◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「ふぅくがきぃついの」って?

2009-06-28 10:18:25 | 言葉についてあれこれ
                      ただの腹筋運動か
 とてもガキっぽいしゃべり方で「最近張っちゃって~、ふぅくがきぃついの」と言うCMにお気づきですか? ヨーグルト? おなかが張って服がきついんですって。でも、「服」が「服」と聞こえない、「ふぅく」と聞こえる、「ふ」が強すぎるんですよ。こういう人、爆発的に増えていますね。3年前はぽつぽつとしかいなかったのに、今は大勢います。「日本付近に」が「日本腹筋に」と聞こえます。
 「世界遺産への招待状」を横目で見ながらこれを書いていたのですが、「世界ふれあい街歩き」もこれも、リポーターが登場しないのがいいですね。リポーターがいると、見たい景色の前に必ずリポーターの顔がでかでかと映っていて、これが邪魔、とっても邪魔! どいて! いつまでリポーターを映してんの! とテレビに向かって言っちゃいます。
 お、インドだ、ふむふむ、何とも不思議な国だな。インドに行きたいとは思いませんが、テレビでやっていると何となく見ちゃいますね。それにしても下手くそなナレーターだなぁ、男性だけど、なんてガキっぽいのだろう、しゅぅ・く・ふ・く、ふぅかい、ちっち、何なんだよ、もぉ~。とてもじゃないけど「祝福」「深い」「父」とは聞こえません。
 あ、途中でナレーターが女性に替わったぞ、真矢さんだ、石鹸とかアイスクリームとか、最近よく登場してますね。この人は今のところ問題なし。あ、またさっきの男性に替わった。今度は「ふぅくすう」だ、これでも「複数」と言ってるつもりかねぇ( ̄д ̄)。
 というわけで調べてみました。お、珍しい、公式サイトにナレーターの名前が載っている、腹筋善之介ですって、え、腹筋? わはは、だから「ふ」をちゃんと発音できないのか、腹筋・・・わはは・・・笑い事ではないぞ( ̄ ̄)。これでオーディションで選ばれたというのですから、NHKなのに、おかしいですよ。いい大人が幼児のような発音なのですから、私は気持ち悪くてしかたありませんが。
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おバカ連発ナレーター。

2009-06-24 21:08:22 | 言葉についてあれこれ
                      マトリックスか?
 おバカな人たちの投稿映像やおバカな犯罪者の監視カメラ映像を紹介する番組で拾ったおバカなナレーションとおバカなテロップ。まさにおバカオンパレード、変な日本語連発です。ナレーターは、「マトリックス」のエージェント・スミスなど、声優としても活躍している人です。「バンキシャ」のナレーターもこの人だと思いますが・・・、いかにも「私はしゃべりのプロだ」と思っていそうな話し方ですよね。
 でも、小倉さんも「私はしゃべりのプロだ」なんて言うぐらいですから、しゃべりのプロが正しい日本語を話しているとは限らないということはもう分かっています。私と読者の皆さんは分かっていますが、世の中のほとんどの人は分かっていないでしょうね。ナレーションの原稿はだれが書くのかなぁ、ナレーターって、それをそのまんま読まないといけないのかなぁ? でも、そのまんま読むのなら素人にだってできるでしょ?
