◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「見た目は同じに見えますね」って?

2015-11-29 10:32:35 | 言葉についてあれこれ
                                  一見同じでも違うのだ

 あ、安田美沙子だ、やたらNHKに出てるけど、「まる得マガジン」か、ふぅん、日本酒の話ねぇ、さすが酒好き。私は飲まないから内容に興味はないけれど、うむむぅぅぅ、この講師(葉石かおりさん)、また随分ひどい話し方だなぁ、幾ら何でもこれはひどい・・・というわけで、再放送を録画して確認しました。
 よくあるでしょう? 「僕の夢は、パティシエになるのが夢です」というパターンですよ、しかも、最後までずっと。「今日はですね、安田さんに学んでいただきたいのは、こちらの特定名称酒と呼ばれる種類のほうを学んでいただきたいと思います」「次に飲んでいただいたのがこちらの本醸造タイプの、本醸造酒を飲んでいただいたんですね」「今ですね、安田さんに飲んでいただいたのは、こちらの純米大吟醸酒といわれる種類を今飲んでいただいたんです」ですよ。
 周りにもいるでしょう? 「普通に考えると、~~~と考えるのが普通だと思うんです」と、直前に「普通に考えると」と言ったことを忘れる人。「彼女にできることは、お詫びすることしかできないと思うんです」と、「彼女にできることは」と言ったのに「お詫びすることしかできない」と続ける人。「普通に考えると~~~でしょう」「彼女にできることはお詫びだけだと思うんです」とあっさり言えませんか?
 そういえば、番組冒頭に流れたナレーションも「見た目は同じように見えても」でしたが、原稿を書いたのは誰だ? さらに、安田美沙子も「見た目は同じに見えますね」と言いましたよ。「見た目は同じですね」「見た目は似ていますね」「同じに見えますね」「一見同じですね」など、いろいろありますけど┐( ̄д ̄)г。
 ナレーションが「第1回」だったのはいいですよ、だってみんな「第1回目」なんて言うから。「ひるブラ」では和田光太郎アナが「稽古と稽古の合間に」と言いました、しかも2回。あのね、「稽古の合間に」ですよ。安田美沙子は「イッピン」でも「どこまで螺鈿が変わりえる可能性があるのかなというのもまだまだあると思うし」と、同じような意味のことをくどくど言って、ガキっぽいったらありゃしない。
 「~だけしか」という変な言い方がやけに広まっているなぁと思ったら、やはり小倉智昭がスプレッダーだったようで、「これ、やれるのは○ちゃんだけしかいない」なんて言っていましたよ。もっとおかしいのが北陸朝日放送の恩田アナで、「ここだけしか食べられないラーメン」だなんて、本当に( ̄д ̄)ダラケ! 「ここでしか食べられないラーメン」と言わなければいけないところでなぜそうなるんだ?
 本当は、「だけ」か「しか」か、どちらか一方でいいわけで、後に続ける言葉が違うのに「~だけしか」っておかしいでしょ? とうとう「1枚のみしか作られない」なんていう言い方まで聞こえてきましたが、「1枚のみ作られる」か「1枚しか作られない」ですよ。「1枚」を強調したければ「たった1枚しか作られない」と言えば?
 「イッピン」で、「ニシン鉢だけしか使わないです」と一般の人が言ったときに出たテロップが「ニシン鉢しか使わない」だったのはいいですね。ま、簡潔に書くとこうなるのは当然ですけど。随分前のことですが、話し手が「彼女たちだけしかできない」と言い、「彼女たちにしかできない」でしょ、と思ってテロップに目をやると、珍しくちゃんと「彼女たちにしかできない」と書いてあったことがあるのですが、「だけしか」と書くと変な感じがするという人はまだいるのかも。
 重複といえば、旭化成HPの「本日の公表中止について」という見出しの記事にあった「関係各位の皆様方に」もそうですね。するっと聞き流しているでしょうけれど、同じ意味のことを繰り返している重複はけっこうあるのですよ。「貴重な発見が見付かったということで」だの「心温まるハートウォーミングなドラマ」だの「わずか少量でぴたっと安定」だの、くどいよっo(`д´)o!
