浜名史学

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朝日新聞記事 「経済トピック」

2020-07-10 20:10:49 | 社会
 7月8日付けの『朝日新聞』記事を読んだ。見出しは、「スズキの会長再任 強まる批判」「続く不祥事 浜松市補助金「不適切」の声」である。

 スズキの会長・鈴木修が再任された。90才である。

 この記事の半分は、スズキへの浜松市からの補助金である。記事を書いた記者も、34億円を超える補助金をスズキが受けとることに疑念を持っている。

 私も同じ考えである。私は以前、スズキへの補助金について書いたことがある。

 鈴木修は、北脇保之市長の時代、行革審を設置させ、補助金を廃止すること、減額することなどを強引に要求した人である。この記事にも、彼の発言として「補助金は国民を堕落させる。俺はもらったことない」が紹介されている。この言行不一致はいったいなんだ。自分はもらうが、お前たちはもらうな、ということである。浜松市各地の伝統的な行事への補助金が減らされ、たいへんなことにもなったことがある。

 鈴木康友浜松市長は、鈴木修が送り込んだ市長である。記事によると、「公表された市長の政治団体の収支報告書によると、スズキの役員や幹部が毎月同じ日に献金している」そうだ。スズキ丸抱えの市長ということなのだろう。

 「補助金要項」に「申請時にコンプライアンス違反がないこと」という項目があり、スズキは検査不正を行っていたが、にもかかわらず浜松市は34億を超える補助金をスズキに渡したのである。私が浜松市を「スズキ市政」と表現する理由でもある。

 さてこの記事で驚いたのは、鈴木修の出身地である下呂市の市長選にも彼が関与していたという事実である。下呂市は4月に市長選があったが、前任の市長が市長公用車をスズキからトヨタに変えたことから「親密ではなかった」とある。今度の市長は、スズキ車に乗っていて、公用車をスズキ車に変えるようなことを言っているそうな。

 この記事の後ろにある「視点」には、「実権を握る高齢会長の存在はスズキの企業リスクを高めている。政治への関与は自らの利益追求が目立つ。市民全体への配慮がなく、公益を損なっている。」と記されている。

 そして「愛されるご隠居さんに早くなって欲しい願う」が末尾のことばである。
 
 私も、「愛される」はつけないが、「ご隠居・・・・願う」は同じ気持ちである。
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