 それにしても、テレビ番組におけるナレーターの扱いは小さいですね。これはだれなんだろうと思って番組の公式サイトを見ても名前は出ていませんから、放送中に見逃したらもう分かりません。今回、ナレーターを特定するのにも、幾つものサイトを見て調べたのですよ。本業は声優みたいで、だから分かった、というわけです。もっとも、変な原稿をそのまんま読むおバカなナレーターがほとんどですから、公式サイトに名前を出すほどのことはありませんね、それは分かります。
 では、おバカ連発、その一部をご紹介しましょう。打ち上げ式花火の筒のようなものにライターで点火している映像で「何やら薬品に引火してテニスボールを飛ばした」ですって。「強風が吹いた絶好の機会と、カイトサーフィンを楽しむ人たち」というのは・・・分かりますか? 正しくは「強風が吹く絶好の機会」です。カイトサーフィンを楽しむには風がずっと吹いていないといけませんね。
 「彼はフランスを愛している、愛するばかりに国際試合に乱入するのだ」って、「保証人になったばかりに借金を・・・」というような言い方はありますが、この場合は違いますね、ここは「愛するがゆえに」とか「愛するあまり」とか言わないと~。「彼は銀行内の下見をしていなく、警察官がいることを知らなかった」に至っては、もぉ~( ̄д ̄)ダラケッ! ナレーターにあるまじき誤りです。分からないかたは2007年11月17日の「切断されていなく」って? という記事を読めば分かりますよ。
 おバカなテロップもたくさん出ました。「事件は思わぬ展開へ!」は、正しくは「展開に!」ですよ、「思わぬ展開になる」のですから。「野球やサッカーのルールはとっても複雑すぎるんです」は「とっても」が要りませんね。「僕はイタズラを文化にしたいんだ」と言っている場面のテロップは、なんと、「イタズラを文化!」ですよ、( ̄д ̄)ダラケ!( ̄д ̄)ダラケ!・・・連発してみました。
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「きら、ぼしのごとく」って?

2009-06-21 09:35:44 | 気になる言葉、具体例
                       きら星のようだ
 40代、それとも50代かな、ベテランのリポーターが「きら、ぼしのごとく」と言いました。聞いた瞬間、へ? ぼし? と笑ってしまいましたが、「綺羅」を知っていたからこそ迷った、ということでしょうか(⌒ー⌒)。ちなみに、「きら」のイントネーションは「デスノート」のキラと同じ、 ̄_でした。
 ちゃんと辞書に載っている誤用というのがありますね、あまりにも広く使われているから載せてあるけれど、誤用は誤用、でも、「きら星(きらぼし、_ ̄__)」は、もともと誤用だけれども、「美しく輝く星」という意味で「きら星」という新しい言葉に昇格(?)しています。そして、「きら星のごとく」で「美しく輝く星のように」という意味になります。
 もともとは「綺羅(きら、 ̄_)、星のごとく」で、「綺羅」は正装して着飾った人という意味です。例えば、「綺羅、星のごとく居並ぶ」は、正装して着飾った人が大勢いるということを言っているわけです。数え切れないほど多いことを「星の数ほど」と言いますよね。
 このリポーターは「 ̄_、_ ̄のごとく」というイントネーションだったのですが、なぜか「きら、ぼしのごとく」だったわけで、「綺羅、星」と「きら星」が交ざっています。ひょっとして、原稿が「綺羅星のごとく」だったのかなぁ? それで ̄_と言ってしまったけれど、意味は「きら星」のほうだったから慌てて「きらぼし」に切り替えた、ということでしょうか?
 もう一つ面白いの、ありましたよ~ん(⌒・⌒)。「消えた杏仁豆腐の瞬間」と聞こえたので何かと思ってテレビ画面を見たら、「消えた犯人逮捕の瞬間」と書いてありました。消えた、つまり、逃走して行方が全く分からなかった犯人を逮捕する、その瞬間、ということですから、「消えた犯人、逮捕の瞬間」ではないですか? 「犯人」と「逮捕」を続けて言って、しかもイントネーションが「杏仁豆腐」ですからもう訳が分からない。「犯人逮捕の瞬間」が消えた、逮捕できなかった、というふうに聞こえます。
 「綺羅、ぼし」の人も、「消えた杏仁豆腐」の人も、それで飯を食っている人、プロでしょう? プロがそんなことでどうするの( ̄ ̄)?
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「主治医の獅童で」って?