 「古来より」「言動や行動」「責任の所在はどこにあるのか」なんてちょいちょい聞くでしょう? 「ウェークアップ!ぷらす」のテロップも「古来より」ですし、伊東敏恵アナも平気で「古来から」なんて言いますしね、「先ほど来から」って、徳光さんも、古舘さんも言いましたよ。石川テレビの稲垣アナも「古来から」と言いますからね、敬語もだめ、あれもだめ、これもだめ、それでなぜアナウンサーなんかやってる?
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「頼りにできるかなぁと思ってます」って?

2015-11-22 11:35:46 | 気になる言葉、具体例
                                  頼りにならん

 テロ事件に関連した報道で「ご冥福を祈る限り、かなと思います」と言ったフィギュアスケートの選手、有名人ですからカメラの前で話すこともよくあるでしょう、なのに、こんな言い方・・・、こんなにも「~かな」がまん延しているのかと暗澹たる気持ちになりました。テロップは「(亡くなった方々の)ご冥福を祈る限りです」でしたが、そりゃそうですよね、さすがに「~かなと思います」とは書けませんよね。
 「ぜひ入っていただきたいかなぁとお願いしています」と言ったのはペット保険加入を勧めるペットショップ店員です。「ぜひ」と言った割には気弱ですね、ひょっとして、保険料が高いのか? 入っても入らなくても、どっちでもいいと思っているのか? 「十分な強度があるかなと思います」と言ったのは新しい建築資材を製造している本人ですが、やはり、自信はないようです。
 「すごく親和性が高いかなぁと」と言ったのはネットで事業をしている人です。野菜とネット通販はすごく親和性が高いと確信したから事業化した、そういう話だったのですが、「~かなぁ」って何ですかね。最初からそう思っていたわけではなく、とりあえずやってみた、そのうち何となく、ぼんやり、そう感じた、というのが真相なのですか?
 「すごく便利かなぁと思います」と言ったのは一般の人ですが、それほどでもないというのが本音かも。クマが住宅地で目撃されたというニュースで「やはり危険なので、住民のかたに気をつけてもらいたいかなぁと思っています」と言ったのは市役所の職員ですが、どうでもいいというのが本音かも。
 「絶対いいかなぁ~と思います。必須です」と言った一般人も、「絶対いいかなぁ~と思いますね」と言った芸能人も、自分の感想というより、誰かに言わされているのか? 「必須です」はリップサービス? 「これで補えているかなという実感はありますね」と言った人も、実感というほどのことはないのでしょう。
 「いちばんうれしいかなと思います」と言ったのは一般の中年女性ですが、自分の気持ちを言うのに「~かな」って何なの? 若い人がカナカナ言うから耳についちゃった? 品よく見せたくて「~と思います」と続けようと思ったら「かな」になっちゃった? 「ぜひ名乗るべきかなぁと思っております」と言ったのは都議会議員。とかく政治家は明確に言うことを避けるものですが、便利ですね、「~かな」って。
 復興予算の使途について「まさかこんなひどい使い方をしているのかなというのは」と言ったのも政治家です。「~かな」ですから、そんなはずはないと思っている・・・かと思いきや、そうではなく、ひどい使い方が明らかになってがっかりしているのですよ。「まさかこんなひどい使い方をしているとは・・・」と言うところですよ。
 「○○は頼りにできるかなぁと思ってます」と一般の人が言ったとき、ナレーションは「○○に絶大な信頼を寄せる」でした。「頼りにできるかなぁ」なのに「絶大な信頼を寄せる」とはどういうことか。話の流れからいくと「絶大な信頼を寄せる」は間違っていないのですが、それを「頼りにできるかなぁ」と言う心理というのはどういうものなのか。控えめにものを言うこと、それが品がいいということだと勘違いしているのではないでしょうか。この人に限らず、みんな、そうなのではないでしょうかね。
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「越されてきた○さん」って?

