匂いでは判明しない?
「(遺体は)損傷が激し過ぎて性別さえ判明できていないという」(2017/10/6 7:00配信 NEWS ポストセブン)って( ̄д ̄)! 「判明する」は「はっきり分かる」という意味で、「できる/できない」という言い方はしませんから「性別さえ判明していないという」でしょ! 安住紳一郎も「簡単には判明できないものがあって」と言ったことがありますが、「簡単には判明しないものがあって」でしょ!
ライターやアナウンサーがそれぐらい区別できなくてどうするのでしょうかね。あ、思い出しました、だいぶ前に「とくダネ!」で「身元が判明できない」というナレーションを聞いたことがあります。「身元が判明した」は「どこの誰だかはっきり分かった」ということですから、「分からない」は「身元が判明しない」と言わないといけません。
「特捜9」#1(脚本 深沢正樹)で「今のところ判明はされてないんですが」と言った長縄俊哉(山口森広)、俳優というのは台本に書いてあるセリフについて何も考えないのか( ̄д ̄)? 「分かっていない」は「判明していない」であって、「判明されていない」なんて言いません。「今のところ判明はしてないんですが」でしょ!
石川テレビの何かの番組で「結果は週明けにも判明へ」というテロップを見たことがあるのですが、何だかもやもやします。「おなかの子どもの無事も判明」というナレーションを聞いたこともありますし、「モーニングバード」で「水の重さに建物が耐えられない事態が判明」というナレーションを聞いたこともあります。
名詞の「判明」は「はっきりして内容が明らかなこと」で、自動詞の「判明する」は「はっきり分かる」です。「判明する」の「判明」なら、文脈で「はっきり分かる」か「はっきり分かった」であると受け取ります。「結果は週明けにも判明へ」の「判明」は、「~へ」ですから名詞でしょうか、そうだとすると、「結果は週明けにも『はっきりして内容が明らかなこと』へ」ですか?
いいえ、違いますね。自動詞「判明する」の「する」を省略して「判明」と言えばいいわけで、「結果は週明けにも判明する」、つまり、「結果は週明けにも判明」です。最後の「へ」が余計ですよ、「判明へ」なんて言い方はしません。次の「無事も」は何とも気持ち悪いですね。「無事もはっきり分かった」なんて言いますか? 言いませんよ。「無事だと分かった」ですから「おなかの子どもも無事と判明」でしょ!
「事態が判明」もむずむずします。「事態」は「明らかになる」ものであって、「事態がはっきり分かる」とは言いません。建物が、水の重さに耐えられるのか、耐えられないのか、その点について「はっきり分かる」という流れなら「判明する」と言えます。「耐えられないとはっきり分かった」ですから「水の重さに建物が耐えられないと判明」という言い方が自然です。
それから、「気の重い出来事が待っている」は「白熱ライブ ビビット」のテロップとナレーションですが、売れ残りのクリスマスケーキはコンビニオーナーの買い取りになる、やがてまたキャンペーン商品が売れ残り、買い取ることになるだろう、それを「気の重い出来事」と表現していたのです。しかし、「出来事」は「ふと起こったこと」であって、買い取りを覚悟しないといけないのなら「事態」でしょ!
「事態」は「事柄が進行してそうなった状態」で、「水の重さに建物が耐えられない事態が判明」の「事態」にこそ意味があるのなら「水の重さに建物が耐えられないという事態に」と言えばいいのです。もしもこれが「水の重さに建物が耐えられないという事態になっていると判明」と表現すべき状況なのだとしたら、かなり深刻ですよ <( ̄д ̄)>。
おっと、「出来事」でもう一つ。一般人の文章に「これからの出来事なので幹事はまだ声をかけると思います」というのを見付けたのですが、文脈からいくと、この「出来事」は退職を予定している人のために開く送別会を指し、「声をかける」は、同僚に参加を促すということです。ということは、「これからの出来事なので」ではなく「もう少し先のことなので」でしょ! 日本語崩壊はどんどん進行しているようで・・・。
「(遺体は)損傷が激し過ぎて性別さえ判明できていないという」(2017/10/6 7:00配信 NEWS ポストセブン)って( ̄д ̄)! 「判明する」は「はっきり分かる」という意味で、「できる/できない」という言い方はしませんから「性別さえ判明していないという」でしょ! 安住紳一郎も「簡単には判明できないものがあって」と言ったことがありますが、「簡単には判明しないものがあって」でしょ!
