◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「厳選な審査を経て」って?

2017-09-24 09:47:28 | 言葉についてあれこれ
                                  厳選した写真

 「厳選な審査を経て選ばれた脚本家が」「厳選な審査を経たストーリーを担当する脚本家の存在も」(2015.12.19 サイゾーウーマン)と書いた人は、「厳正な」と書いているつもりでしょうか。「げんせいなしんさ」が「げんせんなしんさ」になってしまうミスって、ちょっと分かる( ̄・ ̄)、でも、2回も出てきたらアウトでしょ( ̄д ̄)!
 「棚にこぼれた柔軟剤が溜まっていたので定員さんが拭きにいきました」「非正規雇用、一生賃貸、子ども服は1000円以外」は一般人の文章にあった誤字ですが、「店員」を「定員」と書く人はたまにいます。これは、「延々」と「永遠」、「一様」と「一応」を間違えるのと同じパターンですね。「1000円以外」って、幾らでもいいのか? な~んてね、「1000円以下」でしょ┐( ̄д ̄)г。
 「とても腑に堕ちません」だの「ケチだと言われて負に落ちなくて」だの、意味を知らないで書いているのか? 「腑に落ちない」でしょ。「銀行から降ろせなくなった叔母は」「降ろしてと言うから降ろしただけだと言ってましたが」の「おろす」は「預金を引き出して現金に換える」ですから「下ろす」です。一般の人は表記が正しいかどうかなんてあまり気にしていないようで・・・<( ̄д ̄)>。
 「市は違反を確認する度、ペットの他人への譲渡や耕作地撤去を口答や文書で促してきた」(7/20 10:38配信 西日本新聞)は、ちょっと気づきにくい誤字ですが、「~や文書で」と続くのですから、質問に答える「口答」ではなく、内容を直接言って伝える「口頭」と書くべきです。“新聞”なのにこういう誤字はいけませんね。
 「それに意義を唱える者も1人もなく」(日刊スポーツ 2014年4月30日18:09)は見た瞬間に分かりますね、「それに異議を唱える者も一人もなく」と書かないといけません。「予熱で5分」は「リフレッシュ」のテロップ。500gのロースカツ、160℃で15分揚げ、5分ほど休ませる、つまり、「余熱で5分」、その後、もう一度揚げて完成という話。「確率」と「確立」、「初めて」と「始めて」、「事態」と「自体」、よく見掛けます。
 「150人が署名した世界保健機関(WHO)に宛ての公開書簡」(5月28日 翻訳編集 AFPBB News)は何だか慌てた感じですが、「150人が署名した世界保健機関(WHO)宛ての公開書簡」ですね。最初は「~に宛てた」と書こうとした? 「かわいい女性を敵対視するという一癖も二癖のある強烈なキャラを演じ」(6/11 9:10配信 スポニチアネックス)は「一癖も二癖もある強烈なキャラ」でしょ、単なる誤字? それとも・・・いやいや、書いたのは記者ですよね!?
 gooいまトピ編集部のスタッフが書いたと思われる「マウスウォッシュは歯磨きしてからでないと成分が最近に届かないという」という文を見たときは、「細菌でしょ!」と突っ込むと同時に、こんな分かりやすい誤字にも気づかないくらい、いいかげんなのか、あるいは、時間がない中で急いで作業しているのか、それとも、疲れて集中が切れたのか、あれこれ想像してしまいました。
 「原因の追究に勤めて参ります」は、ある会社が公式サイトに載せた謝罪文から拾いました。変換候補の辞書には「原因を追究する」という例が載っていますが、「追究」は、「研究」「探究」のように「どこまでも研究する」という意味です。徹底して調査を進めているとのことですが、“不正な会計処理をする従業員の存在”が主な原因であることは分かっていて、そういう場合は「追及」ですよ。さらに、「勤めて参ります」も変ですね、「原因の追及に努めてまいります」でしょ! 本当に反省してる?
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「川底が所々に深くなっていて」って?

