中国の古典を見ていると度々渭水という地名が出てきますね。歌に詠まれたり、戦場になったりして。渭水と言うのは、黄河最大の支流。渭水は甘粛省、渭源県に源を発して東流し、潼関(どうかん)の東方で黄河に合流する。現在は渭河ウェイホウとよぶ。流域の渭水盆地は、東の平野部の境に函谷関があったため、関中とよばれ、中国古代の政治の中心であった。西周(鎬京)、秦(咸陽)、前漢・唐(長安)
「渭水尽赤」は罪人を処罰することのたとえ。渭水は黄河の支流。昔、秦の都咸陽の商鞅が多くの罪人を処罰したので、渭水が血で赤くそまったといわれる故事から。
衛の公族系のために衛鞅(えいおう)ともいう。という事は冤罪を除いても悪事を働く輩が如何に多かったかを示していると言う事ですね。
逆に黄河は黄色い川の色だったので「百年河清を待つ」なんてありますね。
渭城朝雨浥輕塵 渭城の朝 軽塵を潤す
客舎青青柳色新 客舎青々柳色新たなり
勸君更盡一杯酒 君に勧む 更に尽くせ一杯の酒
西出陽関無故人 西の方洋館を出づれば 故人無からん
渭城の朝の雨が、軽く舞い上がる塵を潤している 。旅館のそばにある柳の色は、青々としてみずみずしい
もう1杯酌み交わしてくれよ。陽関を出てしまったら、もう戻ってこれないかも知れない。(帰ってきた奴はいない)
渭城と言っても日本のようなお城ではないね。中国は町ごとに囲ってあって、それを城壁と言います。陽関とは蛮族・匪賊から守るため作られています。安西は陽関を出た瓜州県の辺りですかね?。文献見ても良く分かりません。ただ、敦煌も、陽関、玉門関も皆比較的近くですね。要は、関所だから辺鄙な所にあるのだ。国境警備隊なんかに任命されちゃうと、もう都には帰って来れないと覚悟を決めて、任地に赴くんだろう。