◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「老朽化されたものを」って?

2013-03-31 09:43:41 | 気になる言葉、具体例
                                はむや~ん はむや~ん

 「する」を「される」と言うなんて、なんでそうなるの? 前回の続きですが、前のとはちょっと違うパターンです。先日、「とくダネ!」のコメンテーターが「老朽化されたものを」と言うのを聞きました。それで思い出したのですが、1年前にも「風化されつつある意識」というのを例に挙げて書いたことがありました。「老朽化された」「風化され」は同じ構造です。
 「老朽化する」は、古くなって傷みがひどくなること。「古くなる」「傷む」であって、わざと傷めるわけではありませんから「老朽化される」なんてありえません。「風化する」は、年月がたってやっと形だけが残ること。人々の記憶や意識が薄れるという意味もありますね。「形だけが残る」「薄れる」ですから「風化される」なんてありえません。
 「老朽化されたものを」ではなく「老朽化したものを」、「風化されつつある意識」ではなく「風化しつつある意識」です。あ、もう一つあった、あれ、あれ、昨年5月に書いた「ミイラ化された遺体が」ですよ。これは「ミイラ化した遺体が」が正しいわけで、この「ミイラ化」も、「ミイラにする」ではなく「ミイラになる」です。
 熟練する(上手になる)、上達する(上手になる)、進出する(新しい方面に乗り出す)、応答する(問いに答える)、感動する(深く感じ入る)、老朽化する(古くなる)、風化する(わずかに残る、はっきりしなくなる)、ミイラ化する(ミイラになる)、鈍化する(鈍くなる)、激化する(激しくなる)、一般化する(一般的になる)、弱体化する(弱々しくなる)、この感じ、分かりますよね(^^)。
 そうだ、ついでにこれも紹介しましょう。「報ステ」に出ていた人が言ったのですよ、「政権が弱体するんじゃないかと」って。なぜか「化」が抜けた・・・、たまたまちょっと聞こえなかっただけ? 「そうした弱気がこの国を弱体させているんです」というマンガのセリフを見たこともあるのですが、たまたま抜けた? 「弱気が~」も変なので、「そういう弱気な態度がこの国を弱体化させているんです」ですね。
 それから、ネット上で「本当に社会が貧弱しているなぁと」という文を見かけたのですが、普通は「貧弱する」なんて言いませんし、「貧弱化する」とも言いません。「弱体化する」とも意味が少し違うようですから、「本当に社会が貧弱になっているなぁと」と書くしかないですよ。思ったことをパッと書きたいように書いているだけ、ちゃんと書けているかどうかなんて関係ない・・・ですか?
 それにしても、「~する」と「~される」、「~する」と「~なる」の区別なんて、文法がどうだとかいう以前に言葉の意味を理解していればいちいち考えなくても自然に言えるはずで、日本人ならこの程度の言葉の意味は理解しているはず。ましてや、テレビに出て話をする、それでギャラをもらっているような人たちならね。
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「豊かな自然を利用された開発計画」って?