2015-11-15 11:45:24 | めちゃくちゃな敬語
                                  越していかれた

 「痛快TV スカッとジャパン」を見ていたら、再現VTRに出てきた人のセリフが「先週越されてきた○さん」で、台本にそう書いてあったのならディレクターの日本語がおかしいわけですが、「越されてきた」なんて書いて変だと感じないのでしょうか。「越す」に「きた」と続けるなら「越してこられた」でしょ。
 ニュースを見ていたら、事故現場の近くでマイクを向けられた一般の人が「ドクターヘリが来られて、顔から血を流されていた女性が運ばれて」と言ったのですが、何とも気持ち悪いじゃないですか、「血を流されていた」って何ですかねぇ、なぜそういう言い方をするのでしょうか、敬意とか関係ない・・・ですよね。
 以前、「けっこう顔を腫らされて帰ってきて」と言った人もいましたね。これは、殴られて顔が腫れた人のことを言っているわけですが、「腫れる」は現象ですからね、「帰ってきたとき、けっこう顔が腫れていて」と言えばよかったのですが、「けっこう顔を腫らして帰ってきて」と言ってもいいですよ。
 そうそう、「タクシーを使うお客様が減られている」と言った人もいます。「タクシーを使う客が減っている」も現象であり、誰かの行為ではありません。「お客様が」だから「減られている」と言ってしまった気持ちは分からなくもないのですが、「タクシーを使うお客様が減っている」と言えばいいのです。
 「○○を忘れられてこられたかたは」だの「△△が済まれておられるかたは」だの言う人もいます。どうやらこの人はいつもこういう言い方をしているようで、こうなると「れる/られる」依存ですね。果たして、「○○を忘れてこられたかたは」「△△が済んでおられるかたは」で十分だと気づく日は来るのでしょうか。
 いついかなるときも「れる/られる」の人、何でもかんでも「~てあげる」の人、何でもかんでも「ご(お)」を付ける人、何でもかんでも、いつも、誰が主語でも、「~ていただく」と言う人、それしか知らないから依存してしまっているのか、そうしないといけないと思い込み、とらわれてしまっているのか・・・。
 「林修の今でしょ!講座」に登場した栄養士さんたちは、「よく洗ってあげる」「日光を当ててあげる」「一緒に取ってあげる」「こまめに取ってあげる」「生で食べてあげる」「巻いてあげる」「コーティングしてあげる」「寝る前に取ってあげる」で、「あげる」依存症。加藤シルビアと田中みな実は、何でもかんでも「お写真」で、「ご(お)」依存症。
 そういえば、だいぶ前に「お肉は赤ワインソースでお召し上がっていただき」というのを聞いたことがあるのですが、「お肉」はまぁいいとして、「お召し上がっていただき」は何だか惜しいですね。「お」と言いたいのなら「お召し上がりいただき」ですし、「召し上がっていただき」なら「お」は不要です。
 「きょうの料理」の大原千鶴さんは、「~と思います」「~になります」「いただいて」をしつこく連発。「置いておきたいと思います」「切りたいと思います」「皮をむきたいと思います」「こちらになります」「1個分になります」「こちらのほう、盛り付けていきたいと思います」「入れていただいて」「混ぜていただいて」「焼いていただいて」ですから、連発って、かなりつらい。
 「イッピン」にはすごい人が出てきましたね。「掛けていただいて片方を普通に結んでいただいて、ちょっと長さを、胸元辺りまで持ってきていただいて、そこにこれを入れるだけ、ちょっとタイのような雰囲気になりますよね。ここもちょっと調節していただいて上に持ってきていただいて、例えばこうちょっとずらしていただいて、こんなふうにしていただくと一気にゴージャスになりますよね。次は、首に掛けていただいて片方を長めにしていただきます」でした。
 でも、生放送じゃないんだから、そのまま収録して放送してしまうスタッフってどういう神経? あまりにもひどい場合、ちょっと止めて、言い方を直してもらってもいいのではないですかね。しゃべるのが本業ではないとしても、講師としてテレビに出るからには聞くに堪えない話し方をしていていいわけがありません。まぁね、そもそもスタッフが気づかなければどうしようもないですけれど・・・。
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「ご一緒にけっこう頂きますねぇ」って?