2009-06-17 20:24:57 | 言葉についてあれこれ
                     スイーツデコ・デーモン
 「主治医の指導で」のはずが、「指導」を ̄_と発音するので中村獅童の「獅童」と聞こえて・・・「主治医の獅童で」ですよ。NHKの「名医にQ」のナレーションです。そして、これを聞いた同じ日の夜、今度は「世界ふしぎ発見!」のリポーターが「必ず植えるように獅童していた野菜があります」と言うのを聞きました。このごろは何でも ̄_ですね、とにかく頭を高く発音する、そんな人が大勢います。
 さらに、夜11時半からの「チューボーですよ!」で、「今日は初回だから指導していただく」とか、指導、指導とやたら繰り返し、今日は「指導デー」か? と思ったら、なんと、ゲストが中村獅童ですよ、出たっ! 本物の獅童! そして、ゲストのプロフィール紹介、少しは小林アナよりましな敬語が話せたらいいなと思いながら聞いたのですが、ほぼ同じレベルです。「~されております」なんて言っていましたよ。
 あ、これ、もうだいぶ前の話です。ここまで書いてしばらく放置してあったので、すみませんm(_ _)m。何だかあほらしくなって「東京カワイイTV」にチャンネルを替えました。私の年代でカワイイTVっていうのも何ですが・・・(⌒・⌒;ゞ・・・「津波」「台風」「もったいない」などなど、そのまま海外で通じる日本語というのがありますが、「カワイイ」もそうなのだそうですよ。
 とにかく頭を高く発音する、それだけでも困るのに、さらにこんな困ったこともあるのです。先日の祭りの中継で、重そうな獅子頭を頭上に掲げている人にインタビュー、「重そうですね、何キロぐらいあるんですか?」「はっきろ( は を高く)」「えーっ、100キロもあるんですか、それは重いですねぇ」「はっきろ、はっきろ」「え? は?」「はっきろ」「はっきろ? はちきろ?」・・・って、そのやり取りを聞いているこっちはもうあほらしくて ┐( ̄д ̄)┌ アーア。
 そりゃそうでしょう、100キロの獅子頭を頭上に掲げて激しく舞うなんて、筋肉むきむきの力自慢男でも難しいでしょうよ。でも、確かに「100キロ」と聞こえました。「8キロ」を「はっきろ」、「1キロ」を「いっきろ」と言う人がときどきいますが、おかしいですよ。「いっきろ」は気持ち悪いだけでほかの数字と聞き間違えることはありませんが、「はっきろ」は「100キロ」と聞こえますから、「はっきろ」ではなく「はちきろ」と言ってくださ~い。
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「責任感の重い、愛情あふれる人」って?

2009-06-14 11:14:22 | ちゃんとしゃべれ!変な日本語
                        守る責任
 「制服を着ると責任感を感じます」「責任感のある仕事をしていけたらなぁと」、これは、電子書籍『ちゃんとしゃべれ!』-スーパースプレッダーに気をつけて-で例として挙げたものですが、どこがおかしいと思いますか? おかしいと感じますか? 3年ほど前にこういう「責任感」の誤用に気づいたのですが、やはりときどき聞こえてきます。「責任感の重い、愛情あふれる人」もおかしいですね。
 「責任感」とは責任を重んじる気持ちのこと。「彼は責任感の強い真面目な人だ」というように、その人の考え方や人柄について言うときに用いる言葉であり、何かあったから感じるというものではありません。正しくは、「制服を着ると責任を感じます」「責任のある仕事をしていけたらなぁと」「責任感の強い、愛情あふれる人」ですね。
 インタビューで「徐々に責任感が増してきている状態で、これでさらに一つ責任感が増して」と言っていた人が、インタビュアーの安藤キャスターが「責任の重みを」と言った直後、「時間がたつにつれ、重みが増してきますね」と言いました。この人はときどきこうして他の人の誤りをさりげなく正すのですが、後輩アナウンサーに対してはもっとストレートですよ、放送中でもすぐにビシッと指摘するのですから、すごいですねぇ。こういう人がもっと多かったら、放送業界もここまで落ちはしなかったでしょうに。
 残念ながらこの誤った「責任感」もどんどん広がっており、さらに感染者を増やしています。「そろそろ責任感を・・・仕事を任されるという・・・」というふうに迷っている人も見ました。「責任感を」と言ってしまったけれども違和感があって別の言い方を考えたようです。結局中途半端になりはしましたが、この人は気づいただけましです。
 先日、市祭があったのですが、テレビで4時間生中継ですよ、すごいでしょ。パレードの出発前、「今のお気持ちは?」と聞かれた主役の俳優が、「大役ですから非常に責任感・・・責任を感じますね」と辛くも言い直しました。危なかった、ぎりぎりだよぉとホッとしたのも束の間、出発してしばらくたったころに再び「今のお気持ちは?」と聞かれ、「いやぁ~責任感重大だなぁと・・・」って、あ~あ、やっぱり言っちゃった( ̄д ̄)!
