浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

麻生のナチスのように発言について

2013-08-01 23:19:31 | 日記
 麻生が、あの発言を取り消したという。文脈を読めば、否定的な意味で使ったというようなこと言っているようだが、ボクには、肯定的な言い方として読めた。もちろん、彼の発言は、論理性のないものなので(そういう話ができるほど知的ではない)、とらえ方に少しの違いは出るだろうが、文脈からは明らかに肯定的な意味合いだったとボクは思う。

 さてこの問題をどうとらえるか、であるが、『琉球新報』の社説が、もっとも鋭く衝いている。


麻生氏「ナチス」発言 看過できない重大問題だ  2013年8月1日

 失言・放言癖のある人だから、では済まされない重大発言だ。

 麻生太郎副総理兼財務相が講演で、憲法改正をめぐり戦前ドイツのナチス政権時代に言及する中で「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べた。

 当時、世界で最も民主的で先進的といわれたワイマール憲法を現在の日本国憲法になぞらえて、改憲の必要性を説く中で出た言葉である。

 麻生発言の向こう側に、ワイマール憲法破壊後に戦争に突き進んだナチス政権と、憲法を改正して国防軍創設などを目指す自民党、安倍政権の姿勢が重なって見えると言ったら言い過ぎだろうか。

 1933年の政権奪取後、ナチス政権は「一家に1台フォルクスワーゲン」のスローガンの下でアウトバーン建設など公共工事を推し進めて景気を回復。一方で、反ユダヤ主義などでナショナリズムを刺激し、政権基盤を固めた。

 その「手口」に学び、アベノミクスによる景気回復を強調し、尖閣などの領土問題や歴史認識問題でナショナリズムを刺激する。こうした中で「改憲やむなし」の空気を醸成する。そういうことか。

 ナチス政権は国会議事堂放火事件を政治利用し「緊急事態」に対処するためとして、内閣に立法権を一時的に付与する「全権委任法」を成立させた。同法を根拠にナチス以外の政党の存在を認めずに、独裁と戦時体制を確立したのだ。

 自民党の憲法改正草案も98条と99条で「緊急事態」に関する規定を設けている。有事や大規模災害時に、法律と同等の政令を制定することができるなどの権限を内閣に付与するものだ。これもナチスの「手口」に学んだのか。

 自民党、安倍政権の改憲目的は、戦時体制を整えるためにあるのかと思われても仕方があるまい。しかし、緊急事態規定がいかに権力によって乱用され、悲劇的な結果を招くかはナチス政権を見ても明らかだ。

 昨年の衆院選での自民党同様、ナチス政権も民主的制度の下で合法的に政権を奪取した。しかしその後に、かつての日本と同様に戦争への道を歩んだということを、国民は肝に銘じる必要がある。

 首相の任命責任も重い。麻生氏は民主主義を否定するつもりはないとも述べたが、額面通り受け取る人がどれだけいるだろうか。

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知っておくべきこと

2013-08-01 21:10:46 | 日記
 ガーディアンが報道したこと。

 まず『毎日新聞』の記事。


NSA:ネット上のほとんどすべての情報を収集 英紙報道

毎日新聞 2013年08月01日 12時12分(最終更新 08月01日 13時33分)


 【ロンドン小倉孝保】英紙ガーディアン(電子版)は7月31日、米国家安全保障局(NSA)がインターネット上のほとんどすべての情報を秘密裏に収集できるプログラムを開発し、通信情報などを傍受していたと報じた。米当局による情報収集活動を暴露しスパイ活動などの罪で米司法当局に訴追された中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者(30)の資料で判明した。

 スノーデン元職員が暴露した情報ではこれまで、NSAがネット・通信関連大手企業の「協力」で電子メールなどの情報を入手していたことが分かっていたが、独自に開発したプログラムでネット上の情報をこれほど広範囲に傍受していたことが分かったのは初めて。

 同紙によると、「エックス・キースコア」と呼ばれるプログラムで電子メール、チャット、検索やホームページの閲覧履歴を集めることができる。電子メールの場合、このプログラムに調査対象のメールアドレスを入力すれば、そのアドレスのメールの内容が入手でき、NSAのメール解読ソフトで読むことが可能。収集した情報は瞬時に、別のルートでNSAが得た情報と照会できるという。

 このプログラムで2012年には、30日ごとに410億件以上の情報を収集、保存していたという。情報量が膨大なため、データの保存期間は3〜5日間程度だった。米当局はこのプログラムを利用して08年までに300人のテロリストを逮捕したという。