2013-03-27 20:31:07 | 気になる言葉、具体例
                                ペットボトルを利用した水飲み台

 何かの番組で「キュウリがよりおいしくさせるのだ」というナレーションを聞いたのですが、おいしくなるのはアナゴです。例えば、山椒がウナギの蒲焼きを、ネギが味噌汁を、よりおいしくしますね。「おいしく感じさせる」だったらそれはそれでいいのですが、この「させる」は「感じさせる」なのだと言うのは無理ですよ。このごろこういうパターンがたくさん聞こえてきます。
 「ぐるナイ沖縄ゴチ」を見ていたら、欠席したレギュラーの代理で出ていた芸人が塩キャラメルアイスを食べて「より甘く、塩が、させてるんだなぁ」と言いました。塩が入っていることでより甘く感じる、塩が、より甘く感じさせている、それは、簡単に言うと「より甘く、塩が、してるんだなぁ」ですよ。「させていただく」と言い過ぎて「させて」が独り歩きしてる?
 「説得させなければいけない」「説得させるために」と言ったのは「とくダネ!」の田中大貴アナ。これは「説得しなければいけない」「説得するために」と言うところだったのですが、続けてはっきりこういう言い方をしたので、言い間違いではなく、完全に「説得させる」だと思っていますね。でも、驚きはしませんよ、田中大貴の日本語はぼろぼろだから~( ̄д ̄)!
 なにしろ「とくダネ!」レギュラーですからね、小倉智昭の変な日本語にそのまんま感染してしまっているのはもちろん、「あと15時間後に」とか、「~ざる、おえない」とか、「まるでロボットかのように」とか、「交配後」は「こうばいご」と読むし、「指導の中の一環だった」なんて言うし、( ̄_ ̄)貧乏な野球チームだね。
 それから、たまたまちょっと「LIVE 2013ニュースJAPAN」を見ていたら、アナウンサーが「豊かな自然を利用された新たな開発計画」と言いました。こういうパターンもじわじわ出てきましたね。普通は「豊かな自然を利用した新たな開発計画」と言うものですが、わざわざ「された」と言うなんて、なんでそうなるの?
 「外国勢力によって国内が混乱されている」と言ったのはいわゆる有識者。「混乱する」は、入り乱れて筋道が立たなくなること、ですから、「混乱される」という言い方はありえません。「外国勢力によって国内が混乱している」です。「混乱されている」を変だと感じない人は・・・( ̄_ ̄)ダイジョブ?
 「たまった海水からかなりの異臭が発生されております」と言ったのは「スッキリ!!」で現地リポートをしていた人、ローカル局のディレクターかな? 「異臭が発生しています」ですよね、異臭が発生する、みんな「発生する」と言いますよね、「発生されております」なんて言うのはこの人だけですよね( ̄ ” ̄)?!
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「持ち上げていい気持ちにさせる」って?

2013-03-24 09:37:15 | 気になる言葉、具体例
                                はむやんが気持ちを温かくしてくれる

 「みんな温かい気持ちにならせていただきました」だの「また行きたいという気持ちにならしてもらいました」だの、一般の人でも「~ていただく」症候群を発症している人は多いのですが、このごろは症状がさらに重くなり、「世界中の人を幸せな気持ちにさせてくれました」などというナレーションが聞こえてきます。いや、放送業界だけではなく、一般人にもすでに広がっています( ̄_ ̄)。
 「みんな温かい気持ちにならせていただきました」と「また行きたいという気持ちにならしてもらいました」は、まだ「~気持ちになる」という基本は崩れていませんが、「世界中の人を幸せな気持ちにさせてくれました」はそれすら崩れていますからね。「~ていただく」症候群の恐ろしさをひしひしと感じます。
 「~気持ちになる」なんて本人の勝手ですから「みんな温かい気持ちになりました」「また行きたいという気持ちになりました」と言えばいいわけですが、ありがたく思っているんだ、ありがたく思っていることをはっきり言葉にして表したいんだ、ということなら、最初に「おかげさまで」と言えばいいのです。
 ○によって△が~気持ちになる、○が△を~気持ちにする、これに当てはめてみると、○は省略しますが、△は「世界中の人」ですね、「世界中の人が幸せな気持ちになる」「世界中の人を幸せな気持ちにする」、ですから、「させてくれました」ではなく「世界中の人を幸せな気持ちにしてくれました」です。
 「~する」「~して」と言えばいいのに「~させる」「~させて」と言う人がどれほど多いかご存じですか? ナレーションだけでも「持ち上げていい気持ちにさせる」だの「とてもぜいたくな気分にさせてくれる」だの「お好み焼きをもっとおいしくさせるポイント」だの幾つも例があって、アニメやドラマのセリフ、一般人の言葉や文章など、範囲を広げるともっともっとあります。
 「持ち上げていい気持ちにする」または「持ち上げていい気持ちにならせる」、これは詐欺師の手口だそうです。「とてもぜいたくな気分にしてくれる」のは香港の夜景。「お好み焼きをもっとおいしくするポイント」は何だったかなぁ、忘れた(~_~;ゞ、○○によってお好み焼きがもっとおいしくなるのだとしたら、○○はお好み焼きをもっとおいしくするのですよ(⌒・⌒)。
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「大宰府へ左遷させられてしまう」って?