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偽装自殺と自殺偽装、死んだのはどっち?

2009-06-10 21:06:21 | 気になる言葉、具体例
                        ぼた餅偽装
 殺人事件の容疑者の車が自殺者の多い場所で発見され、自殺の可能性があるということで捜索したけれど遺体は見付からず、自殺したと見せかけて逃走したのではないかという見方が出てきて、ナレーターは「偽装自殺という可能性も浮上した」と言ったのですが、テロップは「“自殺偽装”という可能性も浮上」となっていました。
 へ? “自殺偽装”って、わざわざ引用符を付けてあるのは何? 引用符なんて珍しい、随分自信があるんだなぁと思いました。私はこのブログでいつも言っていますからね、テロップ入力作業者の大半は力不足だと。ナレーションとテロップに食い違いがあるとほとんど反射的にテロップが間違っていると思ってしまうので、この自信は何なのかと不思議に思いました。
 それで、今のニュースは何だったかなとゆっくり思い出し、偽装自殺と自殺偽装について考えました。大々的に捜索はしたけれど遺体は発見されていない、だから生きていると断定することはできないけれども生きている可能性は大きい、ということは、「自殺した」とは言えないわけで、「偽装自殺」だと何かを装った自殺になるかな、それじゃ死んじゃうよ、死んでないなら「自殺偽装」かな・・・と思ったのですが・・・。
 ここで辞書を引きました。すると、あれれ? 「偽装自殺、自殺に見せかけて生き延びること」ですって。でも、借金等が原因で法的に縁を切るために「偽装離婚」する、これって離婚するでしょ? 外国人がビザ取得のために「偽装結婚」する、たとえ“紙”だけのことであっても結婚はするでしょ? ( ̄ ̄)??? そして、「耐震偽装」は耐震強度が十分であるかのように装うことでしょ?
 というわけで、非常に珍しい「“ ”」のおかげでいろいろ考えさせられましたが、どっちも死なないみたいですね。偽装自殺→自殺といってもあくまで偽装であり、死んではいない、自殺偽装→自殺であるかのように偽装する。生き延びることが目的か、偽装することが目的か、そういう違いでしょうか。そうなると、偽装自殺は本人がやるに決まっていますが、自殺偽装は他人が「自殺に見せかけて殺す」ことも含まれる・・・あ、死んじゃった。
 この場合はやはり「偽装自殺」ですね、自殺したと見せかけて逃走したみたいだし。ふ~む、あの引用符は何だったの? 「強要を求められて」とか「従来からの」とか「働けていけたら」とか「沖縄が出身なんですけど」とか、いつも変な日本語をそのまんま書いてあるテロップだけど、たまにこういう問題提起(?)もいいかしらね~<( ̄д ̄)>ガルル。
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「なかなか情報がつかめましたね」って?