2015-11-08 10:05:59 | めちゃくちゃな敬語
                                  一緒に食べます

 ちゃんと敬語を話せるアナウンサーはどこにいるのやら。どこかにいるのかもしれませんが、私は見たことがありません。少なくともここ10年ぐらいはね。アナウンサーでさえそうなのですから、芸能人の敬語などは聞くに堪えないものです。なぜそうなるかというと、謙虚に、上品に見せたい、そういう気持ちが強すぎて、敬語の基本を知らないのに敬語っぽくしゃべろうとするからです。
 「お酒が、好きなのか強いのか分からないですけど、和田アキ子さんとご一緒に、けっこう量も頂きますねぇ」と言った安田美沙子。品よく見える? いいえ、( ̄д ̄)ダラケ! にしか見えません。無理しないで「お酒が好きだし強いし、和田アキ子さんと一緒にがんがん飲みますねぇ」と言えばいいのですよ。「ご一緒する」が頭に浮かんだのなら「和田アキ子さんとご一緒して」ですが、酔うと周囲の人たちを困らせるような人と一緒に、お酒を飲みに、一体どこへ行くのでしょうかね。
 映画や舞台で活躍する年配の俳優の中には、まだ幾らか、ちゃんとした日本語を話そうと意識している人がいるように思いますが、40代以下の俳優やタレントはほとんど意識していないように見えます。芸人に至っては、そんな必要なんかないとさえ思っているのではないでしょうかね。アナウンサーもキャスターもろくな話し方をしていませんから、つまり、手本らしい手本がありませんから、たまにテレビ出演するような人たちは完全に勘違いしていて、それこそ聞くに堪えない話し方になっています。
 「林修の今でしょ!講座」にて、岸村康代さん(管理栄養士・野菜ソムリエ)は、レンコンを「よく洗ってあげる」、タマネギに「日光を当ててあげる」、複数の食材を「一緒に取ってあげる」、ビタミンCは「こまめに取ってあげる必要がある」、ブロッコリースプラウトは「生で食べてあげる」で、気持ち悪~い( ̄д ̄)ウゲッ! 美人なのに惜しいですねぇ、ここまで来るともう重症の「あげる」依存症ですよ。
 続いて登場した青木敦子さん(料理研究家・栄養士)も、オリーブオイルの瓶は「アルミホイルなんかで巻いてあげて、取れないようにちょっとテープなんかで巻いてあげる」、納豆をオリーブオイルで「コーティングしてあげる」、カルシウムを「寝る前に取ってあげる」で、同じく「あげる」依存症、気持ち悪~い( ̄д ̄)ウゲッ! さらに、「かめ( ̄_)に入れて」って何かと思ったら「瓶に入れて」でした。これは黒酢の話。
 依存症といえば田中みな実アナ、「ご(お)」依存症。「その様子を物語るお写真ございます」は建物の写真、「ご自宅のお写真こちらです」「ひびをお写真で確認してみましょう」「ツチノコのお写真こちらです」「大腸黒皮症のお写真こちらです」ですからね、何とも気持ち悪い。あ、芸人に「朝食はオープンカフェで頂いているそうで」と言いましたよ。ひょっとして、ブサイク芸人だから「召し上がっているそうで」と言うのには抵抗があったのかなぁ、分かる気もするけど( ̄・ ̄)。