2017-09-17 09:56:23 | 言葉についてあれこれ
                                  所々に飴玉が

 NHKのニュース番組でアナウンサーが「川底が所々に深くなっていて」と言うのを聞いたことがありますが、「に」が余計です。「所々に○○がある」といった表現ならいいのですが、「深くなっていて」ですからね、「川底が所々深くなっていて」です。一般の人が書いた文でも「月々に3万円ほど」や「万引き犯扱いにされ」というのを見たことがありますが、「に」は不要です。
 買ってきた卵のパックに入っていた紙に「自慢の出来る一品」と印刷されているのを見たときは、“変な日本語アレルギー”の私ですからね、卵のパックを持ったまましばらく考えました。自慢の・・・できる? 「自慢できる一品」でいいのだから「の」が余計だなぁ、「自慢の」だったら「自慢の一品」だよなぁ・・・、「一品」も「逸品」のほうがよくないかぁ、価格も普通だしぃ( ̄_ ̄)?
 「中国人姉妹を殺害容疑 再逮捕」という「YAHOO!ニュース」の見出し(8/11 13:36)、これは「中国人姉妹殺害容疑 再逮捕」でいいのですよ、「を」が余計です。記事の見出しも「中国人姉妹を殺害容疑=知人の男再逮捕、スーツケース遺体―神奈川」(8/11 12:43配信 JIJI.COM時事通信社)で、不要な「を」を書いてありました。こういう例はよくあるのですが、言葉のセンスをもっと磨く必要がありますね。
 「4回転ジャンプを成功」は「報ステ」のナレーション、「4回転ジャンプを成功させました」と言わないのなら「4回転ジャンプ成功!」でしょ。「本当におトクなのかを要チェック」は情報誌の記事の見出しですが、「本当におトクなのかを」に続けるなら「チェック」、「本当におトクなのかをチェック」でしょ。「要チェック」と続けるなら「本当におトクなのか要チェック」で、「を」は不要です。
 「ロシア周辺の東欧諸国に飛び火をし、なぜか次は南米に、そして5月初旬ごろ中国にも上陸をした。(中略)この藍鯨の任務の遂行中だったことから補導をし、学校と家族に通知をした。(中略)参加した女性に命令をして」(6/12 14:30配信 THE ZERO/ONE)を見たときは、深~く、長~く、ため息をつきました( ̄д ̄)。これを書いた人、ほんっと、どうかしてる!
 「インターネット上に写真を掲載をしたとして」(フジサンケイビジネスアイ)や「脱線をしたのは首都ワシントンからニューヨークに向かう旅客列車で」(朝日新聞デジタル)のように、「掲載した」「脱線した」でいいのに「掲載をした」「脱線をした」と書く人はけっこういるのですが、「飛び火をし」「上陸をした」「補導をし」「通知をした」「命令をして」って、これが正しいと思っているのか? 癖なのか? 「を」は要らないから!
 「○○を持っていたと」は「スーパーJチャンネル」のテロップで、話し手は「○○を持っていたということがあると思います」と言ったのですが、それは流れで分かっていましたから、最後の「と」が余計で、かえって奇妙な感じがしました。「歯を治したと歯医者さん」は「モーニングバード」のテロップで、このまま受け取れば「歯を治した」と言った「歯医者さん」とか? でも、これは単純に「歯を治した歯医者さん」でよかったのですよ、なぜ余計な「と」を書いた?
 「内なる叫びが聞こえてきたと」は「ワイド!スクランブル」のテロップです。「内なる叫びが聞こえてきました」と言えばいい場面で「内なる叫びが聞こえてきた、ということで・・・」と言う人、さらに、「~ということで」も中途半端に省略して「~と」しか言わない人がけっこういます。常にそういう言い方をする人もいます。そういうのは、わざわざ「と」を書く必要なんてないのですよ。
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「雨降るかもしれません」って?