 米国では自国民の通信を傍受する場合、令状が必要だが、外国人については令状が不要で、通信を傍受することが認められている。しかし、米国人の通信だけを完全により分けるのは難しく、一部のデータは令状なしに検索できる状態になっているという。

 NSAはガーディアンに対しエックス・キースコアの存在を認め、「海外の対象者の情報収集が目的で、職員が勝手にデータにアクセスしているとの指摘は事実ではない」と釈明している。



http://mainichi.jp/select/news/20130801k0000e030244000c.html

 そしてガーディアンの記事。

http://www.theguardian.com/world/2013/jul/31/nsa-top-secret-program-online-data
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今日

2013-08-01 20:42:03 | 日記
 もう8月。時間はあっという間に過ぎてゆく。今日は、6日のレジメを完成し、印刷した。そこでは、地方自治の歴史を話す。もちろん、今後地方自治はどうなるかも。おそらく財界が推進しようとしている道州制も、安倍政権のもとで俎上に上がってくるだろう。
 
 道州制がいかなるものか、いかに人権が軽視されていくか、その道州制導入の企みと自民党の憲法草案との連携をも、ボクは語るつもりだ。

 今日は、本が何冊か到着した。一冊は、ハンセン病市民学会の機関誌。昨年の大会報告集だ。大会での報告や発言をおこして文にして、それを本にするという膨大な作業。それを経過してつくられた本だ。しっかりと読もうと思う。

 通販から送られてきた本は、『ブレイク詩集』(岩波文庫)。『柳宗悦』を読んで、ブレイクを読んでいなかったということの恥ずかしさを埋めるために購入。

 そして『女たちの韓流』(岩波新書)。ボクは、韓流のドラマは一つしか見ていない。“砂時計”である。光州事件を背景とした長い長いドラマだ。しかしボクは、そのドラマの最後で号泣してしまった。ぜひ見てほしいと書いておく。もし時間があったら・・という条件付きで。

 ボクの周囲にも、韓流ドラマにはまっている人がいる。だから、もう少し幅広く韓流ドラマをとらえようとして購入。

 すでに過去の人となった小沢一郎。アメリカとアメリカに盲従する権力者によって、マスコミも協力して徹底的に攻撃され、政治の世界ではもうほとんど力を失われた。そこで、『人物破壊 誰が小沢一郎を殺すのか』(角川文庫)。

 もう一冊。『安倍新政権の論点Ⅰ 国防軍 私の懸念』(かもがわ出版)。

 すべて何の関連もない本。

 しかし本を読まないと、思想がつくれない。知識が体系化されない。若い人々の、思想もなく、非体系的な話を聞いたりすると、そうはなりたくない、という気持ちが強くなるのだ。

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属国日本の真実

2013-08-01 20:23:55 | 日記
 これは今日の『東京新聞』のコラム。日本の国家主権はアメリカに対しては、皆無である。中国など世界は、この日本の体たらくを知っている。安部がどれほど威を張ろうとも、日本は張り子の虎に過ぎない。


 「日本がアメリカの準州か、何番目かの州になれば、沖縄にあんなに基地を置けないですよ。アメリカの国内問題になるから」。作家の沢地久枝さんが以前、アフガニスタンで井戸を掘ってきた医師の中村哲さんとの対談で語っていた

▼極論ではない。米ニューメキシコ州の基地では、新型輸送機オスプレイなどの夜間・低空飛行訓練に反対する住民に配慮し訓練は延期に。ハワイでも歴史的遺産に与える影響や騒音に対する住民の声を考慮してオスプレイの訓練が事実上、無期延期になった

▼日本では、予定通り沖縄県の米軍普天間飛行場に追加配備されるオスプレイ十二機が米軍岩国基地に到着。八月上旬にも普天間飛行場に移動し、配備済みと合わせて計二十四機態勢になる

▼さらに、新たに配備先として米軍の横田基地(東京都福生市など)が浮上したが、首都圏の巨大な空域を支配しているのはこの基地であることは意外と知られていない

▼羽田から西に向かう航空機は房総半島方面に離陸すると、狭い空域を急上昇し急旋回する。一都八県に及ぶ「横田ラプコン」を避けるためだ

▼「首都圏がこれほど外国軍によって占拠されているのは、おそらく世界で日本だけでしょう」(前泊博盛編著『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』)。沖縄だけの問題ではない。国家の主権とは何かを心底考えさせられる。


 こういう事実に、ボクは腹を立てているのだが、国民の多くは平気らしい。
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中国の落ち着き

