『ケニー・シャーフ I’m Baaack』 NANZUKA UNDERGROUND 草月会館

NANZUKA UNDERGROUND 草月会館
『ケニー・シャーフ I’m Baaack』
2023/6/10〜7/9 *草月会館は6/30まで


ケニー・シャーフ『JANGARU!』(2023年)

アメリカのアーティスト、ケニー・シャーフの個展が、東京・神宮前のNANZUKA UNDERGROUNDと赤坂の草月会館にて開かれています。


右からケニー・シャーフ『AKAO』(2023年)、「ARBO ROSO」(2022年)

まずNANZUKA UNDERGROUNDにて展示されているのが、シャーフの新作の絵画で、いずれも代名詞ともいえる巨大なアメーバやSFの宇宙人を連想させるようなキャラクターが描かれていました。


ケニー・シャーフ『Pintura del Tokyo』(2023年)

それらは変幻自在にすがたを変えつつ、画面を飛び回るように表されていて、絵画に類稀なる動きや生命感を与えていました。


ケニー・シャーフ『NAMIGO』(2022年)

と同時に背景には日本語の新聞の引用と思しき文章や文字がたくさん記されていて、新型コロナウィルスや福島の原発事故を扱った記事などが引用されていることを見てとれました。


ケニー・シャーフ『Cosmic Cavern』 展示風景

この絵画とともに公開されているのが、暗室を用いた『Cosmic Cavern』と題するインスタレーションでした。


ケニー・シャーフ『Cosmic Cavern』 展示風景

これは打ち捨てられた玩具や衣類、それに家電といったオブジェクトを室内に散乱するように並べつつ、ブラックライトで照らし出すもので、本来的にゴミであったものがポップなアートとして転換する光景を楽しむことができました。


草月会館 展示風景

一方、草月会館では、イサムノグチの手がけた石庭を舞台にアルミによるカラフルな立体彫刻を展開していて、あたかもキャラクターたちが空間を支配しているような雰囲気が感じられました。


「夢の車」

このほか、会館前に公開中の「夢の車」も目立っていたかもしれません。かつての1985年にシャーフ自身がキャデラックへとペイントと改造を施した車で、車外だけなく車内もシャーフのカラフルな色彩世界が渦巻いていました。


草月会館 展示風景

草月会館とNANZUKA UNDERGROUNDでは会期が異なります。


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草月会館 展示風景

草月会館は6月30日まで、NANZUKA UNDERGROUNDは7月9日まで開催されています。

『ケニー・シャーフ I’m Baaack』 NANZUKA UNDERGROUND@NANZUKAUNG
会期:2023年6月10日(土)〜7月9日(日)
休館:月、火曜。
時間:11:00~19:00
料金:無料。
住所:渋谷区神宮前3-30-10
交通:東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅5番出口より徒歩8分。JR山手線原宿駅竹下口より徒歩10分。

『ケニー・シャーフ I’m Baaack』 草月会館
会期:2023年6月10日(土) 〜6月30日(金)
休館:日、月曜
時間:11:00〜16:00 *金・土曜は17時まで。
料金:無料
住所:港区赤坂7-2-21
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線、都営地下鉄大江戸線青山一丁目駅南青山4番出口より徒歩5分。
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