2013-03-20 18:23:37 | 気になる言葉、具体例
                                身柄を拘束

 先日再放送された「ザ・今夜はヒストリー」を録画しておいて見たのですが、「菅原道真は、藤原時平に無実の罪を着せられ九州の大宰府へ左遷させられてしまう」というナレーションが聞こえ、たまたまちょっと前に「大宰府に左遷させられた菅原道真の」というセリフについて考えるということがあったものですから、ちゃんとしゃべれの神様降臨、ですかね~m(_ _)m。
 「無実の罪を着せられ」と言っているのに、次の「左遷」は「左遷させられて」なのですから不思議です。「着せる」→「着せられる」、「着させる」→「着させられる」、ふ~ん、なるほど、言いにくいですね。一方、「左遷させられる」は言いやすいですよ、だから「左遷」は「させられる」になりやすいのでしょう。え? そういう問題なのかって? そうですよ、多分ね(・_・)。
 「左遷させられる」については過去に幾つか例を挙げて書いていますし、セリフやナレーション以外でもたまに耳に入ってきます。ある映画監督は「左遷させ・・・じゃないかって」と言いましたよ。もちろんここは「左遷されるんじゃないかって」と言うべきところなのですが、「左遷させ」と言った後、「左遷される」と言い直すことができず、「・・・じゃないかって」とごまかしましたからね。やはり「させん」という音が「させ・・・」を誘うのでしょうか( ̄_ ̄)。
 「自宅軟禁の状態にさせられていました」と言ったのは池上彰。もちろん「されていました」ですよ。AがCを「自宅軟禁の状態にする」、Aの命令でBが実行した場合、AがBに「自宅軟禁の状態にさせる」、AによってBは「自宅軟禁の状態にさせられる」、これらはいずれも軟禁した側の言い方で、軟禁された側(C)については「自宅軟禁の状態にされていました」です。
 「される」と「させられる」を区別できないなんて不思議ですが、けっこうあるのですよ。そして、こんな複雑な言い方まで出てきました。タレントが言った「自由に選んでいるつもりだけど、実は、選ばさせられている」ですが、「~ていただく」症候群の影響も少しあるかもしれません。
 Aさんは自由に選んでいるつもりだけど、Bさんが巧妙にAさんを誘導し、Bさんがこれと決めたもの(C)をAさんに選ばせる、AさんはBさんに誘導されてCを選ぶ、結局Aさんは「選ばされている」もしくは「選ばせられている」わけですが、「選ばさせられている」はそのどちらでもないのです。
 「選ばされている」に「せら」が入ったのか、「選ばせられている」に「さ」が入ったのか。ディクテーションでしょっちゅう聞いた「座らさせていただきます」は「座らせていただきます」に余計な「さ」が入るわけで、タレントの多くは「~ていただく」症候群を発症しているうえに、「~せていただく」と言うところで「~さしていただく」と言う人も大勢いますから後者の可能性が高いでしょう。私は「選ばせられている」自体に抵抗を感じますけどね┐( ̄д ̄)г。
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「会長が尽力していただいたわけで」って?