2009-06-07 09:43:04 | 気になる言葉、具体例
                     なかなか出てきません
 5月31日の記事で例として挙げた「とても受け入れることがなかなかできません」ですが、これをおかしいと感じますか? おかしいと感じない人は、「どれだけ分かっているのかどうか」なんて言っちゃう小倉病に感染している可能性が大きいですよ。ほかの人にうつす前に治して(直して)くださ~い。
 さて、「とても受け入れることがなかなかできません」と言っている人は一体どんな気持ちなのでしょうか。とてもじゃないけど受け入れることなんかできないと思っているのか、それとも、なかなかできないけれども受け入れようとはしているのか、どっち?
 新型インフルエンザ流行のせいで「なかなか買い物に出にくくなるので」と言っている人がいましたが、この「なかなか」は要りませんね。「なかなか」と言ってしまってそのまま続けるなら、「なかなか買い物に出られなくなるので」と言わなければいけません。何だか日本人が日本語を話すことがとても難しいことになってきているような・・・そんな気がしませんか?
 「なかなか情報がつかめましたね」と書いてあるテロップも見ました。「なかなか」と来れば普通は「つかめませんでしたね」ですから、一体どういうことかと思ったら、「なかなか・・・(いい)情報がつかめましたね」ということで、話し手の表情をじーっと見ていれば何とか伝わってくるのですが、テロップはやはり「いい」を補ってほしいところです。幾ら何でも「なかなか情報がつかめましたね」はないでしょう! あるいは、「なかなかの情報がつかめましたね」とかね。
 ただ、意味が後から分かってその部分に戻って修正、という作業の大変さは知っていますよ。私はディクテーションでそうした苦労をしすぎて変な日本語アレルギーを発症したのですから。でもね、修正できないなら・・・修正する気もないのなら、せめて話し手の言い方そのままに、「なかなか」と「情報」の間に「・・・」を入れてください。それもできないなら、いっそのことテロップなんか入れるのやめちまえ!・・・と言ってみたいわぁ。
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このごろ「という」が抜けている。

2009-06-03 20:39:30 | 気になる言葉、具体例
                     バーガーというドーナツ
 話し手が「予防接種がまだないということはあるが」と言っているのに、テロップは「予防接種がまだないことはあるが」となっていました。まだないことはある・・・? こんなの、読んで分かりますか?
 話し言葉でも文章でも、「という」が抜けていることが多いというのはだいぶ前から気づいていたのですが、いよいよテロップにまで「予防接種がまだないことはあるが」なんていうのが出てきましたから、これは困りますね、新型インフルエンザより広がりますよ。しかも、強毒性だからぁ!
 なぜ「まだないということはあるが」を「まだないことはあるが」なんて書くのでしょうか? そうまでして字数を減らしたい? 「まだないということはあるが」のほうは「まだない、そういう問題はあるのだが」というニュアンスですが、「まだないことはあるが」はそれ自体に違和感があり、無理やり意味を考えても・・・分かりません、とにかく危機感はないですね。
 というわけで、新型インフルエンザと「という」のことを心配していたらまた出ましたよ、「もう二度と同じことをさせてはいけないという気持ちを」と言っているのに、テロップは「もう二度と同じことをさせてはいけない気持ちを」となっていました。「させてはいけない気持ち」って何なの? 入力作業者は本当に日本人なの? 正しく伝わらない省略はいけませんよ。
 ある会議で、話し手が「○○の活用の方法があるわけですが」と言ったのですが、実は、「○○については何らかの活用の方法があるだろうから、それを考えないといけないのですが」という意味で言ったのです。それは会議でのやり取りをずっと聞いていて少し後に分かったのですが、「○○の活用の方法があるわけですが」と聞いたそのときは「ある」と言っているように聞こえました。
 本当は「○○の活用の方法を考えなければいけないという問題があるわけですが」と言うべきところを少し省略して「○○の活用の方法ということがあるわけですが」と言うのは許容範囲内です。「ということ」のおかげで言いたいことは伝わりますから。でも、「○○の活用の方法があるわけですが」はいけませんね、ニュアンスが伝わりません。簡単に「という」を省いていいなんて思わないでくださ~い。
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