谷野氏は、故加藤周一の文を引く。
“歴史の歪曲”は百害あって一利なきものと思う。それは日中友好関係をもっとも深いところで傷つける。それはまた、日本人の誇りをも傷つけるだろう。日本人の誇りは、過去の誤りをごまかして言い繕うことにあるのではなく、みずからそれを直視し、批判してたじろがない勇気にこそある。
そして一部の「アジア解放のための戦争」という考え方についても、「首をかしげたくなる」という。アジア諸地域の「解放」は、その地域の人々によってなし遂げられたものであって、それ以外ではない。
そして最近の在特会というヘイトスピーチ集団の行動について、こういう。
12年前、新大久保の駅で、誤って線路に転落した人を救おうとして、もう一人の日本人と共に線路に飛び降り、共々一命を落とした韓国人留学生(イ・スヒョン君)がいました。その後、お二人に対して、多くの方々からそれぞれのご両親のもとに弔慰金が寄せられたのですが、ご両家とも受け取りを拒否され、イ・スヒョン君の方については、ご両親のご意向で、ご子息同様、日本語の勉強を志して韓国はじめアジアから日本に来ている若者たちの勉学の一助に充ててほしいということになりました。その結果、弔慰金を中核として、これにご両親のお気持ちに賛同される方々からのご厚志もいただき、イ・スヒョン君を顕彰する「イ・スヒョンアジア奨学会」という奨学金組織を立ち上げました。
(中略)
新大久保でくりひろげられるあの荒々しい光景を天国のイ・スヒョン君はどのような思いで眺めているかと思うと本当に悲しくなります。
外交官というと、胡散臭い人士が多いが、こういう人もいるのだということがよくわかった。谷野氏は歴史の勉強もキチンとされ、きわめて良心的なひとであることがわかる。
この谷野氏の話を読んでおくことをおすすめする。
“歴史の歪曲”は百害あって一利なきものと思う。それは日中友好関係をもっとも深いところで傷つける。それはまた、日本人の誇りをも傷つけるだろう。日本人の誇りは、過去の誤りをごまかして言い繕うことにあるのではなく、みずからそれを直視し、批判してたじろがない勇気にこそある。
そして一部の「アジア解放のための戦争」という考え方についても、「首をかしげたくなる」という。アジア諸地域の「解放」は、その地域の人々によってなし遂げられたものであって、それ以外ではない。
そして最近の在特会というヘイトスピーチ集団の行動について、こういう。
12年前、新大久保の駅で、誤って線路に転落した人を救おうとして、もう一人の日本人と共に線路に飛び降り、共々一命を落とした韓国人留学生(イ・スヒョン君)がいました。その後、お二人に対して、多くの方々からそれぞれのご両親のもとに弔慰金が寄せられたのですが、ご両家とも受け取りを拒否され、イ・スヒョン君の方については、ご両親のご意向で、ご子息同様、日本語の勉強を志して韓国はじめアジアから日本に来ている若者たちの勉学の一助に充ててほしいということになりました。その結果、弔慰金を中核として、これにご両親のお気持ちに賛同される方々からのご厚志もいただき、イ・スヒョン君を顕彰する「イ・スヒョンアジア奨学会」という奨学金組織を立ち上げました。
(中略)
新大久保でくりひろげられるあの荒々しい光景を天国のイ・スヒョン君はどのような思いで眺めているかと思うと本当に悲しくなります。
外交官というと、胡散臭い人士が多いが、こういう人もいるのだということがよくわかった。谷野氏は歴史の勉強もキチンとされ、きわめて良心的なひとであることがわかる。
この谷野氏の話を読んでおくことをおすすめする。