2017-09-10 08:39:08 | 言葉についてあれこれ
                                  飴降った!

 「雨降るかもしれません」と言ったのは石川テレビの河谷麻瑚アナ( ̄д ̄)! 日常会話なら「あめふるかも~」と言いますよ。でも、テレビ番組では「雨が降るかもしれません」と言うものでしょ、アナウンサーなのですから。写真の「飴降った!」は、若いころ、東京で、窓の外を見て「あめ降ってきた」と言ったら「飴? どこどこ?」と言われたことを思い出しまして・・・(⌒・⌒)フフッ。
 アナウンサーでもこんな? と思っていたら、8月6日午前11時半のNNNの番組で台風リポートをしていた女性(テレビ宮崎、アナウンサー?)が「昨夜から風強かったんですが」と言いました( ̄д ̄)! 「風が」の「が」をなぜ言わない? さらに、イベント会場で「たくさんのお客さん遊びに来てくれてます」と言ったのはフジテレビの若いアナウンサー( ̄д ̄)! アナウンサーならアナウンサーらしく「大勢のお客さんが遊びに来てくれています」と言って!
 助詞が抜けているせいで読みにくい文章もよく見掛けます。「息子の誕生日に妻からの電話を無視し、部下と飲み行く・・・」(2017年8月24日14時0分 スポーツ報知)ですか、「飲み行く」って、はやりの言い方ですか? 若い人が「ちょっと飲み行かない?」と言うのはもはやしかたありませんが、わざわざ文字にしないで!
 「男子トイレに入って、出る時間違えてたと気が付いたり、彼氏が迎え来てくれたと思いこんで、車の助手席乗ろうとしたら違う人の車だったり」は一般の人が書いた文章ですが、これはいけませんね。「出る時間」と読んでから「違えてた」は変だ、「出る時に間違えていたと」か、じゃ、「迎え来て」は「迎えに来て」だな、「助手席乗ろうとしたら」は「助手席に乗ろうとしたら」だ、これは簡単・・・って、謎解きかっ!
 助詞を書かないことによる誤変換の多さにもあきれます。「俺らタレントが金も受けてて悪いみたいないい方されるのって俺らは納得いかね~ゾ」(8/20 9:00配信 AbemaTIMES)って、何ですかね、「金も受けてて」は「金儲けてて」でしょうか、「かねをもうけていて」と入力すれば「金を儲けていて」になりますが、「かねもうけてて」と入力するのなら誤変換に気をつけないと <( ̄д ̄)>。
 このように、必要な助詞を言わない、助詞を書かない人が大勢いるのです。そして、それが変な“敬語もどき”につながる例もあります。田中みな実アナは「ツチノコのお写真こちらです」「大腸黒皮症のお写真こちらです」と、いつも「写真が」と言わないで「お写真」と言い、とても気持ち悪いことになっています( ̄д ̄)グエッ。
 「はいはい、全然お時間ありますんで」と言ったのは芸人で、「時間は十分あるから待ちますよ」という意味です。相手に「お時間ありますか?」と尋ねるのならまだしも、この芸人の言う「お時間」は“自分の時間”であり、明らかに「お時間」ではなく「時間は」と言うべき場面です。
 それから、若い俳優が「舞妓さんとおはなしするのは初めてなんですが」と言うのを聞いたことがありますが、「話をするのは」と言うべきところで「おはなしするのは」と言う人は敬語の「お話しする」を理解していないということでしょう。「舞妓さんとおはなしする」は、「舞妓さんに」ではなく「舞妓さんと」ですから「お話 する」ですが、とても幼稚ですよ、「話をする」と言いましょう。
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「行き場の失った物」って?

2017-09-03 09:54:41 | 言葉についてあれこれ
                                  行き場がない!