 そういえば、思い出しましたよ、何でもかんでも「お写真」と言うアナウンサーがほかにもいましたね。「朝ズバッ!」の加藤シルビア、「はなまるマーケット」の竹内香苗、確認のためにどこの所属なのか調べてみたら面白いことが分かりました。この二人も、今はフリーの田中みな実も、TBSなのですね、ということは、どうやらTBSの女子アナは「ご(お)」依存症を発症しやすいようで・・・。
 「本日中にご報告内容をまとめることができず、国土交通省への報告も行えない状況であることから」は、旭化成HPの「本日の公表中止について」という見出しの記事(2015年10月30日)にあった記述ですが、「ご報告内容」の「ご」が余計です。簡潔にまとめた事務的な文章なのに「ご報告内容」はわざとらしいですよ。ましてや、「国土交通省への報告」は「報告」ですからね。
 ついでに言えば、「関係各位の皆様方に」という記述もあって、「各位」は「皆様がた」という意味ですから重複です。「関係各位」は決まり文句だからそう書くものだ、意味は知らないけど、というところでしょうか。日本語の文章をちゃんと書ける人がいないのですね、トヨタ自動車もそうですし、旭化成のような有名な企業でもこの程度┐( ̄д ̄)г。おまけに、11月2日の会見で旭化成建材の堺取締役が「関係各位の皆様がたに」と言いましたよ。もしかして、旭化成が用意した文章を読んだ?
 杭打ちのデータ改ざんが発覚してから最初に記者会見を行ったとき、旭化成の浅野社長は「深く、深く、反省し、お詫び申し上げます。申し訳ありません」と言いましたね。昨今は、何も終わっていないのに、まるでもう全て終わったかのように「申し訳ありませんでした」と言う人ばかりなので、こういうのは珍しい~~~。そうですよね、何一つ終わっていませんからね。
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「ロシアのはんずの中に」って?

2015-11-01 12:27:53 | 言葉についてあれこれ
                                  ロフトは来た、ハンズはまだ

 「睡眠時間が短いと体への影響がどうかかわってくるのか」と言った唐橋ユミ(フリーアナウンサー)、「睡眠時間が短いと体にどのような影響があるのか」と言えなくてアナウンサー? 「大規模な有毒ガスが発生しました」と言ったのはテレ朝の野上慎平。しかも、この人ったら、「核融合の研究所」を「かく( ̄_)、ゆうごう(_ ̄ ̄ ̄)の研究所」と2度も言いましたよ( ̄д ̄)!
 石川テレビの稲垣真一が言った「新人のしの字もない私ですが」は、確かにそう聞こえたのですが、意味不明ですよね。話の流れから意味を考えると、どうやら「新人」ではなく「信心」と言ったつもりらしくて、いやはや、あきれました。ほかにも「両端が細い箸のお名前」なんて言ったり、それでもアナウンサー?