2013-08-01 09:15:13 | 日記
 安倍政権は、中国への敵視政策を強めている。

たとえば、ワシントンポストは安倍政権の動向とその背景を報じている。

http://www.washingtonpost.com/world/japan-recommends-military-upgrades-including-buying-drones/2013/07/26/d7196fde-f5fa-11e2-9434-60440856fadf_story.html

 また南シナ海で中国との緊張状態にあるフィリピンとの提携をも、安倍政権は視野に入れている。

http://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japan-pledges-support-for-philippines-as-both-countries-confront-china-over-disputed-islands/2013/07/27/22be08dc-f68c-11e2-81fa-8e83b3864c36_story.html

 安倍政権は、中国に対する強硬姿勢を強めている。それに対して、中国はどう考えているか。

 そのような動きに対して、中国はどうみているか。下記のサイトには、中国の見解が掲載されている。

http://japanese.china.org.cn/


 とくにこの文は読む価値がある。

http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-07/30/content_29568634.htm
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「麻生氏講演:米のユダヤ系人権団体が抗議」(毎日新聞)

2013-08-01 08:49:21 | 日記
 歴史を知らない麻生、歴史の意味も知らない麻生、この人が日本の副総理。当然国際的な批判があるだろうと、ボクは探していたのだが、『毎日新聞』が配信した。

 ワイマール体制の中から、確かにナチスは政権を掌握した。しかしその後のナチスがおこなった蛮行を想起すれば、一切の肯定を許さない。それは国際的な常識である。
 
 麻生は、ナチスを肯定した。つまり安倍政権が、ナチスと同等であることも示唆している。


 麻生太郎副総理兼財務相が29日、東京都内で憲法改正に関し「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうか」と憲法論議は静かな環境で進めるべきだとの認識を、講演で示した問題で、ユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)は30日、「一体どんな手口をナチスから学べると言うのか」と題した抗議声明を発表し、麻生太郎副総理がすぐに発言の真意を明確に説明するよう求めた。

 声明では、「どんなナチスの統治が学ぶに値するのか。人目を盗んで民主主義を駄目にすることか」と皮肉った上で、「ナチス政権の台頭が世界を急速に深淵(しんえん)へと追いやり、人類を計り知れない第二次世界大戦の恐怖に陥れたのを、麻生副総理は忘れたのか」と批判。その上で「世界が学ぶべき教訓は、権力の座にある者はナチスのように振る舞うべきでないということだけだ」と結論づけた。

 同センターは反ユダヤ主義を監視し、ホロコースト(ナチスによるユダヤ人大虐殺)の教訓を伝える活動を続けている。【坂口裕彦】



http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20130801k0000m030066000c&inb=sns
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麻生副総理の発言

2013-08-01 05:34:42 | 日記
 麻生副総理は、騒がないで静かに憲法を変えて、ヒトラー政権のような独裁政権を打ち立てようとしているようだ。

 僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。

 そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。

 私どもは、周りに置かれている状況は、極めて厳しい状況になっていると認識していますから、それなりに予算で対応しておりますし、事実、若い人の意識は、今回の世論調査でも、20代、30代の方が、極めて前向き。一番足りないのは50代、60代。ここに一番多いけど。ここが一番問題なんです。私らから言ったら。なんとなくいい思いをした世代。バブルの時代でいい思いをした世代が、ところが、今の20代、30代は、バブルでいい思いなんて一つもしていないですから。記憶あるときから就職難。記憶のあるときから不況ですよ。

 この人たちの方が、よほどしゃべっていて現実的。50代、60代、一番頼りないと思う。しゃべっていて。おれたちの世代になると、戦前、戦後の不況を知っているから、結構しゃべる。しかし、そうじゃない。

 しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。

 そのときに喧々諤々(けんけんがくがく)、やりあった。30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。自民党の部会で怒鳴りあいもなく。『ちょっと待ってください、違うんじゃないですか』と言うと、『そうか』と。偉い人が『ちょっと待て』と。『しかし、君ね』と、偉かったというべきか、元大臣が、30代の若い当選2回ぐらいの若い国会議員に、『そうか、そういう考え方もあるんだな』ということを聞けるところが、自民党のすごいところだなと。何回か参加してそう思いました。

 ぜひ、そういう中で作られた。ぜひ、今回の憲法の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。

 靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。

 何も、戦争に負けた日だけ行くことはない。いろんな日がある。大祭の日だってある。8月15日だけに限っていくから、また話が込み入る。日露戦争に勝った日でも行けって。といったおかげで、えらい物議をかもしたこともありますが。

 僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。

 昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。

 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。

http://www.asahi.com/politics/update/0801/TKY201307310772.html?ref=rss
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