ライターやアナウンサーがそれぐらい区別できなくてどうするのでしょうかね。あ、思い出しました、だいぶ前に「とくダネ!」で「身元が判明できない」というナレーションを聞いたことがあります。「身元が判明した」は「どこの誰だかはっきり分かった」ということですから、「分からない」は「身元が判明しない」と言わないといけません。
「特捜9」#1(脚本 深沢正樹)で「今のところ判明はされてないんですが」と言った長縄俊哉(山口森広)、俳優というのは台本に書いてあるセリフについて何も考えないのか( ̄д ̄)? 「分かっていない」は「判明していない」であって、「判明されていない」なんて言いません。「今のところ判明はしてないんですが」でしょ!
石川テレビの何かの番組で「結果は週明けにも判明へ」というテロップを見たことがあるのですが、何だかもやもやします。「おなかの子どもの無事も判明」というナレーションを聞いたこともありますし、「モーニングバード」で「水の重さに建物が耐えられない事態が判明」というナレーションを聞いたこともあります。
名詞の「判明」は「はっきりして内容が明らかなこと」で、自動詞の「判明する」は「はっきり分かる」です。「判明する」の「判明」なら、文脈で「はっきり分かる」か「はっきり分かった」であると受け取ります。「結果は週明けにも判明へ」の「判明」は、「~へ」ですから名詞でしょうか、そうだとすると、「結果は週明けにも『はっきりして内容が明らかなこと』へ」ですか?
いいえ、違いますね。自動詞「判明する」の「する」を省略して「判明」と言えばいいわけで、「結果は週明けにも判明する」、つまり、「結果は週明けにも判明」です。最後の「へ」が余計ですよ、「判明へ」なんて言い方はしません。次の「無事も」は何とも気持ち悪いですね。「無事もはっきり分かった」なんて言いますか? 言いませんよ。「無事だと分かった」ですから「おなかの子どもも無事と判明」でしょ!
「事態が判明」もむずむずします。「事態」は「明らかになる」ものであって、「事態がはっきり分かる」とは言いません。建物が、水の重さに耐えられるのか、耐えられないのか、その点について「はっきり分かる」という流れなら「判明する」と言えます。「耐えられないとはっきり分かった」ですから「水の重さに建物が耐えられないと判明」という言い方が自然です。
それから、「気の重い出来事が待っている」は「白熱ライブ ビビット」のテロップとナレーションですが、売れ残りのクリスマスケーキはコンビニオーナーの買い取りになる、やがてまたキャンペーン商品が売れ残り、買い取ることになるだろう、それを「気の重い出来事」と表現していたのです。しかし、「出来事」は「ふと起こったこと」であって、買い取りを覚悟しないといけないのなら「事態」でしょ!
「事態」は「事柄が進行してそうなった状態」で、「水の重さに建物が耐えられない事態が判明」の「事態」にこそ意味があるのなら「水の重さに建物が耐えられないという事態に」と言えばいいのです。もしもこれが「水の重さに建物が耐えられないという事態になっていると判明」と表現すべき状況なのだとしたら、かなり深刻ですよ <( ̄д ̄)>。
おっと、「出来事」でもう一つ。一般人の文章に「これからの出来事なので幹事はまだ声をかけると思います」というのを見付けたのですが、文脈からいくと、この「出来事」は退職を予定している人のために開く送別会を指し、「声をかける」は、同僚に参加を促すということです。ということは、「これからの出来事なので」ではなく「もう少し先のことなので」でしょ! 日本語崩壊はどんどん進行しているようで・・・。