◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

テロップを訂正するテロップが!

2007-07-31 20:08:53 | 言葉についてあれこれ
                    ご丁寧に、恐れ入ります
 「信を問う」という慣用句は、信用してくれるかどうかを尋ねるという意味ですが、一般庶民にとっては、耳にたびたび入ってはくるものの、自分自身では使う機会のほとんどない言葉ですね。ですから、若い人が「信を問う」を知らないとしても無理ないかなぁと思います。
 ところで、テロップ入力作業者の日本語力が、大体どこの局もみんな不足していると感じる、ということはこれまでにも書いてきましたし、アナウンサーやキャスターがしょっちゅう謝っているということも書いてきました。でも、このパターンは初めてですよ。
 「『国民の信を問う』なのに、テロップが『国民の真意を問う』となっていました、誤りです」と、「国民の × 真意を ○ 信を」というテロップまでわざわざ出してアナウンサーが謝罪するというのを見たのです。まあ、ご丁寧に、恐れ入ります。私は、こんなの初めて見たなぁ~と感心したのですが、前にもそういうの見たことあるよというかた、ご一報ください。
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今年も出た、「炎天下の中」。

2007-07-30 19:57:49 | 気になる言葉、具体例
                       涼しいわぁ
 梅雨が明けると必ず聞こえてくる言葉が「炎天下の下(もと)」や「炎天下の中」です。炎天下とは、見てお分かりのとおり、炎天の下(もと)という意味で、わざわざまた下だの中だの言う必要は全くありませんから、りっぱな(?)重複表現です。
 夏の間、何度も何度も耳に入ってきますから、「炎天下の下」「炎天下の中」と言う人は1人や2人ではないということです。その人たちは、「炎天下」と書いたことがないのでしょうか。書けば、「えんてんか」と入力して変換キーを押せば「炎天下」となりますからね、「下」という字が入っていることに気づくでしょう。お願い、気づいてぇ!
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「応じざる、おえない」って?

2007-07-29 20:52:22 | 気になる言葉、具体例
                        見ざる
 ニュースを聞いていて、ん? 今、「応じざる、おえない」って言わなかったかぁ~、しかも、「応じざる、を、えない」ではなくて、はっきり「応じざる、おえない」って聞こえたなぁ~と思って、その翌日、たまたま同じ人が、今度は「疑いを持たざるを、おえないですね」と言ったので、あ~、やっぱりぃと思いました。
 人はだれでも、一つや二つや三つや四つ、どこかでひょいと間違えて覚えてしまっている言葉があるものです。また、頭で分かっていても、どうしてもそう言ってしまうとか、正しく書くことはできるのに、口で言うと正しい表現ができないとか、いろいろです。
 私は表記辞典に従って「応じざるをえない」と書きますが、「応じざるを得ない」もよく見かけますし、公用文は「応じざるを得ない」です。「応じざるを得ない」が分かっていれば「おうじざるを、えない」ですが、そこがあやふやだと「おうじざる、おえない」となってしまうこともありますね。「おえない」って、「終えない」「負えない」「追えない」、3とおりもありますよ。
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ハムやんのおうちに虫がぁぁぁ、続き。

2007-07-28 20:06:39 | ハムスターあれこれ
                      いっぱいあるわよ
 今日、残っていたもう一つのおうちを調べました。それが、ベルサイユ宮殿のように広大であちこちに食料倉庫があるので、当然、麻の実によく交じっているような2mmほどの茶色い虫はいるだろうと思っていましたが、やはり数匹(ん~もっとかなぁ~)いました。ま、これは別にどうということはないのでほいほい片付けましたけど。
 そして、あの黒い虫は・・・・・・・いませんでしたぁ! ←ためたなぁ。ということは、食料から発生したというより、外から何か虫が飛んできて1か所に産卵し、虫になった、ということですね。正体は、黒い虫を育ててみないと分かりませんが。
 普通、ハムやんが貯蔵している食料は、ずっと置きっぱなしにはせず、適当に処分しますよね。でも、このベルサイユ宮殿は、寝床は別の場所にあり、カビも発生していませんし、そのまま置いてあります。もともと冬用にダンボールの箱で作った大きめのハウスなどは完全な倉庫となり、重さは1kg 近くあるでしょうか。ほかに、小さな箱でハウスを作ればすぐに食料でいっぱいになり、遊び場のチップの下にも食料、3階建てハウスの中にある寝床の綿の下にも食料、隅っこに自分で作った寝床の横にも食料、主にヒマ種とカボ種と麻の実です。
 そんなにため込んでどうするのかというと、このところヒマ種を切らしていて、やらなかったら、ヒマ種だけ倉庫から出してきて食べていました。ほぉ~と感心して、小松菜をショリショリと食べているハムやんをいつまでもいつまでもながめている飼い主なのでしたぁ。
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ハムやんのおうちに虫がぁぁぁ。

