A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

退廃の美学~ジョブライアス「謎のジョブライアス」

2008年01月04日 19時33分17秒 | 素晴らしき変態音楽
昔アナログで手に入れ愛聴していたジョブライアスというアーティストのアルバムが紙ジャケCD化された。当時は詳しい資料も無かったが、デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージック、コックニー・レベルなどグラムロックの一派だとは分かった。イギリスのアーティストだと思っていたが、CDの解説書によるとアメリカ出身だということだ。
「ファントム・オブ・ザ・オペラ」や「ロッキーホラー・ショー」などミュージカル映画を思わせるシアトリカルなサウンド、耽美的で退廃の香り漂うヴォーカルが、スティーヴ・ハーレー&コックニー・レベルと並んで私のフェイヴァリット・グラム・アーティストだった。
10年くらい前に公開された「ヴェルヴェット・ゴールドマイン」という映画があった。デヴィッド・ボウイをモデルにしたグラム・ロックを描いた映画だが、その主人公のリリースしたアルバム・ジャケットが、ジョブライアスのこのアルバムに瓜二つでビックリするとともにこのアルバムが意外にメジャーだったんだな、と思い感慨深かった。
CDの解説によるとモリッシー,スージー・スー、ゲイリー・ニューマンなどニューウェイヴのアーティストに影響を与えたという。さもありなんと思わせる時代を超越したところがジョブライアスのサウンドにはある。
彼はもう一枚アルバムをリリース後グラム・ムーヴメントの凋落とともに姿を消し、1983年37歳の若さでエイズで死去したらしい。エイズで亡くなったミュージシャンの最初のひとりだろう。YouTubeの映像では彼がゲイである事を強調してセンセーショナルに売り出された事が語られている。
今回の再発により"時代の徒花"ジョブライアスが再評価される事になるだろう。私の個人的な思い入れのある作品が少しでも多くの人に聴かれるのは嬉しいものである。

我知らぬ
ところで評価
されるなり

考えてみればアメリカにはアリス・クーパーというグラム・スターがいたなぁ。今何しているんだろう。

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