2013-03-17 09:23:54 | めちゃくちゃな敬語
                                姿を見せてくれた

 テレビに映った一般の人が「会長が尽力していただいたわけで」と言ったのですが、感謝の気持ちがあまり伝わらない言い方ですね。やはりここは「会長が尽力してくださったわけで」と言ってもらいたいものです。
 「~ていただく」症候群の症状の一つだと思うのですが、「○さんに~ていただく」と言うべきところで「○さんが~ていただく」と言う人が多すぎます。そもそも「○さんが」と言ったのなら「○さんが~てくださる」と言うのが自然なのですけれどね、そんなに「~てくださる」って言いにくいかなぁ?
 テレビに出ていたご夫婦、ご主人は「大工さんが丁寧にやっていただいて」だの「職人さんが作っていただいて」だの、全く分かっていません。めちゃくちゃです。対して、奥さんのほうは「夫のお父さんが作ってくださって」「職人さんに作っていただいて」と、ちゃんとしゃべれていました。
 奥さんがこういうふうに言うのを聞いても、ご主人は自分の間違いに気づかないでしょうね。間違っているということに気づけば何とか直せるのですが、困ったことに、なかなか気づかないのです。まぁ、ね、アナウンサーでさえ気づかないのですから、一般の人に気づけと言うほうが無理なのかも(ーー;)。
 「いつもいらっしゃってくれる人」と言ったのは芸人です。お客様のことだから「来て」を「いらっしゃって」にしたのでしょうけれど、惜しい。「いつも来ていただく人」と言わなかっただけ随分ましですが、基本は、「いらっしゃって」+「くれる」ではなく、「来て」+「くださる」で、「いつも来てくださる人」ですよ。年配のご婦人だったら「いつもいらしてくださるかた」と言うのでしょうね(^.^)。
 「書いてもらう」「言ってもらう」「作ってもらう」は「もらう」を「いただく」にすればいいわけで、「書いていただく」「言っていただく」「作っていただく」です。「書いてくれる」「言ってくれる」「作ってくれる」は、「くれる」を「くださる」にすればいいわけで、「書いてくださる」「言ってくださる」「作ってくださる」です。
 「懸命に耐えられてきたんでしょう」はドラマで聞いたセリフですが、これも「懸命に耐えてこられたんでしょう」です。「耐えられて」+「きた」ではなく「耐えて」+「こられた」です。脚本家がこういう基本を知らないというのは残念なことですが、そもそも、何でもかんでも無理に敬語っぽくしなくても、「懸命に耐えてきたんでしょう」と言えばいいのですよ(ーー 。
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「結果発表します」って?

2013-03-13 19:13:25 | 言葉についてあれこれ
                                扱いに慣れている

 ローカルの情報番組で「○を中心に取り扱いしています」と一般の人が言うのを聞きましたが、このごろ、「○を中心に取り扱っています」とスマートに言える大人が少ないような気がします。テレビに出て店の宣伝をするのですから、これは用意してあったセリフであろうと想像できるわけで、にもかかわらず「取り扱いしています」だなんて一体なぜなのでしょうか。
 「取り扱い」で思い出しました、「1日100件ぐらいのチケットの扱いをしています」と言った人もいます。「取り扱いしています」ぐらいは自分もそう言うなぁと思った人はいるでしょうけれど、さすがに「チケットの扱いをしています」とは言わないでしょ? 「1日100件ぐらい、チケットの取り扱いをしています」ですよね。件数を聞かれたら「チケットの扱いは1日100件ぐらいです」と答えるかもしれませんが、そうでないなら「1日100件ぐらい、チケットを扱っています」と言ってほしいなぁ。
 「興奮する」と言わないで「興奮をする」、「引き換える」と言わないで「引き換えする」、「取り付けられていない」と言わないで「取り付けされていない」、「手渡す」と言わないで「手渡しする」と言うのはなぜなのか。先日、小学生が「結果発表します」と言うのをテレビで見たのですが、なぜ「結果を発表します」と言わないのかともやもやしました。学校の先生って、そこはどうでもいいんでしょうね(ーー゛。
 羽鳥慎一は「お話しする(おはなしする)」という謙譲の形を認識していませんから、「お話しになる(おはなしになる)」と言うべき場面でもガキンチョみたいに「お話する(おはなしする)」と言っています。アナウンサーなのに、頭の中に「お話しになる」という言い方はないようですし、「話す」でも「話をする」でもなく、「お話する(おはなしする)」です。これって、とても危ないことではないでしょうか。
 こういう感覚はすでにまん延しています。「○さんから~とお願いされて」と言ったり書いたりする人がけっこういますよね、ドラマのセリフでもたまに聞きます。受身表現の「依頼されて」「案内されて」「指導されて」、こういうのはいいのですが、「おねだりされて」などはあまりよろしくない印象です。「お願いされて」も同様ですから、「~と頼まれて」と言ったほうがいいと思いますよ(・_・)ウン。
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「納期のほうが間に合わないで」って?