2007-07-27 22:12:00 | ハムスターあれこれ
                     ん、虫?
 うちのハムやんはゆるゆるうんちで、毎日、うんちのついたチップを交換し、タイルを洗ったりトイレの掃除をしたりするのですが、今日は、私の弱い心臓が止まりそうなことが起きました。
 いつものように、かろうじて形になっている軟らかいうんちをつまんだら、なんと、くにくにっと動くじゃぁあ~りませんか! こういうときは、「ギャーッ」ではなく、「ヒッ」と口から息を吸い込むのですね。手がぶるっと震え、すぐに黒い物体を放しましたが、15 mm ぐらいの、ミミズを小さくしたような黒い虫です。
 ぎょえ~っ、1匹だけってことはない・・・よなぁ・・・、恐る恐るチップを全部出し、ピンセットを使ってよくよく調べたのですが、15匹いました。でも、ハウスも食べ物も全く同じ条件の別のハムやんのおうちには全然いませんでした。う~ん、一体どこから来たのでしょうか。
 もう一つのおうちはまだ調べていませんが・・・、だって、ここまでですでに7時間、作業をしているのですよ、もう腕が笑っています。限界です。あとは明日です(^д^;)へへへ。
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よく見かける変換ミス、「初めて」と「始めて」。

2007-07-26 20:16:55 | 気になる言葉、具体例
                    初めての日は落ち着かない
 本当にしょっちゅう見かけるのですが、「初めて」と書くべきところを「始めて」と書いてあるのです。大勢の人が、「始めてみました」とか、「これは始めてです」とか、書いています。これは、ひょっとして、変換ミスというよりも、間違って認識しているのではないでしょうか。だって、「はじめて」は全部「始めて」で、「初めて」を使っている様子がないということがありますから。それに、「はじめてです」と入力して変換すると最初に「初めてです」となりますから、わざわざ「始めて」を選び直したか、あるいは、自分だけのパソコンだったら、いつも「始めて」しか使わないから「初めて」がすぐには出てこないようになってしまっているか、ですよね。
 ほかに、「意外」「以外」や「確率」「確立」もごっちゃになっていて、これは単純な変換ミスだろうと思うのですが、本当によく見かけます。ブログは、気軽にぱっと思ったことを書く、時間をかけない、そんなに何度も誤字をチェックしたりはしないものだ、私もそういう前提で見ていますからそんなに気になりませんが、変換の罠とでも言いましょうか、後で「あっちゃーっ!」ということがありますから、たまにチェックしてみてもいいと思います。
 ところで、皆さんあまり「見る」の「見」をお使いになりませんね。数年前から、役人が「見」を使わなくなってきたなぁ~、なんでだろ~と不思議に思っていたのですが、なぜですか? どなたか理由をご存じでしたら教えてください。映画を見る、テレビを見る、資料を見る、現地を見る、様子を見る、面倒を見る、「見る」でいいのですよ。もっと「見る」を使いましょう。「始めてみました」も、実は、「初めて見ました」なのです。「みる」と書かれるとかえって分かりにくいですよ。そうかと思うと、「やって見る」なんていう変なところで「見」が使われていたりして、これは「やってみる」です。
 ところで、6月22日に「テロップやフリップが間違いだらけでアナウンサーやキャスターが困っているという場面を何度も見ましたが、『申し訳ありません、注意します』と言っても、無理でしょうね、改善はできないと思います」と書きましたが、やはり相変わらずたびたび謝っていますね、見ていて気の毒になるくらいです。これは放送業界の全体的な傾向ですが、これもしょうがないこと?
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「初めて料理をする人とも思えない」って?

