『DARA BIRNBAUM ダラ・バーンバウム』 プラダ 青山店

プラダ 青山店5階
『DARA BIRNBAUM ダラ・バーンバウム』
2023/6/1〜8/28



アメリカのメディアアーティスト、ダラ・バーンバウムの個展が、東京・南青山のプラダ 青山店5階にて開かれています。

今回の展覧会のキュレーションを主に担ったのは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)でキュレーターを務めたバーバラ・ロンドンで、バーンバウムが1979年から2011年の間に完成させた4つの作品が展示されていました。


『Arabesque』(2011年)

そのうち最も大掛かりなのが、4つの媒体を用いた『Arabesque』(2011年)と題したビデオインスタレーションでした。


『Arabesque』(2011年)

ここではロマン派の作曲家夫婦であるクララ・シューマンとロベルト・シューマンのキャリアに着目していて、夫婦の人生を描いた伝記映画『愛の調べ』(1947年)から切り取った映像を取り入れつつ、YouTubeに投稿されている女性奏者の映像を映し出していました。


『Bruckner: Symphony No. 5 in B-Dur』(1995年)

『Bruckner: Symphony No. 5 in B-Dur』(1995年)も、音楽に着想を得たサウンドインスタレーションで、アントン・ブルックナーの「交響曲第5番」のふたつの演奏を重ね合わることで、異なった指揮者が同じ曲をどう解釈するかということについて洞察を示していました。


『Bruckner: Symphony No. 5 in B-Dur』(1995年)

テレビ番組をはじめとする他者の撮影した映像を素材としながら、目的を変えて作品化させるバーンバウムは、1970年代半ばの黎明期よりビデオアートに参入すると、以来、約50年に渡ってビデオ、メディア、およびインスタレーション作品を手がけてきました。


『Kiss the Girls: Make Them Cry』(1979年)

このほか、アメリカのテレビで人気のゲーム番組から選んだ映像を編集した『Kiss the Girls: Make Them Cry』(1979年)もバーンバウムならではの実験的なインスタレーションと呼べるかもしれません。

一室での小規模な内容でありながら、メディアアートの基礎を築いたともいわれるバーンバウムの新旧の制作を追いかけることができました。


メディアアートのパイオニアが贈る映像の饗宴。プラダ 青山店にて『ダラ・バーンバウム』展が開催中!|Pen Online



会期中は無休です。8月28日まで開催されています。

『DARA BIRNBAUM ダラ・バーンバウム』 プラダ 青山店5階(@prada_japan
会期:2023年6月1日(木)〜8月28日(月)
休廊:会期中無休
時間:11:00~20:00
料金:無料
住所:港区南青山5-2-6
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅A5出口より徒歩3分。
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