAGIKU.『雛菊』
2021年10月12日渋谷Milkywayでの単独公演「開花宣言」で始動したセルフ・プロデュースのアイドル・ユニット。メンバーはあんびーべいびー、招癸鈴袮(マネキスズネ) 、雹華(ひょうか)、ハナゾノ兎リ(うり)、みや子の5人。HUNAGIU.と言うグループ名は雛菊の別名「延命菊」に因んで名付けられたという。4曲入りミニアルバム『開花宣言』が各サブスクリプションサービスにてストリーミング配信中。作詞は全曲メンバーが手掛けている。凛としたメンバーの佇まい、個性的なファッションセンス、和テイストを打ち出したEDMサウンドは、歌詞にもある通りアイドル・シーンに都革命を起こすだろう。
HINAGIKU. '雛菊' Offcial Music Video
●岡崎友紀『雛菊の首飾り』
60年代に子役として女優デビュー、1970年にTVドラマ「奥様は18歳」の大ヒットで国民的アイドルとなり歌手としても活躍した。当時小学生だった筆者の周りでも「笑顔が素敵なお姉さん」として人気があった。「雛菊の首飾り」は1972年の4枚目のアルバム『岡崎友紀4』に収録。全曲を橋本淳作詞、筒美京平作曲・編曲のゴールデンコンビが手掛けたアルバムで、主演ドラマの挿入曲を多数収録。黄色い雛菊を持った弾ける笑顔のジャケットが素晴らしい。
岡崎友紀 「雛菊の首飾り」 (ALBUM4)
●松田聖子『雛菊の地平線』
80年代アイドルの代表格であるばかりか、一生アイドルを生き続ける唯一無二の存在、松田聖子には「赤いスイートピー」「野ばらのエチュード」「旅立ちはフリージア」など花の名前を持つヒット曲が多い。「雛菊の地平線」は1987年の14枚目のアルバム『Strawberry Time』収録のシンガーソングライター大江千里が初めて提供した曲。篠山紀信撮影のピンクのジャケットで頭に飾った大輪の花は雛菊ではないが、アイドルに花は最強の組み合わせである。でも、可憐な雛菊を纏った聖子ちゃんも見てみたいものだ。
SEIKO MATSUDA 雛菊の地平線
●鬼束ちひろ『ヒナギク』
2000年にデビューしたJ-Popシンガー、鬼束ちひろの2018年の22枚目のシングル曲。デビューして以降、交通事故や自身の体調不良、所属事務所とのトラブル、SNSでの騒動など不運が続き、長期休養や活動休止を余儀なくされてきたが、メランコリックな曲調の「ヒナギク」のPVで白い雛菊に囲まれた鬼束の顔には安らぎの表情が浮かんでいる。
鬼束ちひろ - ヒナギク
●SEBASTIAN X『ひなぎくと怪獣』
2008年に結成された4人組ギターレスバンド。メンバーは永原真夏(vo)、飯田裕(b)、沖山良太(ds)、工藤歩里(key)。永原真夏の明るいパフォーマンスを核に型にはまらない自由なポップを目指すスタイルは結構好きだった。『ヒナギクと怪獣』は2012年にリリースしたミニアルバム。可憐な雛菊と恐ろしい怪獣を対比させたタイトルだが、収録曲「ひなぎく戦闘機」では”10万ボルトのヒナギク”と歌われ、か弱く見える小さな花でも強い意志を持てば強力な武器になれることを宣言している。
SEBASTIAN X / "ひなぎくと怪獣" Trailer
●ジャックス『お前はひな菊』
ジャックスは、1965年に結成されたサイケデリック・フォーク&ロックバンド。人間の内面を抉り出す文学的な歌詞と、情念的なヴォーカル、ジャズや前衛音楽の要素のあるサウンドで、日本のアンダーグラウンド・ミュージック・シーンに大きなな影響を与えている。「お前はひな菊」はデビュー前に若松孝二監督映画『腹貸し女』のサウンドトラック用に作られた曲で、公式アルバムには未収録。”俺はお前と寝たいだけ 俺は山百合 お前はひな菊・・・・お前の裸を汚したいのさ”という赤裸々な歌詞は、「純潔」を花言葉とする雛菊ならではの最高のラブソング。48年ぶりに再発された幻のライブ盤『JACKS - 2ND JACKS SHOW, JULY 24, 1968』にライブ・バージョンが収録されている。
ジャックス 『 お前はひな菊 』
●デイジー・チェインソー Daisy Chainsaw
海外でも「純真無垢」の象徴とされる雛菊=Daisyと、電動のこぎり=Chainsawを合体させたバンド名を持つ4人組グランジ・ロックバンド。ガールズ・ゴシック・ロックの元祖と呼ばれる女性シンガー、ケイティ・ジェーン・ガーサイドの可憐さと狂気的な凄みを併せもつヴォーカルを核に、歪んだギターとダークなリズムによる過激でシアトリカルなパフォーマンスで話題になった。バンド自体は短命に終わったが、ケイティはQueenadreena~Ruby Throat~Liar, Flowerといったバンドを経て現在も活動中。
Daisy Chainsaw - Love Your Money (promo video)
雛菊の
都革命
心待ち
●森田童子
10/12のHUNAGIKU.単独公演「開花宣言」の会場BGMは森田童子の「たとえばぼくが死んだら」(1980年の4作目『ラスト・ワルツ』に収録)が繰り返し流れていた。3年前の生誕公演のBGMに70年代フォークソングを流したみや子ちゃんの選曲だろう。ライブハウスが清浄な異空間にワープしたような気持がした。森田童子が雛菊を歌った曲はないと思うが、1975年にレコード・デビューして以来、素顔・本名・私生活を一切公開せず、透明な歌声で美しい曲を歌い続け、1983年までにライヴ盤を含む7枚のアルバムをリリースしたあと活動休止し人前から姿を消した彼女の純粋無垢な感性とありのままの歌声、そして何よりも彼女の存在自体が音楽シーンに咲いた「雛菊」だったに違いない。
たとえばぼくが死んだら 森田童子
名前が松田聖子と似ていて一文字違いなためか、外国の捜査期間から此方に身柄の引き受けのような連絡が来て困っています。現地の言葉で詳しくは分かりませんが、此方の顔写真としても使われている写真の記事↓を至急削除ねがいます。
https://blog.goo.ne.jp/googoogoo2005_01/e/427e3dec37e4b7cb99ec26bb4a16dd50