2007-07-25 20:43:42 | 気になる言葉、具体例
                    届くとは思えないけど・・・
 ○○さんが作った料理を食べて感想を一言。料理には初挑戦だと聞いてどんなまずいものを食べさせられるかと思っていたら、これが意外においしかったので、「初めて料理をする人とも思えないですね」と言ったのですが、何かおかしくないですか?
 「実用第一の安全靴とは思えないほどおしゃれな靴」「この世のものとは思えない奇怪さ」「ギターとボーカルだけとは思えない迫力」「プラスチック製とは思えない鮮やかさ」「個人でやっているとは思えないクオリティの高さ」など、「とは思えない」は、意外だ、思ったよりすごい、程度が想像を超えている、というような気持ちを表しています。
 「自分に才能があるとも思えないし」「これは、何か間違ったとも思えないので」「さして強いとも思えないチームなのに」は、「自分に才能があるとは思えないし」「これは、何か間違ったとは思えないので」「さして強いとは思えないチームなのに」でもいいように思えますが、「とも」のほうが、あれこれ考え、思い悩んだことが感じられます。
 「意味があるとは到底思えないし、私に何かできるとも思えない」「不幸だとは思わないけれど、幸福とも思えない」「あまり論理的とも哲学的とも思えない内容ですね」は、実際、ああでもない、こうでもないと考えていますね。
 さて、「初めて料理をする人とも思えない」はどうですか。あ、おいしい、すごいよ、初めて料理をする人とは思えないよ、というのが自然な表現ではないでしょうか。日本語というのは、たった1文字でこんなにもニュアンスが違ってくるのですね。
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二足の草鞋とは?

2007-07-24 20:05:51 | 気になる言葉、具体例
                   いつも裸足、毛、生えてるし
 作家さんが「○○と△△を並行して制作しています」と言ったのを受け、若い女性アナウンサーが「二足の草鞋ですね」とにこやかに言いました。すると、作家さんはちょっと固まって、それから、微妙に引きつった笑みを浮かべました。何だか下手なコントを見ているようで、「じゃぁ、こっちのおっちゃん(作家さん)、本当は何者やねん!」とテレビに向かって突っ込んでしまいました。
 慣用句「二足の草鞋を履く」の意味は、同じ人が性質の違う職業や地位を兼ねるということで、もともと、ばくち打ちが罪人を捕まえる下っ端役人を兼ねることを指していたようです。それだと、表の顔と裏の顔という感じがしますが、そこまではいかなくても、性質の違う仕事を二つ三つやっている人は大勢いますからね、別に珍しいことではありませんが、その割にはあまり聞かなくなったような気がします。今、はやりつつあるのは、草鞋ならぬ布ぞうりだとか。
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「島の成り立ちのせいで独自の進化を遂げた生き物」って?

2007-07-23 20:39:54 | 気になる言葉、具体例
                     君たちのおかげだよ
 「○○のせいで」というとき、○○に対してどのようなイメージを持ちますか。いいイメージですか、それとも、悪いイメージですか。「せい」という単語そのものの意味は「ため」とか「原因」ということで、いいも悪いもありませんが、普通、「○○のせいで」といえば、○○に対して、迷惑だとか、腹が立つとか、あまりいい感情は持っていないということになりますね。
 でも、「ここで暮らせるのは○○のせいなんだ」とか、「暮らせる」なのに○○に感謝しているのかしていないのかよく分からないような表現にときどき出くわします。例文は、島の成り立ち、独自の進化を遂げた生き物、ということで、それこそいいも悪いもありません。いや、どちらかというと、独自の進化を遂げたことが貴重であり面白いわけですから、恐らく、悪いイメージということはないでしょう。なのに「島の成り立ちのせいで」というのは合わないと思いませんか(‐_‐)?
 逆に、○○に感謝しているという場合は「○○のおかげで」と言いますよね。生き物を研究している科学者なら、絶好の研究対象を前にして「島の成り立ちのおかげで独自の進化を遂げた生き物」と言うでしょう。独自の進化を遂げたことが貴重であり面白いと思っているということがはっきりします。全くどちらのイメージも持たせないで客観的に表現するなら、「島の成り立ちのゆえに独自の進化を遂げた生き物」となります。「○○のおかげで」が思い浮かばないからって、「○○のせいで」はないですよねぇ( ̄・ ̄)。
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細菌とウイルス。