 例えば、フジの木下康太郎、内田嶺衣奈、北陸朝日放送の恩田琴江、テレビ金沢の橋永晶子(現在はフリー)のように、日本語のセンスが素人以下という人がいますが、いつ見ても必ず何かしら変な日本語を話しているのです。それでなぜアナウンサーなのか不思議ですが、現実にはけっこういますよね、アナウンサーというより、標準語っぽく変な日本語をしゃべるタレント、というレベルの人が。
 石川テレビの竹内彩華もそうです。「ご用意してください」「ご用意していただきました」「桜の下で食べるだんごというのはひとしおですね」「大量にゲットとなります」「お野菜たちをお皿に盛り付けたのがこれになります」「人生にうまくいかなくて」「漁業の○○さんでーす」「顆粒だし(るいりゅうだし)」「とろみをつけさせます」「自分で着火させて逃げるというイメージ」「気は持ちよう」など、いつもぼろぼろ。
 ある日の放送で1軒のお店を紹介した竹内彩華アナ。最初の決め台詞から段取りを間違えてスタート。そして、「第1回目」「店主の○さんがニューヨークへ訪れた際」「童心にかえった気分で待ちわびながら待っていると」「主に8割が女性客だというこちらのお店」「○以外にも人気なランチメニューがあるんです」「毎日10食限定、皆さんも早い者勝ちです」「中身もヘルシーでおかずもいっぱいで」「万国旗が童心にかえったような雰囲気ですよね」「旬な食材もふんだんに使われています」「日替わりで毎日メニューも替わるそうなので、本当に毎日でも行きたくなるようなメニューですよね」ですよ┐( ̄д ̄)г。
 おまけに、ちょっとしゃべるだけでも必ず、本当に必ずつっかえて、すら~っとしゃべるのを見たことがありません。夕方の「FNNニュース」で原稿を読んでいるときなんて、「地中(ち ちゅ う _ ̄_)に光が届きにくく」と言ったので「地中」が「シチュー」と聞こえましたよ。ほかにも、「ゆでたりしてかさ( ̄_)を減らして」とか「夜勤( ̄_)」とか、おまけに滑舌も悪いし・・・、アナウンサーを続けるのなら、人一倍、いや、十倍、訓練してほしいなぁ。
 NHK「新・映像の世紀」の第1集を見ていたら、いや、正確に言うと、PCの画面を見ながら音声を聞いていて、テレビ画面はちらちら見る程度だったのですが、ナレーターの「サラエボ訪問中の皇太子夫妻が」の言い方が非常に気持ち悪く、びっくりしました。「吹雪」の「ふ」のような強い「ふ」で「夫妻( ̄_)」ですから、「今の何?」と注目していたら、またもや「皇太子夫妻( ̄_)の棺が運ばれる」と言いましたよ。それで「夫妻」と言っているつもりなのかとあきれ、ナレーターが誰なのか確認しました。
 あ~、やっぱり伊東敏恵だよ( ̄д ̄)! 変な発音を広め、変な発音なのに排除されなくなった、それが当たり前のようになった、そういう流れを作ったのは伊東敏恵ではないかと思うのですが、山根基世(現在はフリー、元NHKアナウンサー)も「ふ」が強すぎておかしい・・・、あ! 山根基世のほうが先輩だから、変な「ふ」は、そこからすでに始まっていたのかも・・・( ̄~ ̄)。
 「ご指導ご鞭撻を賜りますよう」を「うけたまわりますよう」と読んだ安住紳一郎、「大きい荷物を持った乗客」と言ったのも気になりましたよ、そこは「大きな荷物を」と言わないと。古舘伊知郎は、「ロシアの版図の中に組み入れました」を「ロシアのはんずの中に」と読みましたしね、どうなってるの? ちょっと間違っただけでしょ、って? 甘いですよ、仕事ならいつもちゃんとしゃべれて当たり前ですから。
 9月に、あるセミナーの講師が「お入りできません」と言ったと書きましたが、後日、たまたまその人と話す機会があり、「お入りできません」は誤りだと伝えました。誤りを直接指摘しても大抵はスルーされるのに珍しく真剣に受け取ってくれ、少し話を続けて、「アナウンサーの日本語はいつも正しいなんて思ったらいけませんよ」と言ったらものすごくびっくりされましたからね、手本が誤りだらけではいけないのです。
 世の中、バリアフリーだのユニバーサルデザインだの、はたまたグローバリゼーションだのといっていますが、日本語に関しては、視覚や聴覚に障害のある人たちにとって、また、外国人にとって、いや、日本の若い人たちにとっても非常に困難な状況になっています。伝わらないテロップやナレーション、正しい日本語を知らないアナウンサーやキャスター、“伝わる日本語”を使えない人たちばかりでどうする?
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