2013-03-10 09:55:19 | 気になる言葉、具体例
                                食べないで枕にする

 若い女性が「納期のほうが間に合わないでお客様に迷惑をかけますので、○○さん、手伝っていただけませんか」と言うのをテレビで見ました。なんだか気持ち悪いですねぇ( ̄~ ̄)ウググ。まず、「納期のほうが」って何ですか、「ほう」は余計です。私はこういう「ほう」が大嫌い!
 「間に合わないで」は誤りですね。間に合わない、その結果、お客様に迷惑をかけることになるわけで、それは「間に合わなくて」と言わなければいけません。そして、納期は決まっているのですから、「納期に」間に合わないのであって、「納期が」間に合わないのではありません。「納期のほう」なんて言うから「納期のほうが間に合わない」と言ってしまうのですよ( ̄д ̄)!
 正しくは「納期に間に合わなくてお客様に迷惑をかけますので、○○さん、手伝っていただけませんか」・・・ですかね、まだ何かおかしいですね。「納期に間に合わなくてお客様に迷惑をかけます」だったら頼まれても手伝いませんよ、もう遅いでしょ?! 「もし納期に間に合わなかったらお客様に迷惑をかけますので、○○さん、手伝っていただけませんか」と言われたら手伝いますけど。
 それから、ドキュメンタリー番組か何かで「みんなに溶け込めないで進学をためらっていた」というのを聞いたことがあるのですが、正しくは「みんなに溶け込めなくて進学をためらっていた」ですね。「かまないで飲み込む」とは言いますが、「かめないで飲み込む」とは言いません。かめない、けれど、口から出すわけにもいかず、そのまま飲み込んだ、それは「かめなくてそのまま飲み込む」です。
 本人はみんなに溶け込む努力をしたけれど溶け込めなかった、それなら「みんなに溶け込めなくて」ですが、もしかして、もしかしてですよ、「みんなに溶け込もうとしないで進学をためらっていた」のですかね。「溶け込めないで」と聞こえたとき、果たしてどちらなのかなぁ~と思いました。
 ふだんの言葉(方言を含めて)で雑談をしているときに「~ないで」と「~なくて」の区別なんて考えないでしょうけれど、改まった場面において標準語で話すときやきちんとした文章を書くときに困ることがありますから、ちゃんと区別できるように、一度じっくり考えてみてください。
 ついに新しいPCを買いました(T・T)ウルウル。いやぁ、動作の速いこと速いこと、ウシがチーターに変身したようです。でも、何もかも勝手が違うし、分からないことだらけだし、設定とか、データの移行とか、やることが山ほどあって気が遠くなります。説明書どおりにやっているつもりだけど説明どおりにならないことも多々あって、天を仰いで「助けてくれぇ」と言いながらやっていますが、ちょっとずつ勉強しながらやるしかありませんね~m( ̄~ ̄)m。
コメント (2)
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「心配しなくて修行に励んで」って?