2007-07-22 20:35:21 | いろいろあれこれ
                  ネズミちゃう、ハムスターや
 病原体というと、細菌、ウイルス、寄生虫などがありますが、細菌とウイルスは同じだと思っていませんか。私も、違うものだということは知っていましたが、どう違うのか、そんなにはっきり認識してはいませんでした。数年前、インフルエンザで抗生物質を処方されたときも、「ん? インフルエンザに抗生物質って効くんだっけ? なんか違うんじゃないかなぁ~」とは思ったのですが、結局、服用しました。先日、かぜをこじらせて肺炎になるわけではないということを教えていただき、改めて頭の中をきちんと整理してみました。
 肝炎やインフルエンザといえばウイルス、コレラ、結核、肺炎といえば細菌を思い浮かべますね。そういえば、昔は「ウイルス」ではなく「ビールス」と言っていました。細菌は単細胞生物ですから、自分で細胞分裂して増殖します。ウイルスは、核酸(DNAやRNA)をタンパク質で包んでいるだけで、普通の顕微鏡では見えないほど超極小の微粒子であって、細胞体ではないのです。生物の細胞に寄生し、宿主細胞を乗っ取って自分を複製させて増殖します。そして、ここが肝心なのですが、抗生物質は細菌に効果がある薬であって、ウイルスには効きません。
 風邪は、ウイルスによる感染症です。肺炎というのは、吸い込んだ細菌が肺に入って炎症を起こすわけで、健康なときは、細菌はのどの奥でリンパ組織によってやっつけられて事無きを得るわけですが、風邪をひいてのどに炎症を起こすと、リンパ組織の働きが弱くなって細菌が肺に入ってしまうわけです。つまり、風邪がひどくなって肺炎になるのではなく、風邪で病気に対する防御機能が低下し、そんなときにたまたま細菌に感染して肺炎を起こすことがある、というわけです。風邪は万病のもとですから、別の菌に感染すれば別の病気になりますね。
 というわけで、細菌とウイルス、風邪と肺炎、きっちり区別できました。世の中には、違う意味なのにごっちゃにされている言葉がたくさんあります。「保険料」と「保険金」、「保険料」と「年金」、きちんと区別して使っていますか? 払うのが保険料、もらうのが保険金や年金です。「保険料」のことを「保険金」と言っていませんか。「ちゃんと年金を払ったのに、記録が消えて年金の額が減るなんて・・・」とか言っていませんか?
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繰り返される事故、起きて当然?!