 「行き場の失った物」は、「YAHOO! あなたへのおすすめ」から面白そうだと思って選んだ記事の中の写真に書き込まれていたのですが、そこに写っている箱の説明で、収納すべき場所が見当たらない物を入れておく箱でしょうか、それは「行き場を失った物」ですかね。「行き場の」に続けるなら「ない物」です。うちにもけっこうあるなぁ、行き場のない物、邪魔なんだけど・・・<( ̄д ̄)>。
 「自身のダブル不倫で元夫の自殺したと伝えられている」は「gooいまトピランキング」の要約(2017/8/22 19:26)で、記事は「元夫の自殺の原因が自身の『ダブル不倫』にあったと伝えられている」でした。コピペした文章をただ削ったり並べ替えたりしていたらこうなるのでしょうか。書いた後にちゃんと読めば「自身のダブル不倫で元夫が自殺したと伝えられている」だと気づくでしょう?
 「頭部を被弾して生死の境をさまよった後」(8/6 5:00配信 オリコンニュース)は「頭部に被弾して生死の境をさまよった後」でしょ、「頭部を」に続けるなら「頭部を負傷して」とかね、それくらい分かるでしょ? 「猫に見習わないと」は一般人の文章にあったのですが、「見習う」は、見て、そのとおりにやってみて覚える、ですから、「猫」は見る対象であり、「猫を見習わないと」でないといけません。
 「オランダ語を習熟」は「先人たちの底力 知恵泉」のナレーションとテロップ、ナレーターは3代目店主 二宮直輝アナウンサー( ̄д ̄)! 「習熟」は自動詞、慣れて上手になること、ですから「オランダ語に習熟」で、「オランダ語を」なら「習得」と続けなければいけません。これぐらい分からなくてどうするんだ?
 「幕が開ける(あける)」は「トランスフォーマー」という映画の宣伝のセリフです。「~の幕開きです」「~の幕開けです」はどちらでもいいのですが、「幕が」ですからね、「幕が開く(あく)」か「幕を開ける(あける)」か、どちらかです。しかしまぁ、ストーンヘンジの使い方って、気になるぅ( ̄・ ̄)。
 「ネットユーザーを下に見たような発言がサクッと出してしまったり」(8/20 11:01配信 BuzzFeed Japan)は「ネットユーザーを下に見たような発言をサクッと出してしまったり」もしくは「ネットユーザーを下に見たような発言がサクッと出てしまったり」です。これは単純ミス? それとも、もう、「出す」と「出る」の区別がつかない?
 「ゴールデンタイムから深夜ドラマを主戦場に移し、今度はWebドラマ」は「gooいまトピランキング」の要約(2017/7/12 17:18)で、記事(2017.07.12 11:40 デイリーニュースオンライン)を見たら同じでした( ̄д ̄)! 「ゴールデンタイムから深夜ドラマに主戦場を移し、今度はWebドラマ」でしょ! 戦う場所が、ゴールデンタイムから深夜ドラマの時間枠に移る、さらに、今度はWebドラマへ、という話です。
 「娘が『おかあさんは、どうしてぬいものがじょうずなの?』と聞かれて」は一般人の文章にあったのですが、こういう例はしょっちゅう見掛けます。娘がお母さんに「おかあさんは、どうしてぬいものがじょうずなの?」と尋ねているわけで、娘がほかの誰かから「おかあさんは、どうしてぬいものがじょうずなの?」と聞かれているわけではありません。よって、「娘から~と聞かれて」ですよ、なぜそう書けない?
 「アフィリエイトを運営する会社に、一定以上稼いでいる人の一覧を貰えばいいのである」は「教えて!gooウォッチ>専門家」(2016年07月31日 18:00)で見ました。おかしいと思わない人のほうが多いかもしれませんが、私は気持ち悪さを感じます。“真面目な内容の文章”だったらなおのこと、もらうのは「会社から」でしょ! このように、助詞をまともに使えない人たちが大勢いるのですよ┐( ̄д ̄)г。
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