袴田事件に関して、袴田さんを犯人とする根拠はないことは、ずっと前から判明していることである。あの五点の衣類だけではなく、警察があげているものは、信用性に欠けるものばかりであり、袴田さんを犯人とすることはできない。
五点の衣類については、捜査当局が捏造したものというしかない、というのが弁護団の主張である。裁判所や検察は、捜査当局が捏造することはありえない、というが、村木厚子さんの事件でも、検察は捏造しているし、静岡県警は「静岡県は冤罪のデパート」といわれるほどに冤罪事件をだしている。裁判官は「警察官は悪いことをしない」という「思い」は、とりわけ静岡県警の場合は、そもそも成りたたない。