2007-07-21 21:46:05 | いろいろあれこれ
                    それで発電・・・
 7月19日、長崎で、貨物船のクレーンが平戸大橋に衝突、高圧送電線を切断し、約2万世帯が停電しました。アームを下ろし忘れて航行していて衝突って・・・、以前、首都圏で同じことがありましたね。こういうのは、果たして「ミス」と言うのでしょうか。ミスによる偶然の事故でしょうか。うーん、ちょっと違うと思いませんか。なーに、大丈夫、ぶつかりゃしないよ、そういった認識の甘さが引き起こした必然の事故ではないでしょうか。きちんと危険性を認識して対処すれば未然に防げたはずの事故が世の中にはいっぱい、いーっぱいありますよね。
 ミスと思い込みは違います。人間はミスする生き物であり、ミスが非常に少ない人はもちろんいますが、絶対にミスしない人は恐らくいないでしょう。ですから、できるだけミスが少なくなるように、人が使う道具類にはさまざまな工夫が施され、ミスが発生するたびにその反省から改良が加えられ、よほどのことがないかぎり同じ事故は起きないようになってきています。それでも事故が起きるとき、そこには単純な「ミス」とは言えない何か、例えば「思い込み」があるのではないでしょうか。「うっかりアームを下ろし忘れた」ならミス、「大丈夫、ぶつかりゃしないよ」なら思い込みです。そういえば、5月27日に書いた、私が墓地の区画を失いかけたあの事件も役所の人の思い込みが原因でした。
 それに、単純なミスも、何度も何度も同じことを繰り返すようなら怠慢です。ミスと怠慢は違いますね。言葉に関していえば、一般の人が何度も同じミスをするなら、それはミスではなく、間違って認識しているということになります。これが人前で話すことを職業にしている人なら、明らかな怠慢です。私は、『ちゃんとしゃべれ!』にしても、このブログの記事にしても、取り上げる事柄については、単純ミスというレベルを超えていると感じています。そう感じているから記事にしているわけで、思わず笑っちゃうけど、本当は、笑い事ではないのですよ( ̄ー ̄)♭。日本語は、とっても不便で分かりにくい、使いづらい言葉になりつつあるのですから。
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だからぁ、「明らかとなる」は変だってば。

2007-07-20 20:23:20 | 気になる言葉、具体例
                    明らかにでぶりん、73グラム
 3月10日に、「明らかとなる」は明らかな間違いであるということを書きました。時間のあるかたはもう一度読んでいただくといいのですが、ま、簡単にいうと、「明らかだ」という形容動詞の語幹に格助詞「と」は付かないので、「明らかとなる」ではなく、「明らかだ」の連用形「明らかに」+「なる」で、「明らかになる」が正しい表現なのです。「明らかとなる」なんて言ってはいけないのです。間違いです。変なんです! 「あいまいとなる」「にぎやかとなる」「静かとなる」なんてだれも言わないでしょう?!
 昨日もこれを聞きました。だらけっ! それで、ちょっと面白いことがあったのでこの記事を書きました。「明らかとなる!」と言うと大げさな感じがするので、もったいつけて「この後、なぞが明らかとなる!」と言いたい気持ちは分かりますよ、でも、さすがにテロップは「この後、なぞが明らかに」で、笑ってしまいました。そうです、そうなんです、「明らかに」としか書けないのです。
 どうですか、「この後、なぞが明らかと」と書くと、おかしいと感じるでしょう? 「結局あいまいに」とは書けますが、「結局あいまいと」とは書けません。「さあ、今宵もにぎやかに」とは書けますが、「さあ、今宵もにぎやかと」とは書けません。「なぜかみんな静かに」とは書けますが、「なぜかみんな静かと」とは書けません。間違いであることが明らかになるのです。歴然としています。
 間違っていてもそのまま書く、ちゃんと正しく話しているのに間違って書く、意図していないことを勝手に書く、はっきりいってだめだめのテロップですが、これだけは譲れなかったようです。テロップ入力作業者のかたがた、頑張れ。
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「腐れてボロボロ」って?

2007-07-19 20:26:35 | 気になる言葉、具体例
                     眠れるハムやん
 先日、「木が腐れてボロボロになっている」というテロップを見ました。率直な感想を言わせていただくと、レトロ、というか、今どきだれがそんな言い方するの~? この人、幾つぅ~? です。「腐る」、五段活用、雨や湿気などで材木や鉄などがぼろぼろになる。「腐れる」、下一段活用、腐った状態になる。おやおや? 辞書にちゃーんと載っているではありませんか。うん十年生きてきて、「腐れて」と書いてあるのを見たのは初めてなのですが・・・。
 ここで思い出したのが「眠れる森の美女」ですが、「眠れる」は連語で、眠っているという意味です。連語というのは二つ以上の語が結合したもので、単語ではありません。単語である「腐れる」とは全く違うものです。こういう「眠れる」も、普通の会話ではあまり使いませんね。
 7月10日の記事に書いたように、五段活用の単語が下一段活用に移行していく例はたくさんあって、私はこれをあまり好ましいことではないと思っているのですが、逆の例(?)もあるのですね。「木が腐れてボロボロになっている」は、違和感はあるものの、間違いではない、ということが分かりました。「腐る」の意味からすると「ボロボロ」は余計だという気もしますが、まあ、いいでしょう。
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「首の病気が治った」って?