2013-03-06 18:18:40 | 気になる言葉、具体例
                                    綿だから

 「除雪できずに・・・住宅倒壊」という「報ステ」で見たテロップ、あのね、「・・・」を入れればいいという問題じゃありませんよ(ーー;。「(老齢のため)除雪できずにいてついに住宅倒壊」ということですよね。「~できずにいて」という形を知らないからそう書けないのでしょうけれど、それならそれで「除雪できず、住宅倒壊」と書けばいいだけなんですよ~( ̄ ̄)。
 変な「~ずに」がまん延したせいか、「~ないで」と「~なくて」の区別もあやふやになってきています。例えば、「原因が分からないで治療が遅れた」は誤りですが、すぐに誤りだと分かりますか? すっかり慣れてしまって変だと感じない人が大半だと思いますが、よく考えてみてください、原因をなかなか特定できなかったから適切な治療ができなかった、それは「原因が分からなくて治療が遅れた」です。
 「どうもピンと来ないで」「~しないでもいい」と言ったのは小倉智昭です。本来「どうもピンと来なくて」「~しなくてもいい」と言うものですが、変な「~ずに」を広めた張本人ですから区別できていないのは当然です。変な「~ずに」が先か、変な「~ないで」が先か、鶏と卵のようですが、小倉智昭が「~ずに」「~ないで」を訳の分からないものにしているのは間違いない( ̄д ̄)!
 「火を使わなくてできるというのは簡単でいいですよね」は誤りで、本来「火を使わないでできるというのは~」と言うものです。そして、それは「火を使わずにできるというのは~」です。「火を使わないでできる」と「火を使わずにできる」をセットにして言ってみると分かりやすいでしょ?!
 「そういうことは心配しなくて修行に励んでほしい」は誤りで、「そういうことは心配しないで修行に励んでほしい」と言わなければいけないのです。「心配しないで」と言いますよね、「心配しなくて」なんて言いませんよね?! 「そういうことは心配しないで修行に励んでほしい」と「そういうことは心配せずに修行に励んでほしい」をセットにして言ってみてください。分かりやすいでしょ?!
 本来は「~ないで」なのに「~なくて」になっている例はだいぶ前から拾っていたのですが、「~ずに」なのに「~ず」というのは実例を拾ったことがありませんでした。「~ないで」が「~なくて」になるのは早かったけれど、「~ずに」が多く聞かれるこのごろですから「~ずに」から「~ず」にはなりにくかったのでしょう。でも、今後はやはりぞろぞろ出てくるかな~。しっかり「~ないで」と「~なくて」の区別をしておかないと分からなくなりますよ<( ̄_ ̄)>。
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「高い窓を乗り越えず、そのまま出られる」って?

2013-03-03 09:10:43 | 気になる言葉、具体例
                                   もうちょい

 やっぱりね、とうとう出ました、「自分の物を使われず済む」という記述を見たのですよ。「~ず」と言うべきところで「~ずに」と言ってしまう変な「~ずに」がまん延しているのですが、これは、逆に、「~ずに」と言うべきところなのに「~ず」と言ってしまうという例で、「自分の物を使われずに済む」が正しい言い方です。
 ・・・と、ここまで書いたとき、偶然「高い窓を乗り越えず、そのまま出られる」というナレーションが聞こえました。「劇的ビフォーアフター」の再放送があり、これは見たことないなぁ~と思って見ていたのですよ。ということは、もっと前から「~ずに」なのに「~ず」という例があったのですね(ーー;)。
 これは、型どおりに直せば「高い窓を乗り越えずにそのまま出られる」ですが、ここで私は前回書いた「ほとんど選挙運動なんか必要なくても当選してきたんですよね」を思い出しました。この「必要なくても当選してきた」のようなことを考えてみないといけないようです。
 「乗り越えずに」を言い換えると「乗り越えないで」、「乗り越えず」を言い換えると「乗り越えなくて」ですから、ひょっとして、「乗り越えず」と書いた人は「高い窓を乗り越えなくてもそのまま出られる」というのが先に頭にあって、それをナレーションっぽく書いたつもりなのではないでしょうか。
 「乗り越えなくてもそのまま出られる」は「乗り越えないでそのまま出られる」よりも自然な言い方です。ナレーションっぽく書くと「高い窓を乗り越えずともそのまま出られる」ですが、「乗り越えずとも」は浮かばなかったのでしょう。確かに、このごろはあまり耳にすることのない、目にすることも少ない言い方ですからね。
 言うまでもなく、「乗り越えなくても」と「乗り越えなくて」は意味が全く違いますが、「ほとんど選挙運動なんか必要なくて」と言えばそれでよかったのに「必要なくても」と言ってしまう人がいるのですから、「乗り越えなくても」と「乗り越えなくて」をごっちゃにして「乗り越えず」と書く人がいても不思議ではありません。もう何が何だか分からなくなりそ~<(`^´)>。
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