2007-07-18 22:43:31 | 気になる言葉、具体例
                     首はどこ?
 5月29日に「状況を正確に表現できない日本人」という記事を書きましたが、テレビを見ていて「それは違うだろ!」と思わず叫んでしまうようなことがあったのでご紹介します。
 世の中にはいろいろな難病があって、周囲の人はもちろん、本人さえも病気であることに気づくのが遅れ、気づいたときにはかなり症状が重くなっていて、投薬治療ではどうしても治せない、手術などの外科的治療を行うということがあります。
 首が前に倒れて骨がそういう形で固まってしまい、呼吸困難に陥るほどになってしまった人を紹介し、経過と治療について説明していました。手術で骨の一部を切り、顔が正面を向くように持ち上げて骨を金属で固定し、ほとんど動かない状態になりました。正面を向くのですから、呼吸はできるようになりますが、固定しているので、上にも下にも、左にも右にも向くことはできないのです。
 それなのに、ナレーションは「こうして首の病気が治ったのです」でした。「そういうのは病気が治ったとは言わんやろっ! だらけっ!」とテレビに向かって叫びました。ちなみに、「だらけ」とは、「ばかたれ」というほどの意味の金沢弁です(^‐^;)。
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名前に難しい漢字はちょっと・・・。

2007-07-17 21:02:14 | いろいろあれこれ
                      歯夢巣多吾
 パソコンが普及し、漢字を書けなくても、読みを入力して変換候補から選ぶことができればさほど不自由を感じないというほどになりました。でも、そんな時代の盲点とでも言いましょうか、年金関連で名前の読み方ということが問題になりましたが、「裕子」は「ゆうこ」か「ひろこ」か、本人だけが知っているというわけで、名前の漢字についてちょっと考えてみました。名字のほうはご縁ですから、考えるも何もないのですが、名前は、ベビーの命名など、これからということもありますからね。
 名前の決め方は、はやりとか、珍しいとか、画数とか、親の名前から取るとか、それはもうさまざまですが、これは勘弁してくれというのが変換キーを押しても出てこない漢字です。この際、どう読むかというのは問題ではありません。実際、「太郎」と書いて「スティーブ」と読んでもかまわないのですから、それぐらい、読みは自由です。「裕子」は、「ゆうこ」と読もうが「ひろこ」と読もうが、どちらかで入力して変換キーを押せば「裕子」と出てきます。そうです、書くときはどっちでもいいのです。ちなみに、私は治納(はるな)ですが、「はるな」で変換しても出ません。でも、治療、療だけ消す、納品、品だけ消す、これで治納になります。
 困るのは、変換候補にない漢字です。そうなると、辞書を開き、読みを入力して探したり、数が多すぎて見付からなくて、部首から探したり、本当に手間がかかります。おまけに、テキスト形式で保存できない漢字だと「?」に化けてしまうとか、もぉ~っ、こんな漢字使うなよぉ~っと思わず叫んでしまいます。漢字は常用漢字にして、読みを全く想像できない漢字の組み合わせにしておけば、確認もせずにいいかげんな読みを入力されるなんてことがなくて、かえっていいかも・・・。治納、これ何て読むんだ? ちの? ちのう? ちな? おーい、だれか知らないかー、ちっ、しょうがないな、調べるか、なんてね。
 漢字は、書き順を知らないときれいに書けませんよね。書かなくなって、書き順を忘れて、ますます字が下手になってきました。困ったなぁ~( ̄・ ̄)ゞ。
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